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どうにかなりそうだ - 2004年05月30日(日)

言っても無駄なのかと焦燥感と無力感に襲われる。いつも。
言葉は端から泥の中に吸い込まれてゆく。
でも言わずにいることはどうしてもできない。

もう一年前だ。
最近は調子がいいんだ、と聞いたときは喜んだ。
でも後からその理由を聞いたときにわたしが凍りついたこと、それからその話をするといつも苦しいことを、どうしてもっと早く、力をもった言葉として出せなかったのかと思うと、果てしなく悔しい。
自分に余裕がなかった。あのときは仕事のことで頭がいっぱいだったし、別れたばかりで何も考えられなかった。でもそんなのはただの言い訳だ。大事に思っていたことは間違いないのに、本当には大事にできなかったことを、今さら悔やんでも何も始まらない。
だからこれは後悔ではなくて、過去の自分との、現在進行形の闘いだ。



知ってるよ。ぜんぶ知ってる。
何も言わずに自分の中だけにしまっておくことが償いだっていうのもわかる。
でもそれは、一生それを選ぶことを自分が納得できるときにだけ、償いになりえるはずだよね。
本当の決断は、一緒にいることじゃなく全てから離れることで、それがいちばん正しいことだって、自分でわかってるでしょう。だからまだ選んでないよ。納得なんてほど遠い話だね。
賭けるものを間違ってるよ。
決めてしまったら楽だって?なにそれ。どこが決めてるの?決めたなら言わないことばかり言ってるくせに。本当のこころはそこにあるのに。ずるいからだって言って自分に嘘ばっかりついて。それ自分でも知ってるくせに。
そういうの見てるのがものすごく苦しいんだよ。
だから意地悪なことも思うんだよ。
よしんばそれで変わったとしても、それは近くにいるからじゃないのかって。訊きたくなるんだよ。唯一の逃げ道を塞ぐ意地悪だってわかっていても。

何回、本気で言おうとしたと思う?
どうして、そこになると全部冗談のようにしかできなかったのか、知ってる?
そのたびに本当の言葉を飲み込んだのは、言い出す勇気がないからかと思ってた。こわいんだって。
でも違ったよ。今日はっきりわかった。
わたしがそれを言い出すことも、あなたがそれを選ぶことも、どちらも正しくないことだからだね。あなたはそれをわかってる。だからかならず冗談で返してくる。
そしてわたしはほんの少しの抵抗として、本気だよと言う。
でもわたしもわかってる。本気で言ってはならないことを。だから本気では言えない。
近くにいる人が見えてるだけ。だからそうやって選んではならないんだ。だって、わたしの意地悪はこっちにも向かう。それは選んでいないのと同じだから。

わたしが言ったことで変わって欲しいなんておこがましいことは思ってない。
でも今のままだととてつもなく苦しいんだよ。
だからこれをぶつけることは、単に自分が楽になりたいからなんだとも思う。だから謝らなければならないと思う。そういうのも苦しい。


好きだよ。大好きです。
だから選んで。自分で。お願いだから。


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プレゼントの話 - 2004年05月29日(土)

関係の親密さに比例しているというわけではないけれど、わりと仲がよくても、むしろ仲がいいからこそ、誕生日プレゼントはあげない、ということが多い。
仲がいいということは、一度プレゼントをあげると、この先ずっと、プレゼントをあげることになるのだろうと思うからだ。
それが嫌なのではなくて、もし自分がプレゼントをあげたら、相手も、同じようにプレゼントをと思うだろうし、それが毎年続くとしたら、もしかしたらお互い負担になるときが来るかもしれないと思ってしまう。きっと本当はそんなことないのだろうけれど。
それとは別に、付き合っている相手となると、自分からのプレゼントはあげたいし、相手からも欲しいと思う。こっちは何年続くかわからないと思っているからなのかもしれない。

それからプレゼントは、自分が欲しいものを指定して買ってもらうより、その人が見つけてきてくれたものをもらうほうが嬉しい。
そういう、プレゼントを考えてくれた時間も込みで、もらえた気がするからだ。

わたしの誕生日はクリスマスの近くだから、どうしても誕生日とクリスマスのプレゼントが一緒になりがちで、それがいつも物足りない。金額とかそんなことはどうでもいいから、誕生日のプレゼントと、クリスマスのプレゼントと、みんながもらっているみたいに、欲しい。子どもみたいだけど、やっぱり欲しい。

でも、わたしが自分で選んだプレゼントをふたつもらうのと、相手が選んで買ってくれたプレゼントをひとつもらうのだったら、わたしは後者のほうがずっと嬉しい。きっと、「ふたつ欲しい」って言ってしまうけれど。

だから、少し前のことだけれど、付き合っていた人に「プレゼントをふたつあげるのはいいけど、欲しいものを言ってくれなきゃ買えないよ」「何でもいいとか言われたらわかんないからあげないからね」と言われて、本当に残念だった。
ふたつもらえるならその片方でもいいし、ふたつくれなくてもいいから、選んでくれたものが欲しいと言ったけれど、喜んでもらえるようなものを思いついてあげられるとも思えないから嫌だと言われた。
街にはいろんなものが溢れていたけど、買ってもらうものをふたつも見つけ出すことなんかできなくて(そんなふうに買ってもらいたいものと考えるとどれもくだらないものばかりだ)、結局、おそろいのものを買ってもらって、ひとつは彼にあげた。


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今年、誕生日プレゼントに何をもらったのか尋ねてみたら、誰からももらっていないと言うので少し驚いた。お誕生日おめでとう、って言っただけで、みんなおぼえててくれるんだねぇ感激だよ、と言う人なのに。だからそれならわたしがプレゼントをあげようと思って、何が欲しいと尋ねたら、「欲しいものがないわけじゃないけど、考えてくれたプレゼントをもらうのがいいんだよね」と返ってきた。いいよ、じゃあ少し遅くなるけどプレゼントはわたしが選ぶから。

プレゼント買ったよ、予想外に豪華になっちゃった、と言ったら、「どうしよう取りに行こうかな」と言って喜んでくれたのが嬉しかった。これは「プレゼント」だから、送るから待ってて、と言った。

カードには何を書こう。


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ネタにもならない - 2004年05月26日(水)

自分が今まさに選考中の企業に、ゼミ(研究室)の後輩が入社を決めたことを知ってびっくりの水曜日。


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円環 - 2004年05月23日(日)

追いコンのときの写真をもらいました。

二期生、Tank! を弾いたメンバー四人で撮ってもらった写真は、
とても素直な写真でした。

さよならだけど、さよならじゃない。
四人とも、そういう顔をしています。

みんな、みんな、大好きだよ。


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強風も、今となっては。 - 2004年05月12日(水)

新幹線での日帰り往復にも、もうずいぶん慣れました。
停車駅の風景も、だんだん覚えてきたように思います。


この日試験会場で出会った女の子は、おそらく高校の後輩でした。
もちろんお互いそんなことは知らずに試験を受け、出たところで、住んでいる場所の話になり、わかったわけです。
仙台に一年住んだという彼女は、秋田出身で一浪したのだと話しました。仙台には一浪時代に住んだのだと。あー、よくあるよくある。さらに彼女は秋田市ではなく秋田市の近郊出身だと言い、秋田市内のわたしの実家の場所を尋ねるので、ふむふむと思い、実家からほど近い、わたしの出身高校の名前を出したのですが、予想通り、母校の所在地を知っていました。
と、いうことは、高校がわたしと一緒ってことですよね。
と思っていたら、「あっ、てことは、あたしの一コ下ってこと?」と、彼女が言い出しました。
アハハごめん、わたし今マスター二年なんです。
だから、一コ上になっちゃうんだね。
そう言ったら、かなり複雑な表情してましたね…ちょっと面白かったくらいですよ。
お友だちとのやりとりを見ていても勝気なあなたなら、大丈夫ですよー。
たぶん、高校のどこかで、わたしの顔は見たことがあると思いますよ。
なんと言っても、飽きずに生徒会をやっていたくらいですからね。


この日も仙台に帰ったのは夜でした。
聞きなれた東北新幹線の案内の音が聞こえる前に、ああ、もうすぐ着く、と思いました。

わたしの帰る場所は、今はここ。
でもきっとここからも、出て行かなくてはならない。

あのとき何度も繰り返して確かめたそのことが、また今日はっきりと、理解されました。ふるさとを思わせる人に出会ったことも、その一因かもしれません。


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きいちへ - 2004年05月09日(日)

あの日、コンサートの曲探しをしていたわたしに、きいちからあの曲のMIDIが送られてきて、わたしはそのメールを学校で開きました。
やりたいと思っていた曲が、いくつものMIDIの中にありました。
きいちもこの曲が好きなら一緒にやりたい。そう返したときのことは、わたしも、はっきり憶えています。

躊躇していたって、言ったね。
わたしもそうでした。
どう探しても譜面がなかった。それにリズムも音色も、900を使うのでなければきちんと上げられないだろうということは、容易に判断できた。
そして何より、この曲を仕上げるならば、曲を知っていて、好きだと言ってくれる人と、一緒に創りたかった。
Tank! がそうだったように。Last Train Home がそうだったように。

だから、きいちだったら、よりによってこのアンサンブルに個人的な感情を持ち込んだわたしのことを、きっと理解してくれると思いました。わたしが我儘を言ったのできいちが困っていたこと、知っていました。ごめんなさい。
結局その願いは叶わなかったし、わたしの唯一の心残りとしてその場所に残りました。それは、完成したいくつもの環の中に残された、たった一つの線であり、棘でした。


でも、演奏し終えて思いました。
満たされた、と。
あのとき残った線も、この先避けつづけなければならない棘も、どうでもいい。
願いが叶わなくてよかったとさえ、思いました。
線も棘も、そこに在り続けるけれど、わたしはもう、それが環になることも、棘でなくなることも、望みません。

ひとつの悔いもなく、確かに自分たちの手で完成させたものを、見せるべきところではっきりと見せる。
これがどれだけ大変か、きいちももうわかっていることでしょう。
あれは、滅多に出会うことのできない、よいアンサンブルでした。
こういうときにこそ、音楽の力を、知ることができるのだと思います。


きいち、ありがとう。
心から感謝しています。


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INDEX
past  will





Not one night
one single day
that I wouldn't give to you
So with all my might
in every way
I'll try to forget to you

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