こども 崩壊寸前の精神の中で 悲しげに見つめて居る 影が一人 生身の身体では やはり無理があったようで もがき苦しむその姿は 痛々しくもあり 儚かった 思考の片隅にいつも居る 真っ黒の物体は カサカサの肌を いつも撫でてくれた 暴発したピストルで 無邪気に遊ぶ此の仔は 崩壊寸前のビルの中を あちこち駆け抜けて逝った 嗚呼 大気圏で断末魔が聞こえる |
世終のエゴ 常識に蹴落とされ 破壊の天使の烙印を押された僕は これから何処へ向かおうとも 決して追い風が吹くことはない 例え此れが無実だと言い張っても |
或る路の出来事のひとつ 時計を持って走って行った 赤い瞳の兎 「時間が無い時間が無い」 銃を握って隠れた 服が赤く染まったオニイサン 「殺される殺される」 足の重りを引き摺って 羽がボロボロになって歩いて逝った 漆黒の瞳の天使 「ごめんなさいごめんなさい」 |
返してあげる 押されたら押し返す 聞かれたら聞き返す 云われたら云い返す 殴られたら殴り返す 投げられたら投げ返す 怒られたらキレる 刺されたら刺し返す 殺されたら……… 呪う |
stopper 僕がこんなに好きだと想っても 相手は僕を嫌いかもしれない 迷惑しているかもしれない 否定的なのは僕の性格だ すきってどんな気持ちなのか 改めて考えてみても 答えは直ぐには見つからない これは実際に経験してみないと 解りっこないのかもしれない でもスキがどんなものか判らないと 結局は自分がスキって想ってるのかも 解らないじゃないか それでも僕は今 一人の人をすきだと自覚している これは感覚的なものかと思ったけど 僕自身が体験しているのは 本能的なものだ 僕の中の何かがあの人を欲している スキはキライよりも良いことだ 最近強くそう思うのは それが それだけが 僕のシを食い止めているからだ 決着が着いた時 僕がどうなるかなんて 今は考えないことにする |
スクラッチ キャンバスを引っ掻いて 其処に在った絵を引っ掻いて また違う味の絵が生まれて 僕にしか出来ない引っ掻き傷 10円玉で銀色の部分を削って 当たったら景品が貰える スクラッチカード 其処に付いた傷は あの時の絵と同じだった 僕にしか出来ない傷だった |
devil 長い間眠ってたぼくの何かが 昨日のビンタで目覚めたよ それはとても恐ろしくて ぼくは直視出来なかった でもそれは確実に ぼくのカラダを蝕んでる その内『ぼく』という殻を喰い破って ハラの中から出て来てやるさ |