大 将 日 記
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2005年06月29日(水) プレッシャー感じてます

昨日、今日と千葉マリンスタジアムでは『360度ビアスタジアム』と銘打ち、な
んと1500円で全席自由の上にビールが通常価格600円の半額の300円で販
売。そのせいかレフトスタンドの一部を除いて、ほとんど満席状態。今日も18時
を過ぎても続々とマリンスタジアムに向かう列。シャトルバス乗り場も19時過ぎ
まで列が途切れませんでした。
実はこれ、本当なら昨日、今日の試合を初めて韓国で行う予定だったのに、韓国側
との調整が付かずに開幕前に急遽本拠地千葉マリンスタジアムで行われる事になっ
たから実現した企画でありまして、ボックスシートやシーズンシート、VIP席等
全ての席に予約が無かったのでこのような企画が持ち上がったのです。
当然ビール会社も元々あてにしていなかった売上が確保出来る訳ですから半額で販
売しても万々歳な訳で、通常の4倍程のビールが売れたと喜んでいたそうです。
首位攻防と言うビックカードが重なり、かなりのお客さんが入った訳なんですが、
やはりプロ野球選手は大勢のお客様の前で自分のプレーを見せたいと思っている筈
なんです。だから球場に足を運んで貰う努力を特にパ・リーグはしないとダメなん
ですよね。今までそれで成功したのはダイエー時代のホークスだけなんです。

千葉ロッテは確実に強くなり、そして確実に変わりつつあります。

千葉県はすぐ隣が東京都ですので、巨人ファンは未だに多いです。しかし今年は幸
にも千葉ロッテが強く巨人が弱い。だから巨人では無くロッテを応援しようと言う
にわかロッテファンが増えているのは事実です。キッカケなんてそんな物でいいと
思います。これから千葉ロッテに少しでも興味を持ってくれる県民が増える事を大
いに期待したいと重います。


さて、いよいよ『はなになったねこ』の稽古も熱が入って来まして、既に私も衣装
合わせを終えてソロの歌やダンスシーンの特訓に入っており、しかも一応会社員で
すから仕事もしないとならないので相当忙しくなって来ました。そんな忙しさを理
由に日記やブログをサボってしまって申し訳ございませんでした。
そんな中、昨日のブログとあまり知られて無いですが私が不定期発行している携帯
用メルマガ『店声人語』には書かせて頂いたのですが、『はなになったねこ』の正
式ポスターが出来上がりまして、清瀬市内を中心に先週末から貼り出されました。
千葉県内は私とドラーチョ役の平野淳(松戸市在住)が営業しない限り貼り出され
無いのですが、平野氏はバレーの本番を控えていて、2つの稽古でアップアップ状
態でしょからその分私が頑張らないとなりません。で、私はどの辺を中心に廻ろう
かと思ったのですが、昔から『南風日記』をご覧の方はお解りですよね。当然千葉
県京葉地域、しかも習志野市谷津が中心になってしまう訳です。
2年前まで私が営んでいた魚屋が所属していた京成谷津駅前の谷津遊路商店街に出
向いて、特に仲の良かった店にお願いをして廻ると皆とても歓迎してくれまして、
三越劇場と言うビックステージに立つのですから「出世したねぇ」と口々に言って
くれました。
まだ枚数的にそう沢山手元に無かったので、とりあえず商店街事務局に貼り出させ
て頂きましたが、それが昨日のブログの写真なんです。貼り出してくれる店舗は後
日コーナーとして書かせて頂きますが、とりあえず今現在千葉県内では谷津遊路商
店街事務局にしか貼られていません。で、来週には下記の店舗にも貼りだして頂け
る予定です。

・お好み焼き 天久
・フジカラーショップ ユアーズ
・フローラいずみや
・ゼフィロス
・リベアショップ ノア

昨日のブログ写真を見て気が付かれた方もいらっしゃるかもしれませんが、ポスター
はチラシと違い、チラシは7名だけが前でしたがポスターは出演者全員の顔写真が
前面に来ています。で、私は自分の写真の位置と大きさに正直言って驚きました。

主役を演じる松村さんが一番で、座長のたむらさんが二番目。これは当然ですよね。
で主要な役を演じる室田さんが後ろから二番目で、なんと私が一番最後なんです。

何故?

確かに私は悪役の大変いいお役を頂戴致しましたが、正直言ってこの扱いは荷が重
たいと感じてしまいました。
だって今あげた4人だけが他の人より写真が実は大きいんですよ。
チョット下の写真を見て頂けるでしょうか・・・




これは、昨日のブログ画像の大きい物の顔写真部分だけを切り取ってアップしてい
るんですが、ねっ、大きいでしょ?
演劇とか映画やドラマの世界では、一番最後に名前が登場する人って大物が多いじゃ
ないですか?
ハッキリ言って私、お芝居の世界に20年振りに戻って来て3作品目の出演ですよ。
しかも20年前だって高校の文化祭でしか出演していないし、去年は市民ミュージ
カルだし、今年だって主役と言っても船橋の公民館だし、大きな舞台なんて踏んだ
事無いんですよ。そんな私がこの扱いですから、たむらみみこさんの期待が大きい
のは解って嬉しいのですが、この私がプレッシャーを感じましたからねぇ。
でも、最初に書いたように千葉ロッテの選手は自分の為でもあるけれどファンに楽
しんで貰えるように野球をする訳で、と言う事は当然沢山のお客さんの前でプレー
をしたい訳です。
私もただ演じれるだけだったら三越劇場なんかに出なくてもいいのですが、みんな
に見て欲しいと思うからこそ稽古をしているのですから、このプレッシャーをバネ
に頑張りたいと思いました。

さて、このポスターを千葉県内で見たいと言う方は、今の所習志野市谷津にしか貼
りだされて無いのでそこまで見に行って頂くしか無いのですが、このポスターを貼っ
てくれる所を是非教えて下さい。千葉県内なら来週には私が自らお持ち致します。

自分の会社やお店、自宅の玄関前でもOKです。是非お願い致します。
そして私の悪役初挑戦をどうぞ見に来て下さい。お願い致します。

尚、7/1より三越劇場やチケットぴあで一般販売が始まりますが、それでもチケッ
トはKey Stationでご予約下さいますよう、よろしくお願い致します。


2005年06月19日(日) 爆笑ライブ in ふなばし

昨日、三越劇場公演『はなになったねこ』の本チラシが配布開始になりました。
『INFORMATION』のコーナーでも公開しているので見てみて下さい。

私の写真、とんでも無い所に写っていて、結構プレッシャー感じてますから・・・



さて今日は、船橋文化ホールで行われた『爆笑ライブ in ふなばし』を観て来まし
た。はなわ、いつもここから、マイケル、ビックスモールン等、テレビで活躍して
いる芸人さん達が生で持ちネタを披露してくれまして、本当に楽しいアッと言う間
の2時間半でした。

今日のライブには、お笑い大好きで『泣いた赤鬼』で共演した野島萌子を誘ってい
ました。そしてこちらも赤鬼で共演した守屋パトリシアと岩崎結衣も一緒に行きた
いと言ってくれたので、なんとも珍しい4人で観に行って来ました。

4人が船橋市民文化ホールに入って行くと、突然大声で

「牛松さ〜ん!」

と言う声が響き渡りました。

なんと市民文化ホールの館長さんが私達を見付けて声を掛けてくれたのですが、い
くらなんでも『牛松』って呼ぶ事は無いのにねぇ。

「いやぁ、観に来てくれたんですか?ありがとうございます。アレ?みんな市民ミ
ュージカルに出ていた子供達じゃないですか!嬉しいなぁ」

と目を細めてくれました。
館長直々のお出迎えには訳がありました。

「今年、この文化ホールでは市民の皆さんにもっと生の芝居やライブを提供しよう
と言う事で取り組んでいます」

と説明してくれました。
なるほど、先日は沢田研二のコンサート、7月1日には華原朋美コンサート。そし
てその後には桂歌丸の落語会等、大物が次々に船橋に集まって来るみたいです。

「子供達に、もっと生でこう言う物に触れて貰いたいのです。テレビ等では見られ
ない『本物』を体験して貰いたいんですよね」

そんな館長さんの話しを聞き、華原朋美コンサートのポスターを見ながらパトがこ
う言いました。

「私達って、凄い人達がやるステージの上でお芝居をしたんだね」

今日、参加してくれた子供達は、自分が立った事があるステージにプロの芸人が出
ると言う事実を目の当たりにして、改めてあの市民ミュージカルの凄さを知った。
しかしこれからは、このステージが子供達の憧れの場になってくれる事でしょうね。

ライブはまず、流れ星と言う正統派漫才コンビのMCと漫才で幕を開けました。
まだそんなにテレビとかで活躍をしていないコンビらしいので、登場時の拍手はま
ばらだったけれど、とても面白く、これから非常に期待出来る若手漫才コンビだと
思いましたが、随分と突っ込みにビンタを多用するネタでして、あの「パチン」と
言う音は流石に生は臨場感ありますね。テレビで見ていると普通に笑えるのですが、
生で見てしまうと笑う前に痛さが伝わって来て、なんとも背中の痒い思いをしました。

次にじゅんごと言う良く解らないリズムの漫談が始まりました。確かに所々は笑え
るのですが、そんなに爆笑する程のネタでは無かった。でもツボに入っていた人は
多かったですね。俺には良く解らない笑いでした。

3番目に登場したのはビックスモールン。「なりたいななりたいな」「鳩時計にな
りたいな」と言う肉体派ネタのコンビが登場すると、会場も一気にボルテージが上
がります。もうこれはお笑いと言うより体力勝負のネタですから感心するばかりで
した。

4番目に登場はマイケル。
いやぁ、このマイケルの事を嫌いだと言う人は本当に多いのですが、やはり今随分
とテレビに出ているだけあって大きな拍手で迎えられていました。でも流石に一線
で活躍する芸人さんだけあって、テレビとは違い舞台上を所狭しと踊りまくり、会
場に爆笑の波を立たせていました。

今回、萌子にこのライブを一緒に見に行こうと誘った時、萌子は「えっ?マイケル
出るの?」と本当に嫌そうに顔を歪めたんです。しかし実際に生のマイケルを見て
ファンになる程ではなかったそうですが、凄く面白かったらしく「マイケルを見る
目が変わった」と嬉しそうに話してくれました。

15分の休憩を挟んで、後半戦のトップバッターは、いつもここから。
登場するなり「悲しい時!」のネタをやり始めたのですが、これがテレビで何度も
見た事あるネタ絵が何回か出て来ているのにも関わらず、もう会場のボルテージは
最高潮で、大爆笑と言うのはこの事だと思い知らされましたね。
そしてそのまま子供達に大人気、あの『アルゴリズム体操』と『アルゴリズム行進』
を披露してくれて、いつもここからの二人は無言で動いているだけなのに会場は大
爆笑が止まらない状態でした。その後に「かわいいねぇ」のネタを少しやって、お
得意の暴走族ネタを始めたのですが、これはやっぱり本当に面白い!しかも生舞台
と言う事でテレビでは絶対に放送出来ない過激ネタ満載で、それだけで15分位やっ
ていましたから、これでお客さん達は大満足していました。

最後のトリを務めたのが、はなわ。あの有名な『佐賀県』から始まったのですが、
はなわはMCで「なんかみんな疲れてない?」と言う程、いつもここからで満足し
てしまったお客さん相手に、少しやりずらそうでした。持ち歌を数曲唄った後、最
後に『伝説の男〜ガッツ石松伝説〜』を熱唱してお開きになったのですが、舞台を
やっている子供達には凄くいい刺激になったみたいで、演じる物は違っても、芸人
さん達から学べる所は多かったと思います。現に私がそうでしたから。

しかし驚いたのは萌子でした。

なんと彼女は大のお笑い好きを自称するだけの事はありまして、全部の芸人さんの
ネタを一生懸命メモに書き留めているんです。
話しを聞くと彼女は、日本テレビ系列の人気番組『エンタの神様』は毎回ノートに
その内容をまとめておくんだそうで、これ程の物とは本当に恐れ入りましたと脱帽
でした。ですから帰り道に彼女と話していると、中学生の野島萌子と話しているの
では無く、お笑い評論家の方とお話しをしているようで、それはそれで凄く有意義
で楽しかったです。

これから船橋市民文化ホールでは様々な企画が目白押しです。Key StationのHPか
らも文化ホールのHPに飛べますので、興味のある方はチェックしてみて下さい。

それでは最後に、今日のライブポスターの前で撮った私の可愛い木の妖精達3人の
写真をご覧下さい。




2005年06月15日(水) はなになったねこ 詳細

11日の土曜日、私の次回出演作『はなになったねこ』の正式配役が決定しました。
そして13日の月曜日には厳しい審査の結果、物語のテーマが環境問題と言う事で
その内容が認められ、愛知万博『愛・地球博』の冠が付く公認ミュージカルとなり
ました。

今日はそのキャストと内容について少し説明したいと思います。

物語は【東の国】と呼ばれる街から始まります。
劇団MIMICOの前作『そらをとんだねこ』の続き物語としてスタートするので
すが、ノラ猫のボス・デンプシーとドロシネア・ライリーの間に出来た子猫達と小
鳥のピッピー・ララは毎日飛ぶ稽古をしていました。
ある日【西の国】から家猫パトリシア・ハニーとインコのチュッピー・チチが東の
国に命からがら逃げて来ます。大騒ぎの東の国の人達はパトリシアとチュッピーか
ら西の国の自然が破壊され、生命あるものが住めなくなった状態を知らされます。
ボス達が東の国は大丈夫と安心したのもつかの間、何でも知っている学者猫達が自
然破壊の恐ろしさを科学的に解き明かします。驚いた東の国のみんなは、自然を司
る仙女グリン・グニンダの存在を知り、自然を守る為に代表者4人がグリンに会い
に行く事になったのですが、グリンに会うにはオトイネップの森に住む魔女のパア
ドラの力を借りなくてはなりません。

しかしこのパアドラに会うのも簡単ではありません。

行く手を阻むのは、自然を破壊しているダークサイドかげ族の手先パット一族。そ
の冷酷な一族の王様、バット王に囚われてしまうのです。
バット王の目を盗み逃げ出した4人は、時間の妖精達に事情を説明し魔女の館に案
内をして貰います。

そして無事に仙女グリンに会う事は出来たのですが・・・・


まあ簡単にストーリーを紹介するとこんな感じになりますかね。
ではここで、簡単に出演者の紹介をしておきます。

【東の国】
ボス・デンプシー
松村 和亮(パントマイマー)

ドロシネア・ライリー
たむら みみこ(座長・劇団主催者)

子猫 トト
花田 千紘(中2・タップダンサー)

子猫 レレ
工藤 杏奈(小6 劇団員)

子猫 ミミ
今村 知世(小5 ダンサー)

子猫 ファファ
今村 佳代(小3 ダンサー)

ピッピー・ララ
彼方 悠璃(声優)

学者 ルーシー・ベル
森 敏子(女優)

学者 リリアーナ・ベル
丹羽 杏奈(高3 劇団員)




【西の国】
パトリシア・ハニー
村岡 きよみ(ダンサー)

チュッピー・チチ
近藤 亜美(女優)

チュッピーの飼い主ニーナ
森 敏子(女優)

博士 マウリン・モリーナ
平野 淳(バレリーナ)

博士 サラ・ローランド
片柳 克敏(声優)

ダンサー
Megu(ダンサー)
増田 可奈子(ダンサー)
永野 翔子(ダンサー)




【オトイネップの森】
魔女 パアドラ
たむら みみこ(座長・劇団主催者)

門番 ドラーチョ
平野 淳(バレリーナ)

時の妖精 フェアリィ・タック
片柳 克敏(声優)

時の妖精 フェアリィ・チック
未 定

仙女 グリン・グリンダ
室田 純子(女優)




【バット一族】
バット王
南 風(私のことで〜す!!)

手下 マル・バ
林 燈子(ダンサー)

手下 シル・バ
水沢 こよみ(元OSK ダンサー)

手下 シェン・バ
松井 真城(ダンサー)


こんなメンバーで上演する予定です。

で、名前の前に◎が付いていた人が5人居たと思うのですが、この5人は三越劇場
のHPの公演案内欄に出演者として紹介されている人なんですが、気が付いて頂け
たでしょうか、実は私の名前も主要出演者として掲載されているんです。オーディ
ション参加者では唯一私だけが名前を掲載して頂きました。

そして更に、劇中では私がソロで唄うシーンを追加されてしまい、歌のレッスンが
大変な事になっています。なんと、曲は出来てるのに歌詞がまだ出来て無い。と言
うか俺が作る事になりそうです。

演出家からもかなり期待されているみたいです。その期待に応えられるよう頑張っ
て稽古に精進します。

皆さん、是非観に来て下さいね。


2005年06月10日(金) 誰の紫陽花?

昭和47年12月、私に2人目の妹が誕生した。妹はサエと名付けられた。当時住
んでいた千葉市役所に母が出生届けを出しに行った時、記念樹の苗を貰って帰って
来た。当時、5歳の私は真冬だというのに母と一緒に冷たい土いじりをして苗を植
えていたのを覚えている。
妹が生まれた時、私達家族は千葉市の花見川団地に住んでいた。だから記念樹の苗
を貰っても植える庭なんて無く、団地の自転車置き場の隣にあった空き地に申し訳
無い程度の小さな苗を植えたのだった。

5歳だった私はその後、その苗の生長を特に楽しみにしていた訳では無く、すっか
り忘れかけていたのだが、2年後の今頃の時期にその苗は大きく育ち、沢山の花を
咲かせた。


その花は紫陽花だった。


紫陽花とは不思議な花で、沢山の花弁が時の流れと共にその色を鮮やかに変えて行
く。咲き始めは薄い緑色、そして青から紫、最後にはかなり赤く染まっていく。そ
んな美しい花が咲くのを私は毎年楽しみにするようになった。

紫陽花は毎年大きく育ち、いつしかその団地の空き地の主みたいな存在になる程に
大きく成長した。妹が4歳になった頃だろうか、私は妹に

「これは、サエちゃんの紫陽花だよ」

と教えた。

妹はかなり嬉しかったのだろう、その紫陽花は私の紫陽花だと言うのを皆に教えて
まわった。

確かに、サエが産まれた記念に植えたのだから『サエちゃんの紫陽花』である事は
間違い無い。しかし、もうその頃の紫陽花は近所で評判と言うか名物になる程の大
きさにまで成長していたので、その名前は一気に近所に知れ渡る程だったのだ。

更に2年後、更に更に大きくなった紫陽花の花を私達家族はもう見られなくなって
しまったのだ。紫陽花の花が咲くのは6月頃。私達はその3ヶ月前の3月に転居し
たのだ。

転居先は今私達が住んでいる船橋市。しかも一戸建てで庭までついていた。私と妹
は幼心になんとかこの紫陽花を運べないか、そして新しい家の庭にこの紫陽花を植
えたいと考えていたのだが、あまりにも大きくなり過ぎた紫陽花を運ぶ事は不可能
で途方に暮れていた。

引越し当日、荷物を全て積み終わったトラックの助手席に乗った私と妹は、この紫
陽花をジッと見ていた。妹の方は涙をうっすら浮かべていたのを覚えている。

「もうこの紫陽花ともお別れなんだなぁ・・・」

と思っていた時だった、車に乗り込んでいた母が突然降りて紫陽花の所に行き、紫
陽花の茎を1つハサミで切り取り、水を入れた牛乳の空き瓶に差し込んで、私達に
向かって

「紫陽花、お庭に植えようね」

と言ったのでした。
私はそれまであまり良く知らなかったのですが、紫陽花と言うのは挿し木にして根
付く花だそうで、切花になったその紫陽花は新しい家の庭にもしっかりと根付いた
のでした。

しかし、植物と言うのはデリケートな物で、土が変わると育ち方が全然変わってし
まうのです。団地の空き地の土地が相当適していたのかどうかは判りませんが、新
しい家の庭に根付いた紫陽花は、毎年花を咲かせる物のそんなに大きく育つ事は無
かったのでした。

私が小学6年生の春に新たな地に植えられた紫陽花は、今も元気に庭で花を咲かせ
ています。引っ越して来てから既に25年の歳月が過ぎました。

先日、ふと思い立ち花見川団地に行って来ました。あの紫陽花は元気に今も大きく
育っているのだろうか。何故か突然あの紫陽花に会いたくなったのです。

25年の歳月と言うのは恐ろしい物で、いつも私達が草野球をしたり凧揚げをした
りしていた広場は全て駐車場に変わっていて、公園の敷地内には大きな図書館が出
来、しばらく離れていたら町並みは大きく変わっていました。広場を潰して駐車場
にする位ですから、駐輪場も広げられていました。紫陽花は駐輪場の隣の空き地に
無断で勝手に植えたのですから

「ひょっとしたらもう引っこ抜かれてしまっているかも・・・」

と言う予感が頭の中を過ぎりました。

恐る恐るその場所に行くと案の定、駐輪場が広げられていて、紫陽花の姿はそこに
ありませんでした。

あの土地を離れて25年、紫陽花の事を忘れた訳では無かったけれど、全然会いに
行った事なんか無かったクセに、無くなっていると寂しくなる。私はなんて勝手な
感情の持ち主なんだろうと自己嫌悪と反省で、紫陽花の植えてあった場所で呆然と
していました。

すると少し離れた場所から、4〜5歳くらいの女の子と、その子の母親の信じられ
ない会話が私の耳に入って来ました。
















「ねぇママ、このお花はなんで『サエちゃんの紫陽花』って言うの?」


























えっ? サエちゃんの紫陽花??



「なんでだろうねぇ、サエちゃんって子が植えたのかなぁ?」
「じゃあ私も何処かにお花を植える!」
「そうだねぇ」


驚いた私は、親子の会話が聞こえて来た少し離れた場所に行ってみました。すると、
いくらか削られてはいましたが、それはそれは大きく育った紫陽花がそこに根付い
ていました。葉っぱや茎の感じからして、恐らく私が5歳の時に妹誕生記念で植え
た紫陽花に間違い無いと思われます。突然でしたが、その親子の母親の方に事情を
聞いてみたら

「私達も越して来たばかりなので良く解りませんが、向こうの駐輪場を広げる時に
大きくなって邪魔だったので取り除こうとしたんだけど、あまりに立派で名前まで
付いてる紫陽花だから、場所を移し変えたって聞いてますよ」

と教えてくれたので、お礼に何故『サエちゃんの紫陽花』って言うのかを教えてあ
げたら大変に喜んで頂き

「この紫陽花、31歳なんですか! 凄いですねぇ。驚きました!」

と言ってました。

何より私が驚いたのは、我々が転居してから25年の歳月が経っているのにも関わ
らず、未だに『サエちゃんの紫陽花』と呼ばれていた事に驚きました。しかも、今
そこに住んでいる人達は『サエちゃん』が誰だかも解らないのに、ずっとそう呼ば
れていた事に驚いたのと同時に人の心の繋がりと温かさに感動してしまいました。



梅雨入りすると思い出していたので、今日の入梅を記念して書かせて頂きました。










しかし!!!!





私は先日、衝撃的な事実を知ってしまったのです。














ある日の事、妹のサエにこの話しをして2人で懐かしがっていたら、それを隣の部
屋で聞いていた母親が

「あの紫陽花の隣に夾竹桃が植えてあったのはどうなっていた?」

確かに引越してくる時には紫陽花の隣に夾竹桃が申し訳なさそうに植えられていた
ので、それはもうすっかり跡形も無く消えていた事を伝えると・・・・

「どこでどう間違えたんだか、すっかりあの紫陽花がサエの誕生記念樹みたいに語
られてしまっているけど・・・










本当はその隣の夾竹桃が記念樹だったのよ。









大体、ウチの庭にも切花で簡単に根付く紫陽花が記念樹として配られる訳無いじゃ
ないのねぇ」









と言い出し、私達兄妹の美しい思い出をゴジラの如く踏み潰して粉々にして行った
のです。

「えっ? じゃああの紫陽花は誰が植えたの?」

と私が聞くと・・・

「ある日私が夾竹桃に水をやっていたら、私の真似をして何処かから切って来た紫
陽花をあんたが勝手に植えたのが根付いちゃったのよ」

「えっ? 俺が植えたの? あれって真冬だよね?」

「紫陽花を植えたんだから春先に決まっているじゃない。バカねぇ(笑)」


ショックだった。



あれは私が植えたと言う事実だけは間違えでは無かったが、だとするとあれは『ノ
リちゃんの紫陽花』として語り継がれなくてはならない筈ではないか。しかし今更
それを伝えに行くのも大変なのでこの場を借りて言わせて頂きます。











千葉市花見川区花見川団地7街区5番の駐輪場脇の大きな紫陽花、通称『サエちゃんの紫陽花』は梅雨入りした今日から『ノリちゃんの紫陽花』に呼び方が変更されました!!!



事実を知らない方が幸せだって事、世の中には多いですよねぇ。


では、最後に先月撮って来た『新・ノリちゃんの紫陽花』の画像をご覧下さい。





どうです? かなり大きいでしょ?
この頃はまだ『サエちゃんの紫陽花』だったんですけれどねぇ。

今日のブログにも紫陽花画像を貼り付けてみましたので、ご覧下さい。


2005年06月05日(日) ご苦労様です

今日は朝からソフトボールの試合、そして少年野球の臨時コーチをした後に帰宅を
して昼ビールを楽しみゆっくりしていたので、昨日の事を書きたいと思います。



昨日の土曜日は暦が良かったのか、幕張近辺のホテルではあちらこちらで結婚式が
行われていた。

私の会社の喫煙所から一番良く見えるホテルの結婚式。それはホテルフランクスの
結婚式で、チャペルから外に出て来た新郎新婦に来賓客がフラワーシャワーを浴び
せる姿を良く目撃する。

昨日も昼食後に喫煙所でタバコを吸っていたら、丁度フラワーシャワーの真っ最中
で、慌ててカメラを取りに行って写真を撮ろうと思ったら、既にフラワーシャワー
の儀式は終わっていたが、結婚式ビデオの撮影が続いていた。





そして、新郎新婦もチャペル前から立ち去ったあと・・・








ササッとおばちゃん達が出て来て路上掃除を始めた。



結婚式もお芝居も裏方さん達が居るから舞台上の人達が光るんですよね。
ご苦労様です。


2005年06月01日(水) 千葉マリン体感ビデオ?

昨日、千葉マリンスタジアムで千葉ロッテ対広島の試合を観戦してきました。
なんとかマリンスタジアムで観る野球以外の面白さを伝えたくて、いろいろとビデ
オ撮りして来ましたので今日はそれをご覧下さい。

試合前の両チームの先発メンバー発表。今年から新しくなった千葉ロッテマリーン
ズ選手紹介CGは意外と上手く撮れたかと思います。

次に、1回の裏の千葉ロッテ攻撃前に行われるライトスタンドでの『オーバー・ザ・
レインボー』。これは応援団がタオルを掲げるのが恒例となり、試合を盛り上げま
す。そのまま1番打者・小坂の2塁打までをご覧下さい。

そして最後は、千葉マリンスタジアム名物の300発の花火。
毎日、風によって打ち上がる場所が微妙に変わるのですが昨日は1塁側スタンドか
らはやや見えにくかったです。しかも煙が・・・

と言う訳で、10分40秒と言うチョット長めの動画ですが、お楽しみ下さい。
さあ、私と一緒に千葉マリンスタジアムでこのシーンを体感しに行きましょう!!


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