夢を見た。 長い長い夢を見た。 人類最後の時が迫っていた。 人々はそれを受け入れ、最後の衣装を身に纏い、“その時”を待っていた。 僕の目の前で、何人もの友人が息を引き取った。 何故だか僕は、一番最後まで残されると知っていた。 街を歩いていたら、僕の知人が病院に居ると聞いた。 居ても立っても居られなくて、ただひたすら駆けて病院に向かった。 その人は、長い睫を伏せて眠っていた。 眠っていたにも関わらず、僕はその細い腕に飛びついて泣いた。 感情をぶちまけた。 目を覚ましたその人を抱き締めて、僕は最後の時を誓った。 : : 目が覚めた。 腕の中には、もちろん誰も居なかった。 大切な人が誰であるかを、まざまざと突きつけられた気分になった。 +++ ちょっとだけ実話。夢見たんです。人類が滅びる夢。もう人類が滅びるべきであろうと判断した人類がそれを実行する話。 2、3日中に全ての人間が息を引き取ると確定していて、それはさも突然静かに息を引き取る…という感じなのだけれど、実はもう死ぬ順番がプログラムされてるんです。 みんな死ぬことは受け入れていて、何故か『最後に何を纏うか』を必死になってた。 日生の持っている洋服もみんなが持っていった。日生自身、今自分に似合う服がそれ(ロリィタ)ではないと解っていたので、全て人にあげて自分は何を着ようか考えてました。とりあえずそこらにあったTシャツを着て、外に出て。 結局、その病院に居た人が喜んでくれるであろう洋服を着て最後を迎えることにしました。 死ぬまで寝ていられず、途中で起きてしまいましたが。。。 何故あんなに洋服にこだわっていたのだろうか;洋服が日生にとってものすごく大切なものだから?でも、あっさりロリ服を人にあげてしまった自分にもビックリ。 というわけで夢占いを久々にしてみました。良い夢っぽい。 夢占い、なかなか面白いので是非。 こちらです。リンクページにも追加しますー。 携帯の方はhttp://dream.kdn.ne.jp/i/で利用できるそうです。
空っぽの教室から ボクはきみにさけぶ。
ここには何も無いけれど。
こうしてここに居ることが ボクにとって 一番の思い出だってことを。
+++ 引っ張り出し作品。99年9月に書いたもの。 部屋の掃除をしていたら、イラストと詩を書いていたスケブを発見しました。イラストと詩なので、詩自体はどれもこれも極短(笑)。 そのうちスケブをデジカメで撮ってアップしてみようかなぁとか思ったり。イラストがすんごい下手で笑えるんですけどネ;いっそ残りのページに描き直そうかな…。(あくまでスケブにこだわるらしい・笑)
塔の崩れる音を聞いた。
轟音を背に、細い腕を引いて、振り返らずひたすら駆けた。
三日三晩震え続けたその音は、4日目の朝、日の出と共に鳴り止んだ。
しかし、日は射さなかった。
空を覆い尽くす一面の厚い雲が、激しい雷雨をもたらせた。
三日三晩降り続けた雨が止むと、そこは澄んだ空気に日の注ぐ無音の世界だった。
空を見上げた。
解放されたのだと思うと少し安堵し、明日を思うと、少し不安になった。
2004年04月21日(水) |
『キミノ唇カラ 紡ガレル 声』 |
キミノ聞コエナイ声ヲ、イツマデモ 聞キ続ケル。
アノ時、強引ニ キミノ唇ヲ奪ッテイレバ ト、今デモ後悔シテイル。
触レル直前ノ キミノ切ナイ表情ガ、僕ノ胸ノ中デ 痛ミヲ放ツ。
アノ時強引ニ唇ヲ奪ッテイタラ、キミハ 僕ノ隣デ眠ッタノダロウカ。
+++ うわぁカタカナ読みにくい…! 二日連続更新偉い!(自画自賛)『強引』という単語が使いたくなって急遽書いてみました(笑)。強引になっていれば上手くいったかもしれない恋の話。
僕を呼ぶ声が聞こえたので、そちらへ行こうと思った。
外へ出ると、日は沈み、あたりは薄暗くなっていた。 少し歩いたところで外灯が点き、薄い影を地面に這わせた。 遠くで、チャイムの音が響いていた。
僕はただひたすら前を見て、ゆっくりと歩いた。
ちりちりと外灯の灯りが揺れた。 夜の帳が訪れるのを、揺れながら待っていた。
待っていた。
僕の辿り着いた場所は、学校の屋上だった。 先程鳴っていたチャイムの音は、おそらくこのスピーカーの響かせた音だろう。
そして、僕を呼んでいたのも、このチャイムに違いない。
外灯の待っていた夜が、ようやく訪れた。 飲み込まれるような暗闇の中に泳ぐ、小さな灯り。
屋上の縁に腰掛けて、脚を宙に投げ出した。
僕は以前、ここから全てを捨てた。 全てを、捨てた。
いや、全て捨てたつもり、、、だった。
どうしてもどうしても最後の一つを、手放すことが出来なかったのだ。 だから、全て捨てようと思ったことを酷く後悔した。 拾い集めようと思った。
けれど。 けれど、もう、遅かった。
手放してしまったものはきっと、もう同じようには戻ってこない。
思い出して、涙が零れてしまった。
何故今更、僕は此処へ呼ばれたのだろう。 何故今更、僕は此処へ足を運んだのだろう。
理由は、朧気に解っていた。
外灯の望んだ暗闇を見据える。
冷たいコンクリートに手のひらを突いて、腰を浮かせる。
そのまま、身体を宙に投げ出した。
あの時――そう、全てを捨てようとしたあの時と同じように、身体を投げ出した。 暗闇に吸い込まれていくのは、あの時と同じではない。
暗闇こそが、僕自身で。
目を開いたら、そこは外へ出た時と同じ、薄闇の世界だった。
真っ白い部屋で、僕は身体にチューブを繋げられていた。 僕の手のひらには、冷たいコンクリートの感触ではなく、温もりがあった。
おそらく、捨てた物は元に戻らないだろう。 今まで通りには、きっと戻らない。
それでも、最後に手放すことの出来なかった物がここに有る。
僕を呼び止めてくれた。 後悔させてくれた。
捕らえきれない程の暗闇をちりちりと泳ぐ、小さな灯り。
全てを捨てた。 捨ててしまおうと思った。
けれど、捨てられなくて良かったのだと思う。
了
+++ 久々に書き下ろしのSSを。 『漆黒』(2月4日)と微妙被り気味ですが、全く別物です。(言わなくても解る) 「僕を呼ぶ声が聞こえたので」と云うフレーズと、『全てを捨てようと思ったんだけどどうしても捨てられないものが有って、そしたら他の物を捨てたことも酷く後悔した』というシチュエーションを急に書きたくて書きたくて仕方なくなった結果がコレです。 薄っぺらい話でスミマセン。勢いだけで書きながら考えるとこういうことになります。 ちょっぴりノスタルジックな感じにしたかった。ので、文末をやたら過去形にこだわってみました。な…なんか変;;(ていうかシツコイ?;)
2004年04月19日(月) |
『光が奪われる時がきたら。』 |
永遠にきみが隣に居てくれるはずはないのに、今はこの心地良さに目を閉じてしまう。
いつか必ず終わりが来る。
二人で手を繋いで、終わりに向かって歩いている。
それなら今すぐ終わりを向かえてしまおうか。
浅はかな提案に、きみはただ笑って頷くだけ。
そんなきみが愛しいから、僕はきっと何も告げずに去る。
だから今はこの心地良さに、目を閉じていたい。
+++ 書きたいことが上手く言葉にならない…。書きたいことが有るのに言葉が見付からない、ていうシチュエーションが一番ジレンマ。こんなの詩じゃない。(涙)
きみは笑わない。
きみは、笑わない。
何も映らないみたいな漆黒の瞳で、僕を見るけれど。
きみは笑わない。
きみは、決して笑わない。
僕が抱き締めても、きみは瞳を閉じることすらしないんだろうね。
きっと、涙を流すこともない。
抱き締める前から、きみの反応が手にとるように解る。
それでもきみを抱き締めたいと思う僕は、愚かしいのだろうか。
+++ 最近幸せな状況の詩が続いたので、「そろそろなんか幸せじゃなくて痛々しいの書こう」と思って書いてみました。『痛々しい』を通り越して『只の痛い子』になってますが。 なんか無理してんの丸解りの詩だな…(落込)。やっぱり何も考えず、書きたいことさらっと書かなきゃ駄目だなぁ。。。
2004年04月03日(土) |
『だから全力で走る』 |
派手な賞賛も、尤もな大義名分も、要りません。
僕に必要なのは、きみが隣に居てくれるという事実だけ。
2004年04月02日(金) |
『きみが居ないとダメ』 |
苛々する。
物凄く下らないことが、いちいち癇に障る。
全部捨ててしまいたくなる。
きみが居なかったら、多分、全部捨ててる。
2004年04月01日(木) |
『独占欲フォトグラファ』 |
きみの気持ちを知っていて、僕の気持ちを隠して。
結果、
きみのことを、追い込もうとしている。
何も打ち明けず、ただ、互いの距離を詰めて。
きみが、どうしようもないところまで追い詰められるのを。
+++ タイトルを「独占欲」の英訳にしようと思って調べたら「possessiveness」で、思いの外長くて鬱陶しかったので止めました。SS多過ぎだろ。 「独占」だと「monopoly」、「possessiveness」は「possessive」が「所有欲(の強い)」という意味で「〜ness」が「〜の状態」という意味らしいです。久々にお勉強した。
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