なべて世はこともなし
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2007年07月08日(日) ドイツ式結婚行進曲(第二章)

ひでかすがドイツ旅行記を更新したので、こちらも更新です。カッコよく言えば、コラボ企画、ありていに言えば、追従。以下の内容は、ひでかすの別館を読んでくださっており、内容はあくまでひでかすブログの補完という前提で書いてますので、よろしければまず別館からご覧いただければ幸いです。


そうなのです。ひでかすとベルリンに行ってきました。共通の友人が結婚するというので。なんかヤですね。この友人、私と知り合ったころはは別の男と付き合ってて、いつの間にか別れたと思いきやいつの間にか別の男と付き合い始め、結婚するってんだから。もちろんそれ自体別にどうこう言うつもりはなく慶賀に堪えないのですが、でもさ、それだけの時間が経ったのかと思うとえらくがっかりするわけです。


行く前からひでかすといろいろ揉めました。どうやってベルリンに行くかで。さて、♪あなたなーらどうする?


選択肢1=くされRyanairまたはエアリンガスで行く(どちらも運賃、時刻はほぼ横並び)。


利点:直行便利用。ゆえに安い(往復130ユーロ程度)
欠点:行きはいいが、帰りが朝の9時頃発で一日無駄になる。


選択肢2=ルフトハンザで行く


利点:帰りの日、午後7時までベルリンに滞在可。
欠点:フランクフルト経由便利用。高い(230ユーロ)。


金曜日発で火曜日に戻ってくるという日程。それだけ短い日程で、火曜日に一日ベルリンに滞在できるのと朝一番にダブリンに戻ってくるのでは雲泥の差。Ryanair大嫌い(エアリンガス同レベル)という意見の私には100ユーロくらい高くてもまともなサービスを受けられるルフトハンザで行きたい。でもひでかすは数時間の差なら安いほうがいいと主張。ちなみにルフトハンザは片道で安い航空交を売ってない。だから折衷案というのはあり得ない。


結局




(注:あくまで資料写真。ダブリン線にジャンボは使われてないので、当然このヒコーキには乗ってません)



わしの勝ち!ルフトハンザ利用。


たとえ運賃が100ユーロ高くたっていい。手荷物が重すぎて超過料金を取られるんじゃないかとか、早くから並んでいい座席を確保しようとか、機内サービスでサンドイッチとビールを頼んだらいくらになるんだろとか、そんなつまらないことを気にしなくてもいいルフトハンザさん、私はあなたを愛してます。


ベルリンのTegel空港に到着後、荷物を置きに友人宅へ行き、ひでかすの昼飯につきあい、友人との待ち合わせのために向かったのはFriedrichstr。


かなり乱暴な話だけど、ベルリンの町と東京の街の交通体系は似てる。ベルリンの交通体系は東西に幹線が貫いて、環状線がちょっと郊外にある。つまり、東京の山手線と中央線の関係ね(はいはいはい。かなり端折って書いてますよ)。違いは主な駅が東西方向の「中央・総武線沿線」にあって環状線は、山手線(環状線)沿線に大きな駅はない。


ともあれ、旧西ベルリンの中心駅(Zoo)が千駄ヶ谷、新しく作った中央駅(Hauptbahnof)が四ツ谷。待ち合わせに向かった駅(Friedrichstr)が水道橋。旧東の中心がお茶の水(Alexanderplatz)。旧東の中心駅が錦糸町(Ostbahnof)。ちなみに旧西と東の境は四ツ谷と信濃町の間。…ほーら、イメージがわいてきた(東京に土地勘のある人以外には意味不明ですね。すいません)。ちなみに私たちがお世話になった友人宅は中野駅に当たるとこでした。


水道橋の駅(Friedrichstr)を下りると、約束の時間にはまだ早い。結婚式用にベッドの下に死蔵されていた新しい靴をはくという自爆行為をした私は当然のように靴ずれを起こしさあ大変。薬局へ行き絆創膏を買う。その間に鉄分豊富なひでかすは黄色いちんちん電車の撮影をしていた模様。


で、その隣のインテリア系の店を眺めていると突然ひでかすが「あああああ」真冬の北海道のローカル駅で最終列車を逃したような情けない声を出す。なんだなんだとひでかすが指さす先にあったもの。


巨大インコ(の剥製もどき)。


私は店に入った時からその存在には気がついていたものの、全く気にも留めてなかったインコ。ところが、鳥が好きで何羽も飼ってきたひでかすには小学校の時にクラスで一番かわいかったリツコちゃんと期せずして再会したくらいの衝撃だったらしい。そこに残っていたのはたった2羽。確かによく出来ている。でもさ、


私:「ひでかす。目がないぞ。こいつら」


そう。もう見た瞬間に壊れそうなこのインコ、カゴの中の一羽は片目が既に落ちてなくなっており、もう一羽に至ってはすでに両目がない。


私なら素直に諦めますよ。だって、こんな壊れもん、一体全体どーやってダブリンまで持って帰るのよ?しかも、目がないときたんじゃもう終わってますよ。ところがひでかすは諦めません。合流した友人も交えて店員さんに食い下がってます。店員さんはホントにいい人だったのかヒマだったのかわかりませんが、別の支店に電話。すると、


店員:「千駄ヶ谷駅の近くにある支店にディスプレイ品が残っているようです」
ひでかす:「目、ついてるの?」
店員:「ちゃんとついてるようです」



かくして、さらに別の友人も合流して4人して中央線に乗り別の支店へ。


千駄ヶ谷店では、店員さんに来意を告げると、倉庫に行き倉庫からそのインコを持ってくるかと思いきや、持ってきたのは脚立。脚立を使い天井から展示してあった巨大インコを外して売ってくれましたとさ。それが、ひでかすの巨大インコの由来。そのインコを持ってひでかすは満面の笑み、ほか3人はひきつり笑いで近所のビアガーデンへ。そこで撮られたのがひでかすブログその(1)の最後の写真なわけ。


なんだかんだで遅くまで飲んで、翌日の結婚式へ。ふだんならここで「次回に続く」なのですが今日はそのまま続けます。おっと、その前に、2004年のシリーズ日記ドイツ式結婚行進曲(1)(2)(3)を先に読んでいただけると嬉しいです。





翌日、午後3時から教会での結婚式。教会は御茶ノ水駅からさほど遠くない場所。ただいま改装中という教会は観光客が大挙して押しかけるような教会と違いはっきり言えば殺風景。





よく見ると、天井に穴まで開いてるし。


そんなこんなで待っていると、誰かが


「新郎新婦が到着します。入り口にてお出迎えください」


というので行ってみると、新郎新婦が到着しましたよ。





自転車タクシーで。


まあ、どっかの国みたいにさ、バカ高い金を払ってリムジンを借りるより、いいかもしれない。だけどこれだけは言わせてくれ。





おなか、どうしちゃったとですか?


本人に言わせると、そもそも結婚する計画はあってできちゃったせいでその計画が数か月早まっただけと言うが、それにしてもでかい。それもそのはず、予定日まであと2ヶ月でかつ一人じゃなくて二人入っているんだというからこりゃ驚き。


で、式が始まる。


ごく正直に言って、退屈な、心に残らない式だった。もちろん言葉の問題はあるよ。だけど、前回の式に比べるとなんというか、「あっそう」としか言いようのない式。


で、式が終わり、教会併設のロビーで、シャンペン片手に歓談となったのですが、この日のゲストさんたち、絶対に飢えてましたよ。





あっという間に食べ物がきれいになくなった。


最後のサンドイッチはみんな遠慮して手をつけないとかありがちであけど、ここの人たちは違う。写真は、最後の最後の小さなチーズひとかけらをおばちゃんが持って行くの図。


で、地下鉄で茗荷谷に移動して7時からパーティー。


パーティーには80人ばかりが招待されていた模様。





こんな感じのイタリアンレストランを貸切。


このレストランの大きな特徴





ステージつき。そう。通常時はショーも楽しめるレストランらしい。





まずは、新郎新婦のあいさつで開宴。ちなみに新郎新婦席はレストラン後方の一段高い席。





で、まだ日が高いうちからビュッフェ式のディナーが始まりまして、





幸せそうに踊ったり、





ゲームをしたり、





外でひでかすの副流煙を浴びたり





手作りウェディングケーキ(バタークリーム)に入刀しているうちに時間は過ぎ…





日付が変わっても親は帰ろうとしないからコドモは会場の隅で寝てしまい、





それを無視して、外ではイベントが繰り広げられ、





別のコドモまでもがダウンしても





親は監督義務を放棄して歌ってるし。





そしてこの不良新婦お腹の中に一人ならず二人いることを忘れてジャンプしながら踊るし。はたから見てるこっちは赤ん坊が出てくるんじゃないかと心配になった(そりゃないか)。それにしても踊りにくいからって靴脱ぐなよ。まったく。


結局帰りついたのは午前4時とかだったんじゃないだろうか。翌日以降は特にフォローする内容もないので省略。そんな感じでした。


で、帰りのヒコーキ、案の定といえば案の定、ベルリンのTegel空港のセキュリティコントロールでは巨大インコがX線写真で「なんじゃこりゃ」ということになり、ひでかすが得意になって袋から出すと係みんなでぎゃははははとウケていた。


これに気を良くしたひでかす、フランクフルトのセキュリティでも何かあるに違いないと期待しつつコドモのような眼をして何か起こるのを待っていたが、鳥の存在はまったく無視されスルー。帰りのヒコーキの中でひでかすはちょっと機嫌が悪かった…ような気がする。






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