ゆりゆり日記
こうのとりの郷豊岡より
そこで出会うすべてのひとと
日々の想いの種が
なににつながりどこへ行くのか
未来へ続く今の日記

2005年06月28日(火) もの持つ動物

うちげえのアートおおやへ
思ったより陶器のボリュームが多く
木工家具に書に絵画と比べても
見たかった木彫りが少なく残念
帰ろうと道をぐるぐるすると
思いがけなく第二会場を見つけ
そちらに木彫り作品があった

大好きな松田政斗さんの彫りは
お兄さんの手による木工家具に
施されたもののみだった
深みがあって独特の鮮やかな彩色の
さかなやふくろうが隅に彫られていて
実用にしてしまうのが惜しいほど

一昨年画廊に覗ったときに並んでいた
数々の作品を思い出し
また見てみたくて
但馬木彫のサイトを検索した
ももを捧げたうさぎ
立ち上がってうやうやしい感じの
贈りももの別バージョンが
あの時一番気に入ったのだ

動物がなにかを持つという
擬人化した動作のひとコマが
わたしを別の世界に連れて行ってくれる
そのモノだけを見ると
ちょっと現実的で
加えるものによっては
ファンタジーから引き戻されてしまいそう
なのに動物はモノの存在によって
きちんと物語の中に生きている

喜びや悲しみや怒り
そんな風にはっきり分けられない
まだ未分化の感情が
どこかわたしの奥底にあるのを感じる
潔く切り取られた
政斗さんの物語の一場面に触発されて
マグマのように
ふつふつと全てが混じりあったまま
あることだけは確かに判る

見えない物語の前後は
そうやって
見る人ひとりひとりのなかに
混沌としてあるのだろうか
それをもっとはっきりさせたいと思うからこそ
また何度も見たくなるのだろうか

松田政斗さんの作品
http://www.tajimamokutyou.jp/sakuhin/masato.html



2005年06月27日(月) 祈り

はーあづい
着物を解いて洗って
アイロンを掛けるまではよかったのに
布に直接製図するところで
どうにも集中できず気分が悪くなってきた
仕方なく頭に保冷剤を巻いて
まるで二日酔いみたいな格好で凌ぐことに

とりあえず自分用のワンピース
蚊帳生地を使ったデザインだけでなく
他にも参考製図が欲しくて
リメイクの本を一冊購入してきた
ちょっと昔に出た囲み製図のもので
最近の本に比べたら
大分着物の幅を生かしてある

その本にはリメイク服によくある
ルーズな襟のストンとしたワンピースや
年輩のひとが着られるジャケットも出ていて
どんな仕組みになっているのか
一度は作ってみたいと思ったのだった

以前オークションで見た他人のリメイク服も
生地の合わせ方やデザインが
その本の影響を多分に受けていた気がして
思わず著者本人かと思ってしまう程
それだってキチンと綺麗に仕上げるには
相応の技術がなければダメなんだろうけれど

さてわたしならどうするかな
自分流の味付けをどんな風に加えよう
真新しい本を手に数々の着物を思うと
胸があつくなってくる

またこの感覚

自分で選んだことへ向かって行く楽しみと
どこか判らないところからやって来る
逃れられない義務感のようなものが
わたしをいっぱいにする
どうかどうか
着物を損なわない服作りができますように



2005年06月26日(日) 手絞りの襦袢

このところ
リサイクルショップが立て続けに出来て
まだ行ったことのないお店に
着物が置いてあると聞き
あまり期待しないまま
友人に連れられて入った

沢山の古着の奥の
ほんのワンコーナーに
ハンガーに掛かった着物が並んでいた
ざっと見ると
値段のついていないものがいくつかあって
特に絞りの襦袢が気になった
裏は紅絹がついていて
衿には別の生地が使ってある

お尻の辺りに
紅絹の色がにじんで
衿も汚れてはいるけれど他は綺麗
絞りの模様の縁に
点々と針を刺した後があって
正真正銘の総手絞りにドキドキ
いったいいくらだろうと言うと
友人がカウンターで聞いてきてくれた

シミがあるから525円だって
ああすごい
フリーマーケットでさえ
8000円は付きそうな品
もう早速それを掴みながら
他に2点物色し
それぞれ値段を聞いた

ピンクの綸子小紋は945円
ウールのような
地味な唐草模様の長着は1365円
綸子は洗ってどれ位綺麗になるか
自信がなかったので諦め
唐草模様の背中の目立つ穴を指摘し
945円にしてもらって購入した

昨日は37度の豊岡
暑くても少しずつ
気分は秋冬ものへ向かっている
解いて洗った着物を
アイロン掛けしながら
汗を流すのも悪くない



2005年06月25日(土) 雑草のちから

昨日野草を食べる本を見ていたら
いつも栄養価とかは
特に期待せずに食べていたものにも
いろいろ薬効が書かれていた
今まで知らなかった雑草も
ほとんどが食べられるようなのだった

ツクシの後に出るスギナは
ガン性の腫瘍や結石にもいいそうだし
ほとんどの野草がむくみに効くらしい
そして大好きなフキノトウは
暖かい季節を迎える内蔵のためにも
食べることが大切なのだとあった

スベリヒユや露草はどんな味だろう
いつも春の葉だけを食べていたカンゾウは
花も実も食べられるらしいし
知っていても試したことのないタンポポは
根っこのコーヒーだけじゃなく
キンピラもいけるそう

それで今日は暑い中
下のコを誘って野草探し
けれどあまりにも雨が降らないせいか
草達にも勢いがなく
おまけに刈り取られた後だったので
タンポポは探せず
結局いつものユキノシタと蕗に
柿の葉とスギナを加えたのみ

スギナは蕗を炊くときに
おかかと一緒にぱらぱら入れてみた
つんつんしたとがった葉も
あまり気にならず食べられて
それで身体にいいなら嬉しい

残りは干して粉末にしたら
お茶として常備できるそう
柿の葉もお茶にいいけれど
若い新芽を採ってきたので
明日ユキノシタと一緒に
天ぷらにしてみよう

排気ガスに汚れていない雑草が手に入る
それって当たり前に思っているけれど
本当はすごいことなんだと
あらためてこの辺りの環境に感謝



2005年06月21日(火) 革の鞄

久しぶりに製作材料以外の買い物をした
なんかこう社会に出て
初めてのお給料もらった気分にも似て
服を売って稼いだお金は
いつも心配を掛けている身内に
何か贈りものをと考えた

かと言って
服というにはサイズもあるし
それはおいおいということにして
Hさんの親戚の鞄屋さんで選ぶことに
鞄屋と言ってもそこはお店ではなく
社長が自らひとりで
イタリア製の革をなめし
しこしことミシンを踏んで作っている

革は半端ものを安く手に入れているので
大きさがまちまちの一枚から
出来上がるバッグの大きさもいろいろ
それでも絞られたいくつかの
定番を見比べながら値段を聞き
悩みに悩んで選んだのだった

全工程正真正銘の日本製
卸で出すとしたら
市場に出るまでに
少なくとも二社は間に入り
それぞれが価格を乗せて
たぶんとても気軽には買えない値段になる

ネットで売らないかとHさんに言われ
即座に断わった
どれもまるで革とは思えないような
精妙な表面加工が施されていて
その素材感を画像で伝えるのは
到底わたしには無理に思えた

触るとしっとりとしているのに
光線の加減でつやが出る
技術のないわたしが撮れば
ただ安っぽく見えてしまうだろう
何枚撮ったか解らない陶器のように
いくら敷物を変えても照明を工夫しても
撮れば撮る程悩みそうだった

人の物を代わって売るのは簡単な事じゃない
売れなければどこかで
その良さを伝えきれなかった自分を責めることになる
まだ直接お客さんに対してなら
その都度反応を見ながら
言葉を重ねることができるけれど
今更ながら
ネットでモノを売ることの難しさを思った



2005年06月20日(月) 蚊絣のワンピース

図書館でゆっくり本を物色
まだまだ製作モードにはなっていないけど
自分用の夏のワンピースを作りたくて
考えている形に近いのが
どこかに載っていないか探した

服を作るようになって
特にリメイク服だけでなく
いろんな洋裁の本を見るけれど
よくある文化式ドレメ式の製図は
まずわたしの好みでないし
和布にも似合わないことが
だんだん解ってきた

いろいろ探したあげく
服の本ではない中に
蚊帳生地を使った
シンプルな長袖ワンピースが出ていて
それを参考に
自分で線を引こうと決めた

使う予定の着物は
白い木綿の蚊絣
たくさんシミがあるので
どこまで落ちるか洗ってみないと解らない
もし落ちなかったら
何かで染めようと思い
色の参考に草木染めの本も借りた

売り物ではないという
気楽な製作の中で
お試しを盛り込みつつ
ちょっとした贅沢をじぶんに
楽しみ楽しみ



2005年06月17日(金) 包み込むひと

Kさんからの思いがけないお誘いに
夕飯のあと自転車で飲みに出た
これまで沢山の時間をともにしながら
ふたりだけで飲むのは
初めてかもしれない
ちょっと照れくさいような
新鮮な気分だった

今回の展示会は
あえて新たに
いろんな人から商品を預かることはせず
販売の当番に出られる3人のものを
中心にするつもりだった
けれどそれでも
ディスプレイがきちんと決まるのか
ギリギリまで予測がつかなかった

それがなんとか形になったのは
Kさんのセンスと
驚くほどの仕事の速さ的確さに
助けられたことが大きい
わたしからははっきりした事が言えないまま
預かっていた以前からの商品も
本当に丁寧に綺麗に並べてくれた

それなのに
却ってわたしの方がねぎらってもらって
10歳近くも年下なのに
なんだかまるで姉のようなのだ
偶然にお互い埼玉からやってきて
豊岡で出会って4年
その間にする機会のなかった話しを沢山して
美味しいお酒をゆっくり飲んだ

途中からどういう訳か
お店のひとの話しの聞き役に廻り
二件目でもやっぱり
同じような展開になってしまった
それは
なんとも言えない彼女の包容力が
初対面のひとにさえ
伝わったせいだと思えた



2005年06月16日(木) またまた亀

うちに新たな家族が増えた
菊丸亡きあと
まあ散歩も必要ないしと
油断したアカミミくんのあと
うっかりわたしが見つけてしまった
ちびのゼニガメ
そして今度はマイクロなアカミミちゃん

もう法律で
アカミミは生態系を壊すので
いちど飼い始めたからには
勝手に捨てちゃいけないんだからね

今のを大事に育てるだろうことは解っていても
これ以上持ってくるなよの
裏メッセージのつもりだったのだが

やっぱり来たか
今だって水槽じゃ狭いから
衣装ケースに入れてる亀太郎は
どんどん食べて恐ろしいほどにでかい
ゼニガメのガメラも
ちびなりに毎日お高いシラスをぱくぱく
こうなることを恐れてのコトバだったのに
下のコには全然効き目がなかったよう

どうやら新参アカミミはメスらしい
うっかり聞いて
じゃあ亀太郎のお嫁さんができたね
うっかり言ってしまい
繁殖させてどーすんだと
密かに自分に突っ込む始末

二匹いて
もう一匹は○○クンが持って帰った
あー
他所のお宅ながら
親御さんの反応はいかばかりか
頼むからもう持って来ないでくれ
亀の許容範囲はとっくに超えている



2005年06月15日(水) 不具合の許容範囲

朝になったら
製氷皿にしっかりこおりができていた
嬉しかったのだけど
そんなコトで起こすなよと我が息子

以前使っていたのは
友人が東京時代からお世話になっていた
2ドアの小さい冷蔵庫で
ちょっと強く冷やそうと思うと
冷蔵の方まで冷凍になってしまうという
必死さがけなげなやつだった

霜を取ろうと思ったら
電源を切るか
冷凍庫のドアを開けっ放しで挑む
備え付けの道具ではビクともしないので
古い包丁とかアイスピックとかでがしがし
いつも途中までで挫折するので
取り易い手前の方から奥に向かって
氷のスロープが出来上がっていた

まるで人間みたいに
ちょっと手間がかかって
独特のクセがある
ただ便利で引っ掛かりのない道具より
そういう傾向を了解しながら
どんどん進行する不具合に
こちらを適応させて行くのがなんかいい

適応させすぎて
買い替えのタイミングを逸したままだったのが
とうとうその時がやってきた
まだ使えるちょっと大きめ2ドアと交換
先方は飲み物が冷やせるだけの
小さなのがいいということで
ずうっとお世話になった可愛いやつも
まだまだ新しい場所で活躍できるのだ

やってきたのは
昭和の薫りいっぱいの
角張った真面目そうなナショナル製
買い換えるならどれかなと
電気屋さんで見た未来風のとは違って
これなら付き合って行けそうだ
以前の食材を全部納めても
庫内はスカスカで空きがある

しばらく使われずに眠っていたせいか
到着した昨日は氷ができないままだった
いきなりの不具合は
これまでのキャパを超えていて
冷凍品とアイスを買わない生活はいいとして
氷なしを想像しきれないままに寝た
杞憂に終わって本当に良かった



2005年06月13日(月) 打ち上げ

展示会の後片付けをし
家具や間接照明はそのままに
いちど家に戻ってから再び
打ち上げのために集まった
ちょっとビールを飲みながら
おしゃべりしながら
家から持ち寄った食材で
料理をするところからが既に楽しい

途中足りないものを買い足しに
自転車で近所のスーパーへ
陽が落ちる前のまだ青いそらに
くっきりと見える三日月が美しくて
あまりにも幸せな今が
いっぺんに押し寄せてきた


それをぶち壊すように
行きも帰りもHさんから電話
さっきいらないと言ったものが
やっぱり欲しいとか
あれはきちんと買ったかとか
早くも酔っ払い状態なのだった

今日はみんなの大好きな
とろんとろんの絶品湯葉があり
美味しいお豆腐があり
煮物に炒め物に漬物にサラダにと
後からやってきたふたりの差し入れも加わって
テーブルひとつでは足りないほど

こんな機会を持つのは忘年会以来
あの時は同じ場所にコタツがあり
床だけを掃除したこの空間に
まず厨房をという所から始まった
いろんな思惑違いが重なったお陰で
今この時このスペースがある
そしてまた笑い声が響いている



2005年06月12日(日) 新たな展示会

展示会の最終日
オープンぎりぎりの時間に
Sさんの車と一緒に滑り込み到着
有難いことに
購買意欲のあるお客さんを
あらためて連れてきてくれたのだった

店はいつからするのかと聞かれ
コウノピアと掛け持ちで
毎日の営業はやっぱり難しいので
来年の春になるかもと応えた
それまで到底待ちきれない様子なので
今回のようにSさんも
趣味で集めた古物を
展示販売してみてはと提案

普段は仕事が忙しいというので
もし何ならわたし達が交代で店番するけど
ついそう言ってしまった流れで
Sさんが持っている古い家具を
展示に使いながら売るのもいいね
古い着物も並べて
それでこんなのができますってリメイク服もと
あっという間にイメージがかたまった

忙しいSさんが帰ったあとで
Kさんと早速日程の相談
まだ詳しい予定が見えない秋のことだけど
11月の頭の連休あたりはどうかと
なんとなくまとまった
今回の9日間は長すぎたので
土日を絡めて4日間ぐらいで行きたい

今回和布以外の作品が多かったNさんも
ちょうどお客さんから戴いた
素敵な着物のハギレの山を前に
早くも製作意欲が湧いてきたようだし
Hさんはメインとは別の
フリーマーケット風のコーナーや
ちょっとしたグリーンをまた用意してくれるだろう

9日間の集計の結果
当初は夢のように思いながら立てた
売上げ目標も無事突破して
来てくれた沢山の人たちと
協力してくれた仲間にひたすら感謝
そしてまた
新たな目標に向かって出発だ



2005年06月11日(土) リメイクの虜

わたしがコウノピアの売り場にいる間
スカートが一着売れたそうで
展示会のスペースに
それがないのが感慨深かった
いろんな人が素敵と言ってくれて
試着した誰もが
その着ごこちも褒めてくれていた

黒地に僅かに青色で蚊絣が入った
渋い男物の着物と
着古されて補修が繰り返された泥大島
泥大島はよく年輩のひとが着る
パッチワークのベストなんかに使われているけれど
もっと可愛く
若い人向けにと思って組み合わせた

どの商品もそうだけれど
買ってくれるお客さんとの出会いは
まるで一期一会のようで
なるべく多くの人に見てもらうに
越したことはないとしみじみ思う

そんな機会をまた作りたい
その前にもっともっと作りためてみたい
縫っているときが
楽しくて楽しくて仕方がなかったという菊地さんは
もう既成の服を買うのじゃなく
長く着られる自分の為の服も
リメイクで作りたいと言う

本当にわたし達は
すっかりリメイクの虜になってしまった
古い着物の持つ
見えない物語を感じながら
解き洗い縫いまた洗う
その幸せな時間を
もっともっと味わいたいと思うのだった



2005年06月10日(金) ブログの展示会画像

明日は事務所のTさんの誕生日
ということで
館長の差し入れのケーキをお相伴
去年も確かわたしの出の日に戴いた
キャラメルとバナナがめちゃうまだった


それはいいとして
あまりにも楽しい展示会なので
そっちに行けず
いつもの売り場にいるのはちとつらい
やめた朝市のフリマもここも
いろんな兼ね合いや制限があって
本当にやりたい事が思い切りできない

だからこそ
ふつふつと沸きあがる
抑え切れないパワーが
一気に爆発したとも言えるけど
別のヨロコビを知ってしまった今
売り場は新たな苦行の場と化す

暑さにうだりながら帰り
ブログへ展示会画像をアップした
画像サイズが小さいので
サイトの展示会画像へリンクもつけた
ブログの写真は
サイトのとは少し角度の違うのを採用したので
どちらもそれぞれ楽しめる

まあでも
一番楽しんでいるのはわたしだ
この日記やブログのお陰で
ただ過ぎてしまう一日を
いろんな切り取り方をすることで
何倍にも生きられるんだから



2005年06月09日(木) ロックの日

コウノピアの売り場にて
日付を書いていてふと思う
6月9日ロックの日
ああ渋谷さんの誕生日
わたしの高校時代は
ロッキングオンとともにあり
しばしば通った原宿クロコダイルの
レコードコンサート込みで
ふとした拍子に記憶が甦る

創刊号から読んでいたロッキングオンは
その成り立ちからわくわくさせる
友人同士が集まって作った雑誌を
きちんとした商業ベースに
載せるまでのプロセスは
リアルなジャパニーズドリームなのだ

誰もしていないことをするチャレンジ精神は
もともとわたしの中にあって
中学時代から少しずつ発揮しながら
高校時代にひとりの友人と出会った
彼女は新聞部に所属していて
一緒に制服でクロコダイルに通い
学校新聞にロッキングオンの広告を載せるという
前代未聞のことをやってのけたひとなのだ

もちろん勝手に書いたわけじゃなく
きちんと広告料を戴いての掲載
思いつく方もすごいけれど
大真面目で受けてくれた方もすごい
当時確かロッキングオンを手に入れることじたい
とても苦労したような記憶があるし
埼玉の三流高校だったから
広告効果なんてほとんど望めなかったはず

それから
埼玉会館でフィルムコンサートなんてのも
年上の人たちの中に
彼女と一緒に混じって開いた
松村雄策さんを迎えて
確か宣伝ポスターのイラスト書いた記憶がある
その頃と今のわたし
ツールは違ってもハートはあまり変わっていない

その彼女とは
随分大人になってから
幼稚園の年少組で既に一緒だったことが判明した
今は遠く東京にいるけれど
またいつか一緒に
何かやれたらいいなあなんて思うロックの日
まさに
Keep on rollingだね



2005年06月08日(水) 箱庭作り

昨日はお昼で家に帰って
まだ会期中だけど
遠くて来られない人たちのために
展示会の画像をサイトにアップした

外の看板から始まり
入り口から中を覗いたところ
中に入って最初に見えるトルソー
右から左へぐるっと廻る
自然に決まったお客さんの動線に従って
実際に見た感じが
少しでも伝わるように

何度かに分けて写真を撮り
その度にディスプレイも動かしているので
足りない写真はまた今日になって
新たに撮って加えたりしている
撮らないままに売れてしまった商品もあるけれど
忙しかったオープン前には
そんな余裕はとてもなかった

あらためて写真を見ていると
すぐにでもまたあのスペースに行って
入り口から中庭に
爽やかに通り抜ける風を感じてみたくなる
間接照明の灯りのなか
奥のテーブルで
ゆっくりお酒を飲んでみたいと思う

これが終わったら
しばらくこのまま
家具なんかを動かさずにしておきたいね
そうKさんと話しながら
次にここで何かをするなら
また違ったしつらえになるような予感もした

大きな箱庭作りみたいに
その時々のわたし達の
違った引き出しから
また何かあたらしいものを生み出そう
いつまでも終わりがなく
けれどいつもその時なりの
ベストを尽くした喜びに浸るために



2005年06月06日(月) 古布の反響

手持ちのはぎれや反物や古い着物と
以前ちびフリマで
預かったままの商品を
展示会の隣のスペース用に持ち込んだ
着物や反物は以前ネットで販売していて
全く反響がなかったもの
その時も随分安くしていたので
実際に見てもらえれば
絶対お得感が伝わると期待

案の定
縞木綿の反物が売れ
ディスプレイに掛けていた
絣の子供着物3500円も
京都の市では
小さいハギレでも500円するのに
富士絹のこんな素敵な裏がついてと
とても反応がよかった

ネットの画像でも
数見て行くと生地の違いも解るのだけど
サイトはまだまだ
欲しい人に存在を知ってもらうようには
宣伝しきれていないのかもしれず
アップする毎の検索サイト廻りも
まとまれば時間が掛かるので
こうやって直に感想が聞けるのは有難い

大家さんである
Hさんのお母さんと妹さんもやってきて
綺麗になったスペースを
ゆっくり見てもらった
おまけに妹さんのご主人の里から
古い着物や反物を頂いた
中には大好きな渋い男着物が混じっていて
早くも製作意欲が掻き立てられる

とうとう始まっちゃったね
という妹さんの言葉が
いつまでも胸に響いた
本当に
これまで試したり考えたりしていた
いろんなことを全部詰め込んで
新しい一歩が始まったのだ



2005年06月05日(日) お店への広がり

忙しかった昨日に比べ
今日はゆっくりの滑り出し
お客さんがいない間にと
内輪で試着大会が始まり
そうこうしているうちに
昨日お買い上げのお客さんが
早速スカートを穿いて来てくれた

和布の服のすごいところは
その人の個性に添うように
着る人によって違った表情を見せてくれる
いろんな人に選んでもらえるように
なるべくフリーサイズを心掛けてはいるけれど
作っているときは
ほとんど素材から発生する形なので
生身の人間を包んで輝く服達を見るのは
作り手冥利に尽きると思った

それから
Sさんが古い陶器を手土産にやってきて
スペース貸しについての
詳しい相談をした
途中他の古物好きのお客さんと
話がはずんだり
蔵に古物があるので連絡先を
というお客さんが現れたり

手作り雑貨やリメイク服とは
スペースを別にして
ボックス貸し用に考えている棚に置いてある
安い既製品も安定して売れている
はぎれを出してはどうかという
Kさんの提案に
いずれお店で売ろうと準備したパックを
並べてみようかと思う

この会期中
試せることは片っ端からやってみるのもいいな
プレッシャーがなくなって
そんな余裕も出てきて
退院してからゆっくり話す間もなかったあさと
夜は手を掛けた美味しいものを食べた



2005年06月04日(土) 最後の審判

準備もなんとか無事に完了し
外の駐車場に打ち水と
敷地の角と入り口の両側に
お清めの塩を撒いた
既に緊張はなく
やっとこの日を迎えられた
清々しさでいっぱいだった

オープンすると間もなくお客様があり
商品の詳しい説明をしたり
お茶を出したり
二人体勢でフル回転
多くは誰か関係者の知り合いだったせいもあって
余計にゆっくり時間を掛けて
見てもらうことを心掛けた

自分がいて心地よいスペースに
本当に作りたかったものを並べ
売りたいように売るということが
これまでの全てのフラストレーションを
一気に解消してくれて
それがそのまま売上げにも反映した

フタを開けてみて
実際に得られたものは
いろんな人との新しい繋がりや
これからの展開へのヒントなど
眼に見えないものが沢山だったけれど
ともかくわたしにとっては
この道でこのまま進んでいいのかどうか
大げさじゃなく生活を掛けた
最後の審判を待つような気持ちだったのだ

製作した商品の値段は
安いに越したことはないだろうけれど
もし今の売り場をやめて次に移行するとすれば
それ以上の収入がなければ意味がないと思った
ひとつひとつに込めた工夫やこだわりが
自己満足で終われば
つけた価格ではただ高い印象しか持たれないはず

直前まで悩んでいたそんなことも
お客さんの反応を得て吹き飛んでしまった
これからもっともっと
自信を持って作って行こう
買ってもらった同じ形の商品を
また作るかどうかは解らないけれど
今までのように
ひとつずつ違う着物の生地を触っては
一番相応しい形を探しながら縫おう

次回作を待ってくれるお客さんがいる
それがこんなに嬉しいだなんて
本当に本当に頑張ってよかった
まだまだ展示会は始まったばかり
これからどんな出会いがあるんだろう



2005年06月03日(金) 緊張と期待

コウノピアの売り場でじっと座っていると
次第に胃がぎゅっとしてきて
とても落ち着いてはいられない
合間を見ては
自分の商品につけるタグを製作し
思いついたことをあれこれ
メールしたり電話で連絡したり

家に帰って7時すぎから
服を着せるためのトルソーに
CDデッキなど
忘れているものはないか
何度も確認し
最後の準備に出かけた

入り口の外には
白いペンキの文字で
zakka&remakeの看板があり
さすがKさんの
さりげなくいい雰囲気の仕上がりに
思わず拍手してしまった
もうこれはそのままお店で使いたい位の作

そして外にも中にも
一体いつこんなに準備したのかと思うような
Hさん渾身のグリーンが沢山
コスモスや柏葉紫陽花の苗木に
切花にドライフラワー
家から持ち込んでおいた
ツタのリースも素敵に飾ってあった

展示スペースには
ほとんど商品が並べ終わり
床に置いた間接照明が
雰囲気を盛り上げている
昼間は準備に参加できなくて
じりじりしていたけれど
どこを見てもセンスよくまとまっていた

それから
わたしは自分の商品を飾るのに精一杯で
なんだか時間ばかりが過ぎ
気がつくと11時を廻っていた
まだ値札がついていない商品もあり
いまいちピンと来ない部分も
明日のオープン前に持ち越し



2005年06月02日(木) 土壇場のアクシデント

売り場を終えたあと
製作したリメイク服を
最後にもう一度手洗いしてアイロン掛け
がしかしその途中で
今まで見逃していた
生地のスレを発見してしまった

穴という程ではないものの
気付いてしまったからには見逃せない
とりあえず目立たない色の糸で
補修してみたけれど
どう見ても不自然
苦肉の策として
ポケットをつけることにした

もう時間はとうに夜中と言ってよく
まじかいと我ながら思うけれど
明日の昼間も売り場で
夜は展示会の最終準備
迷っている暇はない
この後に及んで
ミシンを使う情けなさ

なんとか無事に終了したと思ったら
もうひとつ難題が
別のスカートにアイロン掛けをしたら
ボリュームを抑えるために通した
蝋引きの紐のロウが溶け出し
生地がそこだけシミになってしまった

よく考えたらあたり前のことなのに
どうして今まで気付かなかったのか
もうこの紐は却下
となると
別の素材で新たに購入しなければならない
結局明後日には間に合わないってことだ

とりあえずもう一度洗って
シミを落とし
再びアイロンを掛けている途中で
パワーが切れた
いい加減寝ないと
売り場で居眠りしてしまいそうだ


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