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Sail ho!
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Sail ho!:映画「マスター&コマンダー」と海洋冒険小説の海外情報日記
[Sea Britain 2005] The Battle of Trafalgar Concert

トラファルガー・ウィークエンドにあたる2005年10月22日(土)、ロンドンのロイヤル・アルバート・ホールにて、ロイヤル・フィルハーモニー・オーケストラと海兵隊軍楽隊による「The Battle of Trafalger Concert」が開かれます。
演奏者と言い、演奏内容と言い、これがもっともオフィシャルなコンサートとなるではないでしょうか?

日時:2005年10月22日(土)19:30〜
場所:Royal Albert Hall
    (Kensinton Gore, London SW7 2A)
    最寄り駅:地下鉄Knightsbridge
演目:
ELGAR Sea Pictures, Pomp and Circumstance March No. 1
MENDELSSOHN Calm Sea and Prosperous Voyage
BEETHOVEN Symphony No. 3 ‘Eroica’
(Slow movement, with reading from Nelson’s Prayer)
WOOD Fantasia on British Sea Songs
WALTON Portsmouth Point Overture
SULLIVAN H.M.S. Pinafore Overture

and Sea-faring classics
HEART OF OAK
ETERNAL FATHER
A LIFE ON THE OCEAN WAVE
BATTLE OF TRAFALGAR FINALE

演奏:
ROYAL PHILHARMONIC ORCHESTRA
FANFARE TEAM AND CORPS OF DRUMS
FROM THE BAND OF H.M. ROYAL MARINES
指揮:ROBIN STAPLETON
メソソプラノ:YVONNE HOWARD

この情報の詳細は、
http://www.seabritain2005.com/server.php?show=ConWebDoc.708

ロイヤル・アルバート・ホールのホームページは下記
http://www.royalalberthall.com/
このホームページから、当日のチケットがネット予約できます。


ロイヤル・アルバート・ホールって、「プロムス」の会場ですよね。
プロムスは7月中旬〜9月中旬までロイヤル・アルバート・ホールで行われる音楽フェスティバルですが、最終日の「プロムス・ラストナイト・コンサート」の盛り上がりは有名。
このコンサートだけは毎年、NHKBSで後日中継があります。

まさに英国礼賛!の曲が続き、会場のお客さんがユニオンジャックを振って盛り上がる。見ようによってはナショナリズムの極地…にも思えるのですが、この盛り上がる曲の中に必ず伝統の船乗り歌が入っているんです。
それを皆さん楽しそうに、足など踏みならして一緒に歌っていらっしゃる。
英国の海の伝統が今にも生きていることを実感させられるプログラムです。
ちなみに今年のラストナイトは9月10日で、プログラムは下記のようになっています。
http://www.bbc.co.uk/proms/whatson/1009.shtml

この会場で開かれるコンサート…どんなことになるのでしょう?
メンデルスゾーン、ベートーベンと来たら、プロムスのように盛り上がるわけにもいかないか?
でも200年に一度ですしね、どうなりますことか。

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お詫びです。
7月31日の「カレンダー・ガールズ」の放映時間に間違いがありました。
ご迷惑をおかけしてすみません。
間違ってタイマー録画をかけてしまわれた方がいらしゃらなければ良いのですが、

今後このようなことが無いよう十分気をつけるようにいたしますが、皆様も当日、改めて新聞でのチェックを併用されますよう、お願いさしあげる次第です。
本当に申し訳ございませんでした。


2005年07月31日(日)
カリブの海賊、中国の海賊、インドの海軍

来年夏に公開予定の「パイレーツ・オブ・カリビアン」続編。その2or3どちらかわかりませんが、これにチョウ・ユンファが中国の海賊役で出演することが決定したそうです。
Capt. Sao Feng (サオ・フェン船長)、フルネームは張保仔(Chi Sao Feng)、香港付近の南シナ海で活躍した歴史上実在の人物…ということなんですけど、

これ調べてみたんですけど、確かに張保仔という海賊は実在するんですが、年代が合わないんですよね。
…というか、彼が活躍したのは19世紀の初頭1810年頃だそうで、それって、ジャック・オーブリーがレパード号であのままインドネシアを通りすぎて広東まで航海していたら、はち合わせしていたかもしれない…時代の人なんです。

一方の「パイレーツ・オブ・カリビアン」は、それよりも約100年前の18世紀初頭…と思われる(これは当時の軍服に詳しい方の推論です)。
いずれにせよ18世紀も末(アメリカ独立戦争以降)になってくると、ゲリラ戦を目的とした私掠船はあっても、無法者や私利私欲の海賊はカリブ海から一掃されてしまっていますので、いわゆる「カリブの海賊」はもう成り立たなくなってしまいます。

だいたい、パイレーツ・オブ・「カリビアン」にどうして中国の海賊なわけ???
ジャンク船で太平洋を渡る…なんてのはナシにしてくださいよ。
パナマ運河はまだ無いのだから、カリブ海に行くにはホーン岬をまわらなけらばならないというのに。
いったいどういうストーリーになるのでしょう???


いっそのことアジアを舞台にしては破茶滅茶なストーリーを展開するという案もありますが、
むかしハヤカワNVから出ていたポーター・ヒルの「ボンベイ・マリーン」シリーズのような。
ボンベイ・マリーンというのは、英領インド植民地のボンベイを基地にする英国東インド会社の私設海軍。
英国での過去を捨て、植民地インドに流れてきたアダム・ホーンが、アメリカ人、オランダ人、インド人、アラビア人など目の色も肌の色も宗教も違う部下(日本人もいます)とともに、東インド会社の商船を守って様々な作戦を展開する…という、18世紀の海軍モノというよりは歴史特殊部隊モノ(そんなジャンルあるんですか?)…いやまぁ忍者まがいの技を使う日本人のキロがいるから言うわけではないけれど、これは影の軍団…というか、そういうノリの娯楽歴史冒険小説です。
古本屋で発見されたら是非お手にとってみてくださいな。規律厳しい海軍モノとは全く異なりますが、楽しく読める海洋小説です。


そうそう、チョウ・ユンファと言えば、先週水曜日のYAHOO映画に驚愕のニュースが載ってましたね。
「ミッション・インポッシブル2」や「ウィンド・トーカーズ」のジョン・ウー監督が、「三国志」を撮るにあたって、曹操役のオファーを渡辺謙に出している。
この「三国志」、主役の劉備玄徳のオファーはチョウ・ユンファに行っているらしいです。
嘘かホントかしりませんけど、諸葛孔明がトニー・レオンで、周瑜がアンディ・ラウだと言うのですが…、
本気ですか?
本当に実現したら、私、感涙にむせびますけど(笑)。


2005年07月30日(土)
[Sea Britain 2005]200年記念公文書展、コンサートなど

ロンドン郊外キューの国立公文書館(The National Archives, Kew)では、6月22日から11月8日まで「ネルソン、クック、ブライの戦いと航海:Battles and Voyages of Nelson, Cook and Bligh」と題して、1728〜1817年の海軍本部、植民地省、外務書の公文書が展示されています。
これらの中には、

・トラファルガー海戦の航跡図(当時のもの)
・ネルソンの遺言補足書
・クック第一回航海(レゾリューション号)の航海日誌
・ネルソンの書簡
・バウンティ号反乱時のブライの航海日誌

が含まれるとのことです。ネルソンの書簡は海軍博物館にもある筈ですが、クックとブライの航海日誌はそう簡単には見られないお宝でしょう。

国立公文書館の最寄り駅はDistrict LineまたはNational Railのキューガーデン(Kew Gardens)、またはNational RailのKew Bridge。
ただし、ロンドン行かれる方>テロには自己責任でご対応ください。

このニュースの詳細は下記。
http://www.seabritain2005.com/server.php?show=ConWebDoc.699


まだ先の話ですが、10月21日のトラファルガー200周年記念日前後には、晩餐会やコンサートが開催されます。
Wiltshire Community Foundationのトラファルガー晩餐会には、一般の人も参加することができるとかただしお一人様100ポンドとのことですが。
この晩餐会に興味をもたれた方は下記へ。
http://www.seabritain2005.com/server.php?show=ConWebDoc.703


2005年10月22日(土)19:30〜 ロンドンのSt.John's Smith Squareにて
トラファルガー200周年記念コンサート(Trafalgar Bicentenary Concert)が行われます。
Orlando Chamber Choirと、Cambridge University Baroque Ensembleによって、ネルソンの葬送時に演奏された音楽が再現されるとのこと。
詳細は、こちらへ。
www.sjss.org.uk
このニュースの詳細は下記。
http://www.seabritain2005.com/server.php?show=ConWebDoc.692


2005年07月24日(日)
掌砲長のWOWOW7月31日

先々週、先週とホレイショ(ヨアン・グリフィス)とアーチー(ジェイミー・バンバー)のWOWOWをご紹介しましたが、この海シリーズ(?)来週も続きます。
M&C2回目の放映(吹替版・土曜日30日)と、日曜日31日にはホッブス掌砲長の「カレンダー・ガールズ」が登場。

ホッブスって誰?とか言わないでくださいね(仰る方多いと思いますけど…泣)。
「ホーンブロワー」第2シリーズ「反乱」と「軍法会議」に登場した、レナウン号の掌砲長です。
最後までソーヤー艦長に忠実で、ずっとホレイショを睨んでいたあの金髪の人。
演じていたのはフィリップ・グレニスター。

「カレンダー・ガールズ」はヘレン・ミレン&ジュリー・ウォルターズ主演の上質な英国コメディ映画。昨年の私のベスト3に入るお気に入りです。映画そのものとしてもおすすめ。

掌砲長、ではないフィリップ・グレニスターが演じているのは、気の良いカメラマン、最初出てきた時に「あれっ?この人…」と思って、「どっかで見た、どっかで見たよ、誰?」とずーっと気になっていて、でもあちらではやぶにらみの掌砲長、こちらでは気のいいカメラマンなのですぐに繋がらず、上映中う〜っと唸り続けたあげく、エンディングのキャスト一覧をみて「あーっ!掌砲長!」って叫びだしそうになりました。
役柄もさることながら、時代劇と現代劇でしょう? コスチューム違うと印象も全然違いますしね。
そうそう以前にヒュー・グラントの「アバウト・ア・ボーイ」を見に行った時にも、グラントの友人役が、シャープの部下の狙撃兵ハリス(Jason Salkey)で、彼も現代劇だと全然印象が違うので、私は最後まで唸ってました。


「マスター・アンド・コマンダー(吹替版)」
7月30日(土)20:00〜22:40 WOWOW

「カレンダー・ガールズ」
7月31日(日)18:40〜20:30 WOWOW


ところで、先週の「ギャラクティカ」、金曜日に友人から録画が届き、昨日とりあえず前編を見ました。
これは…私は好みですわ。暗い話かもしれませんけど。

コンピュータが無力化され、植民星の都市や衛星軌道ステーションが次々全滅していく中、40年前の戦争の教訓を忘れなかった退役間近の艦長が指揮し、各システムを独立させ頑固に手動着艦を守り通していた時代遅れの空母ギャラクティカだけが、前編終了時点で生き残っております。
スピーディな展開にもかかわらず、幾つかのエピソードで艦内の人間関係はくっきり出ていますし、よく出来たドラマだと思います。

ジェイミー・バンバー演じるリー・アダマは艦長の長男、本来は別の部隊に配属されていたところが、この非常事態でギャラクティカの指揮下に入らざるをえない羽目に。
けれども艦長である父との間には、離婚した母、事故死した弟をめぐってわだかまりがある模様。前編終了時点では父の命令を突っぱねていますが、さて後編でどうなるか?

あぁそれにしても。
TVシリーズでこれだけ出来るのに、どうしてハリウッド映画になるとストーリーが単純になるのか。
TVは予算が限られて、大爆発などのスペクタクルが出来ない分、ドラマで勝負しようとしているのか。
実はまだ「スターウォーズ3」は見ていませんし、「宇宙戦争」に行く時間は無いと思うので、これはあくまで「バットマン」と先日TV地上波放映のあった「スターウォーズ2」を見た時点での感想なのですが、

「バットマン」は皆さん面白いと仰るし、リーアム・ニースン、モーガン・フリーマン、ゲイリー・オールドマン、ルトガー・ハウアー、マイケル・ケインと渋い名優を揃えてくださったら、それだけでも見る価値があると思ったんですけど…、
主演のクリスチャン・ベールや、渡辺謙も含めて、これだけ芸達者がひしめいたら、もっと凝ったドラマが出来るでしょうに勿体ない…、というのが私の正直な感想で。
「あれはアメコミ(アメリカン・コミッック)なんだから、単純明快でいいの。あれ以上複雑な話になったらアメコミではなくなるでしょう」と友人には言われましたけど、私は…どうも納得できない、あぁキャストが勿体ない…と思ってしまう。

そんな状態でTV放映の「スターウォーズ2」を見て、この映画、公開時に劇場で見た時には映像の目くらましにあってストーリーの穴に気づかなかったんですが、お茶の間のTVで落ち着いて見てみると、アナキンがパドメに惹かれていくのも、母の復讐に狂うのも、何か今ひとつドラマ部分の流れに納得がいかなくて、これって今公開中の「スターウォーズ3」では解決しているんでしょうか?
まぁそれは、スターウォーズ3を見てから…の話ですね。劇場が空いてから行こうと思っているので、8月に入ってからかしら、これも。

ところで、
「バットマン」でまたまたリーアム・ニースンが東洋の鎧まがいを着ていらっしゃいましたが、
この方…本当にキモノ似合いますね。スターウォーズ1のクワイ・ガン・ジンと言い、
でもおそらくは、柔道の稽古着みたいなキモノより、紺の着流しに方が似合うと思うわ。
次回来日時に、どこかの映画雑誌でそういうグラビア撮影していただけないでしょうか? 私見てみたいんですけど、着流し浪人リーアム・ニースン。


…という馬鹿な話は置いて、
「ナルニア国物語」のアスランの声、リーアム・ニースンで決定になりましたね。
一時はブライアン・コックス(「トロイ」のアガメムノン、または「シャープ」のホーガン少佐)という話もあったんですが、最終的にニースンに決まりました。

ラッセル・クロウ=アスランという話は消えて、ちょっと残念。
でもラッセルは9月の「シンデレラ・マン」公開時に、妻役のレニー・ゼルウィガーとともに来日するそうです。
「シンデレラ・マン」は、興業収入や主演の大暴れ騒動はともかく、映画そのものの評価は米国では非常に高いので、私も公開を楽しみにしています。
映画の音楽を担当したのは、アイリッシュ・ミュージックでは有名な作曲者だそうです(今回のラッセルの役はアイルランド系アメリカ人)。こちらも期待しています。

9月には、ホーンブロワーことヨアン・グリフィスの「ファンタスティック・フォー」も公開になります。これも原作はアメコミです。
全米興業収入は、公開週が1位、2週目は新規封切のジョニー・デップ「チョコレート工場」には首位を奪われたものの、「宇宙戦争」「バットマン」を抑えて3位健闘中…と、去年アーサー王がコケたことで先行き心配だったヨアンのハリウッド・デビューも、なんとか安泰かしら? とりあえずほっと一息。

今月発売の映画雑誌に秋以降の話題作が紹介されていましたが、
「ファンタスティック・フォー」「シン・シティ」ともに、SF話題作に挙げられていました。
「シン・シティ」にはアーサー王だったクライブ・オーウェンがご登場です。というより、世間一般的にはフロドことイライジャ・ウッドご登場と言うべきか。いや…ミッキー・ロークとかルトガー・ハウガーとかいう好みの方もあるでしょうけれども(苦笑)。

あぁいけない。あまり外国にばかり目を向けていないで、「亡国のイージス」読んで予習しなくっちゃ。
TVドラマ「海猿」は相変わらずクオリティが高いので、楽しみに毎週見ています。


2005年07月23日(土)
勢古宗昭海洋画展、帆船模型特別展 in 東京

東京・渋谷の東急本店画廊で、勢古宗昭画伯の海洋画展が開催されています。

7月21日(木)〜27日(水) 11:00〜19:00
(27日は11:00〜17:00)
渋谷・東急百貨店本店 8階 美術画廊
(東京都渋谷区道玄坂2−24−1) http://www.tokyu-dept.co.jp/

今日、閉店間近に駆け込んで見てきました。
勢古画伯の個展は、今までに2回(伊勢丹新宿店のと松坂屋上野店の)見に行っているのですが、今年はトラファルガー200周年にちなんでか、戦列艦を題材にした絵画が3点も。
日本海海戦100年にちなんだ絵もありました。
さすが本物(生の)絵の迫力、活き活きと風をはらんだ帆船と、空と、海が、もう綺麗で…。

東京近郊にお住まいの方には絶対のお勧めです。
オブライアン表紙画同然の迫力があなたもの目の前に!

前に立って、一枚の絵をじっくり見るのも良いのですが、
今回は船の種類も多種多様、海も世界中に。
あぁ海の色ってこんなに微妙に違うのだわ…と思いながら、画廊の真ん中に立って、あの海の色、この海の色と見てまわるのも、また至福の時で。

あぁこの日本丸は太平洋でしょう、太平洋の色をしているわ。
これは…日本海。
ネルソンの戦列艦、これは地中海で、こっちはきっと北海ね。
オブライアンの表紙画を描いているジェフ・ハントはヨーロッパの人だから、描く海は大西洋と地中海が多いのだけれども、勢古画伯の海は見慣れた北太平洋の色で、それが嬉しくて新鮮。
やはり私は、いちばん、北太平洋…というか日本近海の色に慣れているということですね。

ネルソンの戦列艦を描いた3枚のうちの2枚は、おそらく地中海で、海も空もジェフ・ハントで見慣れた色をしています。
残りの1枚、艦尾から描いた作品は、全体に茶系統の不思議なトーンで、こういう色づかいは、ハントや、その他ボライソーの表紙画でもラミジの表紙画でも見たことがないのですが、でもこの茶色の海が、まさしく北海ですね。

初めてホンモノの北海を見た時はショックでした。この海はどうして茶色に見えるのかと。
でも確かに、北海って勢古画伯が描かれた、この色をしているのです。
そう、これが北海の色なのに、どうしてヨーロッパの画家はこの色づかいを使わないのかしら。
これ、前にも同じことを書きましたよね。
その時は生頼範義画伯の絵について述べていたのですが、北海やイギリス海峡をダークトーンでありのままに描く…というのは、日本人の第三者的な目だから出来るのでしょうか?
北緯30度〜40度の太平洋と日本海を見慣れた目からみると、この北海やイギリス海峡の異質な色は印象に深いのですが。

東急本店は閉店が19:00と比較的早い(東京のデパートにしては)ので、ゆっくりご覧になるのは、この週末がチャンスです。


そして、来週の火曜日26日から8月2日までの8日間は、東京・銀座、伊東屋9Gギャラリーで、「ザ・ロープ30周年記念帆船模型特別展」が開催されます。

7月26日(火)〜8月2日(火)
平日10:00〜19:00、日祝日10:30〜19:00
銀座・伊藤屋9Fギャラリー
(東京都中央区銀座2−7−15) http://www.ito-ya.co.jp/

この30年に展示された、選りすぐりの50隻が展示されるとのこと、これは楽しみです。

いずれの個展、特別展とも入場は無料とのことです。


2005年07月22日(金)
「帆が教える」昨日の天声人語

昨日の朝日新聞の「天声人語」、お読みになりました?
まだの方は今すぐ、こちらをお読みくださいな。とても良いコラムです。

http://www.asahi.com/paper/column20050718.html

日本の半分では梅雨が明けて、そういえば夏休みの季節なのですね。
冷房のきいたオフィスで仕事に追われていると、そんなこともコロっと忘れている。

>帆船乗りの世界には「帆が教える」という言葉があるという。
>自然を忘れ、効率ばかりが優先される時代に「帆が教える」ものは多いはずだ。

この一文はちょっと耳に痛い…かもしれません。
でも「帆が教える」ってどういう意味なんでしょう? 元の英語は何なのでしょう?
さっきから調べているのですが、わかりません。
天声人語は英訳版が出る筈なのですが、これはまとめて本になるんでしたっけ?少なくとも昨日今日の英字紙「Herald Tribune / The Asahi Shinbun」には無いようなのですが。

ランサムの「海に出るつもりじゃなかった」は小学校6年生の時に読みましたが、主人公の少年少女たちが得たものは何だったのでしょう?
帆は彼らに何を教えたのか? 
昔読んだ時は、そんなこと考えもしませんでしたけど、彼らと一緒にハラハラどきどき冒険を共にするので精一杯で。

でも同じ冒険と言っても、同じ時期に読んだナルニア国物語のやはり同じ四人兄弟の冒険とはちょっと違いました。
私はナルニアよりランサムの方が好きだった。
何故って、ナルニア国の冒険は自分には絶対に出来ないことがわかっていたけれど、ランサムの冒険はやろうと思えば自分にも出来るとわかっていたから。
洋服ダンスの扉を開けたら、異世界に行けて中世の騎士みたいな戦いができる…なんてことはまず日本の普通の小学生には無理だけど、夏休みに仲間たちだけでテントを持って湖に行き、泳いだり山に登ったりする…のだったら、小学校6年生では無理でも、もう少し大きくなったら、いつかは出来るでしょう?
…もっとも私のその夢が叶ったのは大学生になって山のサークルに入った時でしたけど。

だから私は、帆に教えてもらった経験はないけれど、この論法で行けば、大自然…山に教えてもらったことは何か?ということになるのかな…、
>大自然の脅威を前に、いかに力を合わせるのか?
うーん、山は帆船と違って大自然の驚異に力をあわせて対抗するってことはあまりないんですけどね。いやそのロッククライミングだとか冬山とか自然に挑むような登山は別でしょうけど、私みたいに、楽しみを目的として夏山の尾根歩きだけやってたような軟弱山行では、大自然の驚異には合わないように、事前にすたこらさっさと逃げますんで。
でも協調性という意味では、力を合わせるというのはあるかな、基本的に悪天候は避けるといっても、避けきれない事態はある。
疲れて下山している途中に霧の中で道に迷ってしまった時とか、雨でびしょびしょに濡れて寒くてみじめな気分になっちゃった時とか、でもパーティ行動している以上、イライラして自分勝手にキレたりするわけにいかないので、こういう時こそ互いに思いやり、思いやり…なんて呪文のようにとなえてみたりする。

あぁでも何か、その状況って、仕事がせっぱ詰まった時の会社でも同じかもしれません。
お仕事オーバーロードでパニクってる時に、同じ部署の比較的手空きの誰かが気をきかせて手伝ってくれたりするとその思いやりが嬉しいとか。似たようなものですよね、霧の中で道に迷っているのと。
効率優先の都会のオフィスで自然が教えてくれたもの…応用編?
なんて勝手な解釈をしてみました。
今度の週末にでも、本棚の奥から「海に出るつもりじゃなかった」を取り出して読み返してみようか…などと思っています。

ところでやっぱり、「帆が教える」の本当の意味は何? どなたかこの英語がわかったら、教えてくださいまし。


2005年07月19日(火)
明日はギャラクティカ

明日はWOWOWで、「宇宙空母ギャラクティカ」の放映がありますね。ホーンブロワーでアーチー・ケネディを演じていたジェイミー・バンバーの最近の仕事になります。
あれから5年たって、STARLOG誌(2004年1月号)の写真を見る限りは、ジェイミーってばすっかり精悍になったわねという感じ、まぁ今回は艦載機パイロット役ですが。

うちはWOWOW契約していないので、友人に録画を頼みました。実際に見られるまでにはまだしばらく時間がかかってしまいますが、明日ご覧になれる方は是非。
あらすじ紹介を読むとなかなか面白そうなドラマです。

このTVドラマは1978年に米ABCテレビで放映されたドラマシリーズ「宇宙空母ギャラクティカ」のリメイク。ただし設定は前作の40年後だそうですから、正確に言えば続編なのでしょうか?
78年のオリジナル・テレビ版は日本でも、日本テレビ・読売系で放送されていたそうなのですが…残念ながら私は見ていません。

未来社会を舞台に、地球からは遙か彼方の恒星系に移住した人類が、機械生物(オリジナル版ではロボットですが、今回の40年後版では人間が製造したアンドロイドが反逆するという設定)に攻撃され、生き残った移民達が宇宙船で、迫り来る敵を撃退しながら、ひたすら逃げる…という話のようです。

STARLOG誌の制作者インタビューを読んでいて面白いなと思ったのは、このドラマをドキュメンタリー・タッチで撮影しようとした…というところ、宇宙空母という非日常的な設定ながら、出来るだけリアルな人間ドラマを描こうとしたそうです。
こういうスタイルって好きなんですよね…ほら、ちょっとM&Cに通じるかな…って。あまり期待しすぎてもいけないかもしれませんが。

明日WOWOWがご覧になれる方はお楽しみに。


さて、ここからは海洋関係からはちょっとはずれた話になるのですが、
上記のSTARLOG誌のギャラクティカ記事のおまけです。

この記事を読んでいてもう一つ発見がありました。
製作者のロン・ムーアがどのようにしてこのギャラクティカのプロジェクトにかかわるようになったのか…のくだりなのですが、
なんと彼はギャラクティカの前に、アン・マキャフリィの「パーンの竜騎士」をドラマ化しようとしていたのでした。

「パーンの竜騎士」は、ハヤカワ文庫SFから翻訳されているSFファンタジーで、今週木曜日7月21日に数年ぶりの新刊が出ます。
ふうっ。
オブライアンが出ないのボライソーが出ないの…と続刊がなかなか出ないシリーズは数多くあれど、考えてみれば…海洋小説の方がよっぽどきちんとしたペースで出てますよね、このパーンに比べれば。
私はパーンともかれこれ20年(ボライソーと同じくらい長い)お付き合いになりますが、途中数年間先が出なくて、もうこのシリーズ翻訳は打ち切りかと諦めて原書読んだら翻訳が出てしまった…脱力…という痛い思い出が。
それで懲りまして今度は先を読まなかったのですが、…またまた数年間続きが出なかったり…これだから翻訳ものとのお付き合いは大変です。
もう出ないなら出ないで、はっきりそう言ってくれればさっさと諦めて英語版を手に入れるのですが…。(こっそり:早川書房さま>ハヤカワFTのキャサリン・カーツのグウィネド王国年代記はもう駄目なんでしょうか???)

それはともかく、このパーンの竜騎士。
私は「ロード・オブ・ザ・リング:二つの塔」のナスグルを見た時に、「あ、これなら、今のCG技術ならパーンの竜騎士の映像化ができるじゃない!」と思いました。
と思ったらすでに、ワーナー・ブラザースがパーンの映像化権を購入し、今回ギャラクティカを手がけたロン・ムーアが脚本を書いていて、実は撮影1週間前まで行っていた…らしいのですが、
製作会社からオリジナル脚本がシリアスすぎるというクレームがつき、書き換えられた脚本は、ムーアも原作者のマキャフリィも容認できるものではなかったため、映像化の話は空中分解してしまったらしいのです。

かえずがえすも残念です。
見てみたかったですね、パーンの竜騎士の映像化。

…とりあえず、私は今週木曜のハヤカワ7月新刊を楽しみに待とうと思います。
原文タイトルはDolphin's of Parn。南ノ大陸の城砦の子供たちがイルカたちと意志疎通する物語の筈ですから…今回はこれも海洋モノ?
…ということで、この脱線おまけについては、お目こぼしくださいませ。


2005年07月17日(日)
ポーツマス国際観艦式:現地新聞等から

たいへんお待たせいたしました。今さら何を…という感がありますが、6月28日英国のポーツマスで開催されたトラファルガー海戦記念国際観艦式について、BBCニュースと、タイムズ紙の記事から、その概要をお伝えします。

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雨模様のあいにくの天気にもかかわらず、何千人もがポーツマスを訪れ、礼砲と花火がトラファルガー200周年を彩った。
これに先出ち、国際観艦式が行われ、エリザベス女王とエジンバラ公はHMSエンデュアランスでポーツマスを出航し、36カ国、167隻の軍艦、商船、帆船を観閲された。エンデュアランス号には、ジョン・レイド国防相、第一海軍卿サー・アラン・ウェスト提督(海軍大将)が同乗、チャールズ皇太子はHMSスコットから、アンドリュー王子はHMSエンタープライズ艦上にあった。

午後には帆船パレードが、また空軍のアクロバットチーム・レッドアローズや歴代の名機による航空ショーも行われた。

女王陛下はその後、HMSインヴィンシブル(空母)艦上で行われたレセプション・パーティに出席され、各国の艦船がこれほどまで大規模に参集したことは、1805年の海戦にて戦死したネルソン提督と、海に生きる者達の絆に対する、何よりの証であるとのメッセージを発表した。
「ネルソン提督の船乗りとしての類い希なる資質、指導力と人間性、危機に際して示したその勇気は、今日においても海に生きる者たちの間に受け継がれ共有されているものです。これ以上素晴らしい遺産を、彼は望み得なかったことでしょう」

夕方からは、実際の帆船を舞台にした大がかりな歴史スペクタクルショーと花火が会場を盛り上げた。
ネルソン提督に扮した俳優Alex Naylorが小型のカッター船で港を離れ、ビクトリー号に見立てた19世紀フリゲート艦の復元帆船グランド・ターク(TVドラマ「ホーンブロワー」の主演帆船)に移乗するシーンが再現された。

以上、BBC News June 29 "Thousnads see Trafalger 'battle'"、The Times online June 29 "World armada recalls a day of victory and death at sea"より抜粋。
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まぁまぁ、インディファティガブル号(グランド・ターク号)がビクトリー号の役を演じるとは、それはそれは大変な名誉を…、
まったくサプライズ号ったらサンディエゴでのん気に修理している場合じゃないわよ、というあせりと、グランド・タークに一抹のうらやましさを感じたのは管理人だけでしょうか?

トラファルガー海戦は、イギリスのフランス・スペイン連合軍に対する勝利を祝う祭典ですが、さて負けた側のフランスはどうなのでしょう?

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ポーツマスのイベントでは、実際の海戦を再現するゲームを行われたが、イギリス対フランスではなく青チーム対赤チームという形をとった。これはフランス側に配慮した結果である。
しかし、28日の観艦式当日、参集した艦船の中で一番の威容を誇っていたのは、フランス軍艦であった――彼女の名はシャルル・ド・ゴール、フランス海軍が誇る原子力空母である。
フランス海軍は、今回の国際観艦式に、6隻を派遣した。

フランス空母にはエスコート役のイギリス・フリゲート艦が随伴したが、それは「我々の狙撃兵がネルソン提督を狙わないように監視するためさ」フランス海軍の水兵からこんな冗談が飛び出した。
しかし空母シャルル・ド・ゴールのXavier Mgne艦長は、ネルソン提督の優れた戦術とその指導性は、フランス海軍からも賞賛に値するものだと語る。
「イギリス軍とともに、今回の式典を祝うことができるのは幸福なことだ。トラファルガー海戦は過去のこと、今われわれはヨーロッパ連合という共通の未来を見据えている。ヨーロッパ各国の防衛協力を推進しなければならない」

もっともフランス国内では、トラファルガー海戦など気にもとめられていないようだ。「トラファルガー海戦では敗北したが、その数週間後に我々は、アウテルリッツ会戦で勝利をおさめ、ナポレオンはヨーロッパの覇者となったのだから」と語るのはパリ海事博物館のBruno Ponsonnet館長。

街角でインタビューされたあるフランス人ビジネスマンは、「トラファルガー? 知らないフランス人はいないと思うよ。ナポレオンの艦船をイギリスが打ち破った戦いだろう? ロンドンのトラファルガー広場には行ったことがあるしね。でもふつう、もし街角でフランス人に『イギリス人とは?』という質問を向けたら、誰でも答えは『友人』というものになるんじゃないかな、例え政治的な問題がどうあろうともね」と答えていた。

BBC News June 28 "France accepts Trafalgar legacy"より抜粋。
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なんだかこの記事を読んでちょっと考えてしまったんですよね。
たぶん同じ質問をベルリンでしても、答えは「友人」になると思うんですよ、ヨーロッパなら。
でももし同じ質問を、東京とソウルと北京でしたら、たぶんそういう答えにはならないでしょう?(東京でも、誰でもそう答えるとは言い切れませんもの)
例え政治的な問題がどうあろうと「友人」だろう?と街角レベルで言えるというのは、すごいですよね。
ヨーロッパをうらやましいと思うとともに、「われわれもアジアという共通の未来を見据えている」と言える時代が、早く来てくれるといいなぁと願うのでした。


2005年07月16日(土)
シンデレラとロイヤル・ネイビー

のっけから再びお詫びです。
国際観艦式その他の記事をまとめようと思っていたのですが、どうにも時間が足りません…ので今日は代わりに短い代用原稿ならぬ代用更新にて失礼。

なぜ時間が足りなくなったかと言えば、えぇ今日私が、英国ロイヤルバレエの来日公演を見に行ってたのがいけないんです。
でもこれも私の昔からの趣味なので、それに英国ロイヤルってことで、どうかご寛恕。

そう言えば、マチュリン先生を演じたポール・ベタニーのお父さんは、若い頃ロイヤルバレエのダンサーでした。マーゴット・フォンティーンがロイヤルのスターだった時代の話ですが、
今日、公演会場の関連グッズ売場をのぞいたら、フォンティーン時代のDVDがありましたが、ポールのお父さんの若い頃のお顔なんてわからないから、DVDを入手しても探せないだろうなぁと。

さて、
本日の公演は「シンデレラ」。
そう、ドイツ・ヘッセン公国に生まれたングリム兄弟が、童話集に加えたことで有名になった、17世紀のフランスで語られていた灰かぶり姫の物語。
…の筈なんですけれども、さすが英国ロイヤルバレエ、ここにも見事にロイヤル・ネイビーねたが。
もっとも上野の東京文化会館、会場広しといえども、こんなネタでウケていたのは私一人だったかもしれません。

シンデレラのお話はごぞんじですね。
父親の再婚相手の連れ子である義姉たちにいじめられているシンデレラは、王子さまの舞踏会からも除け者にされてしまいますが、魔法使いに助けられ、かぼちゃの馬車にねずみの御者、見事なお姫さまに変身して舞踏会に現れる。
そこには姉たちも来ているが、彼女がシンデレラとは気付かない。

サー・フレデリック・アシュトン振付のロイヤル・バレエ版「シンデレラ」での義理の姉二人は、コミカルなキャラクター。
女性ではなく男性ダンサーが演じ、優雅で可憐で洗練されたシンデレラとは対照的にドタバタと動きまわり笑いをとる役割です。

その姉二人が王子様の舞踏会で出会うのが、二人の軍人さん。
一人は、まるでサミュエル・ウェストのエドリントン卿のような、さっそうとしていて宮廷にも女性の扱いにも手慣れたレッド・コートつまりは赤海老陸軍さん。
もう一人が…、もう中年の域にさしかかっているにもかかわらず、女性の扱いにはてんで慣れていない、でも偉そうにすることには慣れている海軍さん。両肩肩章の軍服だから、勅任艦長だわ。
当然、姉たち二人は陸軍さんに夢中。赤海老さんを取り合っての姉妹喧嘩。
シンデレラと王子の優雅な踊りの間に、この二人の凸凹軍人さんコンビと姉たちのコミカルな踊りがはさまれるという構成…なんだけど。

どうして陸軍さんの方がかっこよくって、海軍さんはだめだめなの!?
いや、理由はわかりますよ。実際事実その通りだったのでしょう。ずっと陸の上にいて宮廷やら社交界に出入りする機会が多くて女性の扱いにも慣れている陸軍さんに比べて、一回出航したら次に帰国するのは二年先か三年先か、その間ずーっと女っけの無い荒っぽい世界で、士官ともなれば偉そうにして生きてきた海軍さん。海に出ずっぱりのうちに婚期(?)を逃して中年になっちゃうわけね。
それはわかる、わかるんですけどね…、やっぱり、ずーっと海洋小説を読んできた私としては「それはないでしょう?サー・フレデリック・アシュトン」って言って思わず泣くわけですよ。

この振付を考えたサー・フレデリックは陸軍関係者だった?…と思って調べてみたら、はずれ。
戦時中はRAF(英国空軍)にて軍務についておられました。

おそらくこのコミカルな踊りは、オリジナルのロシア・ボリショイ版にはなくて、英国ロイヤル版のみのものなのでしょうね、たぶん。
ロシアの海軍さんにもこの勅任艦長のようなキャラがいるのか?

でも私、やっぱりアシュトン振付作品って好きですわ。
全くセリフの無いバレエなのに、マイムの要素を取り入れて芝居をさせ、ここまでキャラクターを表現できる。
「リーズの結婚」なんて、バレエよりむしろ芝居…無言劇なのではと思います。

「シンデレラ」の公演は明日11日、明後日12日も18:30から上野の東京文化会館にて。
まだ当日券もあるそうなので、気の毒な艦長を応援に行ってあげてください(大幅に違う…)。

ロイヤル・バレエ公演は引き続き、14日(木)からマクミラン振付の「マノン」と続きます。


2005年07月10日(日)
ホレイショとアーチーの7月WOWOW

管理人職務多忙のため、情報と更新がとどこおり申し訳ありません。
6月末は新年度事業の滑り出しの時期なのでね、軌道に乗るまでいろいろごたごたして、昨年も確か丁度この時期のラッセル・クロウの「アクターズスタジオ」BS放映がノーチェックとなり、大失態だったことを思い出しました。

今年は1日前に気付いたから許してください。といっても今日の明日なので申し訳ないのですが、
WOWOWをご覧になれる方、今週末と来週末は「ホーンブロワー」でホレイショとアーチーを演じたヨアン・グリフィスとジェイミー・バンバーのその後の出演作を見ることができます。
ヨアンの出演作は明日日曜の「ギャザリング」、ジェイミーの「ギャラクティカ」は来週18日(月)海の日の休日に放映です。

「ギャザリング」
7月10日(日)午後0:40〜
http://www.wowow.co.jp/schedule/dhtml/20050710.html#1240
一種のホラー映画だっと記憶してますが、ちょうど日本公開が年度末と、それからM&C公開と重なっていたため、私は見に行く余裕がありませんでした(ホラー苦手ってのもある)。
主演はクリスティーナ・リッチ。
そういえば去年このHPで皆さまにお尋ねした「この人のこのキャストはいかが?」の中で、オーブリー夫人のソフィーにクリスティーナ・リッチって仰有った方、ありませんでした?

「宇宙空母ギャラクティカ」
7月18日(月)海の日の休日 午後0:00(前編)、午後1:40後編
http://www.wowow.co.jp/drama/index.html
こちらはSFです。むかしTVで放映されていたシリーズのミニドラマ。
TVドラマシリーズは日本でも放映があった…らしいです。去年の冬発売だった「STRLOG」誌に詳しい解説があったので、来週までにもう少し詳しく調べておきますね。
この「STARLOG」は2005年1月号は英語版日本語版とも特集が「LOTR王の帰還」なので、お持ちの方が多いかもしれません。



なんだか後手後手ですみません。
でも今の仕事している限り、この時期がパニックなのは仕方のないことなのでお許しくださいませ。

この2週間で我ながらイタカッタのは、先週の金曜洋画劇場(7月1日)の「トップガン」をノーチェックで見落としたことかしら。ひさびさに見たかったのですが、
あれも一応…海軍さん。

「あなたの青春の映画は?」と言うハズカシイ質問がよくあるでしょう?
「トップガン」という映画はある意味そう言えるのかな?と思ったりします。いえ、といっても私に、彼らトップエリートパイロットたちと青春の悩みを共有していた部分があった…というオソロシイ話ではなく、あの映画のサントラ盤が、あの頃の若さにまかせて夜行日帰りスキーとかガンガン行っていた頃の、私たちの思い出と密接に結びついている…という意味で。

この映画が公開された年の冬は、どこのスキー場でもこの映画のサントラをかけまくっていました。
ご存じだと思いますけど、これものすごくノリがいいんですよね。
この曲にのって、斜面をしゃーっと滑り降りていくのは滅茶苦茶気持ちよかった!
でも「この曲キケンだよね」と言ってた友人もいて、何でも「こいつを聴くと無謀にも上級斜面にチャレンジシしたくなる」とか。
ひょっとしたら、この年の冬はスキー場での怪我人が多かったかもしれません。

滑り疲れて帰途につく関越自動車道(日帰り先は上越が多かったです。東京の場合)。
滑りすぎのドライバーも疲労困憊で「もうダメ」となってくる。
そこに登場するのが「カンフル」こと「トップガン」のサントラ盤。
これを聴くとドライバーが見事、復活するんですよね。
…今から考えると、やっぱりこれも「キケン」だったかもしれません。

7月5日の火曜日は、フジテレビ系のドラマ「海猿」をちらっと見ることができました。
何でもプロ野球中継延長で放映が遅れたのだそうで、帰宅の遅い私にはらっきー!
野球放送の延長に感謝するとは、珍しいこともあるものです。

このドラマ、おすすめ…でしょう。少なくとも私は今後に大いに期待しています。
主人公が新規に配属された巡視船の船内人間関係がちょっと…面白そう。
そのうえ、TVドラマとは思えない手をかけた作り。
映画「海猿」のクォリティがそのまま引き継がれています。
海上保安庁全面バックアップで、ロケは本物。
初回なんて、映画の回想シーンまで入れたら、巡視船が5〜6隻登場しました。
エンドクレジットに出演船の名前が並んでいて圧巻。

夏木勲の船長、時任三郎の…救助チームの隊長(?なのかな?)、それから仲村トオルの先輩潜水士が、プロフェッショナルらしさを見事に出しています。
現場を知り尽くした日本的な海の男の典型…というか、崩れない厳しさというか。でも船長と隊長(?)が二人だけで話していると、その下に隠れた部下思いの部分がちらっとのぞくという。
主人公伊藤英明と先輩仲村トオルの間に、いろいろとドラマが生じるのであろう…展開が予想されますが、ふふふ、楽しみかもしれません。


2005年07月09日(土)
決してホビットを信用してはいけない、しかし…

一昨日ご紹介したノートン社のパトリック・オブライアン・フォーラム(掲示板)、ツリーのところをスクロールして下がられた方、いらっしゃいますでしょうか?

Never trust a Hobbit,but.....(possibly POB)

というタイトルの書き込みがあったのですが、お気づきでした?
最後のPOBというのはPatrick OBrianの略で、(No POB)というのは「オブライアンとは関係の無い書き込みです」という、掲示板参加者の中でのお約束のようなもの。
ここで言う(Possibly POB)というのは、「おそらくオブライアンに関係すると思われる」という意味ですね。

ところが本体が
「Never trust a Hobbit but 」
「決してホビットを信用してはいけない、しかし…」
ホビットと言えばJ.R.R.トールキンの「指輪物語:ロード・オブ・ザ・リング」、これはやっぱり「オブライアンに関係すると思われる」…と注意書きを入れなければならないでしょう。

この書き込みで紹介されているのは、「ハリウッド・ニュース」を紹介した6月27日の記事です。
6月25日〜26日、ロンドンで開催された「映画・コミック・コンベンション」に呼ばれたM&CのボンデンにしてLOTRのホビット:ピピンこと、俳優ビリー・ボイドの話。

彼はこのコンベンションで次のように語ったそう、
「マスター・アンド・コマンダー」のシリーズは全部で21冊あり、FOX社はすでに船を所有している。
おそらく多くの人が、どうして未だに続編が作られないのだろう?と不思議に思っているだろうと、僕も思う。
どうなるかはもう少し待ってみよう。
続編について、交渉が行われている(ここ、isなので現在形です。注目!)。
ピーター・ウィアー監督は僕に、2作目と3作目の話しをしてくれた。
だから僕にも続編のチャンスはあるわけだ。

ところが!
ここで彼は、ぼろっと、大変重大なねたばれをしてしまうのです。
うわぁ〜っ! ピピン君、それ言っちゃだめ!
それはついうっかりパランティアを覗いてしまうのと同じくらい、やっちゃいけないことよ!
…つまり、3作目って、19巻ってことですか…?

この記事のアドレスを一応、下記に記しておきますが、
厳重な【ねたばれ警報】を発令したいと思います。
http://www.thehollywoodnews.com/article/27060510.php
うっかり読んでしまって後悔しても本当に知りませんからね。
読まない方が幸福だと思いますよ。本当に。

あぁもうっ! ビリーったら、こういことをぼろっと言うから、それを読んだオブライアン・ファンに、
「ホビットの話は信用してはいけない」
なんてタイトルの書き込みをされてしまうんじゃないの!

この話の信憑性については、私からは何のコメントもできません。
いや、ビリーの話は確かでしょう。少なくともFOX社には続編を作る気持ちがあり、水面下でいろいろ交渉が動いているのも事実だと思います。
でも…、この話ではやっぱり、引き続きピーター・ウィアー監督ということ?

噂では一時、サー・リドリー・スコットの名が上がっていましたが、スコットは次の仕事が決まったようですし、スコット監督という線は消えたと考えて良いようです。
(スコット監督の次作をどこで知ったかというと、実は早川書房のホームページ。早川が出版したノンフィクション「シャドウ・ダイバー」の映画化が、スコット監督の次の仕事のようです。「シャドウ・ダイバー」は潜水艦引上の実話…つまりは海洋モノの一種ではあるので、それはそれで楽しみなのですが)
ハヤカワ・ノンフィクション・ブログ
http://hayakawanonfiction.boxerblog.com/blog/

いくら水面下で交渉があっても、実らなければ映画は出来ませんから、そういう意味では、この書き込みをされた方のココロを汲んで、「信用はしてもあまり期待はせず今後の様子を見守る」しかないようです。

でも…思うんですけど私、ホビットと人括りするのは非道いんじゃないかと、
メリーとピピンはともかく、サムの言うことは信用してもいいだろうし、フロドだって真摯だと思いますけど、あ…これは演じた役者さんの話ではなくって、LOTRのキャラクターの話です。


2005年07月03日(日)
もちは餅屋、写真はオブライアン・フォーラム

28日のトラファルガー記念観艦式について、更に写真サイトを教えていただきました。
Sさん、ありがとうございます。

http://editorial.gettyimages.com/source/search/product.aspx?p=1&e=0&pg=2&am=-1
こちらから「エリザベス女王の写真」をクリックしてみてください。
観艦式写真のページに跳ぶことができます。
ドラムヘッド・フェスティバルに出席したアンドリュー王子は、昔ながらの正装ですね。

もし上記のアドレスから上手く入れないようでしたら、
http://editorial.gettyimages.com/
から、「NEWS」というタグをクリックし、右向きの▲矢印で「Page 2」以下に移動、エリザベス女王の写真をお探しください。

BBCのサイトにも写真専門のページがありました。
http://news.bbc.co.uk/1/hi/in_pictures/4632029.stm


さらに、
やはりさすが世界中の帆船小説ファン、このイベントを見逃す筈はありません。

もちは餅屋、写真探しは英語ネイティブ(母国語)の帆船小説ファンにおまかせ!
米国ノートン社のパトリック・オブライアン・フォーラムに、こんな素敵な写真がありましたよ。
http://www.wwnorton.com/cgi-bin/ceilidh.exe/forums/POB/?C3d92720e3Flm-5659-717-30.htm

この方はこの写真を下記サイトで見つけられたそうです。
http://www.tallshipstock.com/latest.htm
でもこのサイト、ダウンロードは許可必要とか書いてありますけど、上記のフォーラムの方はいぃのかしら?

とり急ぎ…の写真紹介第2弾でした。
週末の更新はあまり期待しないでくださいませ。
プリントアウト持ち帰って、明日はおうちでお仕事きゅうきゅうきゅう…。


2005年07月01日(金)