すっかりゴールデンウィークですね。 今年はお天気良いようで何よりですね。
学生の頃はちゃんとGWを謳歌していました。 学生でなくなった去年の今頃は毎日がお休みでGWのありがたみはありませんでした。 哀しいなあ。 今年は仕事詰めでやっぱりGWのありがたみがありません。 悲しいなあ。 でも去年の状況よりはずっと良いなあ。
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ちょっとした用事があって大学に行って、後輩たちと楽しい時間を過ごしました。 ゴールデン、らしいのはこれくらいですかね。 春になって学年が1つ上がった後輩たち。 新しい生活に楽しみと戸惑いを見せていました。
ひとりの後輩のおうちにお邪魔しました。 大学のある江古田という街はとても住みよさそう。 学生でなくなった今でも、ひとり暮らしするなら江古田が良いなあ。 江古田に住んでる後輩たちが羨ましいっす。
後輩宅でお茶をいただきました。 ことのほか美味かったのです。 茶をすすりつつお話をして、電車がなくなっちゃうからってんで帰ることにしました。 したらその短い時間の間に雨が降っていたらしく、アスファルトが黒光りしていました。
寒くもなく、暑くもなく。 駅まで送ってくれる後輩とてくてく歩く。 気持ちの良い夜道でした。 好きな街の帰りの夜道が気持ちよいってのは嬉しいものであります☆
今年のGW、お天気良いようで何よりですね。
最近、ですね。 加藤あいが稲葉の誕生日をチェックしてくれています。 カレンダーにわざわざ赤丸チェックして気にしてくれています。 彼女はどんなプレゼントをくれるんだろう。 今からわくわくします。
劇場の男子トイレに忘れ物がありました。 それが髭剃り。
トイレの床の近くにある電源。 そこから充電をしている状態で発見されました。 せこい忘れ物です。 劇場来てまで充電しないでくださいね。 それも髭剃りを。 それもトイレで。
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劇場のお漬物売ってるゾーンに忘れ物がありました。 それが杖。
お漬物の脇に立てかけてありました。 たぶんお勘定の時に邪魔になったんでしょう。 杖を置いて財布を出してお金と品物をやり取りして。 お目当てのメンタイ高菜をゲットして満足。 あら大変、もう2幕が始まっちゃう。
しかし杖を忘れるってのはどうでしょうね。 不都合感じなかったのかな? ひょこひょこ普通に歩けたんですかねえ。
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これは劇場ではなくて空港でのお話ですが、松葉杖や車椅子の忘れ物が発見されたってのがありました。 まあ杖を忘れるってのはまだ理解できます。 稲葉も軽いヘルニアさんでたまに杖持ってたりします。 でも、無くても別に良いんですわ。
ただ松葉杖とか車椅子だと事情は違ってきますね。 忘れ得ません、これは。 となるとですね、不自由な身体を装って何かワルさを…みたいなこと企んだヤツがいるんじゃないかと勘ぐってしまうわけです。 あとはなんですか、離陸間近に奇跡が起きた、とか。
忘れ物にはくれぐれもご注意ください。
ということで通夜・告別式でした。 その中から他愛ないことだけを幾つか書いておきます。 ここに書けないことは稲葉のプライベート日記帳にでも。
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今回、稲葉がずっと疑問に思っていたことが解消されました。 式から帰ると家に入る前にお清めの塩をふるじゃないですか。 基本的に仏式の葬儀でも最後には塩が出てくる。 でも「穢れを祓う」とか「清める」ってのは神道の発想じゃないのかなあ、と疑問だったんです。 それが今回やっとはっきり。 やっぱり塩をふるあの行為、仏教的立場からは何の意味も無いとのこと。 ちょっとすっきり。
もともと塩をふるの、稲葉はあんまり好きじゃなかったんです。 お清めってのは分かる。 でも自分の身体に付いてきた故人の気配・雰囲気を振り落とすみたいで嫌でした。 あまり親しくなかった人の式なら良いんですが、例えば今回のおばあちゃんのように好きだった人の場合だと塩ふってまでその人の気配を落としたくない。 どうせ服を変えたりお風呂入ったりすりゃ、気配は落ちちゃうんだからさ。 塩使って強引に落とさなくてもよいじゃない。
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今回の葬儀社さんはとても親切でした。 直接交渉に当たったのは伯父上(喪主)や稲葉の父親なんですが、隣で見ていてもとても好感の持てる仕事振りでした。
通夜の前に親族でおばあちゃんに死装束を着せました。 時代劇に出てくる旅人みたいな格好の略式版です。 死装束には独特の作法みたいなのがあって、葬儀屋さんは丁寧にその話をしてくれました。
さて、丁寧な葬儀屋さんの中に1人新人さんがいました。 たぶんこの春から始めて、今回もまだ始めて接することが多いんでしょう。 慣れていないんだけど、姿勢はとても真面目だから頑張れって思う。
ベテラン葬儀屋さんが死装束や死の旅路のお話をゆっくり話してくれている間、新人の彼はベテランさんの後ろで泣いていました。 葬儀屋さんが泣いてるのって初めて見ました。 良い人なんだろうなあ。 でも葬儀屋さんが泣いてちゃダメよ。
死装束の着せ方とか粗相があっちゃいけないし、多少の好奇心も手伝って親族は比較的落ち着いて話を聞いていました。 だからあの瞬間、彼は親族の誰よりも心から悲しんでいたと思うのです。 その構図がちょっと面白かったっす。
それにしても死装束、着る本人は寝たままだし着せるほうも慣れないことが多いし。 着心地悪いだろうなあ。 なんて思ったら自分もムズムズしてきました。
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式の最中にかかっていた曲は『アヴェ・マリア』。 焼き場で待機している時も、式が終わって膳をつついている時も頭の中になんとなく流れていました。 そういえば『アヴェ・マリア』は稲葉の手元には無かったっけ。 MDに入れようか。
さて式も終わったから、明日もまたお仕事です。 変わらぬ生活をちゃんと送るのが、おばあちゃんに対する最後の供養だったりします。
祖母が亡くなりました。 79歳。 女性の平均寿命には届いていません。 へえ、日本人って長生きなんだなあ、とあらためてつくづく。
ガンが発見されて余命3ヶ月と宣告されました。 しかしそこから2年3ヶ月生きました。 その間に韓国へ旅行に行ったりもしました。
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4月1日未明、お風呂も入ってさあ眠ろうか、という時に病院にいる父親から電話をもらい急遽病院に行きました。 いわゆる「ご家族を呼んであげてください」ってやつですね。 深夜の道を飛ばして病院へ。 おばあちゃんは個室のベッドの上でぜえぜえしていました。
しばらくじっと見てたんですが、素人目にも分かるくらいに呼吸が静かになってきました。 死に向かう静かさじゃなくて、容態が落ち着く静かさ。 ……なんか、今日はもう大丈夫そうだってんでその日は帰宅しました。 仕事もあったし。
今にして思うと、あれはおばあちゃんなりのエイプリルフールだったのかと。 ものすんごくタチの悪いエイプリルフールですけんども。 あと4月1日は稲葉の弟の誕生日。 孫の誕生日を命日にしてしまうのはさすがにマズイと思ってくれたか。
その後今日まで2週間と少し生き続けました。
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日記を書いている現在はすでに通夜も告別式も終えて、日常に戻っています。 家族全員、充分すぎるほどの覚悟ができていたので、死んだ当日も式の日も必要以上に感傷的にならず、その点では良かったと思っています。
死んだことを知らされたのはバイト中でした。 お客さんを次々に相手している時にメールが来て嫌な予感で案の定。 でもお客さんは待ってくれないから笑顔作ってお仕事お仕事。
いつもとなんら変わらぬ仕事ぶりでした。 テキパキやれたし同僚ともバカ言い合って笑ったし。 そんなものね。 だってとりあえず、今は働くしかできないんだもの。
みたいなことを後輩に伝えたら「それで良いのよ」と言ってくれました。 優しい子なんです。
ということで、通夜・告別式の他愛も無いことのみ書こうと思います。 もちろんグッときた時だって今回たくさんあったわけですが、それはこの日記で書くようなことじゃありませんから。
そんな次回になります。
2004年04月15日(木) |
実はカッコ良い地下鉄 |
今月から営団地下鉄が生まれ変わりました。 「東京メトロ」と、少しお洒落な名前になりました。
さて前身の営団地下鉄。 これの正式名称って知ってますか?
正解は「帝都高速度交通営団」。 稲葉もこないだ教えられて知ったんですがね。 しかしこれ、ちょっとカッコ良くないですか? 特に頭の「帝都」。 この部分が。 男の子なんかだと妙に揺さぶられるものを覚えるはずです。
帝都高速度交通。 地下の暗いトンネルの向こうから、なんか宇宙船みたいな電車が来そうでしょ。 よーく見ると線路から車体が少し浮いてるの。 車掌さんの制服もなんとなく軍服っぽいの。
ま、いくら「帝都だぁ!」とツッパってみても後ろに「有楽町線」とか「丸の内線」とか付くと途端に現実に戻っちゃいますけど。
「東京メトロ」って馴染みやすい名前も良いですけど「帝都高速度交通営団」という硬派なのも、今更ながらではありますが捨てがたいものがあります。
いかりや長介さんが亡くなって、追悼番組が各局で放送されました。 中には亡くなる前から制作していて、たまたまこのタイミングになっちゃったのもあるわけですが。
稲葉もいかりやさん好きでしたから、この辺の番組は一通りチェック。 ビデオに撮るんだけど時間が無くてなかなか見られませんでした。 ドリフがらみのビデオがしばらく溜まってました。 こんな人、稲葉以外にもけっこういるんじゃないですかね。 全部見終えた今、あらためていかりやさんの冥福を祈ります。
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さて朝が気持ちよくなってきました。 春は良いです。 電車内に差し込む光もさわやか。 だから寝ちゃって面倒くさいことになる。 もう。
ラッシュもピークを過ぎ、少し閑散とした電車内。 椅子はほとんど埋まっていて、立っているお客さんがちらほらいるくらい。 なんか爽やかで気持ちよい。
そんな時に蒲田で1人のおばさんが乗車してきました。 このおばさんのカバン、これがタダモノではなかった。 やたら派手。 午前中にはお世辞にも相応しくない派手なカバン。
別にただ派手なカバンってんなら本人の自由なんですが、このカバン、光を反射するのです。 キラッキラ反射するの。 クラブにあるミラーボール。 あんな感じ。 細かい光をあっちゃこっちゃに乱反射。
おばちゃんを中心に半円状に放射される光の雨あられ。 前に座っているお客さんはみんなチラチラと気にしてました。 鬱陶しかったろうなあ。 稲葉は幸いおばちゃんの背中側に座っていて被害を被ることはありませんでした。
テカテカカバンにご用心。
バイトが夜まであると、さすがにちょっと疲れます。 電車が来るまで駅のホームのベンチでぐったり。 基本的に立ちっぱなしの仕事だから足に来るのです。
ベンチに座って電車待ち。 JR有楽町駅で横浜方面の京浜東北線を待つと、銀座側が正面になります。 新幹線の線路の向こうに銀座のネオンが見えるんです。
この日、そのネオンの上の方にもう1つ光がありました。 キレイな、それはキレイな満月。 周期的な点滅を見せる「グリコ」のネオンの真上のお月様。 こちらはネオンと違って点滅はしません。 だから派手ではない。 派手じゃあないんだけど美しい。
お月様とネオンの共演、悪くない風情です。
お月様の下のネオンのさらに下(正確に言うなら手前)を新幹線が走ります。 東京駅が近いから、だいぶスピードを落として走っています。 新幹線の車内の照明もまた、鮮やかでなんとなく暖かくて良いです。 こーゆーのをぼんやり眺めていて、いざ目的の電車が来ると、車内がずいぶん眩しく感じて目が細くなります。
目を細めてなんかいるからか知らないけれど、やがて眠くなって東神奈川までぐっすり。
夜も寒くなくなって、良い季節です。
喫茶店が好きです。 コーヒー飲んで、財布に余裕があったらべーグルなんかも添えて。 のんびりできるのが良いです。
店内BGMは静かなクラシック調のピアノ曲が良いな。 誰の何ていう曲かも分からないんだけど、メロディーが妙に残っちゃうようなピアノ曲。 そんな曲に耳を傾けながら、ぼんやりと駅前のロータリーの流れを追うのが好き。
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一度しか入ったことないけれど、鎌倉駅前の喫茶店は良かったです。 名前も知らないんだけどね。 大学のサークルで鎌倉合宿があって、集合時刻よりかなり早くに着いちゃったから周辺を散歩して。 散歩してもまだ時間があったし暑くもなってきたから(夏合宿なのです)、お店に滑り込みました。
3階建ての2階、15人も入れば満員御礼。 お客さんは稲葉のほかに地元のおじいちゃんが1人だけ。
店員はお姉さんが1人。 お客さんは2人しかいないから暇なはずなんだけど、退屈な雰囲気を感じさせないお姉さん。
BGMはピアノじゃなかったけれど、落ち着く曲であるには変わりない。 窓際の1席に陣取って鎌倉駅を見下ろします。 太陽が高くなっていよいよ暑そうです。 道行く人を眺めながら、涼しい所で素敵な曲を聴いていることがすごく贅沢に感じられます。 サークルの連中はまだ現れそうにありません。
お姉さんがアイスコーヒーを運んでくれます。 歩き疲れていたのでムチャクチャ美味しいのです。 ふーう。
これから来る後輩の1人に自分の今の状況をメールで軽く流す。 それだけやったら後はもう何もしません。 ひたすら時間までボーっとします。 少し斜めに座って下品にならない程度に足を伸ばして。 ロータリーと店内とを交互に眺めて。 これから合宿だっていう高揚を感じて。 メールの返事が来たから再返信。 静かな店内には携帯がブルブルする音がとてもうるさい。
やっと後輩を見つけて、店を出ます。 お勘定の前にトイレに行きました。 そこにかかっていたカレンダーがとてもお洒落でした。 何の画ってわけじゃないんだけど、黄色と青が鮮やかなカレンダー。
で、お勘定。 BGMに合った静かな「ありがとうございます」。 ところで、あれ? おじいちゃんはいつの間に帰っていたんだろう。
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そんな時間がたまらなく好き。 ドトールとかスタバも好きだけど、何て名前だったっけなぁみたいな喫茶店はやっぱり捨てがたいです。
最近そんなすごし方はすっかりご無沙汰になっています。 経済的にも時間的にも余裕が無い。 そんなの嫌。
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