後悔日誌
From ND

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2007年03月29日(木) 大掃除


お台場の観覧車、遠くに見える東京タワー。
そして空高いところに月。

ゴミ箱を両手に抱えながら、何度も空を見上げた。


部屋の整理が進むにつれ、気になるけど不要なものが増えてくる。
後輩にばら撒いたり、手を尽くすけど最後は処分することになる。


空っぽになった部屋はもう、自分らしさはなくなって。
不思議と船に残っていたいなんていう未練もなくなってきた。


正々堂々と降りよう。
さよなら。



2007年03月23日(金) 休暇前


最後、最後ってのが口癖になってきた。
蒸気にまみれて仕事をするのもこれが最後かもしれないな。

散々苦しめられたのに、名残惜しいボイラ室。


機械はいつも通り、正確に運転を続けている。
私は何か寂しい。



2007年03月22日(木) 三日月


西の空。
水平線からそう高くないところに月と星。

かなり薄いお椀のようなお月さま。、
酒でも入れてみたくなった。


最近の邦楽に、絢香の三日月という曲がある。
「君も見ているだろう この消えそうな三日月」
ってフレーズが本当にしっくりくるナァ…なんて思いながらお月見した。


でも、君は見てくれてないだろうね。
がっくり。



2007年03月18日(日) 春


尾鷲駅前から熊野古道を歩いて天狗倉山という小さな山に登る。
522mしかないけど単独峰のように周囲を遮るものがなく。
それはもう山頂は素晴らしい景色。


実は1月にも登ったので、2回目の挑戦だった。

3月中旬ってことで、早くも新緑のシーズン。
急いで登った行きよりも、じっくり下りてきた時の方が発見が多かった。
山桜、ぜんまいの芽、あちこちで春を感じた。


そういえば、この前登った時のメンバーが二人。
めでたく付き合いだしたそうな。


これも、春だよね。
サクラサク。
良かったね。



2007年03月17日(土) 創作文


コンタクトをした猫。
いわゆる近所の悪ガキ的な中学生に悪戯された可愛そうなネコ。

名前は普通にタマ。
でも、目が見えすぎて頭を痛めている。

「嬉しかったのは最初だけだな…。」
今日もまた、屋根の上から隣町のネコを覗きながらつぶやいた。
彼女の名前はまだ分からない。

タマはいっつもその娘を見ているんだけど、会いに行くには遠すぎるんだ。
何度か出掛けてみたけど、2日経っても3日経ってもやっぱり距離は縮まらない。
だからいつも、見てるだけ。


そんなある日のこと。
目の前に彼女が引っ越してきた。

ところが今度は近すぎて、やっぱり何も見えない。
無我夢中で目玉を触ってみるけども、コンタクトは外れない。
どうにも困ってしまい、タマはまた旅に出た。

毎日、毎日。
彼女に会いたい一心で遠くへ、遠くへと。


ようやく彼女を見る頃、そこで旦那さんと子供がいることを知る。
無我夢中でやったことが、実は何の意味もなかったことを後悔するタマ。


やがてコンタクトは涙とともに流れてしまい。
気がつけばひとりぼっち、闇の中。


それからタマは夜になると世界中を歩き回ったんだ。
猫が闇夜でも目が利くようになったのはこれが始まりなんだって。





…なんて、話を作ってみたりして。
いかが?



2007年03月15日(木) 溜息


気になることがあって、仕事が上の空。
自分はこんなにも弱い存在なんだナァ…。

ふとした一瞬に、思い出して溜息。
時間なんて、早く過ぎてしまえばいいのに。


でも、早く過ぎると仕事が片付いていない訳で。
やっぱり溜息。

ふぅ。



2007年03月14日(水) 遠想


早朝、誰もいない横浜。
綺麗に整備された赤レンガ風な歩道を歩いて港に向かった。

ベイブリッジから昇る朝陽と、青空に映えるランドマークタワー。
東京のようにごちゃまぜに乱立していないところが良い。


ふと足を止める景色。
ひとりで見るのは勿体ないな…と思った。



2007年03月10日(土) 涙


やりきれない涙。
嬉しい涙。

巣立ちの後の鳥の巣のように、静まり返った船内で余韻に浸る。
エネルギッシュで、光のように流れた3ヶ月だった。


写真を眺めながら、探る記憶。
やり残した事を悔やむより、やった事に誇りを持つことに決めた。


今日、またひとつ歳を取った。
まだ、大人になりきれない。



2007年03月09日(金) 前夜


ラジオからユーミンの卒業写真が流れている。
懐かしくて、切ない音。
仕事をしている手が、しばらく止まった。


今の仕事はあと何時間かで一区切りする。
山を登ったというより、その途中で天気が回復せず下山するような複雑な気持ちだ。
いつもピークは見えない。


「ずっとこのままでいいのに」
誰かが言っていたけど、それは嘘。
きっと明日になれば、忘れてしまうんだ。


春は別れの季節。
なんだか感傷的になる。



2007年03月07日(水) 悲観


燃料代の高騰から仕方なしに減速運転が強いられている今日。
悲しいかな、衝突はありえないし、エンジンが悲鳴をあげるなんて事もあり得ない。
乗り組んでいる事をあんまり誇りに思えない、なんて会社に言っちゃ悪いけど…。

景気の悪い話だな、と思う。


色々な話をよく聞く。
「昔は外国をハシゴしたもんだ」なんて土産話。
「昔は給料はとびきり良くって・・・」なんて思い出話。
「酒飲むことが仕事だったんじゃないか」なんて武勇伝。
他にもギャンブルがどうとか、女がどうとか、色々ね・・・。


確かに便利になったこともある。
携帯電話にBSテレビ。
それこそパソコンでも持っていれば、船の中で遊ぶものに苦労はしない。


けど、船乗りの魅力って本当はなんだろう。
若い子を挽きつける力が無くなればそのうち船員さんなんていなくなるんだろうね。


情けないけど、自信を持ってオススメできない自分が悲しい。
どうなる、ニッポン?



2007年03月03日(土) 卒業祝い


定年退職になる先輩を磯料理屋で囲んだ。
あまりお酒は飲めない人なれど、その嬉しそうな表情。
ビールと焼酎を一杯ずつ飲んで、赤ら顔で思い出話。

途中で記念品を贈ったときの驚いた仕草。
素直に喜ぶ姿を見ていたら、とても嬉しい気分になった。
人柄がとても良くて、真似できそうにない…。

包装紙の”祝・ご卒業”という文字に、皆の想いが詰まっている。
ちょこっと洒落を効かせたプレゼント。


いい人ってのは手放すのが惜しい。
いつまでも癒し系の先輩でいて欲しいけど、ね。


ほろ酔い、月おぼろ。
細島の春。



2007年03月01日(木) 年度末


いよいよ年度末。
別れのシーズン到来で、仕事が山積みだ。

人事異動に絡んで引継書を作らなきゃいけないし、荷物も整理しなくちゃ。


休みが決まった。
桜の季節から梅雨の入りまで。

あともう一息だ。
頑張ろう。



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