極寒の極地




私の手は冷たい

それがカラダ全体に広まってく

足先から脳天まで

氷で囲まれたみたいに

キィーン……‥

冷えていく

終いには芯まで冷えてしまって

涙も出て来なくなる
泣けないの


お願いだから

ストーブを炊いて頂戴

焚き火でもいい

せめて せめて

生きるのに必要な処だけ

それだけでいいから

出来れば

息をしたい

眼をあけたい

声を出したい

泣きたい

脳を 動かしたいの



其処に居るヒト

其の冷房を止めてはくれませんか












私を殺すつもりでないのなら
















究極の選択






ピンポン玉くらいの大きさの

小さな 小さな

小さな箱と



鯨くらいの大きさの

大きな 大きな

大きな箱と



どっちがイイ?





例えれば

『舌切り雀』

と同じだよ

なんて云ったら

小さい箱を選ぶ




そんな考えが嫌い






自分の本心で生きて






そんな世界を創りたい





誰かカミサマに成ってよ






大事なヒトを殺すのと

大事なヒトに殺されるの

どっちがイイ?

どっちももぅ

『大事なヒト』

には逢えなくなる

ねぇ どっち? どっちがイイの?




他の選択肢は?

あなたは脳無しなんかじゃない

だからもっと

もっともっともっともっともっと

もっと解放してよ

『どっち』じゃなくて

『どれ』にするくらい

出来る筈だから






ねぇ どうするの?

早く選んで

二つに一つしか無いんだから






















生贄






何気なく窓辺に立って
外を見たら
其処に見えたのは
赤い月


夕方色の空に
ぽかんと浮かぶ
円い形の赤い色は
終演を
私に告げた


空想に浸って
夢見る少女な私
絶望なんて
信じられない
いつも希望を
明るい明日をこれからを
想像しては
笑みをこぼす

「笑顔を絶やさない明るいイイコ」
其れが私のキャッチフレーズ


私に課された
人生の枷
拭えないから
敢えて受け入れてしまう
そうすれば
自然に私に馴染み、溶け込んでいく

私の細胞に今はもぅ同化してしまった其れは
常に私に付き纏わり
『私』のイメーヂは固められていった


でも もぅそんなの終わった
枷は外された
本当に願っていたことは
実現されたんだ
陽が沈む直前だけ
本当の私に戻れて
その時必死に願った
叶って欲しいと願った
心から
なのに 今更其れを取ることなんて出来っこない
私の一部なんだもの 判ってたことだけど


そんなわけで
これからも私はずっと
私が生き続ける限り永遠に
其の鎖を引きずって
じゃらじゃらなんて音は立てずに
―立てても誰も気付かないから―
与えられた路を歩いてく

私の相棒
相棒は私?


意味の無かった願いは
其れでも叶えられた
『私』
に ほんの少しの何かをくれた
人々
を 目覚めさせてくれた


明るい日は来る
きっと来る


どうか
私の深層を抉り出して
汚いナカミを切り捨てて下さい



私の為に
みんなの為に















カカオの甘み






甘い甘いカカオの塊
口の中でとろけて
私の身に成っていく


憎い彼奴は私の心を奪い去った
私の思考の大半は
彼奴に占領された


チョコレィトの作り方なんて知らない
知らないけど
甘く成る方法なら知ってる


此の憎しみを
どう彼奴にぶちまけようか
考えただけでぞくぞくする


砂糖なんか入れなくたって
甘いと思えば甘いんだよ
よぅは、思い込み


冷蔵庫に入れてカチンコチンに凍らせてしまおうか
頭と胴体切り離して魔女にでも売ってしまおうか
それとも それとも


ミルクチョコだってホワイトチョコだって
ストロベリィチョコだって
どれもおんなじチョコ
多少味が違うだけでおんなじように甘いんだ


此の憎い心を 私の感情を解いたら
彼奴はどぅ思うんだろう
何を感じるんだろう
でもきっと 私と同じにはならない


ビターチョコが好きな私は
甘さなんて元々要らなかったんだ
排除 削除 取消 取消


そぅ それなら
今のままが良いんだ 私にとって
だったら何も望まなくて良い
何も変えなくたって良い
今のままで 今のまま


チョコレィトはほんのり甘くてほろ苦い
カカオの塊
甘くないのが私の好み
恋愛もほんのり甘くてほろ苦い
少しミルクを添えて
私好みに甘くしたい してほしい
彼奴にはそんな気持ち在ってはいけない
そんな気がする

カカオの甘み























絞めつける愛しいあなたの手



私はこんなにも愛しくて仕方ないのに
最近のあなたは何故か冷えてた
そんな矢先なんだよね



意識が遠のいてく



ごめん
この間私が云ったこと気に障った?



苦しいわけじゃない



またやり直せないのかなぁ
なんて呑気に考える余裕すら危うくなってきた
気力ならあるけれど



唯、痛いの



更に強く絞められた
ねぇ 顔がぼやけちゃってるよ
私に喋らせたくないみたいだったけど
これだけ云わせて



「ねぇ、爪切ってよ」















鬼女






いい?
お姉ちゃん今から三つ数えるから
良いってゆうまで目ぇあけちゃ駄目だよ?

はい、閉じて

いい?
いくよ?


いーち…

にーい……

さーん…




まだぁ?

…おねーちゃん?
もぅ 開けても良い?



………シクシクシク
シクシク…


おねーちゃん、
まだ?












「いいよ」











其処に居たのは
まぎれもなくお姉ちゃんでした


でも
其の姿形は
似ても似つかず
驚き卒倒した幼女を
喰らい尽くしてしまいましたとさ



後に残ったのは
勿論、
女の哀れな残骸



また、
同じことを繰り返してしまったね




可哀相に











脳内爆発騒動:ドリーマー





赤い傷はアタシに染み込んでく
赤いアザはアタシを拒んで残り
赤い赤い思い出はアタシの思い出を蝕んでく

なんらかのショックで躯は急変し
全身から溢れるフェロモンが彼等彼女等を魅了した
いつかはわたしも自分に溺れ死ぬのだろう
いつの時代にもこんな馬鹿は居るのだろうか
赤い思い出がわたしの記憶と擦り変わった時
発狂騒ぎが勃発しちゃう
傷だらけの人間達は破壊と秩序を求めて
神の前に平伏すんだ
そんな夢をわたしは見た

現実に成り得ない其の夢は
わたしの人間に対する愛情で
赤く染められることだろう

眩しく輝く宝石みたいに







秘密主義






見掛けだけの 落ち着いた生活
世間体 平静を装って
でも 私のナカでは 常に内乱が起きている
掻き乱される 私の心
私がしっかりしないと 何時消えてしまうかも判らない
そんな状態

たかが知れてる私の力
住人は 私を脅す
怯まない私に 怒声を浴びせ
更に萎縮していく 本心

主人公は、私
代役なんて誰にも出来ない

ほら 楽しそうに話してるでしょ
外はとても素敵な処
貴方達になんか 渡さない


隠し通すことなんて出来なくはない
だって私は未だ、生きてる

大丈夫
私はまだ、イける











妄想少女






たまには怖がらず誰かを受け入れてみようか
たまには怖がらず誰かと触れ合ってみようか

たまには怖がらないで


擦れ違う人はみんな化け物
アタシをジロリ 睨んでく

其の傍らで独り胡座をかいて
アタシの手 引っ張ったキミ

薄笑みを浮かべて アタシは
其の手を取った 取ってしまった

かかった かかった かかったのは アタシ
笑んだ 抱いた 泣いたのは キミ



路地裏で二人して泣いたのは願望



あの日はアタシの誕生日
あれは確か 確かそう

アタシがまだ 目も見えてない餓鬼だった頃
小鳥囀るあの丘で 大事な人を送りました


キミは泣き虫 何故に泣く?
哀愁漂う空気に 通行人は顔を顰めた


幾年ぶりかの人間の感触
忘れない もぅ忘れない



救って アタシの
アタシの汚いカコ
掃除を手伝ってはくれませんか


久しぶりの感触は
アタシの脳裏に描かれた
大量の塵を拭ってくれた

アタシは大助かり
キミのおかげで少し
アタシに陽が注したよ

だけど全部はもぅ取り戻せない
カコには戻れないって云ってたあの人

だけどこれからも思い出すよ
キミに貰った透き通った水



幾年かぶりに触れ合った人間は
アタシの想像を遥かに越えていた

超 人間
怖がることなんて無かった



たまには誰かと馴れ合ってみるのも
良いかもしれない


アタシに其の勇気
キミの其の水分けてはくれませんか


たまには たまには
外へはもぅ出たくないです





ありがちな白昼夢
そしてまた アタシは想いに耽る















誓い






蒼い蒼い海の上

赤い赤い陽の中

白い白い雪の下




此の

魂が

尽き

果て殻に成り消え行く迄
私は君を探し続け君に

総て

捧げ

ます

此の

十字

架に

誓い




蒼い蒼い海の上

赤い赤い陽の中

白い白い雪の下












ラブレタァ in電子




此処からどれくらい行けば
アナタの処へ辿り着くのでしょう
アタシには判らない此の遠さ
画面のナカでは直ぐにでも会話出来るのに

電子世界から離れる瞬間(トキ)=現実を思い知らされる瞬間
今となっては当たり前になってしまった
方程式
出会わなければ良かったなんて云うハズ無いじゃない
こんなにも楽しいんだもの

偶然の産物(タマモノ)
アナタとの完璧な接点が出来たわ

今見えないアナタは
何処で何してるの?
会うべきじゃないと思ってるのはアタシだけカシラ


会いたいなんて絶対云わないで下さい

アタシは何時かお目にかかりたいと思っているんデス




裁判






アタシのココから流れ出る血は
キミに舐めて欲しいんだ
その間にアタシは雑菌を取り除く
その間キミは侵される


どうやらアタシの胎内には悪魔が潜んで居るみたいです
縛られた生活のおかけで
判明りました


なにゆえキミは
そんなに急いで
アタシを殺そうとするのですか
アタシに責任押し付けないで下さい


アタシは無罪です








壊れた積木が泣き叫びました








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