日本語ぐるりっと便り

2004年09月30日(木) 花の中学生  T

 小中学校に行っている子ども達のことを児童生徒といいますが、世の中、児童福祉と言うことばはあるけれど生徒福祉はありません(児童生徒福祉はありますが)。
 児童は放課後、大人の保護下で居場所が保障されます(学童保育等で)が、中学生が学校外で自分を出せる公的に保障された場はなかなかないようです。中学生への福祉の実態があまり見えてきません。

 そんな日本の状況下、外国からきた中学生はどうしているのでしょう。
ぐるりっとに来ている中学生の何人かは(ほとんどが中国出身ですが)、こちらが感心するほど、勉強に熱心です。自分の意思で学業に真剣に取り組んでいます。他に選択の余地がないというのも理由でしょうが、年齢相応にやるべきことをやるとしたら、やはり「お勉強」というのが当然の考え方なのです。
 将来、中国では、こういう子ども達が国を支える人材となるのです・・。
日本という地で、我々はそのお手伝いをしているのだと、時々考えることがあります。頭でっかちではない、余裕のある魅力的な人間になってもらいたいと思います。
 でも、そんな心配は無用と最近分かりました。彼らは気づいていました。
 日本の、生徒が自主的に取り組める楽しい授業の良さ(「ゆとりの教育」の成果?)も理解した上で、中国の高い学力をできるだけ維持しようとしているのです。
 まだそこまで気づいていない子もいますが、ぐるりっとに来ている中学生達の将来が楽しみです。みんなみんな「花の中学生(!)」なんですから。
 


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