馨絵詞〜かおるのえことば
楽しいことも、そうではないことも。

2004年11月30日(火) 冬のおうちのお友達

明日から師走。
もうそんな時期なんですね。
昨日も街中でジングルベル♪
アメリカ人のお姉さんが幸せそうな顔で耳を傾けていました。

ということで寒くなってきました。

寒くなると稲葉家には一枚の毛布が登場します。
稲葉専用のひざ掛け。
冬のお友達。

とりあえず家にいるときはずぅっと、このひざ掛けを腰から下にかけています。
とにかく脚を包んでいたい。
そんな稲葉はやや冷え性。

今年もひざ掛けが登場しました。
ふああ、ぬくぬく、良い感じ♪

でね、寒くないとき、お風呂上りとか春先とか、そんな時でもひざ掛けは外せないんです。
もうね、たとえ寒くなくても、一度使ってしまうと無いことが不安なんですわ、なんとなく。

お相撲さんが怪我をしてひざにサポーターしますね。
で、しばらくして怪我が治っても、不安が原因でサポーターを外せないまま取り組みを続けるってケースがあります。
稲葉のひざ掛けも、心理的にはお相撲さんのサポーターと同じ。
……ん、本当にそうか?

とりあえず春までひざ掛けくんには頑張ってもらいます。
よろしく。



2004年11月19日(金) こんなトコにまで…

最近、たとえば山手線。
電車内にとどまらず、外側にも広告が載るようになりました。
どこもかしこも広告、な世の中になりつつあります。

大リーグ中継で、バッターやアンパイアの後ろに日本企業の広告看板が映っていました。
でもあれってCGなんだそうですね。
世界各国に中継されていて、国ごとに看板の内容が違っているんです。
考えるなあ。

   ◆

さて、話を山手線に戻します。

夜遅く、ホームに山手線が滑り込んできます。
車体に、でかでかとぺ・ヨンジュンさんなんかが描かれてたりします。
スーツ姿のオジサン達がそれを見て騒ぎ出しました。

要するに
「何もこんなトコにまで広告載せなくたってイイじゃねーかよぉ!」
だそうです。
それを聞いた仲間が
「だよなぁ! まったくだ」
「シンプルなのが良いんだよ」
と乗ってきます。

彼らの手には缶ビールが握られていました。
酔ってる、とまではいかないけれど、気持ちは良くなっている。
だから声がデカイ。
うるさい。

言ってる内容自体には賛同できるところもあるんですが
「何もこんなトコでも飲まなくたってイイじゃねーかよぉ!」
と思ってしまうわけですね。

公共の場では節度を持って飲みましょう、はい。



2004年11月17日(水) 日々勉強の人たち

電車の中で女子高生が英語のテキストを読んでました。
「not only A but also B」=「AだけでなくBも」なんてのがたくさん載ってるやつ。
受験が近づいているんですねー。
頑張ってほしいものです。

立って参考書を読んでいる女子高生の前には、椅子に座って単語帳をめくっている人がいました。
小さい紙の表にある単語を書いて、その裏に英語でその単語が書かれているやつ。

でもこちらは学生さんじゃあない。
おじいちゃん。
絵に描いたようなおじいちゃんが、とても熱心に単語帳をめくっていました。
しかもどうやら英語じゃなさそうなんですね。
ドイツ語かフランス語か知りませんけれど、受験を控えた女子高生以上に熱心に単語帳をめくっていました。
いくつであっても勉強する気持ちがあるってのは素晴らしいことです。

上の2人とはまた別の日、今度はおばあちゃんが電子辞書を手にしていました。
通信販売なんかでよく見られるタイプ。
で、そのおばあちゃんが熱心に調べていたのが「霊送り」という言葉でした。
「霊送り」これで「たまおくり」と読みます。
何の必要に迫られてか知りませんけれど、この単語の説明を熱心に読んでいました。
ちなみにすこし後の方には「黙りこくる」という単語がありました。
何を知りたかったんだろう。

受験間近の女子高生にせよ、新しい言葉に手を伸ばすおじいちゃんにせよ、「霊送り」に何かを求めるおばあちゃんにせよ、勉強しようって気持ちがあることは、やっぱり、とても素晴らしいことだと思うのであります。



2004年11月08日(月) やめなはれ、死にまっせ

JTがタバコの注意表示を強化。
11月6日付産経新聞社会面の記事です。

日本たばこ産業(JT)は一部の銘柄について、タバコの及ぼす健康被害の注意表示を強化した包装デザインを発表しました。
一面の30%のスペースを使って 「喫煙は、あなたにとって肺がんの原因の一つとなります」 などと書くそうで、いずれ全銘柄に広げるとのこと。

稲葉は以前この日記の中で、「タバコの注意書きって軽すぎね?」と言ってたんですね。
まあ下のリンク先を参照ください。
JTもしくは厚生労働省の人、この日記読んでくれてるんでしょうか。
単に時代の流れですか。
はい。

「肺がん」「心筋梗塞」「脳卒中」などの病名を使った4パターンの文言を銘柄ごとに使い分けるそうです。
こうして具体的に病名を書かれちゃうと、やっぱりちょっとゾッとします。
「お前死ぬゾ!」って言われてるんですよ、これ。
強化されたらされたで怖い。

やっぱり稲葉が前から言ってるように 「あなたの健康を確実に損ないますので吸わない方が無難です」 くらいがちょうど良いんじゃないでしょうか。

   ◆◆◆

【関連記事リンク】
2003年2月4日『タバコの文句への文句』



2004年11月03日(水) 新札発行〜使ってみよう

前回に引き続き新札発行についてであります。

さて、新札、皆さん使えますか?
なんとなく、使いづらくないですか?

自動販売機・券売機などなど、早いところは新札にも対応できていますが、まだまだ新札を受け入れてくれないところは多い。
そういう事情を抜きにしても、新札って使いづらいものがあります。
心理的に。

財布の中に新旧の千円札があるとしますね。
で、コンビニで支払いをするとき、なんとなく旧札を使ってしまうのですね。
新札は使いたくないのです。
取っておこう、みたいな。

でも、これも妙な話です。
期間限定ではなく、今後ずっとあの新札で行くわけですよ。
取っておくべきは旧札、のはずなんです。
今から1年もすれば、夏目さんは野口さんにすっかり圧倒されているはずなんです。
5年もすれば、夏目さんは「懐かしい〜」ともてはやされるようになるはずなんです。
10年もすれば夏目紙幣は生きた歴史になっています。

なのになんで新札を出し惜しみしてしまうのか。
どれもピン札の状態で使いづらいのはありますけどねえ。

因みに稲葉は、大学の学祭で後輩が焼いてくれたチュロスに対して初めて新札を使用しました。
前日から手にしてはいたのですが、学祭でデビューさせるべく夏目さんでしのぎました。

ということで皆さん、新札をどんどん使ってみましょう、というお話でした。
銀行の回し者みたいですけれども。



2004年11月02日(火) 新札発行〜野口・樋口両先生

紙幣のデザインが20年ぶりに新しくなりました。
みなさま、もうお手にされましたでしょうか。

前回のデザイン変更のときは稲葉は4歳。
そろそろ記憶もしっかり残っている頃ですが、紙幣が変わったということをちゃんと認識することはまだできません。
ただ、千円札が伊藤博文・夏目漱石と2種類あったこと、伊藤さんを徐々に見なくなっていったことは記憶しています。

   ◆

現在、稲葉の手元には野口英世の千円札と樋口一葉の五千円札があります。
一万円札はバイト先で見ただけで、手にするにはいたっていません。
新旧問わず、遠いものなんですよ、一万円札は。

ほんのり色鮮やかになりました。
薄緑、もしくは赤紫がうっすらとかかっています。
裏(人物が描かれていない方)はともに旧札よりもすっきりした印象があります。
千円札の裏の左下の「1000」の字体が妙にレトロ間があって良いです。

五千・一万円ともに表面左下にキラキラした細工が施してあります。
商品券なんかではたまに見ますが、お札で、というのにはまだ馴染めません。
なんかニセモノっぽさが出るような…。

   ◆

しかしなんといっても目が行くのは野口・樋口の両先生でしょう。

それにしても野口英世の髪型はすこしやりすぎな感があります。
地方のヤンキーかと思うようなリーゼント。
髪の毛がそっくり外れそうでもあります、スッポリと。

野口先生以上に強烈なのが樋口先生であります。
どうですか、これ。
「あ、宇宙人」と思ってしまったのは稲葉だけではありますまい。
「宇宙人」、多少良く言っても「お面」。
あの顔が笑うところを想像できない。
家のお勝手口開けて、いきなりアレが立ってたら、たぶん泣いちゃうと思う。

真偽のほどは知りませんが、樋口一葉の顔がのっぺりしすぎていて偽造防止にならない、ってのがあって新札の発行が遅れたと聞きましたが…。

文芸枠で夏目先生から樋口先生に代わったわけですが、作家としての格を考えると、少し落ちた感は否めません(もちろん、一葉は若くして死んでしまった、というハンデはありますが)。
それでもあえて一葉を採用したのは、女性も入れとこうという時代の流れなんでしょうか。
与謝野晶子か一葉かと言われたら、まあ一葉かなという気はします。

   ◆

さて「透かし」です。
野口・樋口両先生とも表のイラストと透かしの中と顔が違う。

野口先生は表のイラストの10年後でしょうか。
髪型も大人しくなって、いよいよ頼りになる先生といった風情が出ています。
こんな大学教授、いそうです。

一方の樋口一葉。
透かしの方が、どちらかといえば、一般的に目にする一葉の肖像写真に近いような気がします。
それでもまだ、違和感は残る。
小姓でもやっていそうな、少年武士にみえます。
「父上! それがしももう一人前でございます!」ってセリフが似合うと思う。

……なんか一葉にケチつけてばっかしだなあ。
そういえば、旧五千円札の新渡戸稲造先生もとうとう最後まで「何者なんだコイツは」的な扱いを脱し切れませんでした。
縦じまを横じまにしてしまうマジシャンか? みたいな。

五千円札の人物イラストっていうのはひとつの鬼門のような気がします。


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稲葉 馨

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