ネタ帳

コノハナ【MAILHOME

その名はジェットスクランダー 7
2005年12月30日(金)

マジンガーZは空を飛ばなければならない!

という気合入りまくりのナレーションから始まった今週の放送。(といってもDVD)
数週間前からBGMが東映映画みたいなフルオーケストラチックになって、子供心にも、これは何かがおこるとわかる今週の放送。
こんな力の入ったナレーションが入っては、なんとしてでも今週飛ばさなければいかんだろ、光子力研究所では総力をあげて、ジェットスクランダー製作に取り組むのでした。
マジンガーZがいるおかげで、毎週毎週機械獣が遊びにやってくる光子力研究所。
神ファミリーがいるから、ガイゾックが来るんだと、石を投げた清水の住民と違って、光子力研究所には、「マジンガーZがいるから、機械獣がやって来るんだ、出て行け、マジンガーZ」と、言い出す人など誰もいないのでした。それどころかマジンガーZが空を飛ぶのは我々の悲願じゃよという3博士。うううっ、なんでこう光子力ファミリーはいい人たちばっかりなんだ。
紅の翼にかける挑戦者達のおかげで、ジェットスクランダー完成は目前に迫りました。
ああ、しかし、なんということでしょう、そこに、あしゅら男爵が、外からの攻撃には強いが、内側からはもろいという要塞の弱点をついて、スパイを潜入させてきたのです。
あしゅら男爵にしては、珍しく作戦らしい作戦が功を奏して、光子力研究所名物「割れるバリアー」が無効化されてしまったのです。

あやうし!光子力研究所!マジンガーZは何をやっている?

研究所の職員がそう叫んだとき、マジンガーZの姿はそこにはありませんでした。
マジンガーZは奇襲攻撃をくらった相模湾に緊急出動していたのです。
研究所の危機を知り、あわてて研究所に戻るマジンガーZ。
しかし、富士山麓は遠かった。箱根の山はきつかった。走っても走っても、富士山麓は山の彼方。ジェノサイダーの猛攻撃の前に光子力研究所はもはや陥落目前。マジンガーZはまだか?はたしてマジンガーZは間に合うか?

そのときです。弓教授の声が響き渡ったのは。

ジェットスクランダーを発射させる。

いよいよ発射の時がきました。ジェットスクランダーが、射出されるのです。発射台に運ばれるジェットスクランダー。さやかさんは甲児くんに無線で連絡を取ります。
ところが、あああッ、何故正義の味方はかくも苦労しなければならないのでしょう、ジェットスクランダーは、まさにまさに、発射直前になって、敵の爆撃を受けてしまうのです。ここまできておいて。

しかし、弓教授は冷静でした。

ジェットスクランダーは超合金Zで出来ている。やられたりはせん。

弓教授、弓教授、弓教授、弓教授超格好いい!
今までボヤッキーが変装したみたいっていって、ゴメン。所長すごい格好いいよッ。所長最高だよ。今週のハイライトだよ、ぽちっとな、だよ。

スクランダー、ゴー!

そこにかかる水木一郎の歌。

♪大空はばたく紅の翼〜 その名はジェ〜ットスクランダ〜

そして大空に響き渡る石丸博也の声。

スクランダークロース!

こうしてマジンガーZは文字通りスーパーロボットになったのです。感涙・・・。

いやあ、今週の話は感動的なお話でしたね。
宇宙飛行士の野口さんは子供のころ、今週の放送にひどく感動し、将来はロケットエンジンを作り自分も空を飛びたいと誓ったそうです。そして、大人になると甲児がそうしたように、NASAにいき、宇宙にあがったのはみなさんご承知のとおりです。日本が生んだ宇宙飛行士がマジンガーZによってもたらされたというのは、感慨深いものがありますねね、といいたいところですが、今の話は、私の全くの作り話です。(ゴメンネ)でも今週の話はそういってもおかしくないぐらいの、感動的なお話でしたね。

ご存知のように、マジンガーZは、操作ユニットと本体が別々ですが、それに今週さらに飛行デバイスがつくわけで、2重の合体をするわけですよ。小型飛行機で乗り込むというアイディアも抜群なら、そこに飛行ユニットを追加というのも、とても素敵なアイディアですね。空中でランデブーするさまがエロティックで美しいです。
そんな面倒なことせずに最初から合体しておけと、いう意見もなきにしもあらずですが、やれやれあなたは何もわかっていませんね。このまぐあいがいいんじゃありませんか。

ホバーパイルダーが、ずぶずぶとマジンガー頭部に挿入するパイルダーオンのその瞬間!
背後からがっちりと抱え込むように、抱きかかえられてドッキングするスクランダークロスのその瞬間!

人ならぬもののまぐわう姿!

男だろうが女だろうがふたなりだろうがフリークスだろうが、まぐあう世界、神も悪魔も悪魔人間も魔人もアンドロイドも、タブーを越えてまぐあう世界・・・ああ、これがダイナミックプロの醍醐味じゃあありませんか。
最初から合体しておけという人は、光子力バリアーの角に頭ぶつけて、1篇死んできましょう。


人の頭脳加えたときに 6
2005年12月28日(水)

富士山麓にオウム鳴くでおなじみの富士山麓。
この日本を代表する美しい山のふもとにある光子力研究所では、シロー少年が伝書鳩を使って通信文を飛ばす事を計画していました。
それを聞いて、この科学の時代に伝書鳩なんて、と笑うさやかさんと甲児くん。
兜博士と弓博士の血を引く二人は、科学を信じる人々でした。
そんな甲児くんの目下の関心ごとは、どうすればマジンガーZが空を飛ぶか、いつになれば、マジンガーが空を飛べるようになるかということ。
一足先に飛行能力のある機械獣を開発したドクター・ヘルに、空を飛べないマジンガーZはここのところずっと苦戦を強いられているのです。
マジンガーZが空を飛べたら、マジンガーZが空を飛べたら!
甲児は何度そう思ったことでしょう。
ああ、マジンガーZは空を飛ぶ翼を持っていなかったのです。
これまで度重なる空飛ぶ機械獣の襲来は、甲児の機知と操縦技術で辛くもくりぬけてきたものの、いよいよそれも限界に近づいてきました。
マジンガーも空を飛べなければ、この先勝利はないのです。いよいよマジンガーZも空を飛ぶときが来たのです。
神にもなれば悪魔にもなる“魔人”を受け継いだ遺産相続人は、幽体離脱だ空中浮遊だ、などという非科学的なことに心奪われる間ではありませんでした。
そうです、兜甲児は、科学の人だったのです。

いやあ、おもしろいですね、マジンガーZ。
こんなに何遍もレビュー書いている私はもしかして、マジンガーにはまっている?

まあ率直にいうと、このアニメは今見てもおもしろいかというと、必ずしもそうとは言えないのではないかと思いますよ。

古いアニメ、キッズアニメを褒めるときに、今観ても少しも古さを感じさせないとか、時代を先取りした先見の眼があるとか、大人が見ても鑑賞に耐えられるという賛辞がありますが、この作品は、今観れば、絵も古いし、話も古いし、価値観も古臭い。ストーリーも単純で構成も単調、謎もなければ、キャラもステレオタイプ、さらに人気番組の宿命で、話数も多く引き伸ばし感もいなめない。けして完成度が高いというわけではありません。はっきりいえば、子供向きアニメとしかいえないのではないかと思います。

この話には革新的な事象がら多数登場するのですが、それはあくまで放映時のことであり、その時には画期的だったことがらも、今の目からみると、驚くに値することではありません。なぜなら今日の作品に、それは珍しくもなく、当たり前のように存在しているからです。

このアニメは時代の波に乗りすぎており、時代の要求にマッチしすぎており、そのため、当時は優れたアニメであっても、その時に生きていなかった人々が、今鑑賞するには、物足りないんじゃないでしょうか。
当時を懐かしむ、レトロな世界を楽しむ、歴史を知る、先人の遺産を紐解く、時代を振り返るという意味では、大変貴重で意義深い作品であることに少しも疑問の余地はないのですが、今、2005年の今、今見ておもしろいかと尋ねられると、必ずしも、イエスとは答えられる作品ではないと思うんですよ。
つまりは博物館に収められている宝のようなもので、パイオニアとしての価値や、のちのクリエイターたちに与えた影響という点では、偉大すぎるほど偉大ですが、じゃあ、今の子供や少年少女がこれを見てよろこぶかというと、それは補償の限りではない。これが楽しいのは、オールドファンやスパロボファンや豪ちゃん信者ぐらいじゃないでしょうか。マジンガーZはオールドファン向けのアニメといっていいでしょう。

けれど、けれどですね、ドクター・ヘルが一足先に空飛ぶ機械獣を開発して、空を飛べないマジンガーZが苦戦するあたりから、話が急におもしろくなってくるんですよ。このあたりは、今観ても、非常に面白いです。
毎回毎回ピンチに陥ったZが、それを「操縦する者の知恵」とそれを「開発する者の力」で克服していくところがかなりいい印象です。
私も見返すまで知らなかった/忘れていたのですが、マジンガーZは空を飛べません。
これが大変話を盛り上げてくれるわけです。
最初のうちは機械獣も飛べないので、静岡県の片田舎(沼津・富士・裾野・御殿場・伊豆限定 私の家があるところだ!毎週毎週破壊されるあたくしの町!そして翌週には復興しているあたくしの町!)で、ボカボカ殴りあうというのんびりした話が続くのですが、ひとたび、ドクター・ヘルが飛べる機械獣の開発に成功すると、とたん光子力ファミリーは苦戦しだすのです。
そこで、甲児は毎回、いろいろ工夫して、飛べないマジンガーで勝利をおさめるのですよ。
あるときは飛べないZに代わって、ホバーパイルダーでドッグファイトして射程内に誘い込んだり、あるときは目を怪我して包帯をしたままの目くら操縦で、無線誘導だけを頼りに、兜邸から研究所まで飛行したり、またあるときはおっぱいミサイルをカタパルト代わり使用して、空を飛んで見せたり。
おかげでどんどん操縦技術があがるわけですが、そうすると今度は、マジンガーZの性能が彼の能力に追いつかなくなってくるのです。
そうしているうちにも、ドクター・ヘルは次々と強力な空飛ぶ機械獣を導入してくるのです。
つまり、甲児の操縦能力やドクター・ヘルの技術力はのびているのに、それにZの性能とと光子力研究所の技術が追いつかなくなってくるのですよ。
ドクターヘルに光子力研究所が追いつかないというところも面白いのですが、甲児の腕がマジンガーZの性能を上回ってマジンガーを凌駕していくところがとにかく面白いっす。

同じ時期に放映されたデビルマンが、薄汚れた東京の街で、不健康そうに悪魔街道ひた走っているのに、マジンガーZは、美しい富士のふもとで健康的に科学の道を進んでいるというこのベクトルの相違が、非常におもしろいですね。同じ作者が書いて、同じ源泉なのに、2つはどんどん、かけはなれていっているところが、なんともいえずナイスですね。

さあ、いよいよ、来週は、マンジンガーZ最大の見所、ジェットスクランダー登場の回です。
まちにまったマジンガーZが空を飛ぶ話。兜甲児も光子力ファミリーも30年前のお茶の間の子供達も、みんなが待っていたこの瞬間。
当初マジンガーZを上手く操縦できなくて苦労していた甲児の能力が、マジンガーZに追き、そして、今度は、光子力研究所の技術がマジンガーZと甲児に追いつくのです。
祖父が残した遺産と、甲児の能力と、光子力研究所の技術が、いよいよ次回一つにドッキング!

合言葉はデビルウィング!(声・田中亮一)じゃなくて、スクランダークロス!(声・石丸博也)

これでようやく、マジンガーZもデビルマンと一緒に空のツーリングを楽しめるぞ。よかったな、マジンガーZ。


今日もどこかでデビルマン 5
2005年12月26日(月)

牧村家の大飯食らいの居候の不動明くんが、改造ライフル抱えた友人・飛鳥了とともに、恐怖の遺産を相続するため、飛鳥邸に向かっているころ、富士山麓の兜邸では、神にもなれば悪魔にもなる恐怖の遺産「マジンガーZ」を相続した兜甲児くが、トンカチ持って鶏小屋を作っていました。
これで、新鮮な卵が食べられるとよろこぶシロー。富士山麓のカントリーライフを満喫する兜兄弟です。
近くに住むさやかさんも、おにぎりの差し入れを持って遊びにやってきます。さやかさんのお手製の差し入れをいただいた甲児くんは、窓辺に座って、ゆったりとギターを奏でるのでした。するとそこへ仲良しのボス達がバイクに乗ってやってきました。
「おーい、兜ォ、機械獣が出たぞぉ」
「ええ、なんだって、わかった。すぐにいく。」
着替えを手早くすますと、自宅の駐車場に止めてあるホバーパイルダーに乗り込み、光子力研究所に向けて発進です。研究所までは目と鼻の先。森を抜ければ、すぐそこは研究所。どう考えても、研究所からスクランブル発進のほうが効率がいいのに、あくまでも自分ちの庭の、それもどうみても、普通のガレージから、友達に敵の襲来を口伝えで教えてもらってから発進する我らがホバーパイルダー。

なんて、悠長でほのぼのした暮らしっぷりなんだ!
ほのぼの仲良しすぎるぞ、光子力ファミリー。

ああ、何べん見ても、悠長に自宅の庭から発進するホバーパイルダーが格好よすぎです。
あたしは、このホバーパイルダーが兜邸を出発して、森を抜けて光子力研究所までパロパロ飛んでいくシーンが大好きです。甲児が大好きなマジンガーZ目指して、森を低空飛行で抜けて、格納庫の前で旋回する、ここがいいッ!
この一工程多い無駄な発進シークエンスが、いかにも、趣味で私戦をやっているっぽくて、ロケットパンチ3回分ぐらいしびれます。

操作ユニットと本体が別々で、小型飛行機で本体に乗り込むというアイディアも秀悦ですね。オートバイで乗り込むのではなくて、小型飛行機というところが私好みです。ありがとう豪ちゃん、小型飛行機にしてくれて。あたしは嬉しいよ、冷奴先生ッ。
空を飛べないマジンガーZに代わって、(そうマジンガーZは空を飛べないのです!)ドッグファイトをこなすホバーパイルダー。ドッグファイトをする甲児がうーん格好いい。

同じ恐怖の遺産相続人なのに、ほのぼの光子力ファミリーと、キチガイ集団の悪魔人間のこの違いはなんなんでしょう?
恐怖の遺産を相続した不動明くんと飛鳥了くんが、「神とは何か?悪魔とは?悪魔人間とは?」と、怪しげなカッフェーでムツカシー議論をしているころ、恐怖の遺産の相続人・兜甲児くんは富士山麓の田舎町(御殿場?)の夏祭りで、ハッピ姿も凛々しくおみこしをワッショイワッショイかついでいました。
そして、不動明と飛鳥了が、過去の世界を旅して男同士で乳くりあっているころ、甲児くんは、どうすればマジンガーZが空を飛べるか、ロケット工学の書物を紐解いて、光子力研究所の資料室で頭をひねっているのでした。
さらに、飛鳥了くんが明くんへの届かぬ禁断の思いに苦しんでいるころ、甲児くんは「またスカートめくっちゃうぞ」とさやかさんのスカートめくりを楽しんでいました。

なんてマジンガーは健康的なんでしょう。なんて光子力ファミリーはほのぼのとして、まともな人間の集まりでしょう。
ああ、豪先生が、マジンガーとデビルマンを同じ時期に書いてくれて本当によかったです。

豪ちゃんによると、マジンガーZはデビルマンと同じ時期に書かれたそうで、この時期冷奴先生は、デビルマンのほうに精力的に力を注いだので、マジンガーのほうまで手がまわらなくて、マジンガーは結果的に手を抜いた気の抜けた作品になってしまったそうです。
でそのおかげで、あんまり永井食の濃くないさっぱりした出来になって、永井先生的には、手を抜いた作品が代表作としてあげられるのに、納得がいかず後悔が残ったみたいですが、わたしとしては、結果的にそれがよかった。
永井信者じゃない私でも、どうにか読めれるさっぱりしたものになったしね。あたし神とか悪魔とか神話の世界とか全く興味がないし、妖術魔術錬金術が大嫌いなので、あまりその色を濃くされると、読めなくなってしまうのよ。神がどうたらとか、悪魔がどうたら、とかいいだしたら、その次点で、もうそれ、読む気を失ってしまうので。
マジンガーはテーマ的には、神にもなれば悪魔にもなる恐怖の遺産ってことだと思うけど、この点はあまり、深く追求される事なく、漫画アニメともに、祖父の遺産を受け継いだ少年が、オーバーテクノロジーを駆使して、世界制服をたくらむ悪一味を倒すという普通にヒーロー物に収まってくれて幸いでした。

もし、マジンガーZがこの時期にかかれないで、もうちょっと後の時期に書かれていたら、すごーいことになっていそうだよね。
マジンガーと、デビルマンは別物のようでいて、表裏一体なんで、書く時期がずれていたら、何かいても最後はデビルマンになってしまう冷奴先生のこと、マジンガーも、ラストは、とんでもねぇハルマゲドンが待ち構えていたんだろうな。

そしたら、やっぱ最後は、光子力研究所惨殺になったんですかね?
弓教授は拷問の末、血みどろの逆さつり死体、シローは首ちょんぱで首なし死体、さやかさんは、首を刈られて、全裸で胴体串刺し、ボスも首を刈られてさらし首・・・げげげげ、怖い、怖すぎるッ。甲児が光子力研究所に戻ってみると、さやかさんの生首が槍にさされて、研究所入り口にさらされているという惨状・・・いやぁぁぁぁ、そんなのいやぁぁ。
それを見て怒った甲児が神にもなれば悪魔にもなるというマジンガーZと精神感応して、マジンガー暴走。
そして、半身男性半身女性のあしゅら男爵ならぬ、両性具有の美貌の少年が登場。(役回り的には大介さんあたりか?ワクワクッ
そしてお茶の間のちびっ子が震え上がり、PTAの苦情殺到の中、男同士の痴話喧嘩でハルマゲドンという想像を絶する最後のオチで、視聴者が呆れかえる中、とっと大風呂敷を畳んで終了になっていたことでしょうか。
ああ、そんなことにならなくて、本当によかった。デビルマンに打ち込んでくれて、ありがとう、冷奴先生。

ふたなりの美少年に愛される甲児くんは見てみたい気もするけど、でもやっぱり、マジンガーZは「ロケットパーンチ」「さやかさーん」的なのりがいいなって思うわけガンス。

ジェットスクランダー登場まで、あと少し。がんばれ、兜甲児。



この世の果てがこようとも 4
2005年12月21日(水)

甲児くんは学校でも女子生徒にモテモテでした。
まあ、そりゃそうだわな、大金持ちの美形の転校生というだけで話題独占なのに、運動神経抜群で嫌味なところも全然なく、普段は気取ったところのない2枚目半で、時に妙に礼儀正しいとくれば、女子は放っておくはずはありません。
兜くんカッコいいーキャーと黄色い声援を浴びる甲児くん。ボスともすっかり仲良しになって、今ではいい感じの仲間です。ボスも兜が好きで好きでしょうがないらしく、いつも「兜ォ兜ォ」と声をかけてきて、すっかりドカベンの岩鬼状態。ああ、ボスはいいやつですね。ボスと甲児の関係が実にいいです。さっぱりした気性は誰からも好かれるのでしょうか、先生も甲児くんのことはわりあいに大目にみてくれる様子です。
また研究所内では、弓教授からも頼りにされていて、もりもり・せわし・のっそり博士も手なづけて、さやかさんのいとこの幼女からも好意をよせられて、とにかく大変な人気の様子。兜甲児の人気は老若男女問いません。

一方さやかさんはというとあいかわらず、一日中研究所内にお勤め。ジジィと機械相手に、青春を費やす忙しい毎日です。甲児くんが学校にかよい、休みの日にはボスたちと楽しく伊豆の大仁まで遠乗りを楽しんでいるのに、さやかさんは、外出することもなく研究所内で内勤に励みます。
どうやら、さやかさんはいつも研究所内でスタンバイしていて、機械獣が現れると、学校にいる甲児くんの時計型通信機に連絡する係のようです。そして、甲児くんがいったん家に戻って、自宅駐車場においてあるホバーパイルダーに乗って研究所まで飛んできて、プールのなかから出てきたマジンガーZにパイルダーオンし、歩いて(!)、戦闘現場まで移動する間(かなりかかる)、偵察したり、敵を食い止めて時間稼ぎする担当のようです。
甲児くんは学校にいって空いた時間は好きなことしているのに、若いみそらで研究所内からでれないさやかさんが哀れです。

ああ、さやかさん、もたもたしていると、本当に他のヤツに甲児くんとらちゃいますよ。じゃじゃ馬ぶったところで、所詮さやかさんは人里はなれた研究所の箱入りお嬢さん。うっかりすると30すぎても平気で処女でいるタイプです。常識人で健康な男子の甲児くんの前に、他の女が現れたらそのときが危険です。女だけでなく、男だって油断がなりません。いや、人間だけでなくロボットや宇宙人も要注意です。このあと、フリード星からやってきた美形の王子に甲児がさらわれていく展開が待っているかと思うと、妄想の中でしか、犯してもらえないさやかさんが不憫になってきます。
しっかし、アニメの弓さやかはホント全然可愛くないな。豪ちゃんの描くさやかはあんなに可愛いのにさ。絶対、これ声で損していますよね。松島みのりのキンキン声は耐え難いものがあります。別にこの作品に限ったことではないけど、昔のアニメの女キャラの声はおばさんばっかりで、今聞くには正直辛いです。男性キャラはそんなことはないのに、女キャラはどれもこれもおばさんで、とてもじゃないが聞いていられません。

そして私は思い違いをしていましたが、兜兄弟は、研究所に居候しているわけではありませんでした。(どうもデビルマンとごっちゃになっていたらしい)
兜兄弟は、光子力研究所の近くにある山荘風のおしゃれなお屋敷に二人暮しをしていました。兜兄弟は弓家に世話をかけことなく、2人暮らしをしているのです。経済的にお手伝いさんを雇えないわけでもないのに、殊勝にも家事は交代でこなしている様子。立派じゃあありませんか。居候して大飯食らいで牧村家に迷惑掛けまくった(本当にな)不動明とは大違いです。ほんと上げ膳据え膳だった不動明は、これをみならうべきだと思いますよ。ああ、金持ちなんだけど、庶民的な暮らしぶりの兜兄弟の好感度は高まる一方です。男所帯なので、飾り気はありませんが、玄関の前にはもみの木もあって、お庭も広く、カントリーライフに憧れる人なら泣いてほしがりそうな山荘風のお屋敷、それが富士山麓にある兜邸です。

さて、こんなこざっぱりとした家の中で、甲児くんはなにをやっているかというと、机に向かって宿題をしていました。ああ、ドクターヘルが攻めてくるおかげで、授業もやすみがちで、勉強が遅れちゃっているから、おうちで勉強しないといけないんだねと思ったら、それは弟の宿題でした。・・・な、なんていい兄貴なんだ・・・あんなマッドサイエンティストからどうすればこんなできのいい兄弟が育つのか・・・というか、この人永井豪漫画の主人公のくせに、なんでこんなに常識人なんだ?
バカヤローと怒鳴りながら(ジャッキー石丸声で読んでね)、シローの宿題一所懸命解いている甲児にマジで萌えた。こ、こりゃ、たまらん・・・こんな兄がいたら、私一生嫁にいけん。

そして、Zの頭脳部ともいえるホバーパイルダーはこの家のガレージに無造作に止められているのでした。

お、おいッ、ちょっとまてー、そんなところに止めておいていいのかー。
私はてっきり研究所内に格納庫にあって、研究所から発進すると思っていましたが、違いました。ホバーパイルダーは自宅の半地下のガレージに普通に止まっていました。ものすごくさりげなく止めてあります。細かいことを気にしない兜家らしい男らしい一コマです。
なにしろマジンガーZは兜甲児の私物なのです。家に置いてあったっておかしくありません。
隣には甲児のバイクとシローの自転車もとめてあることでしょう。おそらくZのほうは、大きすぎて、置いておくがないので、研究所に置かしてもらっていると思われます。

そのためマジンガーを出動するときは、一旦家に帰って、自宅から発進しなければなりません。いいですか?基地から発進ではなくて、マジンガーは、兜邸から発進なのですよ?人類を守る切り札が、山荘風の自宅の駐車場から発進するのですよ?なんとまあ金持ちの趣味っぽい戦いではありませんか。

兜邸は富士山麓の山の中にあって不便なので、甲児の普段の足はバイクです。学校に行くときも遊びにいくにもバイクです。そして、有事の連絡を受け取ると甲児はこのバイクを飛ばして一旦帰宅して、それで、ガレージで裸になって戦闘服に着替えて、そこから発進して、光子力研究所にむかうのです。

なんか結構な手間です。最初から研究所に止めておいて24時間体制で待機していたほうがスクランブル発進できて効率がよさそうですが、なぜか家に置いてあるのです。弓教授も「あー、甲児くんの家からから発進するのは、時間がかかるし、あしゅら男爵に狙われるといけないから、研究所で預かろう。なんだったら、ここで暮らさないかね?さやかもよろこぶだろうし」ともいいだしてもよさそうですが、そんなことはいいません。いいのです。それでいいのです。マジンガーZは兜甲児の私物なのですから。彼が受け継いだ恐怖の遺産なのですから!
マジンガーZは戦争の話ではありません。マッドサイエンティストドクター・ヘルとマッドサイエンティスト兜十蔵の孫との趣味の戦いなのです。彼が受け継いだ恐怖の遺産との戦いなのです。

それにしても自宅駐車場に小型飛行機が止めてあるのって、格好いいと思いませんか?


人の命が尽きるとも 3
2005年12月16日(金)

高校に行けないさやかさんが可哀相になりました。

甲児くんは相続税をなんなく払い終え、転校手続きをすませると、バイクにのって昼間は元気に学校に通い、学校が終わると、大好きなマジンガーの練習。その合間に弟の面倒をみて、ボスと喧嘩して、さやかさんとつきあって、機械獣が攻めてきたら、出動してと、忙しくも充実した日々を送っているのに、さやかさんのほうはというと、高校に行ってなくて、昼間はおじさんばっかりの研究所のお手伝い。
年頃の若いお嬢さんがおっさんしかいない研究所で一日を過ごし、ロボット相手に一日を終え、同年代の子と付き合いがないのが気の毒です。
大好きな甲児くんが学校から帰ってくるのを楽しみに待っているのだけれど、甲児くんは、マジンガーのほうに御執心に様子で、あんまり自分のことをかまってくれません。
裏表がなくて竹が割れまくったみたいなさっぱりした気性の甲児くんには、複雑で微妙な乙女心は理解できないのです。
機械獣が攻めてきても、自分のアフロダイAではおっぱいミサイルしか武装がないので、たいした戦力にはならず、戦果を上げることができません。自分ももっと戦いたいと志願しますが、弓教授や甲児くんはそれにいい顔をしません。
好きな甲児くんの気も引けず、研究所を守る戦力にもなれず、可哀相なさやかさん。
さやかさんかわいそー。

なんで、さやかさん、高校に進学しなかったんだろ。
研究所のお手伝いが忙しいのかな、それともお母さんがいないみたいなので、お家の家事もやらなきゃいけないのかな。
ここのところ、女に学問は必要なし、男の補佐でもやってりゃ上等、それより女に必要なのは、おっぱいと下半身と暗にいっているたいで、なんだかイヤン。

それにアフロダイAも、女性に共に戦場に出て戦うと、一見女性の社会進出を促しているように見えるけれど、その実、兵器はおっぱいミサイルだけで、戦力として想定されてはいないんですよね。
戦場に引きずりだしても、結局、女の武器は性だけ、女は性でも武器にしてろと、言っているよう感じられてなりません。
それに何故女性パイロットだと、ロボットまで女性型でなければならないのでしょうか。
あからさまに女性のボディラインを強調した扇情的なロボット。
これは女性が男性の欲望の対象の存在でしかないことの象徴ではないでしょうか。
女性性を商品としてに扱う下品で低次元な発想に女性をセックスの対象としてしか見ていないのがみえみえで、正直不愉快な気分になったといわざるを得ません。

と、学生の頃なら憤ったと思いますが、今はもうそれぐらいで目くじら立てるほど、硬くはないです。
むしろ性の対象に見られるうちが華だから、見られるうちに見られておけ、おっぱいは飛ばせるうちは、飛ばせるだけ飛ばしておけ、と思っています。はい。だから早く、甲児を落とせってば。ああッ、じれったなぁもう。

ま、今は、素直にアフロダイA頭部のアールヌーヴォー調の優美な曲線が美しいなと思います。頭のソフトクリームみたいにくにっとしたラインが芸術的で美しいです。(甲児くんの戦闘服のヘルメットのラインも美しい、中身も格好いい)
工業デザイン的にはかなり完成度が高いのではないでしょうか。少なくともトヨタ車よりは乗ってみたいように思います。

乗りたいといえば、あのホバーパイルダーは私も操縦してみたいです。マジンガーは操縦したいとは思いませんが、あの小型飛行機みたいなやつは、乗ってみたい。あれは練習すれば、なんとなく我々でも、操作できそうに思えるところがいいですね。コスモゼロとかだと、難しソウ・・・と素人には手も足もでずひいてしまいますが、ホバーパイルダーぐらいなら俺だって、という気になってきます。垂直降下してパイルダーオンする瞬間が、気持ちよさそうでいいな。なんかこう、本能的に気持ち良さそうだぞ。
関係ないけど、わたし、旅客機の、着陸するときのあの地面にドピュッとぶつかる瞬間が好き。あの、ケツにひびく振動がいい。あー、くるくるくる、ドピュッ!というあの一瞬が、気持ちいいよな。な、みんなもそうだろ?



強いんだ 大きいんだ 2
2005年12月14日(水)

甲児くんが、すごい育ちのいいインテリ坊ちゃんで驚いた。

甲児くんって、こんなに、お金持ちで育ちのよい頭のいいお坊ちゃんだったのか。
記憶違いもはなはだしいなぁ。
兜甲児っといったら、べらんめえ調の江戸っ子弁をしゃべる血の気の多い熱血馬鹿で、粗野で乱暴で向こう見ずで考えなしで、勇気と体力と自分正義だけはありあまっているんだけど、冷静さに欠け、ようするに短絡的で独断専行、さらに孤児で下町風情で、けんかっぱやくて、バイクで暴走行為を繰り返すスケベな不良メージだったんだけど(言いすぎ)、おいおいおいおい全然違うじゃないですか。
どっかのサンライズの殴ることしか脳のない某アルター使いのカズマとは似ても似つかないよ。なんで類型と思ったんだろ?というより、兜甲児に対するこの印象はどっからやってきたんだろう。

「平和なんてものは、人々が少しづつ犠牲を払って作り上げるものなんだ。
君は肉親の負傷で心がぐら付いているんだよ。」

こんな冷静で道理のわかった大人な発言の出来る人と、気に食わないことは気分何でも殴ってすませる人じゃ全然別人種じゃん。
そもそも生まれも育ちも思考も全然違っているじないか。カズマと甲児くんって一緒なのは年ぐらいじゃんか。

どうも自分の中で勝手に兜甲児=スーパーロボットの代表的パイロット=絶叫低脳バカ(言いすぎ)のイメージを確立してしまったらしい。
でも、いま見るとそれはぜんぶ思い込みあってで、全て誤りことがわかったよ。
甲児くんは馬鹿でもなければ、乱暴者でもない。もちろんビンボーでもない。

彼は大金持ちですよ。
彼は高名な博士の家に生まれ、莫大な遺産を相続した大金持ちで、賢くって、育ちがよくって、運動神経も抜群で、礼儀正しい、人間が非常によく出来た好青年ですよ。
永井原作なんで、もうちょっとキチガイ入っている狂人かと思ったけど、そんなこともなく、反応のすこぶる常識的で健康的、非常にまっとうな少年でした。
いや、もう言うことないくらいのいいやつじゃないですか。
なんでこう熱血馬鹿の代表みたいにされていたんだろ。
のちに世をにぎわす内向的で複雑なヒーロー達のせいで、兜甲児は事実以上に熱血バカ扱いされているじゃないですかね?
これはリアルロボットを賞賛するために、スーパーロボットを単純で荒唐無稽ものと評し、そのパイロットまで、事実以上に馬鹿扱いしている気がするぞ。
昔の漫画の主人公=孤児=貧乏で粗野でハングリーで熱血って、決めて掛かるのは、イメージ先行のなにものでもなく、単純なのは、そんな短絡的直情的な思考を持つ我々のほうじゃないか。

まず、甲児くんの家は大金持ちである。それも破格の大金持ちである。
どのぐらいの金持ちかというと、そんじょそこらの小金持ちとはわけがが違う。祖父が世界的に有名な科学者で、特許を大量に取得しており、その特許料で、巨大ロボットが趣味で建造できるぐらいの桁違いの金持ちなのだ。巨大ロボットを自費建造できちゃうんですよ?
そんなもんが作れるぐらいなので、当然甲児くんの乗るバイクなどは兜家にとって経済的に痛くも痒くもない。
好きなだけ甲児くんはほしいバイクを買ってもらえる。
おうちにはお手伝いさんもいて、別荘も持っている。両親はすでに他界している、が金に困っているところは全くない。それどころか、1話でおじいちゃんが死亡してしまうので、兜甲児はこの莫大な財産の相続人となるわけだ。その遺産の中にはもちろんマジンガーZも含まれる。巨大ロボットをはじめとする莫大な遺産を受け継いだ若き相続人、兜甲児とはそういう男である。おい格好いいじゃないか。ドクターヘルが攻めてこなくてもここで一つのドラマになるぞ。

さらに、ここのところリアルタイムで見ていたので知っていたくせに、幼すぎてそれの意味するところがわからなかったのだけど、甲児くんの家は、祖父は世界的に名をはせたな天才科学者である。また今は亡き父も優秀な科学者である。つまり兜家は祖父、父2代にわたって、科学者という天才の家系なのだ。その才を彼が継いでいないわけはない、もちろん彼も賢い。田舎の庶民的な高校に通い、ろくに学校にいっている様子はなかったくせに、最終回後はいきなりアメリカに留学してしまう。この時代のアメリカ留学ってすごくないか。

そして3作目のグレンダイザーになると、甲児くんは航空宇宙局NASAでUFOの研究者として成功し、自作の円盤にのって帰国するぐらいの科学者になっている。
凄え・・・NASAだってよ。野口さんといい勝負だ。いや自分で作って自分で操縦する分、野口さんを超えたかもしれない。開発とテストパイロットを両方こなせるなんて優秀すぎだ。(野口さんはもともと石川島でロケットのジェットエンジンの開発をしていた)

まあ、考えてみればそれはもっともなことで、パイロットなんだもん、ただ頭が筋肉なだけの筋肉バカじゃ、つとまらないよね。身体機能が上に、賢くもなっくっちゃ駄目なんだし。当然といえば当然なんだけど、子供のころは気がつかなかったよ。
実はインテリ坊ちゃんだった甲児にんに萌え。

さらーに、ここが一番驚いたことなんだけど、
甲児くんって、育ちがいいッ!
金持ちで頭がいいだけじゃなくて、なんと育ちもいい。

非常に驚いたのだけど、彼はびっくりするぐらい礼儀正しい。
昔はなんて礼儀知らずな野郎と思っていたのだけど、これが、とんでもない間違い。古代くんは今みても呆れるぐらい無礼な人でしたが、(まあそのやんちゃなところがいいのだけれど)甲児くんは折り目正しい好青年だ。

祖父亡き後お世話になっている弓博士には常に敬語で話しているし、研究所を訪れるお客さんや他の博士にもいつも敬語や丁寧語で話している。
ホバーパイルダーが壊れれば「博士たちに修理していただきたいのです」なんて言葉がスラスラでてきくるし、ケンカをふっかけに家に押しかけてきたボスには、(ケンカよりも)お茶にでもしないかと自宅のティータイムにさそうなんて、スマートな一コマもある。うーん、凄い好みかも。

目上の人に対する口の聞き方も知らない無知で無礼な他の少年漫画の主人公とは一味も二味も違う。某人気囲碁漫画の主人公や、某人気バスケット漫画の主人公はこれを是非見習っていただきたい。

さらに博士のお嬢さんのさやかさんには、「さやかさん」とさんづけ。
女性を呼び捨てにして、おまえよばわりしたり、自分のもの扱いして、所有物のように接することもなし。

おまけに性格もひねたところが全然ない。
まっすぐて、自分の得意なことをのびのびやって育って感じがする。
両親を早くになくしているのだけど、その点で他人をやっかんだりするところもないし、経済的にも才能的にも恵まれているせいか、人をねたんだりうらやんだりするところもない。こうるさい教育係みたいなのもないので、口五月蝿いこといわれたりすることもなく、よい意味で放任、うまく自主性をはぐくんだ感じで、本人の持つよいところが素直に伸びたように成長したっぽい。
せこせこしたり他人をうらやむところが全くなくて、全体的に才能に恵まれた金持ちの余裕みたいなものが感じられるぞ。

それでいて、金持ちのガキらしくわがままで傲慢かというと、そんなこともない。弟の面倒見もいいし、亡き祖父のことも敬愛しているし、目上の人にも礼儀正しい。
弟のほうでもお兄ちゃんが大好きで尊敬しているし、ボスも甲児くんのことは信頼している様子。
江戸っ子弁を話しているので、もともとは東京の人だと思うんだけど、富士山麓の高校に転校することになっても、漱石の坊ちゃんのように江戸っ子であることをひけらかして、田舎者と馬鹿にすることもなく、なんかこう万事において余裕があるぞ。
つまりは、ガツガツしてセコセコした貧乏臭いところがなんにもないのだ。
戦いも明日食べるものがなくてひっ迫してっていうんじゃなくて、なんとなく、趣味でやっているっぽい感じだし。

いい男だな、兜甲児。
子供頃は、ニヒルなナンバー2に憧れていたけど、最近は主人公のよさもわかるようになってきたなぁ。あたしも大人になった。

ジャッキー石丸の歯切れのいい演技もいいし、ちんちんが大きそうなところもいいし、なんかもういいやつしかいいようがないな。さっきから褒めてばっかりいるが、だって、そのぐらいいいやつなんだよ。あたしは気にいった!

さやかさんも、甲児くんが好きで好きでパイルダーオンされたがってしょうがないのに、素直になれなくてケンカばっかりしていて、お前ら楽しそうでいいな。でも声が松島トモ子なのはふれるな。同じ研究所に住んでいるんだから、はやくおっぱいミサイルで打ち落とせ。永井原作なので、もっとエロスとバイオレンスで露骨にスケベ(死語)かと思ったが、意外や意外、主人公が育ちのいい少年で、マジンガー乗ることで、欲情発散しちゃっているんで、さやかさんのほうから、ホバークラフトになってやらんと、甲児くん、マジンガーにとられますよ。というか早くしないと、この後グレンダイザーで出てくる大介さんに、甲児くんパイルダーオンされちゃいますよ?たしか声は富山敬だったハズ!つーか、早く大介さん出て来いッ。早くパイルダーオンしてやってく

マジンガークラスのビックネームになると、懐かしの○○と特集がよくあるので、刷り込みによって記憶が操作されて、見ていないのに見たような気になったり、後から得た知識で記憶が再構築されて、リアルで見ていたころの感想が上書きされたり、他のロボットとごっちゃになったりして、記憶が見たときのままには保存されていないんだよね。
有名どこの弊害で、情報操作っていうのか、後から得た知識や他所から得た情報に邪魔されて、当時の記憶そのまんまには残っていないものなのだ。

兜甲児=熱血馬鹿という図式はいつ、自分の中でできあがったのか、わからないけど、今回1話から通しで見た(まだ途中なんせ70話以上もある)感想はこれ。

兜甲児という人は、

強くなりたい、大きくなりたい、遠くに飛ばしたいという男の子願望を託したしたような人だと思いました。

まだまだ続くよ、マジンゴー!


愛と正義と友情と マジンガーZ再考1
2005年12月13日(火)

年末なんでマジンガーZを見ました。
なんで年末だとマジンガー?という質問は不問の方向で。
サイト傾向的にマジンガーの説明は不要だと思うのでとっととはじめます。
細かいことは気にスンナ。気にしない気にしない、オートバイの要領でやってみるぜ。
そんじゃパイルダーオン。(石丸ジャッキー博也の声で読め)

最初に管理者のスーパーロボットアニメの履歴をのべておくと、私はマジンガーZからダイターン3まで、全部リアルタイムでみています。
そしてダイターン3の後番組ではじまったガンダムがクソつまらなくて、あまりのつまらなさにロボットアニメそのものをみるのをやめてしましました。(そのぐらいつまらなかった)年齢的にもアニメを喜ぶで年もなくなったので、それ以後はみていません。つまりスーパーロボット終焉とともにアニメから離れていったのです。アニメを見始めたのもスーパーロボットとともに、見終わったのもスーパーロボットとともに。私の幼年期はスーパーロボットと共にありました。ガンダムがなかったらあと数年は見続けていたでしょう。そういう意味で、ガンダムは私がアニメを卒業したきっかけになった作品です。おかげでアニオタにならずにすみました。あーよかったよかった、ありがとう。ガンダム。

そしてマクロスやクラッシャージョウやゴットマーズがはやっていたころには、完全アニメとは離れたところにいて、そういったものにキャーキャーいっている女のことは、リアルで夢をもてないドブスな集団と真剣に思うようになっていました。

まあ見なくなったというわりに、ザブングルもマクロスもオープニングが歌えるところをみると、もしかしたら、兄さまが見ている横で斜め見てしいたかもしれませんが。(結局見てるじゃん)
けれどもそれもイデオンを最後あたりに、ぷっつりと記憶は途絶えてしまします。
というのも、仲のよかった兄さまが、イデオンあたりを最後にロボットアニメを卒業して見なくなってしまったからです。
そして、彼は24年組の少女漫画の世界に熱中しだしました。お兄様大好きっ子だったわたたくしもやがてそれに追随するように少女漫画の世界に踏み入れていきました。こうしてアニメの世界とは離れていくのでした。

って、結局オタにはかわりがないじゃん。
方向性を異にするだけで、結局のところはおたく道を歩んでいるんじゃん。
ああッ、今気がついた、しまったァァ、わたしもおたくじゃないの。
ああああ、あたくしをおたくに引きずり込んだお兄様の馬鹿馬鹿馬鹿ーッ!

というか、この兄というのは、男子高校生のくせに24年組の少女漫画に夢中で、少女コミックやララを毎月買ってきて、大島や山岸をデビュー作からそろえ、のシャール・イダニス・モルラロール@成田美名子の切り抜き作っていたという人だったのですよ。あんなイカ臭くない成田漫画の男の子なんて、男子高校生が読んで楽しいのかね?
家にあった少年漫画は新谷と江口とあだち充ぐらいであとは全部少女漫画。それも本格派。24年組なので当然少年物多し。今思うと、何故高校生なのに、あんだけ大量の本を購入できたのか、そのお金はどこから工面したのか、いつ読む時間があったのか、いやそもそも、その趣味は一体なんなのか、かなり謎。深く追求すると怖い。でもそんな兄さまが私は好きだけどね!兄さまァ!
いかん横道にそれた。
以下感想。

(本編にふれないまま続く)


アスラン映画化
2005年12月10日(土)

本屋に行ったら、今月号のアワーズの表紙が新谷せんせいでした。
新谷せんせいのカラーの彩色はいいな、この色加減すき。
RAISEは掲載雑誌が休刊になったと聞いたけど、アワーズがひろってくれたんだな、などどいうことを思っていたら、後ろからアスラン、ライオン、映画化とという話声が聞こえてきました。
なんですって、アスランのライオンですと?
条件反射的にアスランという単語に反応して、後ろの声の主の会話に耳を立ててみると、「ナルニア王国」の映画化の話でした。
なんだ、ナルニアのアスランかッ。まぎらわしいやつめ。
いつもいっているように、私は大のファンタジー嫌いで、中でも神話や妖精が百花繚乱のハイファンタジーは超がつくぐらい苦手なので、全く興味がありません。(非情)
たぶんC.Sルイスとトールキンは一生わからないでしょう。夏にオックスフォードのモードリンカレッジ(ルイスが教鞭をとった学寮・ナルニアの石像のモデルはここのカレッジの回廊の像がモデルらしい)にいったときも、少しは興味が沸くかと思ったけれど、1フィートも沸きませんでした。わたしにSF幻想ハイファンタジーの世界が理解できる日は永遠にやってこないことでありしょう。
やはりわたしはあしべゆうほより高階良子、チョコレート工場より、チョコレート戦争@大石真です。
ああ、金泉堂のシュー・ア・ラ・クレームとエクレールが食べたいぜ!ちょっくら金泉堂を襲撃してくらぁ。

新谷先生はアワーズがつぶれても傭兵のように各誌を転々として、戦記ものを書き上げてもらいたいと思います。



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