後悔日誌

後悔日誌
From　ND

2007年06月30日(土) 梯子: 神戸港を離れる帆船を見送った後、後輩と飲みに出掛けた。
ランチタイムにビールを追加注文する快感。
ごっそり盛られた餃子を平らげると、居酒屋をハシゴした。

片手じゃ収まらないくらい、転々とした。
赤ら顔でハーゲンダッツも食べに行った。

馬鹿らしく感じるほど、時間もお金も浪費したけど。
たまにはこんなオフもいい。

2007年06月12日(火) プール: 歩いていける距離にプールがあるという事を聞いて出掛けた。

久し振りのプール。
入り口で強制的に浴びるシャワーや、湿った空気に塩素の臭い。
とても懐かしい感じ。

水に浸かると少しひんやりして気持ちいい。
ゴーグルをかけてコースへ泳ぎだすと異次元にいるような不思議な感覚になった。
青い視界。
プールの床を眺めながら無心になる。

５０ｍプールはさすがに距離があって、足も着かないから休む訳にはいかない。
少し後悔しながら２５ｍの所にある排水溝を越えて、残りの力であと半分泳ぎきる。
体は正直なもので、呼吸も脈も大騒ぎになった。

しばらく休みながら遠目で他のレーンを眺めた。
優雅にクロールをするおっちゃん達やシンクロの練習をする子供達。
そのどれもが真剣で、居心地がよかった。

蛍の光を聞くまでたかだか８００ｍ位の運動だったけど。
癖になりそうな疲労感。

久し振りに缶ビールを開けた。

2007年06月11日(月) 転落: 仕事が始まった。
海水系統を容赦なく閉塞させるクラゲの襲来。
トラック一杯に積まれた消耗品の受け取り。
船ってのは港にいても結構忙しい。

積み込まれた部品は検品を済ませて各所に収納する。
これが意外と重労働なのだ。

やれやれ･･･と思いながらでっかいコンパネ（ベニヤ板？）を運ぶ。
筋トレの力を見せ付けてやろうと一度にたくさん運んでいたら階段を踏み外した。

「！」
ドタンドタンっていう大袈裟な音。
意味も分からずすべり台のように転げ落ちて。
手から離した板が自分の上に降ってきた。

体の左側に痛みを感じながら、呼吸を整えて。
棺桶から出てくるドラキュラみたいにベニヤを持ち上げて起き上がる。
遠くから聞こえる「大丈夫か～？」の声に
「落としちゃいました～」なんて思わず嘘ついた。

怪我したら立派な災害。
ヒヤリハット報告書なんて宿題は嬉しくもないし恥ずかしい。
だから痛くない振りしてたけど、左腕のあざやら尻の痛みやら結構なもの。

初っ端（しょっぱな）から飛ばしております。

2007年06月09日(土) 終末: 遅刻の朝、走って学校に向かったように。
バスに飛び乗り、電車に飛び乗り、空を飛んで船に乗った。

ぐっすりと眠った我が子に「いってきます」も言えず。
すっかり暮らした我が家の整理もつかないまま。

休暇の終わりはそんなものなのかな…。

家庭を離れる寂しさと、仕事に戻った安心感と。
なにか複雑な思いで、一日が過ぎた。

明日になれば制服を着て。
昨日でない自分に戻るんだろう。

さよなら。

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