重なる偶然が私を臆病にする。

自分がお見舞いに行った次の日だった

叔父さんも

叔母さんも

偶然だ

たまたまだ

冷静な部分は分かってる

だけど

おばあちゃんももう年だからねぇと言う話を聞いて

最近体調が思わしくないと聞いて

夏休みに帰る自分にためらいを感じる

気がつくと夢の中にいた。
何故夢と思ったかは分からないが、ただそこは夢の中だと思った。
まるでゲームに出てきそうな真っ白な空間で、声が聞こえた。

人生をやり直せるとしたらどうしますか？

それはリセットボタンを押すように
きれいに今までをなかったことにして
もう一度やり直すことなのだと、何となくわかった。

例えば戻れるとしたらどこまで戻るだろう
やり直したいと思うのはどこからだろう
そう考えた

消したい過去ならいくらでもある
今ならもっとうまくできるだろうことも
こうしていれば違ったかもしれないと思う事もある

でも、それと一緒に誰かの顔が浮かぶんだ。
その人たちと出会ったことも消えるとしたら
それはちょっと嫌だと思ったんだ

だから答えた
そんなものいらない



声が聞こえた
あなたはそれで幸せですか？


幸せと言いきれるわけじゃない
でもまぁ、今のところ悪くないんじゃないかと思うよ
そう言ったところで目が覚めた













とかいうフィクションが頭に浮かんだんだ。
消したくない人が一人でもいればそれはなかなかな人生じゃないかね。