真夏の東京はレッドウィングで。(2)

2005年08月23日(火)

というあれで日付けを捏造して書かれる東京旅行の巻最終回。
ええと(忘れ気味)、
ええと、何か上野駅に行きました。
がーんこれは端折り過ぎだ。
そうだちっこい子に確認すれば良いのだ。
がーん寝てる。
ええと、お昼は静養軒というところでハヤシライスを食べたんだよな。
それから、上野駅に行きました。
がーん同じだ。
ええとね、上野駅に行ったらきよさんがいたよ!
パンダ像の前で写真撮ってたらまんまと目撃された。
はづかしいお上りさん二名発見。我々だ!

きよさんというのは仲良しの人です。
どのくらい仲良しかというとぼくが何も言ってないのにきちんとスカートをはいて現れるほどです。
前に逢ったのは葛西臨海公園で、ぼくが個人サイトをやっている時で、
今回は上野で、ぼくは個人サイトをやっています。
しんぽがねえな!

ひとしきりぼくのブーツを見せびらかした後、地下鉄に乗って降りるとそこは浅草。心地よい平均年齢だ。
もう「渋谷」とか「原宿」とか地名を述べるだけでもちょっと気恥ずかしいしね。
「裏原宿」とか死ねる。
ただちっこい子が「あさくさでら」と読んだので死んだ。
仲見世を練り歩く女子二人と死体一体。

かっこういいカメラを持ちつつ雷門を何故か携帯で撮るきよさんを口汚く罵りつつ、なにやら線香の煙がもくもく出てるところに着いた。女子二人は頭に煙をかけ始めた。「どこにかけようかなー」という迷いがなかった。躊躇なく頭にかけてた。「どこにかけようかなー」という迷いがほしかった。

境内で引いたおみくじは中吉。
まったく空気の読めないおみくじだ。
「空気の読めるおみくじもイヤだ」ときよさんは言う。
もっともだ。

なんか志賀直哉っぽい文体になってきてね?
さ、そんな女子二人ときちがい一人はずんずん歩いて入場券を買う。
そう、はなやしきなのだ!
ちなみにずんずん歩くとブーツが暑かったね。
そういえば入場ゲートで霧を出して涼しさを演出してたんだけどばかか。ブーツにかかったらどうすんだ。ばかか。

はなやしきは遊園地なのでちっこい子と俺はまずメリーゴーランドに乗った。
えへ。かわいい。
あのね、こんなに遊園地技術が発達してきてるのに、なぜただ回るだけの木馬が廃れないのか。
これはね、回ってる方が楽しいんじゃないのさ。いや回ってる方も十分楽しいんだけども、にこにこしながら回ってる子供を目を細めて眺めるパパママの微笑ましさが、メリーゴーランドを遊園地の重鎮たらしめているのだ。
というようなことに僕ら二人を眺めるきよさんの目で気づいた。

そのあとはまあオラひとりでジェットコースタージェネレーションに乗ったり休憩したりベンチに座ったり休憩したりしてたんだけど、途中生ビールを交えつつしばし御歓談してるときに、何かこう園内イベント的な催しに参加させたいらしく、顔中にペイントをした妙齢の女性が断わりもなく我々の話に割り込んできたので、自分でも意外なほどキレた。
(ほんと、なに?『カッチーン』って音が聞こえる感じつうの?)
でもまあ今スタンディングで氷の拳を炸裂させるわけにもいかないので、得意の「頭おかしい人のフリ」で対応したらちっこい子がヒいてた。
お前がかよ!

自分のたんぱらさ加減に驚きつつ(でもあれ、笑いながら話合わせてたひともいたけど通常の感覚としてアリなのかなあ。こっちは貴重過ぎる語らいのひとときを無惨に削られた思い。知らないバンドのボーカルに「お前ら盛り上がりが足りないぜ!」などと不必要に煽られた感じ。相変わらずカッコの中が長い)、はなやしきを後にする。
はしゃぎ過ぎで園内の写真は一枚も撮れてなかった。

駅への帰り道、偶然見かけた純喫茶に立ち寄り、「カフェより純喫茶」という合意に至る。
名残惜しさ満点で改札を通り、振り返りざまに最後のきよさんを写真に収めようとカメラを構えるときよさんは思わずポーズをとり後ろの人達に次々ぶつかられていたごめーん!

そんなきよさんとの面白道中記でした。
その後我々は飛行機まで時間があったのでどっかで時間を潰したはずなんだけどよく覚えていない。
ただ俺が千歳空港から札幌に帰る電車の切符をまんまと無くしたためちっこい子にこっぴどく叱られたのはしばらく忘れない。




スカートとカメラ。
撮ってる間近くの子供が不審そうな顔を向けていた。
違うよ!知ってる人だよ!

真夏の東京はレッドウィングで。(1)

2005年08月22日(月)

というわけで20、21日と東京旅行に行ってました。
東京って暑いよ?
あとブーツが流行ってない。
俺以外履いてなかった。

空港の金属探知機でブーツの金具が引っ掛かり、脱ぎ履きでトータル5分弱のロス。あとちっこい子の機嫌も大幅ロス。

午前中に上野の旅館についてから全盛期のピンクレディーを思わせる殺人スケジュール。
まずはそう、九段下。

靖国神社に着いたら暑い。ブーツが暑い。
ここが今回の俺のメイン。(つまり一発目で終わり)
意外に穏やかでほっとした。当たり前だけど。神社だから。
参拝して喫煙所で煙草吸って缶コーヒー飲んだ。
ちなみに靖国神社の自動販売機は木材色。
実はまた俺はライターを忘れて出てきたので、とりあえずは旅館のマッチで凌いでいたんだけど、これが屋外で使えない。すぐ消えるの。火が。
なので「ライターを探す」っていうのが第二の目的になったんだけど、靖国ライターは、スルーだ。
(高かったから。分かりやすいデザインのせいではなく。決して。)
つまり、とにかく広くて人の多い神社でした。

神社を後にした我々は近くに武道館があるというので歩く。
歩道橋から「たまねぎとちっこい子」を撮って正面まで行く。
歩くと暑い。主にブーツが暑い。
中に入る意味もないので「どうしてここまで来たんだろうね」などと二人で不思議がっていると、近くに科学技術館があるというので歩く。
壁の星形がかっこうよいので写真に収める。
特に科学に興味がないので「入らなくってもよいよね」などと二人で相談しつつ、のどが渇いたので地下のニチイにあるようなカフェテリアに入った。
そこでブーツを脱いでみると相当涼しい。
どうやらブーツが暑かったようだ。
しばらくカフェオレを飲みつつ冷静に考えてみると、東京タワーに行く予定を忘れていた。うっかり。
警備員さんにルートを問いただして出発すると、近くに皇居が見えたので歩く。
皇居の石造りは凄いよ。
ちっこい子に「これはどうやって組み上げたんだろうねえ」と訊くと、
「みんなの気合いで、こう、ばーん、と」
とのことなので、「このお堀の水はどうやって入れたんだろうねえ」と訊くと、
「みんなの気合いで、こう、どばー、と」
とのことだった。

皇居ライターはどうもギリギリで無いようなので、諦めて大手門側から出ると運良く銀座線の入り口だったので、これ幸いと乗り込むよ。
駅員さんに再度東京タワーまでの道のりを聞いてきたちっこい子が「ナントカ門で降りる」と教えてくれたので良く分かった。
たったたった歩いて着く。
午後をだいぶ過ぎた芝公園はまだ暑かった。
特に足元が極端に暑かった。
展望台では東京タワーライターがあったので、嬉しすぎて東京タワーカフェで東京タワーライターをたくさん使った。
それから降りた。
あと東京タワーからは景色も見れるよ。
改めてここは建物の街だと思える。

いよいよいい時間になってきたので、竹芝桟橋に向かう。
ほんとのところ、大学の時のメンバーに会うために我々は東京に舞い降りたのだ!
ちっこい子に至ってはもう卒業以来だな。
なんかその桟橋から遊覧船が出ていてなんかベイブリッジ(?)をくぐりながら飲んだり騒いだりの遊覧船でとにかくお客さんで満杯。
屋根もないからはたから見たらちょっと気持ち悪いはず。
全部で5人の小規模集会だったのだけれど、太ってたのは俺のみだった。(がーん!)
予想外。というかだいたい痩せてた。激務だな。
船を降りてから仕事で遅くなった一人を交えて主にレザイーラモンの話。
なんかフォーフォーフォーフォー言ってたよ。

旅館に帰ったのが遅すぎてフロントの女性が俺を睨みつける。
そう、その獣の目が、いつでも俺の俺自身を奮い立たせるぜ。
でもちょっと眠過ぎるから寝るぜ。


っていう一日目。
二日目はまた来月書くよ。
多い日も安心。