消えたパーツ






覚えてくれてるだけでイイ

それすらも我が儘


あたしに叶うことなんかない

望みは切り捨てられる


外へも部屋からすら

出ることを許されなくなった


鍵を、かけられた


あたしの存在が信用出来なくなった




生まれつき口の無いあたしは

悪魔の仔ですか







人が破壊してそれから






鯨の数は減りました
狼は居なくなりました
木も減りました
酸素も減りました
動物が消えました
生き物が消えました
(勿論、ヒトも)
海が、地球が、銀河系が、
宇宙が、全部無くなりました

神様は泣いたそうです
その涙は新しい生命を
果たして創ったのでしょうか







船旅






最後の一言は
海の水雲もずくとなって
波間の向こうへ消えていった

それを捕まえるべく
あたしは出かけてきます







listen to my heart






誰と居るときも
ふと、自分が此処に居ない
不安が押し寄せて来て
落ち着かなくなる


視線は宙を泳いで
目は回るし鼓動は煩いし
いっそこのまま消えちゃっていい
なんていつも思う


でも思うだけで
消えるなんて勇気が
あたしには無い


満ちている空白間は
ナニモノにも埋められない
水に空気が沈んでいるような
息苦しさ


話して解るような
そんな簡単なモンじゃない
そんなこと判ってるのに
あたしってホントに我儘



辛い思いさせてゴメン










宝探し






見えない壁にぶつかって
先へ進めなくて
回り道しても
其処にも壁があって
結局
僕が目指しているソレは
壁に囲まれているようで
割るか叩き壊すかしないと
絶対に触れられないんだ
空中がどうかは判らないし
開いてても僕には行けない
だって僕は飛べないから

こぅして困っている間にも
僕は確実に生の終わりに近づいているわけで
それは逃げることなど出来ない
生まれたモノの宿命なんだ

だからこの限られた時間内に
自分の宝を探し出さなきゃならない


僕の宝は見つけたけど
未だ手が届かない







擦れ違い






どーして欲しいの
云ってくれなきゃ解らない
あたしはあなたと以心伝心してるわけじゃない
何でも解るなんて思わないで



何が欲しいの
云ってくれなきゃ解らない
目で訴えたって解るわけない
だって気持ちが通じてないんだから



お願い声に出してちょうだい
でないとあたしは何も返せない



云ってちょうだい












必要不可欠の欠乏






朝日が輝き始める時間まで起きてて

太陽が出切ったと同時に眠りに着く

そして数時間後に目覚ましが鳴り

虚ろな眼のまま学校へ行く

授業は頭に入っているんだかいないんだか

昼食もまともに食べれず

放課後の部活も曖昧なままで

帰宅して

風呂に入って

布団に入って

眠気が来るのを待つ

待つ 待つ 待つ 待つ

唯只管、待つ

いつものよぅに其れは

所謂『夜明け』と共にやって来て

数時間で去って行く

その行為に、行為が何の意味をもたらすのか

要らない

と、思うのは、私独りだった

















揺れ





どうしてこんなに心臓が煩いの

唯あの人のことがまた少し解っただけ

それだけでしょ


振り回されてたまるもんか






スキとかそういうのじゃなく。
















悦び






有り得ない程のしあわせを感じた時

あたしは昇天した


あたしの知らない世界が未だ在ったことを知ったから











居場所






暗いトンネルを
何処まで続くのか判らないのに
歩いて走って
それでも満足出来ずに
広い外に出ようとした
でも強い眩しい光に阻まれた
お前はこっちではない あっちだろう?
光の神は云った
風の神も云った
唯、土の神だけは認めてくれた
トンネルから出たいと我儘を云う彼を

でも 彼が外に出たら
光の神は何処かに行ってしまった
だからそこはトンネルの中と同じ
暗い暗い寒い闇

結局彼は暗闇の住人
オキテを破ることは罪なんだと
土の神に云われた
泣いてもどうしようもないこのムズムズは
彼がトンネルへ戻ることでデリートされた








イキテル






集まり始めた否の気持ちを
空にかざして風に乗せた
生まれ来る否の気持ちは
それ自体を否にしてやった

だって鼓動がキ聞こえるんだもん
だって頭が痛いんだもん
だって眩暈がするんだもん
だって気持ちが悪いんだもん

脳が生きてればイキテル
心臓が動いてればイキテル

どっちにしろ
あたしのカラダの中が生きてれば
それはイキテル証拠なんだって

それはいくらあたしが止めたいと思っても
止めれるもんじゃない
判ってるから、苦しいんだ

否はあたしがイキテル証拠



あたしだけの証拠














going my way






何もしない
考える事もしない
空気を吸って吐くこともしない
眼も開けない
耳も塞いで

此の世界から遮断して



動かない
頭使わず
生を止め
何も見ず
何も聴かず

此の世界の狭間から




音葉さんへ…本当かは判らないけど。届かないけど。悲しいとは思わない。話したことも無い貴女へ。





記億






物持ちが良いから捨てられない
捨てられなかった


あの頃がスキだから忘れられない
忘れたくない


今より昔が大事
今は明日の昨日
何十年か後の何十年前



大事な思い出は引き出しにしまっておくと
いつの間にか消えてしまう


昔は未来のずっと前



覚えていたい
大事な日
大事な人
泣いたあの日


ノートに記しておいたら
何冊になるのかな


物持ちが良いからきっと
捨てられないと思う









生まれること






卵の黄身と白身
かたい殻に白身がつつまれてて
白身に黄身がつつまれてて
黄身に卵がつつまれてて

生まれるには全てを蹴破るしか
方法は無いんだね



安全地帯を出て
そこに何を見出だす?









風船






私達のまわりの地球の中の空気が全部ガスに変わったら、皆はどぅなるんだろう


地球は風船みたいに宇宙の上へ上へと上がって行くの

風船みたいに皆膨れたら面白いのにね




ガスの匂いが甘ければ私は許します








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