なべて世はこともなし
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|アイルランド真実紀行へ
| 2002年01月31日(木) |
コンタクトレンズが破れた!目の中に破片が残った!さあどうする? |
スーパーアホバイザーのあまりのアホぶりに頭に来て早退してしまいました。…もちろんほかにも理由があってのことなのですが。その理由はコンタクトレンズ。昨日、使い捨てレンズを装着しようとしたところ入らない。目に入れたものの入らない。で、レンズをよく見ると、わ!破れてる。で、普通のハードレンズを入れて出かけたのだが、今日になってやたらと目がごろごろすることに気がついた。もうお気づきですね。使い捨てレンズの破片が右目に残ったままになっていたのです。
とはいえ何かゴミが入っているような気はするものの、意識しないと痛みも不快感も感じない。だからもしかしたらただ単に、目に傷を入れただけなのかなあと思ったものの、まあ、目のことだから念のためと思って眼科に行こうと思ったわけ。
ん?眼科…そんなもんどこにあったっけ?そう言えば、この国で、眼科って見たことないなあ。まあ仕方がないから、そのコンタクトレンズを買ったGrafton StreetのSpecsaversというメガネ屋に行った。
で、受付で一通りの事情を説明すると、受けつけのおねえさんは私のカルテを持ってきて、しばらく待合室で待つように言われる。おねえさんは友好的で優しい。
で、待つこと20分(かそれ以下)、ようやく「Snigelさんどうぞー」と呼ばれる。中にいるのは若い女医さん。で、事情を説明すると、まず目の検査。「上見て。右見て」と言われるままにしていると突然おねえさんが私の目に指を突っ込んできた(もちろんそんな乱暴にじゃないよ)。で、
「取れた!」
と見せてくれたのは小指の爪の半分の大きさはあると思われる大きなレンズの破片。
「目に傷もついてないみたいだし、明日から普通にレンズをしていいよ」と言われそのまま退散。
レジに行くと、レジのおねえさん
おねえさん:「どうしたの?」
…どうしたのって、レジに誰か来たらフツー金を払おうと思っているんでしょうに。
私:「あの、お金、払いたいんですけど。払いたくないけど払わん訳にはいかんだろうが、ボケッ」 おねえさん:「目の検査?」 私:「そうじゃなくて、かくかくしかじかでレンズの破片を取ってもらったんでけど…」
まあ、20ユーロは覚悟かなと思っていた私の耳におねえさんの次の言葉は信じられなかった。
おねえさん:「ああ、それならタダでいいわよ」 私:「いいんですか?いやー悪いねえ」
と言いつつスキップ踏み踏み退散。タダは予測外だったなー。
で、この話を友人にしたらこんなことを言われた。
「まあ、仮にそのレンズで目に傷でも入っていたらそれこそ裁判沙汰になっていたんだから、まあタダは当然じゃあないかな」
…そんなもんっすかねえ。私はただでしてくれたというその事実に素朴に感謝しているのですが。
いずれにせよ、コンタクトレンズを扱う時は爪を短く切りましょう。今、伸びきっていた爪を切りました。
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| 2002年01月29日(火) |
ITスペシャリストのとってもトホホな問題解決法 |
「優雅なお金の使い方」と読者さんにご指摘を受けた歯科矯正の話。昨日紹介された矯正歯科に電話をかけてみました。たらい回しにされた挙げ句に、「センセイの秘書がいない」ということで、「今日中に折り返し電話します」ということになった。秘書って、別に政治家のセンセイに電話をかけたわけじゃあないんですが…。
それが昨日の話で、電話がかかってきたのが今日。まあ、電話が一日遅れとはいえかかってきただけマシというふうに思おう。で、電話先のおねえさんとおばさんの境界にいると思われる女性、わたしのジョークにも付き合わず一方的に、
「じゃあ、4/17の朝10時30分に来てください。その時に技術的・金銭的な話をして、それでするかどうか決めてください。いいですか4/17の朝10時30分ですよ。費用は60ユーロです。ガチャ」
「2005年の4/17ですか」(←これがわたしのギャグの限界)とボケる間もなく電話を切られてしまった。だいたい4/17ってなに?ほぼ3ヵ月も先じゃあないか。やはり歯科矯正のセンセイではなく、痔民党の大物代議士にアポを取ったに違いない。いずれにせよ3ヵ月も先の話、絶対にアポを忘れる自信がある。とりあえず、3ヵ月もあるから矯正するかどうかゆっくり考えよう。ついでに忘れてしまおう。
話は突然変わるのですが(いつものこと)、ちょっと今日仕事中にコンピュータが出してきたデータがおかしなことになっていることに気がついた。まあ、詳細を説明しても仕方がないからはしょるけど(とかいいつつ実は分かっていないから書けなかったりするのだが…)、とにかく、必要なデータが取り出せなくなったのだ。
で、誰に聞いても埒があかないから、仕方なくITチームの大御所(女性・新婚←関係ないか)のところに話を聞きに行った。
で、うちのシステムにたとえばA30abcdというファイル名のデータが欲しい場合、A30abcdと打ち込めばそのデータが取り出せる。ところがそれが出来ないのが今日の問題でして。で、彼女のところに行くと、彼女はまず、「A30abcd」とデータをマニュアル通り打ち込んでみる。うまく行かない。次の瞬間彼女はどうしたと思います?なんとすべてのデータを呼び出して「A01aaaa」から順番にスクロールダウンを始めたわけです。
分かりづらい?要はね、pencilという単語を辞書でひくのに、Aから順番に一字一字呼び出しては実行ボタンを押してpencilまでたどり着こうというわけ。で、私はシステム上の総ファイル数をみて呆然とした。そこには9万のファイルが存在しているのだ。つまり、A30abcdというデータにたどり着くまでに、最大9万回エンターキーを押さねばならないわけで…。
結局彼女、30分かけて、約15000回エンターキーを押したところでダウンしました(そこまでやったんです。すごいでしょ)。その間私は彼女のエンターキーを押す指先を見ていただけ。
…この会社が異常なのでしょうか。それとも、アイルランド全体でITのレベルってこんなもんなの?IT革命をイット革命と言ったとか言わないとかのどこぞの国の前総理大臣をバカにすることはとてもできそうにありません。
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| 2002年01月28日(月) |
アイルランドと日本のパーティ(コンパ)の違いについて考える |
雨風拭く中の通勤ほどブルーになるものはありません。向かい風の中顔に容赦なく降りかかる冷たい雨の中必死にチャリのペダルをこいで通勤。で、しばらくしてからっと晴れたりなんかされた日には…(はあぁぁぁぁぁぁ)。
今日はちょっと体調がよろしくありません。原因は簡単でして…自業自得。昨日「タイカレー」なるものを作ったのですが、これが辛い辛い。辛いものはダメなくせに辛いものを作る大バカ。で、よくかみもせずに飲み込んで気分が悪くなる。
で、昼は何か軽いものを…と思って社員食堂に行くとそこにはタイカレーが…。選択の余地なし。で、今晩も昨日の残りのタイカレーを消費しなくてはならない(残せない性格)。もしかすると、ひでかすが勝手に食べてくれたかなー、などと期待するのですが…。
で、1/18の日記で紹介した通り、私は会社内のパーティの幹事を仰せつかっております。今日は割にヒマだったので、いろんなところに電話をかけまくりました。いやー、この国でのパーティにかかる費用が分かってきました。例えば…
ボーリング場…団体割引なし。1ゲーム5ユーロ(1ユーロは現在115円くらいだそうです)。日本と同じかむしろ高いくらい。ただし、臭い貸し靴はタダ。
会社からボーリング場までのバスの貸切(片道約5キロ)…片道160ユーロ、往復290ユーロ。タクシーの方が安くないか?
パブ…基本的に場所代はタダ。食べ物は一人2ユーロくらいから(揚げ物のつまみ程度を)用意できるらしい。
ホテル…50人程度収容の部屋をDJつきで借りると650ユーロ。食べ物飲み物含まず。…ちょっと予算内では収まらない。
てなわけで、だいぶ見えてきました。まあ、ボーリングに行って、そのあとパブかなあと。
…考えてみたら順序が逆なだけでやっていることは日本と変わらんやんけ!
だいたい、ダブリンにはまともなエンターテイメントというものがない。考えてみると、都内に無数にある遊園地(好きなんだな、これが♪)、ヨーロッパ内を探しても、多分パリのディズニーランド以外には、ウィーンにあるのを確認しているものの、…他にあったっけ?
水族館はBray(市内から南へ20キロ)に、うちの読者さんをして公衆トイレに間違われたしょぼいのがあるだけ。
動物園は…そういえばあるなあ。ひとつ。行く気はしないけど。
とにかく、出かけるとなると、パブとナイトクラブ。よほどウィックロウ山の中でハイキングをするのが好きとでも言わない限り、あまりに思いつくものがなさ過ぎる。
で、結局、何かを企画するにせよ、上に書いた、実は2年前にやったことと同じようのなことしか思いつかないわけで。ま、せめてもの救いは、この会社に2年も勤めている大バカは私くらいでその事実に誰も気がついてないことかな。…いかん、最後に自分で自爆してしまった。
とりあえず、あと1ヵ月近く、悩みは尽きそうにありません。
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| 2002年01月26日(土) |
ついに殺人事件発生。失速するアイルランド経済と加速する人種差別 |
ちょっと今日は珍しく、眉間にしわを寄せて話すような深刻な話です。
今週の月曜日、29歳の中国人男性がダブリン市内で10代の複数の男に頭を金属で殴られるなどの暴行を受け意識不明の重体に。で、集中治療室での治療も空しく金曜日にこの男性亡くなってしまった。で、これがニュースになり、「人種差別が原因での殺人事件の可能性」なんて報じられたものだからさあ大変。中国人学生のグループが今日抗議行動をするということになった。
で、実はこの日記を書くに当たって細かい状況の確認と今日の抗議行動の様子まで調べておきたかったのですが、どうもニュースのサイトに情報が更新されておらず上に書いた話はラジオのニュースで聞いただけなのでちょっと細かい部分があいまいです。もし間違っていたら後日訂正します。
どうもすごくイヤな感じがするのです。このニュース。実はこのネタを書くにあたって、今まであえて避けてきた話をしなければならないのです。
アイルランドの中国人。
私が1996年に語学留学した時にはクラスにもほとんどいなかった中国人。これが急増してきたのはここ数年の話。数万人の中国人がダブリンに滞在しているらしい。
で、一つの事実として、彼らの違法就労の問題が挙げられる。この前も語学学校の校長と話をする機会があったのだが、この語学学校にもたくさんの中国人がビザ目的で入学を申込んで、いざアイルランドに着くと早々ととんずらしてしまうケースがかなりあるということを聞いた。
で、合法で働いているのか違法で働いているのか調べようがないが、市内の店やパブ、レストランからスーパーにいたるまで、ありとあらゆるところで中国人が働いている。合法的に労働ビザを取ることがかなり難しいことを知る人間として、彼らの多くは違法就労なのではないかと思う。あるいは学生ビザを形だけ持っているのか。
ともあれ、彼らに対するアイルランド人の目は冷たい。もともとガイジン慣れしていないところに、大挙して訪れた中国人。言葉が話せずまともにコミュニケーションが取れない、金に対する異常なまでの執着心、横のつながりばかりを重視して自分たちのコミュニティを作り上げようとする国民性、そんな否定的な印象を彼らはアイルランド人に与えていると思われる。「思われる」ではなく、「与えている」と言い切ってもいいと思う。
で、何が問題かというと、悲しいかな、私はアジア人。アイルランド人にとって中国人も日本人も同じ。アイルランド人の冷たい視線を感じることが最近とみに多くなった気がする。私は英語を話せないと決めてかかられることも多いし、悲しい事実だが、私が日本人と分かると態度が変わる人間もいる。
そんなことに中国人も気がついてきたのか、こんな話も聞いた。とある高級レストランで働くアジア人。とにかく異常なまでに金にこだわり文句を言いほかの同僚に嫌われている。彼は自称「日本人」。最初は同僚も彼は日本人だと思っていたが、今では誰もが疑いの目で見ている。まあ、日本人だとウソをつく中国人というのも存在している訳で、こうなると、ますますわれわれ日本人の立場が悪くなる。
で、アイルランドの経済の失速、そして増え続ける中国人。軋轢が増えてきたところに起こった今回の殺人事件。こう考えるとある意味で起こるべくして起こった事件ともいえる。
どんな理由があっても人を殺したり傷付けていいわけはない。が、心のどこかでこの殺人事件が「ついに起こったか」と思ったことは否定できない。
今後もたぶんこの人種差別問題は経済の失速とともに悪くなることはあれどよくなることはないと思う。とりわけ中国人の横のつながりを重視し、アイルランド社会に溶け込まない体質ならなおさらだ。となると、私の頭に金属の凶器が振り下ろされないという保証はどこにもない。
今回の事件が一過性のものにすぎないことを祈っている。
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| 2002年01月25日(金) |
やはりダブリンは狭かった。ダブリンではありがちなお話…。 |
なんだか忙しい一日でした。まず、会社を早引けして歯医者へ。歯医者では最後の治療をしてもらいました。何だかんだで歯の治療は完了。で、センセイは何やら紹介状なるものを書いてくれました。
センセイ:「Snigelさんの歯ねえ、ほら1本並びが悪いのがあるから、治したらどうかと思って。知り合いの矯正歯科の先生に紹介状書いといたから」 私:「はあ…」 センセイ:「まあ、安くはないけど、一生のうちで一番有意義なお金の使い方だからぜひともやるべきだよ」
うーん、確かにこの並びの悪い歯にはいつも何とかしたいと考えていたものの、思うだけで何もしてませんでした。確かに何かをする価値はあるかもしれないなあ。そこで…
私:「いくらくらいかかるんですか」 センセイ:「まあ、私は専門じゃあないからなんだけど、たぶん30-40万円くらいじゃないかなあ」
…一瞬卒倒しかかったものの、確かに有意義なお金の使い方かなあ…とも思います。そこで、まあ、話だけは聞いてみようかと、この紹介されたセンセイに電話をしてみるつもりです。ちなみに日本で歯科矯正をされた方、この30-40万円って値段は一体どんなもんなんですか?念のために申し添えますが、Snigelの銀行口座にはそんな大金ある訳ありません。
で、一度帰宅した後、麻酔も切れた午後9時過ぎに改めて外出。考えてみると、かなり久しぶりに金曜日の夜街に出かけました。行き先はオコンネル橋のたもとにあるパブMessr Mauire。
バスを降りてオコンネル橋のたもとの信号で信号待ちをしていると反対側の歩道から手を振る人が数人。…うちの同居人とその友人ご一行様。前にも書いた通り、ダブリンってホントに小さな街だから、こうして知り合いにばったり出くわす可能性が高い。
で、そのご一行も合流して、約束をしていたMessr Maguireへ。金曜の夜の10時前。そりゃもうというくらい混んでまして。ついでに音楽が耳をつんざくばかり。話をしたかったらほとんど叫ばないと聞こえない。私はこういうパブは大嫌いなのだが、こういうパブを好む人の方が多いようでして…。
当然、座るところなどある訳もなく、4フロアあるうちの一番下、地下のバーの近くの一隅に立つことに。
混んだフロアーのうちの半分は、どうもプライベートパーティに貸し切りのようで、壁には
Von Voyage Fiona
と書いた紙が貼ってある。一緒に行った友人と、
「あのFionaって誰?」 「知るわけないじゃん」
なんて話す。
で、バーに行き注文をしていると、突然横から、
「あー、Snigelじゃあない!」
と叫ぶ女性の声。
みると、そこには見覚えのあるアイルランド人女性。
… … …
考えること0.2秒。ああ、昔一緒に働いてた同僚だい!
いろいろ世間話をしていると、実は例の「Von Voyage Fiona」は彼女の妹であることが判明。…ダブリンはとっても狭いと再確認させられた夜でした。
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