xxxxxx 表面張力(仮)

虚実入り乱れても記録
20010802--



2005年09月30日(金)

それの名は多分

 消えてしまいたいと、具体的ではなく抽象的に思うようになったのはいつの頃からだったろう。
 本当に消えてしまいたいわけでは決してなくて、ただぼんやりと、本当に靄のような、思いそのものが靄のようなもので、ただ仄暗く、ただ僅かに重く、私の周囲を漂っている。
 それの名は多分、自己嫌悪だと思う。


 年齢もあるだろうけれど、確実に本人の資質に原因ありで落ち続ける。
 まだ期間があるので待つけれど、無理だったら別の道も考えなければならないだろう。勉強だけでどうにかなるなら力業でどうにかできるのだけれど(事実そうして一次試験を通過したわけだし)、必要とされているのはそれじゃない。
 専門だったらどうにかなったのだろうか。
 分析技術だったらどうにかなったのだろうか。
 少しだけ考えて、無理だと頭を振る。私はもうその道を諦めた。その時点でもう無理だ。あの世界は、何かを成そうとする思いがないとやっていけない。好奇心がないとやっていけない。新しいことに興味を抱き続けることができないとやっていけない。
 私には、それらがない。
 それってもう、何かが終わっているんじゃないかと、ふと思う。


 今、一人遊びはまだ続けている。
 それは本当に楽しくて、それは責任がないからで、他愛もない遊びだからで。
 ふと気づいて俯くばかり。
 これで夢を見ることはできない。

 夫との生活はうまくいっている。夫は家のことをしない人だから、役割分担はできているのだろう。でも、何か、始めないと。
 期間が終わって、それでも決まらないなら、まずは登録することから始めよう。
 できたら合格したいとは思っているけれど。


2005年09月02日(金)

もう夏は終わるけれど

 今、隠れてこっそり遊んでいる。
 遊んでいる、といっても単なる一人遊びで、私自身の持ち物であるノートパソコンにかたかたと他愛もない話を書き連ねているだけのこと。小学生の頃は小説家になりたかった。私が小六の頃だったと思うが、読売新聞に、ファンタジー大賞というものができたことが広告で掲載されており、いつかこの賞に応募したいと思っていた。実際にいくつか書いたこともある。そして書いてみて、私からは物語が生まれてこないと知って愕然とした。数本は本当に書き上げたが、何か喚起させるキッカケがないと何も出てこなかった。
 今は、そういうものじゃないかと思っているけれど。
 中学生になってからも普通に書いていたけれど、そのうちに自分は勉強が得意だということを自覚した。数学や理科が得意でもあり好きでもあったけれど、それでも高校にはいるまでは国文学を研究する人になろうと思っていた。それも高校に入り、理系科目の方が得意だったこともあって、結局理系に進むことになった。そのころはもうお話を書くことはなかった。書くよりも読む方がずっと好きだった。
 そして私は色々なことから隔絶した。


 自分が夏を怖がらなくなる日がくるとは思わなかった。
 高校生から向こうの過去は本当に遠くなっていて、その隔絶された思い出は本当に煙のように形がなくて、だからまた、それがたとえ遊びだとしても、再び空想を書きつづるなんてことをするようになるとは思わなかった。
 十年が経った。もう十年が過ぎた。
 一昔と数えられるだけの時間が私の中を過ぎ去った。

 このときをどれだけ待ったことだろう。



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