なべて世はこともなし
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2007年10月13日(土) 災難は突然やってくる。【ダブリン家がある2007】(その1)

木曜日の夜。


酒に弱い私はビール二杯を飲んで出来上がった状態。そこに電話が鳴った。電話は大家の名前を言っている。ちなみに大家は私よりも年が若いと思われる女性。一通りのあいさつの後…


大家:「実はね、(某地方から)ダブリンに戻ることにしたの。転職することになって」


そうでした。この大家さん、私たちが引っ越してくるまでここに住んでいて、某地方に仕事が見つかったと彼氏と一緒に引っ越していったのでした。


私:「ああ、そう。その方がいいかもね。ダブリンのほうが給料がいいらしいし」


酔ってろれつと頭の回っていない私は大家が何を言おうとしているかまだ分かっていない。莫迦というかめでたいというか。


大家:「というわけで、たいっへんに申し訳ないんだけど、6週間後を目安に出ていってもらえるかなあ」







一気に酔いがさめた。


というわけで、わずか一年で再び「ダブリン家がある」の新シリーズ「ダブリン家がある2007」連載決定!


…って喜んでる場合じゃない。大変だ。


ひでかすに早速報告。


ひでかす:「それ困る」
私:「へっ?しりゃいい知らせじゃないことは認めるけど」
ひでかす:「オレ、10月の最終週から3週間ホリデーだよ」



うげっ。完全に忘れてたよ。そうだ。こいつ、山口の温泉に行ってのんびりしてくるんだった。


ということは、来週に一気に片をつける短期決戦もしくは、ひでかすが帰ってきてから、わずか1週間での短期決戦のどちらかを強いられるということ。言うまでもなく、私ひとりで引っ越しをするなんて、物理的に無理。引っ越しそのものはできても、物件を探したりとかはやっぱりひでかすの意見も尊重したい。


ちなみに大家さんは6週間後が無理ならもう少しなら待つよと言っていたが、大家さんだって家が必要なはずで、できるだけ速やかに出ていきたい。ましてや契約書をタテに出ていかないとゴネたりとかは私の性格上したくない。このことから得られる結論は、


来週1週間で新しい物件を探さなければならない。


うわああああ、大変だー。


当然の帰結として、翌金曜日は仕事どころじゃなかった。家探しの定番サイトdaft.ieをくまなくチェック開始。その結果、この一年で家賃の相場が15%ほど上がっていることが判明。今住んでいる家がもう引っ越すからバラすけど、市内中心部から北に5キロほど向かった場所。家は小さいながらも前庭(駐車場)と裏庭つきの2階建てベッドルーム二つとリビング、キッチン、ついでコンピュータ室(別名物置)つき。これで月1200ユーロ(190,000円)。


この家賃ですらほとんど二人して清水の舞台から投身自殺したつもりで借りたのに今、この近辺の2bedrooms apartment(houseではなく)の相場は1400ユーロ(225,000円)。家の値段そのものは下がっているのだが、公定歩合だか何だかが上がっているため大家はローンの返済をすべく家賃をあげるという状況に陥っている次第。


それにしたって、安い給料から月に700ユーロ(二人で1400ユーロ)なんて払えないよ。こりゃ困った。しかも「家」というものに変なこだわりのある二人はできることならアパート(日本ふうに言えばマンション)には住みたくないと思っている。が、現実問題、家なんて夢のまた夢だわ。


この日、仕事をほっぽり出してピックアップしたのは以下の3物件。





この写真、どっかで見たことがあるというあなたはこのホムペのありがたい読者さんです。そう、去年没になった物件と同じアパート(シンドラーのリフト物件)。2 Bedrooms 1300ユーロなり。去年より100ユーロほど家賃が上がってます。





お次は、某公立病院のお隣にあるアパート。こちらの売りはメゾネット。つまり、家の中に階段があるらしい。ただし、バス停から徒歩10分で、1系統のバスしか使えないのが痛い。こちらも2 Bedrooms 1300ユーロなり。


そして、こちらは写真なしで恐縮ですが、今住んでいるダブリンの北部から遠く遠く離れたダブリンの西の果て。ここの売りは、広くて安い!…町まで月ほども遠いのだから当然ですが。広ーい2 Bedrooms 1200ユーロなり。ここの売りは、


私の会社まで徒歩圏。


空港まで遠いのが痛いが、でも会社まで1日往復1時間半車に乗らなくていいというのはすごくいいかもしれない。


以下、続く。





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