『日々の映像』

2008年06月30日(月)  理念なき商業・・凶暴な怪物

 2008年4月18日「食料高騰―市場の暴走」と題して書いた。
http://www.enpitu.ne.jp/usr2/bin/day?id=22831&pg=20080418
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=779152303&owner_id=3230765
この中ガンジーの語録を記述した。

「世界平和のために生命を削り続けたガンジーのお墓には、次のような碑文が刻まれているという。現代の狂った資本主義をもしガンジーが生きていたらどう表現するだろう。食糧高騰―市場の暴走はまさに「労働なき富 」「道徳なき商業」に該当する。

『7つの社会的罪』
 理念なき政治
 労働なき富
 良心なき快楽
 人格なき学識
 道徳なき商業     
 人間性なき科学
 献身なき信仰    」

 昨今の原油市場は、行き場を失った投資資金が原油市場になだれ込んでいるのだ。彼らは原油の暴騰によって苦しむ人間がどれだけいるかなどという視点はゼロなのだろう。ただ目前の利益追求で動いていると言わざるを得ない。

 まさにガンジーが言うように「道徳なき商業」である。この動きを止めようとしない政治は「理念なき政治」である。自由主義経済のバックポーンにガンジーが示すような哲学がなければ、自由主義経済そのものが利益追求の集団に支配される凶暴な怪物でしかない。


原油先物相場:NY 143ドル目前
                    毎日新聞 2008年6月28日
NY原油、最高値更新 一時142ドル台
                    2008年6月29日 日経
米景気、停滞長期化も 原油高が個人の購買力そぐ
       2008年6月29日 日経
NY株続落、原油相場の上昇など嫌気
                    2008年6月29日 日経

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原油先物相場:NY 143ドル目前
                     毎日新聞 2008年6月28日
【ワシントン斉藤信宏】27日のニューヨーク・マーカンタイル取引所の原油先物相場は、ドルがユーロや円などの主要通貨に対して売られたことなどを受けて続伸
、指標である米国産標準油種(WTI)の8月渡しは一時、前日終値比3・35ドル高の1バレル=142・99ドルまで上昇し、2日連続で史上最高値を更新した。その後は利益確定の売りに押されたが、終値でも同0・57ドル高の140・21ドルと、終値ベースでも初めて140ドルの大台に乗せて通常取引を終えた。
 ドル安による原油価格の割安感に加えて株価の下落もあり、株式市場などから原油先物市場への資金流入が続いた。米国のドライブシーズンが本格化する中、ガソリンなどの需給逼迫(ひっぱく)懸念も依然として強く、価格高騰に歯止めがかからなくなっている。
 原油価格は今年1月に初めて100ドルの大台を突破した後、半年で既に40%超も値上がりした。このため市場では「原油先物市場のバブルが崩壊する日は近い」(シティグループの商品市場アナリスト、ティム・エバンス氏)と警戒する声もあるが、140ドルの大台に乗せたことで「再び上昇の勢いを増してきた。150ドル突破も近く実現するのではないか」(米エコノミスト)と強気の観測が相次いでいる。

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NY原油、最高値更新 一時142ドル台
                 2008年6月29日 日経
 【ニューヨーク=米州総局】27日午前のニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)の原油先物相場は、WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)で期近の8月物が早朝の時間外取引で一時、1バレル142.26ドルを付け最高値を更新した。
 外国為替市場でドル安基調が続いていることや、アジアの株式相場が軒並み下落したことで投資資金が原油など商品市場に向かうとの思惑が材料となっている。ただ、通常取引では利益確定売りが出て伸び悩んでいる。正午(日本時間28日午前1時)現在、前日比1.00ドル高の1バレル140.64ドルで推移している。
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米景気、停滞長期化も 原油高が個人の購買力そぐ
2008年6月29日 日経
 【ニューヨーク=発田真人】原油価格が1バレル140ドル台に乗せるなどエネルギー価格の上昇で、米景気の先行きに暗雲が広がってきた。個人消費の先行き不安が強まっているのに加え、企業部門でも消費関連・素材企業の業績への影響が出始めた。戻し減税効果などで米経済は低空飛行ながらプラス成長を保っているが、原油高の個人、企業への打撃で停滞が長期化する懸念もある。
 原油価格は2007年の年間平均72ドルの2倍近い水準まで上昇。石油輸出国機構(OPEC)首脳が「原油価格は夏場に150―170ドルまであがる」と発言するなど先高観が消えない。
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NY株続落、原油相場の上昇など嫌気
                    2008年6月29日 日経
 【ニューヨーク=米州総局】27日午前の米株式市場でダウ工業株30種平均は続落。午前10時45分(日本時間午後11時45分)現在、前日比37ドル54セント安の1万1415ドル88セントで推移している。同日朝発表された5月の米個人消費支出が市場予想をやや上回る内容を示したものの、原油相場の上昇などが嫌気されている。


2008年06月29日(日)  物価上昇見当がつかない

 5月の日記でここ1~2年で身近な物価は4割上がるのではないかと書いたが、今は見当が付かなくなった。今日は物価関係のニュースと今月書いた物価関連日記のURLを引用したい。生涯青春の会に中で「サバイバル研究グループ」(参加者27名)を6月に発足させてが、まさに時を得た行動ではないかと思う。7月2日に第2回目の会合を開く。



JA全農、化学肥料の卸売価格を平均6割値上げ
                    2008年6月27日 読売
ガソリン価格、7月に一部で180円台も 新日石など卸値上げ
                2008年6月27日 日経
NY原油、最高値更新 一時142ドル台
                    2008年6月27日 日経
「原油、今夏150―170ドル」 OPEC議長発言
                    2008年6月27日 日経
電力料金、来年大幅値上げも 関電・中国電・四国電
                    2008年6月27日 朝日
東京電力、原油高で来年1月から料金値上げへ
                    2008年6月26日 読売


 
給料上がらず物価高騰どうなるの           2008年06月03日
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=826400990&owner_id=3230765

原油・鋼材値上げで総ての物価が上昇         2008年06月04日
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=827403898&owner_id=3230765&org_id=826400990

食料サミット                    2008年6月5日
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=829107574&owner_id=3230765&org_id=827403898

最低賃金の国際比較                 2008年6月10日
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=833828722&owner_id=3230765&org_id=832654994

景気は後退と見るのが自然だろう           2008年6月18日
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=842849359&owner_id=3230765

政府10月の小麦価格2~30%値上げ           2008年06月20日
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=844099758&owner_id=3230765&org_id=843428673

肥料も1.5~2倍に値上げへ              2008年06月21日
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=845539047&owner_id=3230765

原油価額の高騰・・富の強奪の様相          2008年06月23日
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=847139714&owner_id=3230765


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JA全農、化学肥料の卸売価格を平均6割値上げ
2008年6月27日 読売新聞
 全国農業協同組合連合会(JA全農)は27日、2008年度(7月~09年6月)の主要な化学肥料の卸売価格を、約12~112%引き上げると発表した。
 全12品目の引き上げ幅を加重平均すると6割程度の上げ幅になる。窒素やリン酸などの原料価格が過去1年で2~3倍に高騰しているためだ。値上げは5年連続だが、幅は過去最大だ。
 JA全農は、肥料の卸売市場で全体の6割を握っている。化学肥料は、コメや麦、野菜など農産物に幅広く使われている。今回の値上げは、農産物価格を押し上げる要因になりそうだ。
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ガソリン価格、7月に一部で180円台も 新日石など卸値上げ
                    2008年6月27日 日経
 石油元売りの新日本石油と出光興産は27日、原油価格の高騰を受けてガソリンなど石油製品の7月の卸値を引き上げると発表した。新日石は6月に比べ1リットル8.4円、出光は7月前半分として同7.3円上げる。これにより一部の給油所では1リットル180円台をつけるとみられるが、消費者の買い控えが一段と強まり店頭での値上げが難しくなる可能性もある。
 ジャパンエナジーや昭和シェル石油も7月の卸値を9.8―10円上げると表明済み。レギュラーガソリンの店頭価格(全国平均)は23日時点で1リットル172.0円と5月末比で11.7円上昇した。7月は「地域によって180円台が付く可能性がある」(新日石の中村雅仁常務)。 (22:02)
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NY原油、最高値更新 一時142ドル台
               2008年6月27日 日経
 【ニューヨーク=米州総局】27日午前のニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)の原油先物相場は、WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)で期近の8月物が早朝の時間外取引で一時1バレル142.26ドルを付け最高値を更新した。外国為替市場でドル安基調が続いていることや、アジアの株式相場が軒並み下落したことで投資資金が原油など商品市場に向かうとの思惑が支援材料となっている。ただ、通常取引では利益確定売りが出て伸び悩んでいる。午前9時15分(日本時間午後10時15分)現在、前日比0.51ドル高の1バレル140.15ドルで推移している。 (22:24)
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「原油、今夏150―170ドル」 OPEC議長発言
                     2008年6月27日 日経
 【ロンドン=清水泰雅】ロイター通信によると、石油輸出国機構(OPEC)のヘリル議長(アルジェリア・エネルギー鉱業相)は26日、仏テレビ局フランス24とのインタビューで「原油価格は今夏に1バレル150―170ドルになると予想している」と述べた。為替相場でユーロに対し米ドルが安くなることが影響するとみている。
 原油高は投機マネーの流入が原因であり、産油国の供給不足が理由ではないというのがOPECの立場。ヘリル議長は、ドル安をきっかけに、夏に向けてもう一段高くなる可能性を示したが、年末にかけては原油価格の上昇も一服するとみている。(13:1

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電力料金、来年大幅値上げも 関電・中国電・四国電
2008年6月27日23時6分朝日新聞
 関西、中国、四国の電力3社は27日、原油高に伴う燃料費の上昇分を電気料金にこれまで以上に反映させるため、9月をめどに電気料金の仕組みを抜本的に見直すと発表した。値上げにつながる料金制度見直しは80年以来、28年ぶり。コスト削減で年末までは料金を上げない方針だが、燃料高が続けば、来年1月から大幅にアップする見通しだ。
 電力会社は現在、「燃料費調整制度」と呼ばれる仕組みに基づいて、燃料価格の変動を3カ月ごとに自動的に料金に反映させている。ただこの制度では、燃料の基準価格の1.5倍までしか、値上がり分を転嫁できない。例えば関電の場合、基準価格は1キロリットルあたり2万700円。今年1~3月の燃料費は2万8900円で基準価格の1.4倍だった。4月以降も値上がりしており「10月には上限を超えて3万2千円になる見通し」という。
 超過分は電力会社が丸ごと負担しなければならないため、3社は基準価格を底上げして今後の燃料高に備えたい考えだ。基準価格については北陸電力、中部電力はすでに引き上げを実施しており、東京電力も26日、9月をめどに上げると発表していた。
 関電は基準価格の引き上げ自体は9月に実施するものの、その他の経費見直しなどで年末までは電気料金を上げない。中国電、四国電も同様の方針だ。ただ今のような原油高騰が続けば、年明けの燃調制度による見直しでは大幅な料金アップは避けられない情勢だ
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東京電力、原油高で来年1月から料金値上げへ
(2008年6月26日21時01分 読売新聞)
東京電力は26日、電気料金を決める基準を9月をめどに本格的に見直すと発表した。

 現在の料金上限を引き上げるとともに、原油価格の高騰をより大きく反映させる仕組みに変える。
 同様の制度は北陸電力がすでに導入済みで、関西電力も料金改定する方向だ。
 東電の本格的な料金改定は2年5か月ぶりだ。
 標準家庭の電気料金は7月から月額137円上がって同6797円になる。東電は「激変緩和措置」として年内はこの価格を維持し、09年1月から新基準での料金改定に踏み切る。
 原油価格が現在の高値水準で推移すれば、1月の値上げ幅は7月を上回る公算が大きい。
 電気料金は通常、3か月ごとに燃料価格の変動を電気料金に反映させる「燃料費調整制度」に基づいて見直される。燃調制度では、06年4月に決めた基準価格の1・5倍を上限としている。
 原油価格が今年に入り40%近く値上がりするなどしたため、7月からの「月額6797円」は、上限まで55円という水準だ。このため東電は、上限を引き上げなければ経営悪化の要因になると判断した。
 また、東電は、柏崎刈羽原子力発電所(新潟県)を07年7月から停止したままだ。発電量に占める火力発電の割合が高まり、原油価格の値上がりがコストにより大きく跳ね返る収益構造になっている。このため、価格変動を反映しやすいように基準を改める。

2008年06月28日(土)  今後1ヵ月間のイベントのご案内

NPO法人生涯青春の会主催

       今後1ヵ月間のイベントのご案内(6月28日現在)

〇2008年7月2日〔水〕 交流会 主な参加ヤングママたち
          11:00~15:00  会場 ナレッジスクエア
http://mixi.jp/view_event.pl?id=31848192&comm_id=695969
〇2008年7月2日 13:40~15:00 「お金の健康セミナー」
http://mixi.jp/view_event.pl?id=31848192&comm_id=695969
〇2008年7月2日 16:00~18:00  会場 ナレッジスクエア
          「サバイバル研究会」準備会
〇2008年7月2日 19:30~21:30  会場 ナレッジスクエア
          「サバイバル研究会」
〔注〕このイベントはコミ「サバイバル研究会」に登録していない方は参加できません。「サバイバル研究会」の登録は、メンバーの紹介が必要です。
http://mixi.jp/view_event.pl?id=32002185&comment_count=0&comm_id=3315100


〇2008年7月9日 交流会 主な参加nijimaruグループ他
          11:00~15:00  会場 ナレッジスクエア
http://mixi.jp/view_event.pl?id=32002641&comm_id=695969
〇2008年7月9日 「ミニセミナー」テーマ「社会の情報」
13;40~15:00
         主催「nijimaruグループ」
http://mixi.jp/view_event.pl?id=32002641&comm_id=695969
〇2008年7月9日(水)第4グループ(新潟) 社会の情報交換会
           19:30~21:30  会 場 ナレッジスクエア
http://mixi.jp/view_event.pl?id=32002516&comm_id=695969


〇2008年7月16日〔水〕 交流会 主な参加 第2グループの皆さん
            11:00~13:00
〇2008年7月16日(水) 第2グループ 脳いきいきスピーチの会 
            13:30~15:30  会 場 ナレッジスクエア
http://mixi.jp/view_event.pl?id=32230308&comm_id=695969
〇2008年7月16日 (水)  第5グループ〔水〕 社会の情報交換会 
            19:30~21:30  会 場 ナレッジスクエア
http://mixi.jp/view_event.pl?id=32230365&comment_count=0&comm_id=695969


〇2008年7月20日〔日〕 第3グループ 社会の情報交換会
            13:30~15:00  燕 福祉センターあおぞら
http://mixi.jp/view_event.pl?id=32118537&comment_count=2&comm_id=695969

〇2008年7月23日(水)交流会 
            11:00~13:00会 場 ナレッジスクエア
〇2008年7月23日(水)第1グループ 社会の情報交換会 
            19:30~21:30  会 場 ナレッジスクエア 
http://mixi.jp/view_event.pl?id=32480711&comm_id=695969

2008年06月27日(金)  日本の自動車産業の追い風

 日米自動車戦争は、日本の圧倒的な勝利の絵巻が繰り広げられ、日本車合計のシェアは初めて4割を超えたのである。
「2007年にトヨタ自動車が米ゼネラル・モーターズ(GM)を抜いて生産台数で世界一になることがほぼ確実だ。ホンダについても、北米市場で米フォード・モーターが例年並みのシェア低下を繰り返せば、年内か2008年にはホンダがフォードを追い抜くことになる。日本車勢の好調は、単に石油価格の高騰や小型車ブームに押されたわけではなく、生産性、品質のみならず技術開発などモノづくりのすべての結果である。」
http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20070123/117495/から

 反面景気減速とガソリン高騰のあおりで、大型車が販売主体の米ゼネラル・モーターズ(GM)は27.6%の大幅減となっている。反面トヨタ自動車が前年同月比3.2%増の72万3462台で、5月では過去最高を記録している。

歴史は「皮肉に微笑む」という言葉を良く使うことがあった。その代表が昭和26年の朝鮮戦争で、北朝鮮のお陰で戦後の日本の産業は生き返ったのである。
原油の高騰はアメリカの石油メッジャーと同国の投資資金が作りあげたと言っても過言でないだろう。原油の高騰は皮肉にもアメリカの自動車産業を破壊するほどの影響があるだろう。

アメリカのガソリンは、原油が20ドル前後の時はリッター45円から50円であった。全米平均のガソリン小売価格が1ガロン4ドル(1リットル約110円)に近づき、燃費性能が比較的低いアメリカ車の販売が大幅に減少しているのだ。原油の高騰は皮肉にも日本の自動車産業の追い風になっている。歴史は「皮肉な微笑」を浮かべているように思う。

5月米新車販売、GMシェア20%割れ トヨタが肉薄
                     2008年6月27日 日経
自動車メーカー:6社の世界生産、前年同月比で増 5月
                     2008年6月26日 毎日新聞
日産、北米向け輸出3.4倍 5月の前年比
                     2008年6月26日朝日新聞
資料・自動車産業に「8つのシフト」
http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20070123/117495/


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5月米新車販売、GMシェア20%割れ トヨタが肉薄
                       2008年6月27日 日経
 【ニューヨーク=小高航】3日まとまった5月の米新車販売台数は前年同月比10.7%減の139万6965台と、7カ月連続で前年実績を下回った。景気減速とガソリン高騰のあおりで、大型車が販売主体の米ゼネラル・モーターズ(GM)は27.6%の大幅減、シェアは19.1%と1920年代以降初めて2割を割った。トヨタ自動車が約9000台差でGMに肉薄し、日本車合計のシェアは初めて4割を超えた。
 米調査会社オートデータによると、営業日数の差を調整した販売台数の減少幅は4月に続き14.0%減と不振が続いている。全米平均のガソリン小売価格が1ガロン4ドル(1リットル約110円)に近づき、燃費性能が比較的低い小型トラックの販売が23.6%と大幅に減った。半面、乗用車は2.4%増と、消費者が維持費軽減のために小型車に乗り換える構図が鮮明になっている。 (09:42)
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自動車メーカー:6社の世界生産、前年同月比で増 5月
                     毎日新聞 2008年6月26日
 国内自動車メーカー8社が26日発表した5月の生産・販売・輸出実績は、世界生産がホンダと三菱自動車を除く6社で前年同月を上回った。新興国向け販売が引き続き好調だったことが主な要因。
 世界生産は、トヨタ自動車が前年同月比3.2%増の72万3462台で、5月では過去最高だった。中国での販売が同3割増など、アジアでの販売増がけん引した。マツダの世界生産も同14.2%増で、ロシアを含む欧州向けが好調だった。
 一方、国内販売は、スズキとダイハツを除く6社が前年割れ。原油高などの影響で、燃費の良い軽自動車や小型車を除くと不振が目立った。北米販売も厳しく、トヨタの米国での販売台数は同4.3%減。レジャーなどに使うピックアップトラックの「タンドラ」が同31%減で、大型車の落ち込みが激しかった。【宮島寛】
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日産、北米向け輸出3.4倍 5月の前年比
2008年6月26日 朝日新聞
 乗用車メーカー8社が26日発表した5月の生産・輸出実績によると、国内生産はホンダを除く7社が前年同月と比べて増えた。国内販売は伸び悩んだが、堅調な輸出に支えられた。
 日産自動車の国内生産は40.3%増の約10万台と、10カ月連続でプラス。九州工場で生産するスポーツ用多目的車(SUV)「ローグ」が米国で売れており、北米向け輸出が3.4倍の約2万4千台と大幅に増えた。主に大型車が中心の米国内での生産は26.1%減だった。
 トヨタ自動車の輸出は1.2%増の約20万6千台で、5月としては過去最高を更新した。販売不振が続く米国向けは10.7%減と大きく落ち込んだが、アジア向けが33%増、オセアニア向けは46%増と好調だった。国内生産も2.7%増の約33万2千台と、2カ月連続で前年水準を上回った。
 ホンダは軽自動車販売が落ち込み、国内生産が12.2%減の9万2千台と、9カ月連続のマイナス。アジアでの生産は伸びており、海外生産は0.4%増と34カ月続けてプラスだった。









2008年06月26日(木)  パワーの基本認識


 アメリカ〔ドル〕を過小評価する人がいる。5月30日に書いたドル暴落説などもその一つである。
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=823126974&owner_id=3230765#comment
これはマスコミの責任でもあると思う。日本のマスコミが負の面のみを報道する影響ではないかと思う。日本にも多くの問題はあるように、アメリカでも多くの問題がある。見逃してならないことは、エネルギー・穀物という必要不可欠な物資を支配している巨大なパワーである。

 ここではアメリカの金融〔保険も含み〕のパワーを「世界の金融・保険ランキング」から確認したい。
http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/5415.html

 要点をメモしよう

・アメリカの上位30に入る金融会社の数と利益
 シテイグループ他12社   純利益 1216億ドル(13兆4000億円) 
・日本の上位30に入る金融会社の数と利益
 日本三菱UFJ他1社    純利益  132億ドル( 1兆4500億円)




2008年06月25日(水)  太陽光発電:補助金復活?

 経済産業省が太陽光発電の普及を促すため補助金復活に動き出すという。報道では「国内の太陽電池市場が再び活性化する可能性が出てきた。地球温暖化対策や原油価格高騰を追い風に、化石燃料を使わない太陽光発電は欧州を中心に拡大する一方、国内では縮小傾向だった。各メーカーはビジネスチャンスの到来とみて期待を高めている。」(毎日から)というが、ヨーロッパでなぜ太陽光発電の普及が進んでいるかを理解する必要があると思う。

 ドイツは04年に太陽光発電の電力を「通常電力料金の3倍で買い取る制度」、日本を抜いて累積導入量で首位に立っている。スペインなども同様の制度で普及している。世界の3割を超える供給を行なうシャープ、京セラ、三洋電機、三菱電機などの各メーカーは、欧州向けに増産している。日本のメーカーが日本以外の国で太陽光発電に貢献しているのである。

 経済産業省は国益より「日本の電力業界の利益」を優先する政策しか取れないのではないか。太陽光発電の設置に当たっての補助金などは必要ないのだ。ドイツのように、余剰電力を「通常電力料金の3倍で買い取る制度」を導入すれば、爆発的な普及が進むだろう。

 2008年6月24日の8月物は1バレル136.74ドルで取引を終えている。石油の99%を輸入している日本が、一番太陽光発電に力をいれなければならないのに、巨大な電力業界の顔色を伺っているような政策(補助金)ではたいした普及はないのだろう。1バレル130ドル台の価額が続くと恐ろしいほどの国民負担がやって来る。


太陽光発電:補助金復活へ…商機再来に期待感
                       毎日新聞 2008年6月24日 
環境白書:環境ビジネス45兆円に拡大
                       毎日新聞 2008年6月3日 
電機各社が増産 温暖化対策、原油価格高騰
                       毎日新聞 2008年3月26日 
新戦略を求めて
                朝日新聞 http://www.asahi.com/strategy/0607a.html
NY原油、終値136ドル台
                       2008年6月24日 日経
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太陽光発電:補助金復活へ…商機再来に期待感
                       毎日新聞 2008年6月24日 21時37分
 経済産業省が太陽光発電の普及を促すため補助金復活に動き出したことで、国内の太陽電池市場が再び活性化する可能性が出てきた。地球温暖化対策や原油価格高騰を追い風に、化石燃料を使わない太陽光発電は欧州を中心に拡大する一方、国内では縮小傾向だった。各メーカーはビジネスチャンスの到来とみて期待を高めている。【秋本裕子、平地修】
 国内の太陽光発電の設置規模(累積導入量)は、04年まで113万キロワットと世界首位を誇っていた。国が94年度から始めた住宅向けの補助金制度がけん引したためだ。太陽光発電の購入者に対して1キロワット当たり最大90万円を補助し、需要は急拡大した。
 しかし、05年度に補助金制度が終了すると、翌年から導入量は頭打ちに。太陽電池の業界団体、太陽光発電協会によると、07年度の太陽電池の国内出荷量は前年度比22%減で、2年連続で縮小した。
 その一方で伸びたのは輸出量だ。07年度は同16%増で国内出荷の3倍に達した。伸び悩む日本市場に代わって、メーカーが狙いをつけたのは欧州市場だ。ドイツは04年に太陽光発電の電力を通常電力料金の3倍で買い取る制度を始め、05年には日本を抜いて累積導入量で首位に立った。スペインなども同様の制度で普及し、シャープ、京セラ、三洋電機、三菱電機などの各メーカーは、欧州向けの増産体制を整えてきた。
 こうした中、国内でも補助金制度などが始まれば、「大きな市場が見込める」(大手メーカー)との見方は強い。「福田ビジョン」の目標「30年までに現在の40倍」に対し、「実現すれば国内が魅力的な市場になる」(同協会)と期待している。
 一方、経産省は、住宅用太陽光発電導入に対する補助金や税制の優遇措置などで早期に普及率を高めたいとの方針で、メーカーの量産体制を軌道に乗せることが導入コストの大幅削減につながるとみている。ただ、3~5年で太陽光発電システムの価格を半額に抑える目標については、「かなり厳しい」との声も上がっている。
 同省によると、太陽光発電システムの購入費用は現在、1戸当たり約230万円。1キロワット時当たりの発電コストに換算すると45~46円で、同22~23円の既存の電力料金の倍に相当するため、普及が進まない大きな要因になっている。
 このため、補助金の導入によって家庭の導入負担を低減する一方で、メーカー側には量産体制の確立や技術革新を促し、発電システムの価格をできるだけ低くするよう求める。システム購入費用を現在の半額に抑えることができれば、電力料金とそん色がなくなり、「補助金を出さなくても、自然に普及率が高まるようになる」との目算だ。
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環境白書:環境ビジネス45兆円に拡大
                          毎日新聞 2008年6月3日 
 政府は3日の閣議で、08年版の環境・循環型社会白書を了承した。国内の環境ビジネス市場が、00年の30兆円から06年には45兆円に拡大したとの調査結果を報告、環境対策と経済発展の好循環が生まれ、「低炭素社会への転換期を迎えた」ことを強調している。
 水処理や廃棄物管理を含む環境ビジネスは今後、特にアジア・アフリカ諸国で年率10%前後の高い成長率が見込めると予測。環境問題などに配慮した「社会的責任投資」が米国で07年に2.7兆ドル(約280兆円)に及ぶなど、資金の流れの変化が世界を変えつつあることに触れ、各国の排出量取引制度や環境関連税制を重点的に解説した。
 また、太陽光発電の導入伸び率(06年)について、スペインの198%増に対して日本は1%減、風力発電能力では日本は13位など、自然エネルギー分野での立ち遅れを指摘した。家庭1世帯当たりの給湯や料理に使うエネルギー消費量は米や英、独より多いなど、「省エネ大国」のイメージと異なる側面に注意を促し、取り組みを求めている。英訳し、7月の北海道洞爺湖サミットで各国代表団などに配布する。【山田大輔】

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電機各社が増産 温暖化対策、原油価格高騰
                    毎日新聞 2008年3月26日 東京朝刊
◇時代は太陽光発電
 シャープなど電機大手各社が太陽光発電設備の増産に乗り出している。地球温暖化対策に熱心なドイツなど欧州を中心に世界需要が急拡大しているためだ。発電量でかつて世界首位だった日本は最近伸び悩んでいるが、原油価格の高騰もあって将来的には再び成長が予想され、各社は投資に力を入れている。
 生産量で世界トップクラスのシャープは、09年度に堺市で新工場を稼働させ、生産能力を現在の2・5倍の年1850メガワットに拡大する。投資額は約1000億円と見られ、家庭の年間の太陽光発電能力(約4キロワット、必要な総電力の7割程度をカバー)で約46万戸をまかなえる計算だ。
 京セラも約200億円を投資して、滋賀県東近江市の工場を増設し、10年度までに生産能力を現行の2・4倍の500メガワットにする。三菱電機は今年10月までに約70億円で長野県飯田市などの工場を拡充し、現在の1・5倍の220メガワットとする。12年には500メガワット体制も検討している。
 太陽光発電は高額な設備が普及の障害だったが、ドイツは電力会社が電力買い取り価格を大幅に引き上げるなど推進策を導入し急成長。05年には発電量で日本を抜いて首位となり、現在は世界需要の約半分。発電設備は日本の電機メーカーが世界生産量の約3分の1を占めるが、多くをドイツに輸出している。
 一方、日本国内で太陽光発電を設置している家庭は約40万戸。企業も含めた需要は約200メガワットで世界全体の約1割。国が家庭への購入補助を05年度に打ち切ったため、伸びが鈍化している。また、設備は200万円程度となお高額。政府は補助制度の再開を含め普及策を検討しており、メーカー側も「世界的に省エネに関心が高まっており、将来的に有望」(シャープ)とみている。【森山知実】
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 ■ことば
 ◇太陽光発電
 住宅などの屋根にパネル型の太陽電池を設置して太陽光を電気に変える。発電時の二酸化炭素の排出はゼロ。三菱電機の試算では、07年の世界需要は04年から倍増し、1950メガワット。12年には約2・8倍の5550メガワットに達すると見込まれている。
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新戦略を求めて
             朝日新聞 http://www.asahi.com/strategy/0607a.html

消費抑制、日本の役割 自然エネルギー導入拡大を
 
太陽や風力、植物を使ったバイオマス燃料など、自然エネルギーはどの国にもある資源だ。省エネルギーも、石油や天然ガスの消費を抑え、需給の逼迫(ひっぱく)をやわらげる点で貴重な資源と言えるだろう。日本はその技術力を生かして、こうした資源をアジアに、世界に広めていく役割を担っていきたい。(編集委員・竹内敬二、社会部・井上道夫)

日本の課題
・日本は省エネ先進国だが、自然エネルギー導入で後れをとっている。
・省エネの経験を世界に広めるとともに、自然エネルギーの技術革新でも最先端をめざす。
・化石燃料への依存を減らし、世界の需給を楽にする。それをエネルギー戦略の旗印にする。

 世界の太陽光発電パネルの半分は、日本企業がつくっている。太陽光発電の導入量世界一も日本の指定席だった。しかし、欧州の調査団体によると、昨年末、ドイツに抜かれた。

太陽光発電による売電を酪農と並ぶ生活の柱にしているブールスマさん一家。
 「牛は搾乳など1日に2回の世話がいるが、これは何もしなくても稼いでくれる」と、ブールスマさん(33)は屋根を見る。オランダ国境に近いドイツの農村地帯。酪農を営むブールスマさんは2年前、屋根に普通の住宅の10倍、約30キロワットの太陽光発電パネルを設置した。

 電力会社に1キロワット時当たり0.54ユーロ(75円)で売れる。昨年の発電量は2万8000キロワット時で、売り上げは約210万円だった。約2000万円の設置費用は10年で回収できる。

 「いま乳牛が45頭、子牛が50頭いる。売電と酪農の稼ぎは同じくらいかな。牛乳の値段は動くけど、売電は固定収入が保証されるので生活が安定する」

 ドイツでは法律で、自然エネルギーでつくる電気の全量買い取りを、電力会社に義務づけている。太陽光や風力の発電事業を促すために買い取り価格を高めに設定し、そのコストは電気料金全体に薄く上乗せしている。太陽光からの買い取り価格は2年前に引き上げられた。

 ブールスマさんの家の工事をした設置会社「太陽エネルギーセンター」のシュルツさんは、「多くの人が『これなら投資が早く回収できる』と気軽に考え始め、2年間で太陽光設備が急伸した」と語る。

■技術革新──積極投資で自然エネ発電に競争力を

 自然(再生可能)エネルギー導入の主な目的は、温暖化を防ぐために二酸化炭素排出を減らすこと。そして、エネルギー安全保障のために自給率を高めることだ。欧州連合(EU、加盟25カ国)、米国、日本は表のような政策を導入している。

自然エネルギー政策の比較
 EU  加盟国平均で2010年にエネルギー全体の12%、電力の21%まで導入。欧州議会は「エネルギー全体で20年に20%」という目標を提案しているが、拘束力はない。
 米国 昨年できたエネルギー政策法で、風力、太陽、バイオマスの利用拡大を経済的に支援。2013年までに連邦政府の電力消費の7.5%を自然エネルギーに。植物利用のエタノール燃料も拡大。
 日本  電力では2010年までに1.35%の導入を義務化。エネルギー全体では同年に7%が目標。東京都は独自に、エネルギー全体で2020年に20%の目標を設定。
 最も積極的なのがEUで、「2010年に加盟国平均で電力の21%を自然エネルギーで」との目標を持つ。

 地球温暖化防止に冷ややかなブッシュ米政権は数値目標を敬遠している。EUよりは見劣りする米国だが、「侮ってはならない」というのは、風力発電装置で世界6位のシェアをもつ「リパワー社」(ドイツ・ハンブルク)のファーレンホルト社長だ。「米国はエネルギー安全保障の観点から技術開発を進めており、投資額は巨大だ」。現に連邦政府とは別に、20以上の州が電力量の一定割合を自然エネルギーで供給するよう義務づけている。

 日本には電力会社に、供給電力の一定割合を自然エネルギーでまかなうことを義務づけるRPS法(新エネ利用特別措置法)がある。だがその義務量は、大型水力を除いて、2010年で1.35%。簡単に達成できる。それどころか、低い義務量が自然エネルギー開発を妨げているのが現実だ。義務量を達成すれば、電力会社が「もう買わない」という状況が風力で出ている。

 今後も原発増設計画がある日本では、自給率は原発で高めようとの意識が根強い。「気象に左右される不安定な自然エネルギーは欲しくない」というのが、電力会社の本音だ。

 欧米はサトウキビやトウモロコシからつくる自動車用のバイオ燃料の導入も急いでいる。日本では材料の植物の生産量が低いこともあり、遅れている。

 EUは、自然エネルギー導入量の国際的な目標値の設定を提案してきた。世界銀行は、途上国の自然エネルギー開発への融資額を毎年20%ずつ増やすとしている。

 新たな動きが進む中で、日本も戦略を立て直すべきだ。


 自然エネルギーのコストは、図のように石油や天然ガスによる従来の発電に比べるとかなり高い。だが、原油が高騰していることに加え、技術革新で自然エネルギー発電のコストも下がってきている。火力発電との差は一段と縮まっており、競争力を強める好機を迎えている。

 「自然エネルギーは化石燃料や原子力にとって代われるわけではないが、価格が見合えばかなり伸ばせる可能性はある。高い石油を想定して、積極的に自然エネルギー開発に投資し、導入拡大をはかるべきではないか」と、エネルギー問題に詳しい経済同友会幹事の高坂節三氏は語る。

 まず、日本の自然エネルギーの導入目標を拡大し、必要な投資、技術開発を思い切って促進する。蓄積したノウハウを開発途上国、とりわけエネルギー需要が急速に拡大する中国やインドなどのアジア諸国に広げていく。それを日本のエネルギー戦略の柱のひとつとすべきだ。

■省エネ大国──技術輸出で地球規模の貢献を

 グラフのように、日本はロシアの19分の1、中国の8分の1、韓国の3分の1のエネルギー消費で同じ国内総生産を生み出すことができる。1973年の石油ショック以来、30年余りで37%の省エネを達成した結果だ。「省エネ分は、自分でエネルギーをまかなったのと同じようなもの。省エネは日本の強力な資源だ」と、経済産業研究所の田辺靖雄副所長は語る。

 経産省の新・国家エネルギー戦略は2030年までに少なくとも、さらに30%の省エネを目標に掲げている。30%で立ち止まらず、できる限り省エネを進めていきたい。

 省エネを加速するには新たな技術開発への投資拡大が求められる。だが、既存の技術の活用、ちょっとした努力でも効果を期待できる。

 日本のメーカーは通常の電球の5分の1ほどの電力消費ですむ省エネ電球を開発、販売している。値段は通常の電球の10倍ほどするが、電気代が大幅に安くなるため、1日に6時間ほど使うと半年余りで元はとれる。こうした電球は一例で、省エネ型の車、家電、住宅、IT機器などの普及をはかれば、どの国でも節約規模は大きくなる。

 環境省はアジア各国に省エネを促し、エネルギー自給率を高める協力計画を検討している。資源エネルギー庁は、省エネ技術をアジア諸国に移転する構想を進めている。

 アジアで省エネを進めることは世界のエネルギー需給を楽にする効果が大きいと考えられるが、省エネ度の低いロシアや米国への普及も大きな課題だろう。省エネという資源を輸出し、地球規模の環境エネルギー対策に貢献する戦略こそ、「Jブランド」(日本の強み)である。
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NY原油、終値136ドル台
                       2008年6月24日 日経
 【ニューヨーク=山下茂行】23日のニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)で原油先物相場は上昇し、WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)でこの日から期近となった8月物は前週末比1.38ドル高の1バレル136.74ドルで取引を終えた。22日に開かれた産油国・消費国の緊急閣僚会合で増産を表明したのがサウジアラビアだけだったことなどを受け、需給逼迫(ひっぱく)は今後も続くとの見方から一時、138.14ドルまで上げる場面があった。(11:50)



2008年06月24日(火)  10年連続3万人を超える自殺者をどう思う

 警察庁のまとめによると、昨年1年間に自殺した人は3 万3093人を上った。2003年の3万4427人に次いで、統計を取り始めたこの30年間で2番目に多い。人口10万人当たりの自殺者数を示す自殺率は25.9人で、これも前年より0.7人も増加した。 (6月22日付・読売社説から)
 
人口10万人当たりの自殺率25.9人は、ロシアを除く先進国ではダントツ№1である。
http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/2770.html
主な自殺率を上げてみよう。
ロシア   29.2
日 本   25.9
フランス  18.0
米 国   11.0
イタリヤ   7.1
英 国    7.0

日本の自殺率の高さについては、WHO精神保健部ホセ・ベルトロテ博士はこのように言っている。「日本では、自殺が文化の一部になっているように見える。直接の原因は過労や失業、倒産、いじめなどだが、自殺によって自身の名誉を守る、責任を取る、といった倫理規範として自殺がとらえられている。これは他のアジア諸国やキューバでもみられる傾向だ。」という見方もあるが、先進国と比較して日本に足りないものは人権感覚だと思う。

日本は個人が失敗すると人権を踏みにじる徹底的な指弾が行なわれる社会のように思う。事業に失敗するとほとんど再起出来ないような社会構造が出来上がっている。多くの倒産を見てきたが、その倒産企業の代表は人権すら踏みにじられるのが多いのである。どんな失敗をしようも、明日に向かって生きていく基本的な生存権〔人権〕があるのだ。これを認める社会になって欲しいものだ。

自殺3万人 詳細データを施策に生かせ
                       2008年6月22日 読売社説
【主張】自殺者3万人 鬱病の対策が緊急課題だ
                        2008.6.21  産経新聞

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自殺3万人 詳細データを施策に生かせ
                      2008年6月22日付・読売社説
 自ら死を選ぶ人が絶えない。10年連続の3万人突破である。
 警察庁のまとめによると、昨年1年間に自殺した人は3万3093人に上った。2003年の3万4427人に次いで、統計を取り始めたこの30年間で2番目に多い。
 人口10万人当たりの自殺者数を示す自殺率は25・9で、これも前年より0・7増加した。
 自殺率と失業率は相関的な動きを見せてきた。しかし、昨年の失業率は3・9%と10年ぶりに3%台に低下したにもかかわらず、自殺率は改善しない。
 自殺者を世代別でみると、30~40歳代で前年より増えたのが特徴だ。この世代で全体の3割を占める。社会の中核となって働かなければいけない人たちが、なぜ人生をなげうつのか。
 仕事の負担感が増し、成績評価に対する満足感が下がっているという調査もある。職場環境が厳しくなっているのだろうか。
 政府は一昨年、自殺対策基本法を制定した。「自殺の背景には様々な社会的要因があることを踏まえ、社会的な取り組みとして対策を実施する」ためだ。
 これを受けて昨年6月には自殺総合対策大綱を定め、2016年までに自殺率を20%以上減少させるという政府目標も掲げた。
 日本の自殺率は欧米先進国と比べ突出している。基本法は、国や自治体、事業主に、それぞれ防止策を講じるよう求めている。まずは20%減少の目標達成に向け、協力して取り組んでほしい。
 対策大綱は、精神科医療体制や地域の相談体制の充実、職場での心の健康づくり、多重債務者や介護者の支援、自殺未遂者の心理的ケアなどをあげている。深刻な事態の改善に向けて、個々の施策を着実に実施していきたい。
 今年に入って硫化水素自殺が増えている。背景にあるインターネット対策も課題だ。
 警察庁は今回から、発表方法を大幅に見直した。動機の分類も従来の8項目から52項目にと細分化した。「勤務問題」は「職場の人間関係」や「仕事の失敗」など5項目に分けている。7分類だった職業別も、50以上に分けた。
 警察官が自殺を扱う場合も、複合的な要因を浮かび上がらせるため、一つに絞っていた動機を三つまで選べるようにした。
 警察庁は、要望があれば都道府県に個別のデータも提供するという。足元にどのような問題点があるか、独自の対策を立てるうえで役立ててもらいたい。
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【主張】自殺者3万人 鬱病の対策が緊急課題だ
                          2008.6.21  産経新聞
 自殺者が10年連続で3万人を超えたことが警察庁のまとめで分かった。なかでも昨年1年間の自殺者のうち、鬱病(うつびょう)が原因とみられるケースが2割近くにものぼった。細かい自殺原因が明らかにされたのは初めてだ。
 自殺原因・動機で最も多かったのは健康問題で、うち鬱病が6060人を数え、なかでも働き盛りの30歳代と40歳代が目立った。
 そこで、鬱病などの心の病に対する早期発見と予防・対策に真剣に向き合うことが求められる。心の病に対する偏見をなくし、患者に十分に理解を示すことが何よりも大切である。
 気分が落ち込んで不眠や食欲不振、頭痛、腹痛などにも悩む鬱病は「心の風邪」とも呼ばれ、だれでも罹患(りかん)する危険性がある。しかも人間的なつながりが希薄になりがちなIT(情報技術)社会が大きなストレスをかけ、病状をさらに重症化させているとされる。
 鬱病は企業にとって貴重な戦力を失うため、社員への体の健康診断と同様、心の健康診断も定期的に実施することが望ましい。
 たとえば、テストで従業員のストレスの程度を測定して問題のある従業員を見つけ出し、カウンセリングを通じて本人に医療機関への受診を促す。その結果、重症化する前に治療することができる。心の病は早期に発見すればするほど回復も早い。
 急速な脳科学の発達により、薬で脳の神経伝達物質をコントロールする治療も進んでいる。大切なのは専門医から鬱病などの心の病の診断をきちんと受け、適切な治療を施すことだ。
 今回のまとめによると、日本の人口10万人当たりの自殺者数は25・9人で、先進国のなかでも突出して高い数字だ。
 自殺者の7割以上が男性で、男性は30年前と比較して1・8倍にも増え、女性は1・2倍にすぎない。男性の自殺の動機には鬱病が多い。
 自殺対策基本法に基づく自殺白書(19年度版)も「バブル崩壊という経済的変化が中高年男性の自殺者急増に影響している」と分析し、「社会変化の節目で自殺が増える」と指摘している。練炭や硫化水素による自殺も相次いだ。
 自殺が社会と密接に関連していることは間違いない。今後も自殺の傾向を調べ上げて原因を究明し、実効性のある対策を練っていくことが大切である。


2008年06月23日(月)  原油価額の高騰・・富の強奪の様相

 2006年度の統計で世界の大企業の上位11社の内10社は石油・ガスを扱う会社なのである。
http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/5410.html

 その利益も凄まじい。エクソンモービルの利益570億ドル(6兆3000億円)11位のペレロチャイナ〔ブラジル〕でも190億ドル(2兆円)なのである。石油・2006年度のガスを扱う会社10社の利益は2960億ドル(30兆6200億円)となっている。
石油価額は1986年~2002年までの18年間1バレル20ドル前後に推移してきた。その後上昇を続け2006年度は1バレル50~60ドルであった。
http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/4714.html
 
 このときの石油メジャー上位10社の利益が30兆円であったのだ。その後価格が2倍以上になっている。
 
 2007年度後半に80~90ドルとなって、2008年3月に100ドルを超えてから止まることを知らない上昇を続けている。原油価格はすでに135ドルを超えどこまで高騰するのだろう。産油国とこれを扱う石油メッジャーに膨大な利益が集まる構造である。これはもはや富の強奪に等しいと思う。国を挙げて風力・太陽光発電など脱石油の社会の構築を急がなければならないと思う。

 「原油高騰の余波拡大 各業界、生き残り必死」と題する毎日新聞記事を引用した。トラック業界では1370社が廃業に追い込まれるなど、ガソリン・軽油の高騰に対応出来ない企業・個人が続出することは避けられない情勢となってきた。

経産相、原油増産投資要請へ 22日に産油・消費国会合
                      2008年6月22日 日経
原油高騰の余波拡大 各業界、生き残り必死  
毎日新聞 2008年6月22日 東京朝刊

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経産相、原油増産投資要請へ 22日に産油・消費国会合
                      2008年6月22日 日経
 【ジッダ(サウジアラビア)=地曳航也】世界的な原油価格の高騰を受け、主要な産油国と消費国が22日、サウジアラビアのジッダで緊急閣僚会合を開く。日本から出席する甘利明経済産業相は将来の供給不安を解消するため、産油国が生産能力増強に向けた中長期の投資計画をつくるべきだと呼び掛ける。市場への投機マネーの流入抑制策として、情報開示の促進など市場の透明性向上を訴える。
 経産相は産油国に対し「原油高は短期的には所得移転になるが、中長期的には収入減」とけん制する。油価格が上がりすぎると消費国による代替エネルギーの開発など「脱・原油」を促し、かえって需要が減少し価格が急落・低迷する可能性がある。こうしたリスクにあえて触れることで、産油国に投資拡大に協力するよう促す。(07:00)

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原油高騰の余波拡大 各業界、生き残り必死  
毎日新聞 2008年6月22日 東京朝刊
 今年に入って3割強も上昇した原油価格の高騰が止まらない。22日にはサウジアラビアで産油国と消費国の緊急エネルギー会合が開かれるが、その効果への期待感は薄い。原油高騰の余波は日本でも拡大する一方で、小型イカ釣り漁船約3000隻が18、19日に一斉休業するという異例の事態を招いたほか、トラック業界では昨年度1370社が廃業、商品の値上げではなく減量で活路を見いだそうとする企業など、各業界は懸命に生き残り策を模索している。
 ◇減量で価格維持/燃料転換/機材小型化

 ■あの手この手
 旅行業界は夏休みを前に、マイカー利用の個人客をつなぎ留めようと躍起だ。近畿日本ツーリストは、塩原温泉(栃木県)への宿泊旅行に、温泉周辺のスタンドで利用できる1500円分のガソリンチケット付きプランを販売、日本旅行は伊豆地方の旅館を対象に、車のナンバーの下2ケタを足して百分率換算した分を宿泊料から割り引くプランを販売した。ガソリン高騰による首都圏からの観光客減少を危惧(きぐ)した地元観光団体との提携で実現したものだ。

 石油を原料に使う産業も苦しんでいる。
 高分子吸収体など材料の多くが石油製品の紙おむつは、材料高騰などで値上げが相次ぐ。ユニ・チャームは主力商品の「マミーポコ」シリーズを17日から減量。テープで留めるタイプのMサイズ54枚入りを50枚に減らした。予想小売価格は1000円前後で変わらないが、実質的に子ども1人当たり月300円前後の負担増になる。
 
製造コストに占める重油代の割合が1割という日本製紙グループ本社は、発電用ボイラーの燃料を木くずなどから作るリサイクル燃料に変える取り組みを強化した。新ボイラーは07年末は3工場だったが、今年に入って7工場に導入、さらに1工場に増設する。
 
だが、原材料の古紙や木材チップの価格も上昇し、6月1日出荷分から印刷用紙などを15%以上値上げした。ティッシュペーパーなどの卸売価格も6月下旬から2割強値上げする意向を示している。

 ■価格転嫁も〓
 航空各社は国際線で、燃料価格上昇分を通常運賃に上乗せする特別付加運賃(サーチャージ)を導入している。欧州・北米路線では現在、サーチャージが往復4万円だが、7月にはさらに1万6000円上がる。旅行会社のパンフレットには、サーチャージ抜きの価格が表示されている場合が多い。利用客の反発を背景に、国土交通省はサーチャージを含む総額を表示するよう近く旅行会社に通達を出す方針だ。
 
日本航空(JAL)と全日本空輸(ANA)は、機材の小型化などで燃料費削減を図る。国際線の主役だったボーイング747を、同機より約2割燃費が良いボーイング777に置き換えた。「成田-ニューヨーク線で、1便当たりドラム缶200本分が節約できる」(JAL)という。
 
◇「トラック」深刻、1370社廃業
 中小零細企業が多い陸運業界の事情は、もっと深刻だ。今年5月の軽油の全国平均価格は、1リットル140円と4年前より約6割も上がった。過当競争が続く業界だけに、価格引き上げは難しい。07年度には前年度に比べ3割増の1370社が廃業するなど、全日本トラック協会は「業界全体が深刻な危機に陥る」と訴える。ガソリン価格高騰の影響も広がる。
 
760店舗中、郊外店の割合が7割を占める外食大手「サイゼリア」では昨年10月以降、売り上げが前年同期比で0・6~3・6%減った。郊外店で前年同期比2~3%の客数減少が続いているためだ。
 外食産業の業界団体「日本フードサービス協会」は「昨秋以降、郊外のファミリーレストランの客数減が目立つ」と話す。

◇物価、年内2%上昇も--白川浩道、クレディ・スイス証券チーフエコノミストの話
 原油価格は夏場に150ドルくらいまで上昇するのではないか。燃料費高騰で輸送費がかさみ、日用品や雑貨、衣料品など購入頻度が高い品目を中心に満遍なく価格が上昇する。価格が下落基調にあったパソコンなども上昇に転じる可能性がある。これにより、消費者物価上昇率(生鮮食品を除く)は、現在の1%前後から、年内に一時2%に達する可能性が高い。今年度は1・5%を超す水準が続くだろう。

◇きょう緊急エネルギー会合 増産期待薄く
 原油価格は今年1月にニューヨーク市場で1バレル=100ドルの大台を突破し、現在は130ドル台での取引が続く。22日にサウジアラビア・ジッダで開く閣僚級の緊急エネルギー会合は、北海道洞爺湖サミット(主要国首脳会議)もにらみ、産油国と消費国が一体となった原油価格の抑制策を討議する。
 
世界最大の産油国サウジのヌアイミ石油鉱物資源相は15日、国連の潘基文(バンギムン)事務総長との会談で、7月から原油生産を日量20万バレル増やす計画を明らかにした。サウジはすでに5月に30万バレル追加増産しており、閣僚会合にあわせて現在950万バレル程度の生産を過去最高水準の1000万バレルに引き上げるとの観測も台頭している。
 
しかし消費国の増産要請に対して、明確に増産の意思を示しているのはサウジだけ。会合に出席する石油輸出国機構(OPEC)諸国の多くは利潤確保の思惑も絡み、「高騰の主な原因は投機マネー」との立場から、増産には否定的で、中期的な生産力増強を表明するにとどまるとの見方が強い。
 需給逼迫(ひっぱく)に加え、世界的なインフレとドル安への懸念も根強い中、決定打は見当たらない。「多少増産しても、投機資金の原油先物市場への流入は止まらず、効果は限定的」(欧州系銀行)との見方が強い。【ロンドン藤好陽太郎】


2008年06月22日(日)  未知の脅威 新型インフルエンザ

 6月11日に開催した「サバイバル研究会」は、未知の脅威新型インフルエンザについてroba@コネクターさんから、この問題の深刻さとリスク対策の講演をお願いした。昨日roba@コネクターさんから国会関係者の吉田六左エ門さんとのやり取りに関するメールを頂いた。この問題の本当の脅威を話したら、パニックが起こる危険があるので、公的な報道はセーブした内容になると思う。この前提を明確に整理する必要があるだろう。

 新型インフルエンザ対策で与党プロジェクトチーム(川崎二郎座長)は20日、発生時には重症化の恐れが高いとみられる若年者らも優先してワクチン接種する、などとした提言をまとめ、公表した。治療や予防に使う抗インフル薬の備蓄量をほぼ倍増する方針も正式に決めた。
(2008年6月21日8時48分 朝日新聞から)

 発生時には重症化の恐れが高いとなっているが、感染すれば10代の致死率73%、20代の致死率67%という統計が出ている。まさに未知の脅威なのである。

 このウイルスにさらされるとほぼ100%感染する。しかも免疫がない分、重症化しやすい。最悪の場合、日本で210万人、全世界で1億4200万人の死亡者が出るとの推計もある。それでも新型をこれまでのインフルエンザの延長線上にあるものとして、「自分は若いから大丈夫」と考えている人も多い。しかし、国立感染症研究所の研究員、岡田晴恵さんは「新型と通常のインフルエンザはまったく別物と考えてほしい」とくぎをさす。
(2007.12.13産経新聞から)

 日本で210万の死者がでるような最悪になった場合は、外出しないという対策しかないのだ。専門家は「1918年に世界的に大流行したスペイン・インフルエンザでは、感染を免れたのに食糧が手に入らず餓死した人もいた。おおげさに思うかもしれないが、流行が始まったときに外出せずにすむよう食料・日用品の備蓄は絶対必要なのである。一人一人が危機意識をもって十分な準備をしてほしい」と呼びかけている。6月11日にroba@コネクターさんの講演の結びは、食料の備蓄であった。

【もしものための備蓄品】
 ≪食料品・飲料品≫
米、切りもち、乾めん、砂糖、塩、しょうゆ、インスタントラーメン、レトルト食品(おかゆ、みそ汁など)、缶詰(果物、魚、コーンなど)、缶ドロップ、チョコレート、キャラメル、ジャム、ゼリー状栄養補給食品、粉ミルク、離乳食、ペットボトル飲料(水とスポーツドリンクは必須)
 ≪日用品・医療品≫
解熱剤(アセトアミノフェン)、常備薬(胃腸薬、ビタミン剤、持病の薬など)、包帯、ガーゼ、外傷治療薬、ゴム手袋、マスク、冷却用品(水枕、解熱シートなど)、洗剤、漂白剤、消毒用アルコール、カセットコンロ、ボンベ、懐中電灯、乾電池、ポリ袋、洗濯ロープ、トイレットペーパー、ティッシュペーパー、生理用品、ウエットティッシュ、多少の現金

・新型インフルエンザについて
友人roba@コネクターさんからのメール   2008年06月20日
・新型インフル、若年層もワクチン優先の提言 与党チーム
2008年6月21日8時48分 朝日新聞
・半年内に全国民のワクチン 子ども優先、薬備蓄倍増へ
2008/06/20 18:53 【共同通信】
・新型インフルエンザ:治療薬の備蓄倍増 「国民4~5割分」--与党PT
毎日新聞 2008年6月21日 
・新型インフルエンザ 未知の脅威、食料備蓄は必須
2007.12.13産経新聞
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新型インフルエンザについて
友人roba@コネクターさんからのメール   2008年06月20日

新型インフルエンザについて
ふたみさん
いつもお世話になっております。
今週月曜日に、吉田六左エ門さんにお会いして、先般お話しした
内容とほぼ同じ説明をさせていただきました。
新型インフルエンザ自体の情報は、かなりご存知のようでしたが、
北京オリンピックや四川大地震との関係性についてはあまり考慮
されておられなかったようで、即日レポートの提出を依頼されました。
当日深夜、ワードで2ページほどの簡単な資料をお送りしたところ、
驚いたことに水曜の朝一番で、総務省の封筒に担当部会の資料が
入った封書が届き、与党の厚労省関連で新型インフルエンザについて
検討されている内容が記されていました。
その直後、六左エ門さんご本人が自宅に電話して来られて、今後の
進捗について、逐一報告するとのお約束をいただきました。
どうやらこの件は、あまり表立っての騒ぎにはなっていませんが、
ことによると時間の問題で、一般人にも備蓄等で波及が及ぶのでは
ないかと思われます。
情報の出し方に気を配らないと、意図せずパニックを起こしそうで
嫌でも慎重にならざるを得ない状況です。
10代の致死率73%、20代の致死率67%という統計が出ています。
ふたみさんもぜひ対策のご検討をお進めします。
いつも有難うございます。
鈴木秀一郎
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新型インフル、若年層もワクチン優先の提言 与党チーム
2008年6月21日8時48分 朝日新聞
 新型インフルエンザ対策で与党プロジェクトチーム(川崎二郎座長)は20日、発生時には重症化の恐れが高いとみられる若年者らも優先してワクチン接種する、などとした提言をまとめ、公表した。治療や予防に使う抗インフル薬の備蓄量をほぼ倍増する方針も正式に決めた。
 提言では、海外で新型インフルが発生した場合などのワクチンの「優先接種」は、若年者や医療従事者、治安・ライフラインの維持者、人口密集地など「感染率が高い地域の住民」を基本とした。
 世界保健機関(WHO)調査では、新型インフルのもとになるとされる鳥インフルに感染した10~30代患者の死亡率は70%台。この日、会見した川崎座長は「他国で現実に起こっている例をみると、若年者の優先接種を考えなければならない」と説明した。
 抗インフル薬の備蓄では、タミフルに耐性ができて効かなくなるウイルスが広がる事態に備え、同じ効果のある薬リレンザの割合を高めるとした。研究推進のため、インフルエンザウイルスに焦点を絞った研究センターを国立感染症研究所内に置くことなども求めた。
 また、ワクチン製造では、全国民分を作るのに1年半かかる期間を6カ月以内に短縮できるよう態勢を整備することも盛り込んだ。
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半年内に全国民のワクチン 子ども優先、薬備蓄倍増へ
2008/06/20 18:53 【共同通信】

 新型インフルエンザ対策を検討してきた与党プロジェクトチーム(座長・川崎二郎元厚生労働相)は20日、新型の発生後、半年以内に全国民分のワクチンを供給することや、タミフルをはじめとする治療薬の備蓄倍増などの強化策を、提言として公表した。政府の「骨太の方針」や、近く改定される新型対策の行動計画に反映させる。
 ワクチン接種では、重症化の恐れが大きいとされる子どもを優先させる方針を打ち出したほか、搬送や医療での自衛隊活用を明記した。
 新型発生後に原因ウイルスを基に製造する「パンデミックワクチン」は、鶏卵を使う従来法では全国民分の製造に約1年半かかるとされていた。提言は、細胞培養という新技術の導入などでこれを半年以内に短縮する態勢をつくるとした。
 また、段階的に製造が進むワクチンを接種する際の優先順位をめぐっては、医師や警官、ライフライン関係者や感染率が高い地域の住人と並び、鳥インフルエンザ感染で重症化の恐れが大きいとされる、子どもなど若年層の優先を打ち出した。
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新型インフルエンザ:治療薬の備蓄倍増 「国民4~5割分」--与党PT
毎日新聞 2008年6月21日 
新型インフルエンザ対策に関する与党プロジェクトチーム(PT、座長・川崎二郎元厚生労働相)は20日、提言をまとめ、政府に提出した。「アジアの先進国として、欧米諸国に先んじた体制を整備すべきだ」として▽治療薬の備蓄倍増▽ワクチン製造期間の短縮▽インフルエンザウイルス研究センターの設置--などを盛り込んだ。来年度予算編成に向けた「骨太の方針」や国の行動計画への反映を求める。
 インフルエンザ治療薬は現在、国民の25%が感染するとの想定に基づき、全国民の23%(タミフル2800万人分、リレンザ135万人分)の備蓄が終わっている。与党PTは「家庭や企業でため込んだり、予防的な投与が増えると、必要数に足りない」と判断し、全国民の40~50%分を備蓄すべきだとした。海外に赴任・出張する日本人には、あらかじめ治療薬を渡しておく措置も提案した。
 ワクチンについては、全国民分を製造するまでに1年半かかるとされる期間を「細胞培養など新たな製造法の開発で6カ月以内とする」と提示した。国のガイドラインで検討課題とされていたワクチン接種の優先順位は、「医療従事者、社会機能維持者のほか、感染率が高い地域の住民、重症化の可能性が高い若年者の優先を基本とする」として具体案は示さなかった。
 このほか▽国立感染症研究所にウイルス研究センターの設置▽冬期に発生した場合の学校入学試験の延期▽流行時の外国人旅行者に対する滞在支援--などを盛り込んだ。【清水健二、関東晋慈】
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新型インフルエンザ 未知の脅威、食料備蓄は必須
2007.12.13産経新聞
 インフルエンザの本格的な流行シーズンとなったが、それとともに新型インフルエンザの発生・流行が心配されている。新型は世界同時に起こる大災害。いったん流行すれば、年齢に関係なく多数の死亡者が出ると予測されているだけに、万が一に備えた準備を家庭でもしておく必要がある。(平沢裕子)
 いま最も心配されているのが、致死率が高く全身感染をもたらす「高病原性H5N1強毒性鳥インフルエンザ」が、人に感染する新型インフルエンザとなること。もともと鳥のウイルスのため、免疫をもつ人はほとんどおらず、このウイルスにさらされるとほぼ100%感染する。しかも免疫がない分、重症化しやすい。最悪の場合、日本で210万人、全世界で1億4200万人の死亡者が出るとの推計もある。
 それでも新型をこれまでのインフルエンザの延長線上にあるものとして、「自分は若いから大丈夫」と考えている人も多い。しかし、国立感染症研究所の研究員、岡田晴恵さんは「新型と通常のインフルエンザはまったく別物と考えてほしい」とくぎをさす。

通常のインフルエンザは健康な大人が死ぬことはほとんどないが、新型は若者や働き盛りの中高年層にもたくさんの死亡者がでる可能性が高いためだ。岡田さんは新型インフルエンザの脅威を小説風に描いた『H5N1』などを出版し、警告を発している。
               × × ×
 米国では2003年からホワイトハウス主導で対策がとられており、国家安全保障会議で核戦争対策と同じレベルでの対応が進んでいる。日本でも今年3月、新型発生に備えたガイドラインを策定、厚生労働省のホームページで公開しているが、見たことのある人はどれくらいいるだろうか。
 岡田さんは「新型の発生はすでに“いつ起こるか”の問題となっており、予断を許さない。自分や家族の命を守るために、家庭でも対策をとることが大切」と話す。
 新型への対策は、ウイルスに感染しないことしかない。そのために、発生したら、ウイルスにさらされる可能性のある場所に近づかないこと。外出しないのが一番だが、外出したときは帰宅後の手洗い・うがいはもちろん、洗顔・洗髪も行い、家の中にウイルスを持ち込まないようにする。
               × × ×
 実際に流行が始まれば、病院は患者であふれ、食品や日用品の流通が滞り、電気やガス、水道などのライフラインにも影響が出る可能性もある。流行がおさまるまで、最低でも2カ月はかかるといわれ、その間を生き抜くための食料や日用品、医薬品の備蓄が必要だ。
 基本的には地震などの災害に備えるものと同じでいいが、被災地以外からの救援物資が期待できる地震などの災害と違い、新型インフルエンザは、海外を含めて外部からの援助は全く期待できないことを考慮する必要がある。

 岡田さんは「1918年に世界的に大流行したスペイン・インフルエンザでは、感染を免れたのに食糧が手に入らず餓死した人もいた。おおげさに思うかもしれないが、流行が始まったときに外出せずにすむよう食料・日用品の備蓄は絶対必要。一人一人が危機意識をもって十分な準備をしてほしい」と呼びかけている。
                   ◇
 【もしものための備蓄品】
 ≪食料品・飲料品≫
米、切りもち、乾めん、砂糖、塩、しょうゆ、インスタントラーメン、レトルト食品(おかゆ、みそ汁など)、缶詰(果物、魚、コーンなど)、缶ドロップ、チョコレート、キャラメル、ジャム、ゼリー状栄養補給食品、粉ミルク、離乳食、ペットボトル飲料(水とスポーツドリンクは必須)
 ≪日用品・医療品≫
解熱剤(アセトアミノフェン)、常備薬(胃腸薬、ビタミン剤、持病の薬など)、包帯、ガーゼ、外傷治療薬、ゴム手袋、マスク、冷却用品(水枕、解熱シートなど)、洗剤、漂白剤、消毒用アルコール、カセットコンロ、ボンベ、懐中電灯、乾電池、ポリ袋、洗濯ロープ、トイレットペーパー、ティッシュペーパー、生理用品、ウエットティッシュ、多少の現金
 (岡田晴恵著『H5N1型ウイルス襲来』参照)
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2008年06月21日(土)  肥料も1.5~2倍に値上げへ

 私がコミュニテイに『国家破産サバイバル研究会』を立ち上げたら「やや大げさだ」という指摘があった。しかし、現在の国の借金と石油・食料の高騰を踏まえると決して大げさなテーマではないのである。

全国農業協同組合連合会(JA全農)が、主要な肥料の販売価格を7月から現行の1.5~2倍程度に値上げする方向で最終調整していることがわかったという。原料のリンや窒素などの価格高騰がその理由であるが、価額が2倍になったとしても100%輸入に依存している肥料の確保が出来るかどうかという状態に追い込まれている。

 最大の問題は化学肥料の原料であるリン鉱石の世界最大規模の輸出国である中国が実質的な禁輸措置に踏み切ったのだ。 今年4月、中国は化学肥料の輸出関税を100%と大幅に引き上げ、翌5月にはリン鉱石の関税も100%に引き上げた。13億人という世界最大の人口を養うべく自国の農業向けにリン鉱石を活用するように方針を変更したためで、実質的には禁輸措置に近いのだ。
(2008年6月11日ダイヤモンド・オンラインから)
 加えて中国に並ぶ世界最大のリン鉱石の生産国である米国はすでに輸出を禁止している。ロシアなどでも産出されるが、国際的に品薄状態が続いており、すでにリン鉱石、窒素、カリウムは、ここ数年で2~5倍も価格が上昇している。今後、さらに入手困難になれば、中国や米国以外の国も自国の農業のために禁輸措置に動く可能性もある。そうなれば、日本の農業は窮地に立たされるのである。
(2008年6月11日ダイヤモンド・オンラインから)
やや古いデータであるが、農産物の肥料自給率を調べて見ると、肥料の流通・需要と供給は以下である。
         生産量   輸入量  内需量   輸入比率
窒素質肥料    495トン  191    487  
リン酸質肥料   216     347    583      60%
カリ質肥料    15    310     382     97%
合計       726     848    1452  
補足するまでもないが、リン酸質肥料60%、カリ質肥料に至っては97%輸入に依存してきたのである。肥料の3大要素といえばリン、窒素、カリウム。この3つがなければ日本の農業は成立しない。にもかかわらず、日本はリン鉱石を戦略物資(備蓄をしなかった)とせず、全量を通常の輸入に頼っており、その多くを中国に依存してきたのである。その中国が実質的な輸出禁止ではどうにもならない。日本に「平和ボケ」という言葉があるが、「国産の野菜が作れなくなる」とうリスクを抱えているのである。

肥料1.5~2倍に値上げへ 全農が最終調整
2008年6月19日3時4分朝日
肥料の自給率
http://blog.new-agriculture.net/blog/2007/02/000193.html
店頭から国産野菜が消える? 米・中が肥料の輸出を実質禁止
2008年6月11日ダイヤモンド・オンライン
米国・肥料の高騰が作付に影響する(ミシシッピ州立大学)
http://www.tmr.or.jp/headline/1199979515.html
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肥料1.5~2倍に値上げへ 全農が最終調整
2008年6月19日3時4分朝日
 化学肥料の約6割のシェアを持つ全国農業協同組合連合会(JA全農)が、主要な肥料の販売価格を7月から現行の1.5~2倍程度に値上げする方向で最終調整していることがわかった。原料のリンや窒素などの価格高騰が理由。今後、農産物の価格にも影響する可能性がある。
 全農は原則的に毎年7月に肥料の価格を改定している。値上げは今回で5年連続。73年の第1次石油危機時に品目によって30~40%値上げしたが、今回はそれを上回る過去最大の上げ幅になる。農林水産省によると、生産費に占める肥料の割合は約1割で、値上げは農家にとって大きな負担となる。
 全農は近く値上げ幅を発表する。ただ毎回、肥料の価格そのものは公表していない。農水省の資料などによると、様々な肥料を混ぜ合わせた「高度化成」という主要な複合肥料の場合、価格は20キロあたり2100円程度(06年)。倍になると4千円を超える。
 中国やインドなど新興国の食糧需要の急増に合わせて、世界の肥料の需要も増加。肥料の3大要素であるリン、カリウム、窒素の国際価格も急騰している。日本は原料のほぼ全量を輸入に頼っているが、リン鉱石の有力な生産国である中国は、国内分を確保するため輸出税を課すなどして輸出を規制している。
 肥料価格の高騰は、ローマで今月開かれた「食糧サミット」でも、食糧問題に深刻な影響を与えていると指摘された。(吉村治彦、小山田研慈)
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肥料の自給率
http://blog.new-agriculture.net/blog/2007/02/000193.html

食料自給率には農産物の肥料自給率も考慮に入れた方が良さそうです。
農水省のカロリーベースの食料自給率の算出方法では、畜産物には飼料自給率を乗じて国内生産量を算出しています。しかし農産物では、畜産物の飼料に相当する肥料を考慮しないで国内生産量を算出しています。

そこで農産物の肥料自給率を調べて見ると、肥料の流通・需要情報によると平成12年度では下記のような数量になります。
         生産量 輸入量 内需量 輸出量 (単位千トン)
窒素質肥料   495  191  487  205
リン酸質肥料  216  347  583    2
カリ質肥料    15  310  382    2
合計       726  848 1452   209

仮に輸出をしないとして肥料自給率を計算すると
          自給率
窒素質肥料   125%
リン酸質肥料   37%
カリ質肥料     4%
合計        64%

つまり国内産とされている農産物の65%しか生産できない事になります。
カリ質肥料で見ればたったの4%になってしまいます。
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店頭から国産野菜が消える? 米・中が肥料の輸出を実質禁止
2008年6月11日ダイヤモンド・オンライン

 国産の野菜がスーパーの店頭から消える可能性が出てきた。

 化学肥料の原料であるリン鉱石の世界最大規模の輸出国である中国が実質的な禁輸措置に踏み切ったのだ。

 今年4月、中国は化学肥料の輸出関税を100%と大幅に引き上げ、翌5月にはリン鉱石の関税も100%に引き上げた。

 13億人という世界最大の人口を養うべく自国の農業向けにリン鉱石を活用するように方針を変更したためで、実質的には禁輸措置に近い。

 肥料の3大要素といえばリン、窒素、カリウム。この3つがなければ日本の農業は成立しない。にもかかわらず、日本はリン鉱石の全量を輸入に頼っており、その多くを中国に依存。もともと、危うい立場にあった。

 国際的な資源獲得競争のなかで、日本では原油や食料価格の高騰ばかりに目が向いているが、国際的には肥料も同じように重要視されている。

「米国地質調査所が戦略的物質として位置づけた8つの資源のうち、6つは金や銅などのメタルだが、残り2つは肥料に必要なリン鉱石とカリウム」と、資源問題に詳しいジャーナリストの谷口正次氏は説明する。

 中国に限らず、中国に並ぶ世界最大のリン鉱石の生産国である米国はすでに輸出を禁止している。ロシアなどでも産出されるが、国際的に品薄状態が続いており、すでにリン鉱石、窒素、カリウムは、ここ数年で2~5倍も価格が上昇している。

 今後、さらに入手困難になれば、中国や米国以外の国も自国の農業のために禁輸措置に動く可能性もある。そうなれば、日本の農業は窮地に立たされる。

 40%以下と先進国のなかで最悪の食料自給率を少しでも高めようと、農林水産省は、後継者不足の解消、減反政策の見直し、企業への農業の開放などさまざまな政策を打ち出そうとしている。だが、肥料がなければ国内農業生産増大は望むべくもない。

 中国産ギョーザに農薬が混入されていた事件以降、安全性を気にする消費者のあいだでは国産の食品に対する人気が高まっていた。

 しかし、中国からの肥料がなければ、食べるもの自体がなくなるかもしれない。それが日本の現状なのだ。
(『週刊ダイヤモンド』編集部 清水量介)

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米国・肥料の高騰が作付に影響する(ミシシッピ州立大学)
http://www.tmr.or.jp/headline/1199979515.html

ミシシッピ州立大学の報告書によると、世界の窒素・燐・カリウムの栄養分に対する需要が肥料価格を過去の記録的な水準に駆り立てているので、同州の生産者は着実に上がっている生産コストの観点で今年の作物の作付の判断をしようとしているという。

Agriculture Onlineが伝えており、2007年にはコーンの市場価格が向上したので、その作付面積を記録的なものに促進させ、ミシシッピ州のコーン作付面積は2006年に34万エーカーだったのが、2007年に96万エーカーになった。

しかし、コーンは一般的にその他の主要な畝作物よりも多くの肥料の投入量が必要となる。

ミシシッピ州立大学・エクステンション・サービスの穀物の農学者のエリック・ラーソン氏はコーンは作付・管理・収穫のために必要となる肥料や燃料の量が多いので、今年のコーンの作付面積は減る可能性が高いだろうと述べている。

同氏は「肥料代や燃料代が劇的に上がっているときにはミシシッピ州ではその他の作物に比べて、コーンの作付面積は典型的に落ちる」と述べている。

2007年は作付時の価格が高かったのでコーンは魅力的で、現在のコーン価格も同州のここ5年間の平均価格より約1ドル高くなっている。

小麦や大豆はコーンよりも窒素肥料が少なくて済むので今年の作付の選択には魅力的である。

同大学・エクステンションの土壌の専門家のラリー・オールドハム氏はコーンに必要な窒素肥料の量は、土壌や作物管理の要因次第であるが、エーカー当たり 130-250ポンドである。

これと比較して、綿花に必要な窒素肥料の量はエーカー当たり平均で110ポンドで、同氏は「私どものところの窒素肥料価格はポンド当たり55-60セントで、それは歴史的な高値になっている。同州では綿花を生産するよりもコーンを生産するほうがかなり多くの窒素を必要とする」という。

過去には窒素肥料価格はその製造業者で使用されている天然ガス価格と密接に関係していた。

窒素肥料はエネルギー産品の一部なので、エネルギー価格が上がったので窒素肥料も上がった。今日、その価格は世界の劇的な需要増に引っ張られている。

インド・中国・ブラジルが肥料の主要消費国になっており、最近では肥料の需要を増やしているので、すべての生産国の肥料価格を高くしている。

一部の肥料の流通は輸送や供給の問題があるため抑制されるかもしれない。こうした状況があるので、良好な管理を今から始めていく必要がある。

オールドハム氏は肥料コストを維持していく次のようないくつかの助言が可能であるという。



2008年06月20日(金)  政府10月の小麦価格2~30%値上げ

小麦の売り渡し価格は
2007年10月 10%、
2008年4月  30%・・・引き上げられた。
2008年10月 20~30% 引き上げの見込み
政府は現行の1トン当たり6万9120円から2~3割程度の値上げになる見込みで8月に最終決定するという。物価上昇が加速することは間違いない。何しろ日本は、年間で小麦630万トンも消費するのに、国内で作る量は僅か60万トンなのである。よって、国際的な小麦の高騰の影響をもろに受けることになる。

 今日は小麦の国別生産量を概観してみたい。

小麦の国別生産量(2005年の資料)
国名      人 口        順位 生産量 比率
中華人民共和国  13億人           1 9745万トン 15.5%
インド   11億人           2 6863万トン 10.9%
アメリカ合衆国   3億人         3 5874万トン 9.3%
ロシア    1億4400万人    4 4769万トン 7.6%
フランス     6300万人       5 3684万トン 5.9%
カナダ     3300万人       6 2677万トン 4.3%
オーストラリア     2000万人       7 2509万トン 4.0%
ドイツ     8200万人       8 2369万トン 3.8%
パキスタン   1億5900万人       9 2161万トン 3.4%
トルコ     6900万人       10 2150万トン 3.4%
ウクライナ      4700万人       11 1870万トン 3.0%
イギリス      6100万人       12 1486万トン 2.4%
イラン      6900万人       13 1431万トン 2.3%
アルゼンチン      3900万人       14 1257万トン 2.0%
日 本      1億2700万人           60万トン
(日本の小麦の消費量630万トン・国内生産60万トン)

上記の人口と生産量を見ていると、日本は食糧を生産しない国のような錯覚を覚える。上記のうち印象に残る人口と小麦の生産量は以下である。

ロシア    1億4400万人    4 4769万トン
フランス     6300万人       5 3684万トン
ドイツ     8200万人       8 2369万トン
イギリス      6100万人       12 1486万トン
日 本      1億2700万人           60万トン

輸入小麦:売り渡し価格、10月に引き上げ…農水省見通し
             毎日新聞 2008年6月17日 18時48分
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輸入小麦:売り渡し価格、10月に引き上げ…農水省見通し
             毎日新聞 2008年6月17日 18時48分
 農林水産省は17日、製粉会社に売り渡す輸入小麦(主要5銘柄)の価格を10月に引き上げる見通しを明らかにした。国際相場が高止まりしているためで、7月までの相場に急変がない限り、現行の1トン当たり6万9120円から2~3割程度の値上げになる見込み。8月に最終決定する。小麦粉やパン・めん類など関連製品の価格にも影響しそうだ。
 日本は小麦の約9割を輸入に依存している。政府が買い入れて製粉会社に売り渡しており、価格は国際相場に連動して4、10月の年2回改定する。今年10月以降の分は、昨年12月~今年7月の8カ月間の買い入れ価格を基に算定するが、今年5月まで6カ月間の平均価格は、現行の売り渡し価格を約3割上回っている。
 小麦の売り渡し価格は昨年4月に1.3%、同10月に10%、今年4月に30%それぞれ引き上げられた。国際相場の指標となるシカゴ商品取引所の先物価格は、4月以降は下落傾向だが、6月に入り再び上昇基調に転じている。世界的に穀物需給が(逼迫ひっぱく)し、当面は高値水準が続くとみられるため、農水省幹部は「10月の値上げは避けられない」と話している。【工藤昭久】
【関連記事】

2008年06月18日(水)  景気は後退と見るのが自然だろう

 アメリカのブッシュ大統領は、今年はじめにアメリカの国内総生産(GDP)の1%に相当する1400億ドルから1500億ドル(約15兆円)の景気対策を実施すると発表した。ブッシュ大統領はアメリカの現在の景気状態について、住宅市場が低迷していること、原油価格の高騰で、景気が後退する危機に直面していることを認めている。
http://www.gamenews.ne.jp/archives/2008/01/15_8.html
 
 日本の政府は、これだけの穀物・石油価額の高騰にも係らず「景気は足踏み状態にあるが、このところ一部に弱い動き」の表現に留めている。大田弘子経済財政担当相は6月月例経済報告で基調判断を若干下方に変更したが、「景気後退とはみていない」との認識を示した。しかし、これは許されても良いウソだろう。

政府の見解
08年 2月●「このところ回復が緩やか」
    3月●「回復は、このところ足踏み状態」
    6月●「足踏み状態にあるが、このところ一部に弱い動き」
となっているが、これをまともに「そうだ」と思う人は誰もいないと思う。

 穀物と石油価額がこれだけ高騰しているのだから、大衆の消費行動の変化が起こることは当然で、景気後退すなわちGDPが2~3%後退しても容認されると思う。しかし、ここに決定的な問題がある。ここで何回も指摘してきたが「GDPは0.5%でも上昇しなければならない」とするGDP信仰に国全体が支配されていることである。

 バブル崩壊後500兆円あまりのGDPを維持するために毎年50兆円余りの国債を発行した時期がかなり続き、結果的に1100兆円もの借金を作ってしまった。景気は実質後退しているのに、国債を発行して公的投資を行ない、見せかけのGDPを作るのはもう止めて欲しい。こんな危ない日本に円資金を置いておけるかと、5月29日に書いたように円の流失が止まらない。
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=821141544&owner_id=3230765
日本の重大な危機は、例を見ない動きで展開される気配である。


・景気後退とはみていない=6月月例報告下方修正で大田経済財政担当相
2008年 06月 16日 ロイター
・景気「一部弱い動き」、3カ月ぶり下方修正 月例報告
2008年6月16日23時1分 朝日新聞
・月例経済報告:後退懸念、一段と アジア向け輸出も弱含み
              2008年6月16日 毎日新聞
・アメリカの景気刺激策、15兆円の規模で実施へ
http://www.gamenews.ne.jp/archives/2008/01/15_8.html
・世界GDPに占める割合 日本、過去最低の9・1%
http://sankei.jp.msn.com/economy/finance/071226/fnc0712261939009-n1.htm

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景気後退とはみていない=6月月例報告下方修正で大田経済財政担当相
2008年 06月 16日 ロイター

 [東京 16日 ロイター] 大田弘子経済財政担当相は16日、月例経済報告関係閣僚会議後の会見で、6月月例経済報告で基調判断を若干下方に変更したが、「景気後退とはみていない」との認識を示した。ただ、景気下振れリスクは「5月より高まっている」とし、注意が必要と述べた。
 日本経済の先行きを左右する米経済については、年後半には緩やかに持ち直すとの見方が今回の月例経済報告の前提となっているとした。一方で、減速が長引くリスクも排除できないことから、米経済の「景気後退懸念」は引き続き留意事項として盛り込んだと説明した。
 6月月例経済報告で政府は景気の基調判断を「足踏み状態にあるが、このところ一部に弱い動きがみられる」に下方修正した。基調判断の下方修正は2008年3月以来、3カ月ぶり。
 基調判断を下方修正した最大の理由は、IT関連生産財の在庫調整の動きで、この弱さを受けて輸出と生産の判断を下方修正した。ただ、設備投資や個人消費はいずれもおおむね横ばい状態で、大田担当相は総括判断として「景気後退とはみていない。踊り場が続いている」と説明した。
 
 最近の原油高・原材料高の影響については、企業部門では中小企業中心に企業収益に影響が出ているとし「これが設備投資にどのように反映してくるか注意してみている」とした。一方、食料品・ガソリン価格の上昇で「消費者マインドは非常に悪化している」と説明。「企業・家計両面でマイナスの影響が出てきており、この状態は非常に注意が必要」と、あらためて警戒した。
 米経済の先行きについては「年後半は緩やかに回復するとのシナリオが前提となっている」としながらも、足元は「住宅価格の下落が止まらないので、決して楽観はできない」と指摘。「減速が思った以上に深くなる。あるいは長引くリスクはあるので、下振れリスクが高まっていることには留意が必要」と述べた。
 今回の基調判断下方修正の要因であるIT関連生産財の調整の背景についても「世界全体の需要が落ちている」ことを挙げ、米経済減速の影響が全体的に響いていると説明した。
 なお、関係閣僚会議に出席した内閣府幹部によると、基調判断を下方修正したことについて、出席者から特に意見や質問はなく、会議は予定時間より早く30分程度で終了した。
 (ロイター日本語ニュース 吉川 裕子記者)
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景気「一部弱い動き」、3カ月ぶり下方修正 月例報告
2008年6月16日23時1分 朝日新聞
 
政府は16日発表した6月の月例経済報告で、景気の基調判断を3カ月ぶりに下方修正し、「景気回復は足踏み状態にあるが、このところ一部に弱い動きが見られる」とした。堅調だったアジア向けの輸出が鈍り、企業収益や生産活動が弱含んできたためだ。
 5月報告までは「足踏み状態にある」だった。6月も景気が「踊り場的状況」であるという認識は変えないが、景気拡大を引っ張ってきた企業活動にかげりが見えてきたことは間違いない。
 民間エコノミストの間では「すでに景気後退局面に入った」との見方も少なくない。大田経済財政相は同日の記者会見で「景気後退局面に入ったとは見ていないが、景気の下ぶれリスクは先月より高まっている」と警戒感を示した。
 5月報告では、輸出についての判断が3カ月ぶりに下方修正され、「伸びが鈍化している」とされた。6月はさらに、「弱含んでいる」へ下方修正。半導体など電子部品のアジア向け輸出に減少の兆しが見えているためだ。
 日本から米国への輸出はすでに落ち込んでいるが、内閣府はアジアから米国への輸出鈍化の間接的な影響も出始めたと見ている。
 輸出が減速すると同時に、半導体などIT関連の在庫が積み上がる動きも出てきた。こうした不安材料を背景に、企業の生産活動についての判断も「横ばい」から「弱含んでいる」に変更。原油や原材料価格の高騰を受け、企業収益の判断も「弱含み」から「減少」に引き下げられた。いずれも3カ月ぶりの下方修正となる。
 一方、企業の設備投資や、国内総生産の5割超を占める個人消費については「おおむね横ばい」という判断を維持。内閣府は「大型減税の効果が出て米経済が今年後半から持ち直せば、輸出は回復し、国内の企業活動も上向く」と期待する。ただ、米国では住宅市場の低迷が続き、雇用情勢も厳しさを増しており、早期に回復に向かうかどうかは予断を許さない。
 内閣府の外郭団体、経済企画協会による先月下旬から今月初めにかけての調査では、対象の民間シンクタンク37機関のうち8機関が「日本はすでに景気後退局面に入った」と答えた。戦後最長の景気拡大局面は剣が峰を迎えている。庄司将晃)
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月例経済報告:後退懸念、一段と アジア向け輸出も弱含み
毎日新聞 2008年6月17日

 6月の月例経済報告が3カ月ぶりに景気の基調判断を下方修正したのは、景気のリード役である輸出企業の活動に弱さが出てきたためで、「踊り場」にある景気の後退懸念が一段と強まった。原油・原材料高が企業収益を圧迫し、頼みの外需も好調だったアジア向け輸出が弱含みに転じる厳しい状況で、02年2月に始まった戦後最長の景気拡大は薄氷の上にあるといえそうだ。
 日本経済は、原油・原材料高と米低所得者向け高金利住宅ローン(サブプライムローン)問題に端を発した米景気減速による外需の鈍化で、08年前半から今の景気拡大期で3度目の踊り場に入った。月例経済報告の「輸出」の判断は今年に入って2、5、6月と3回下方修正された。個人消費が力強さを欠く中、企業活動は輸出の動向に大きく左右されるだけに、輸出の減少傾向が続けば、景気には大きなダメージになる。
 これまで日本経済が、景気が一時的に停滞する「踊り場」で踏みとどまってきたのは、中国などアジアの新興国向け輸出が堅調だったためだ。ところが、4月以降は中国や東南アジア諸国連合(ASEAN)などから米国に向けた家電やIT製品などの完成品輸出が落ち込み、米国の個人消費低迷の影響がアジアに本格的に波及。日本企業からアジア諸国へのIT部品などの輸出も弱含んでいる。【尾村洋介】


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NPO法人生涯青春の会

        今後1ヵ月イベントの案内
                     2008年6月18日現在
〇2008年6月25日 交流会
12:00~13:00会 場 ナレッジスクエア
〇2008年6月25日〔水〕NPO法人生涯青春の会総会
          19:00~19:30  会 場 ナレッジスクエア
〇2008年6月25日 (水) 第1グループ 社会の情報交換会 
          19:30~21:30  会 場 ナレッジスクエア 

〇2008年7月2日〔水〕 ヤングママ部交流会
          12:00~15:00  会場 ナレッジスクエア
〇2008年7月2日 13:40~15:00
「お金の健康セミナー」
〇2008年7月2日 16:00~18:00  会場 ナレッジスクエア
          「サバイバル研究会」準備会
〇2008年7月2日 19:30~21:30  会場 ナレッジスクエア
          「サバイバル研究会」

〇2008年7月9日 nijimaruグループ交流会
          12:00~15:00  会場 ナレッジスクエア
〇2008年7月9日 「ミニセミナー」テーマ「社会の情報」
13;40~15:00
〇2008年7月9日(水)第4グループ(新潟) 社会の情報交換会
           19:30~21:30  会 場 ナレッジスクエア

〇2008年7月16日〔水〕 第2グループ交流会
            12:00~13:00
〇2008年7月16日(水) 第2グループ 脳いきいきスピーチの会 
            13:30~15:30  会 場 ナレッジスクエア
〇2008年7月16日 (水)  第5グループ〔水〕 社会の情報交換会 
            19:30~21:30  会 場 ナレッジスクエア

〇2008年7月20日〔日〕 第3グループ 社会の情報交換会
            13:30~15:00  燕 福祉センターあおぞら


2008年06月17日(火)  移民、1000万人受け入れ提言

 昨日の続きをもう少し書きたい。10年も前の話ですが、現役のころ宴席を設ける機会が時折あった。コンパニオンを依頼すると、20代前半と思われる女性たちが来る。聞くと大学を卒業して1~2年の皆さんが多かった。彼女たちの説明は「奨学金返済のためにコンパニオンをしている」とのことである。大卒の男女は借金を抱えている人が多いのである。借金を抱えては結婚の2の足になるだろう。よって、昨日「利用者は昨年度末で約114万人であるという。114万人にこれだけの負担(4兆7243億円の借金)をかける・・・教育行政の貧弱さを象徴している。ここにも少子化の原因が潜んでいる」と書いた。

 自民党の「外国人材交流推進議員連盟」は、人口減少社会において国力を伸ばすには、移民を大幅に受け入れる必要があるとし、「日本の総人口の10%(約1000万人)を移民が占める『多民族共生国家』を今後50年間で目指す」と明記した。なぜ、少子化になるかという根本問題(個人に教育負担をかぶせる現行政体制)を棚に上げて、移民受け入れ程度の政策しかないのだろうか。

移民、1000万人受け入れ提言…自民議連案
6月8日10時38分配信 読売新聞

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移民、1000万人受け入れ提言…自民議連案
6月8日10時38分配信 読売新聞

 自民党の「外国人材交流推進議員連盟」(会長=中川秀直・元幹事長)がまとめた日本の移民政策に関する提言案が7日、明らかになった。

 人口減少社会において国力を伸ばすには、移民を大幅に受け入れる必要があるとし、「日本の総人口の10%(約1000万人)を移民が占める『多民族共生国家』を今後50年間で目指す」と明記した。

 週明けの会合で正式に取りまとめ、福田首相に提案する。

 1000万人規模の移民は、現在、永住資格を持つ一般・特別永住者(87万人)の約12倍にあたる。

 案では、これら移民と共生する「移民国家」の理念などを定めた「移民法」の制定や「移民庁」の設置を提言。地方自治体に外国人住民基本台帳制度を導入し、在日外国人に行政サービスを提供しやすい態勢を整えることなども盛り込んだ。

 入国後10年以上としている永住許可を「7年」に緩和するよう求めたほか、年齢や素行など様々な要件を課している帰化制度も、「原則として入国後10年」で日本国籍を取得できるように改めるべきだとした。

最終更新:6月8日10時38分




2008年06月15日(日)  大学生の奨学金残高4兆7243億円

 奨学金の返済が滞っている卒業生が多くて問題になっている。返済が滞っている債権が2006年度末は 前年度末より11%増え、初めて2000億円を超えたという。この7年で滞納額は倍増しているのだ。

 日本学生支援機構は6月10日、奨学金の返済が滞っている卒業生の割合が高い大学などの学校名を公表する方針を決めた。2007年度に奨学金の返済を延滞した卒業生の割合が20%以上の大学は7校を数え、中には30%を超える学校もある。日本学生支援機構は、学校も奨学金の返還を学生に促す責任があると判断して学校名を公表する方針を決めたものだ。

 この問題については、さまざまな受け止め方があるように思う。4兆7000億円も借金している若い人たち・・という捉え方もあるだろう。日本学生支援機構ページを開いてみると平均の利率は1.5%である。
 1年間の金利    4兆7243億円×0.015=706億円
利用者は昨年度末で約114万人であるという。114万人にこれだけの負担をかける・・・教育行政の貧弱さを象徴している。

奨学金返済の延滞率高い大学、公表へ…日本学生支援機構
2008年6月11日03時02分 読売新聞
奨学金返済滞納:2000億円超す、7年で倍増・一部は税金で穴埋め…06年度   http://mascominews.blog56.fc2.com/blog-entry-2286.html
日本学生支援機構
http://www.jasso.go.jp/taiyochu/riritu_jasso2.html

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奨学金返済の延滞率高い大学、公表へ…日本学生支援機構
 2008年6月11日03時02分 読売新聞

奨学金の貸与事業を行う独立行政法人の「日本学生支援機構」は10日、奨学金の返済が滞っている卒業生の割合が高い大学などの学校名を公表する方針を決めた。

 近く、公表の基準などの検討に着手する。2007年度に奨学金の返済を延滞した卒業生の割合が20%以上の大学は7校を数え、中には30%を超える学校もあり、学校も奨学金の返還を学生に促す責任があると判断した。
 今回の方針は同機構が設置した「奨学金の返還促進に関する有識者会議」(座長・市古夏生お茶の水女子大教授)の報告を受けての措置。これまで、同機構はすべての大学や短大などに、各校の奨学金を返還する義務のある卒業生のうち延滞している卒業生の割合を示す延滞率を文書で通知したほか、延滞率の高い大学などに同機構の職員を派遣して直接指導してきた。だが、3か月以上の延滞金は99年度末の1009億円から、07年度末には2253億円と2倍以上に増加するなど、毎年度、過去最高を更新し続けている。
 これらの経緯を踏まえ、報告書は「学校の教員や奨学金の担当者に返還の意識を持ってもらうことが重要」と学校側の責任を指摘。その上で、「大学など学校の指導のあり方が延滞率に影響を与えていることを考慮し、延滞率が高く、改善が進まない学校名を公表することを検討する」として、同機構に学校名の公表を求めた。
 また、06年度の延滞者に対する調査で、ほかの借金返済を延滞の理由とした延滞者が約25%に上った。有識者会議は、延滞者の多重債務化を防止するため、顧客の債務情報を管理する信用情報機関に延滞情報を提供することも求めており、同機構は実施する方針だ。
(2)
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奨学金返済滞納:2000億円超す、7年で倍増・一部は税金で穴埋め…06年度 [07/09/17] http://mascominews.blog56.fc2.com/blog-entry-2286.html

 政府が大学生などに貸し出す奨学金事業で、返済が滞っている債権が2006年度末は 前年度末より11%増え、初めて2000億円を超えたことがわかった。この7年で滞納額は倍増。
滞納額の一部は一般会計から税金で穴埋めする。政府は回収強化策や事業そのものの見直しに 向け、年内に有識者会議を設ける方針だ。
 奨学金は親の年収などを審査した上で、無利子もしくは有利子で貸す仕組み。申し込みは 年々増えており、利用者は昨年度末で約114万人。貸出総額は4兆7243億円に上る。

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2008年岩手・宮城内陸地震

防災科学技術研究所では以下のように地震の規模を区分している。
M9以上 超巨大地震
M8以上  巨大地震
M7~   大地震   阪神淡路大震災はM7.3・岩手・宮城内陸地震7.2
M5~   中地震
M3~   小地震
M1~  微小地震
M1未満 極微小地震

阪神淡路大震災はM7.3であった。今回の地震の規模はM7.2というから。阪神淡路大震災級の直下型地震である。気象庁は今回の地震を「岩手・宮城内陸地震」と命名、午前10時半から記者会見した横田崇・地震津波監視課長は「今後も活発な活動をする可能性がある。余震でがけ崩れや家屋の倒壊など、被害が拡大する可能性がある」として警戒を呼びかけた。この規模の地震であるので余震が収まるまで時間がかるのはやむをえない。

共同通信の集計によると、死者は計7人、行方不明11人、重軽傷は190人を超えている。まだ孤立している施設や集落もあるようで、被害の全容が分かるまであと24時間は必要なのだろう。 改めて地震国日本を意識しなければならない。



瞬間の揺れ、3番目の強さ=奥州市で1816ガル-断層は西傾斜・気象庁
2008/06/14-19:42 時事通信
岩手・宮城で震度6強 マグニチュード7.2
                     2008年6月14日 日経
岩手・宮城で震度6強…3人死亡、けが多数、行方不明者も
2008年6月14日15時17分 読売新聞

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瞬間の揺れ、3番目の強さ=奥州市で1816ガル-断層は西傾斜・気象庁
2008/06/14-19:42 時事通信
 気象庁は14日、岩手・宮城内陸地震で震度6強を観測した岩手県奥州市で、瞬間的な揺れの強さを示す最大加速度1816.5ガルを記録したと発表した。1996年以降、3番目に強いという。同じく震度6強だった宮城県栗原市は907.0ガルだった。
 最大加速度は瞬間的な揺れの強さを示す指標の1つで、建築など工学分野で被害を調べる際の参考とされる。現在の計算法になった96年以降では、2004年の新潟県中越地震で川口町で記録された2515.4ガルが最も強く、次いで03年宮城県北部地震の2037.1ガル。

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岩手・宮城で震度6強 マグニチュード7.2
        2008年6月14日 日経
 14日午前8時43分ごろ、岩手県南部を震源とする強い地震があり、東北地方を中心に北海道から中部地方の広い範囲で揺れた。同県奥州市、宮城県栗原市で震度6強を観測。気象庁によると、震源の深さは約8キロ、地震の規模はマグニチュード(M)7.2と推定される。
 気象庁はこの地震を「2008年岩手・宮城内陸地震」と命名すると発表した。午前11時までに余震とみられる震度1以上の地震を70回観測、最大は午前9時20分に宮城県北部を震源に起きた震度5弱。1週間程度は活発な余震が続くとみられ、場所によっては震度6弱を観測する可能性もあるという。同庁は土砂崩れや家屋の倒壊などに注意を呼びかけている。(14:55)
関連特集

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岩手・宮城で震度6強…3人死亡、けが多数、行方不明者も
2008年6月14日15時17分 読売新聞

地震の影響で橋が崩れた磐井川(14日午前11時54分、岩手県一関市で、読売ヘリから)
 14日午前8時43分ごろ、岩手県内陸部を震源とする強い地震があり、同県奥州市と宮城県栗原市で震度6強、同県大崎市で6弱を記録した。
 秋田県湯沢市、仙台市宮城野区などでも5強を記録するなど、東北から関東の広い範囲で強い揺れを観測した。北海道や北陸地方などでも揺れを観測した。読売新聞のまとめによると、この地震で少なくとも3人が死亡、7人が行方不明になり、114人がけがをした。 
 気象庁によると、震源の深さは約8キロ、マグニチュードは7・2と推定される。同庁は東北地方で強い揺れの恐れがあるとして、発生とほぼ同時に緊急地震速報を流し、大きな余震が予想されるとして、午後1時までに緊急地震速報を2回出した。
 同庁は今回の地震を「岩手・宮城内陸地震」と命名、午前10時半から記者会見した横田崇・地震津波監視課長は「今後も活発な活動をする可能性がある。余震でがけ崩れや家屋の倒壊など、被害が拡大する可能性がある」として警戒を呼びかけた。同庁によると、正午現在で震度1以上の余震は95回。最大の余震は午前9時20分に発生。マグニチュード5・6で、震度5弱を観測した。
 今回の地震で、福島県いわき市小浜町の海岸で磯釣りをしていた同市勿来町、会社員石井道隆さん(55)が土砂崩れに巻き込まれて死亡、岩手県一関市東山町松川では地震に驚いて道路に飛び出した千葉友三さん(60)がトラックにはねられて、死亡した。
 さらに、岩手県奥州市の胆沢(いさわ)ダム工事現場で、落石を受けて心肺停止状態になった作業員、千葉正彦さん(48)が14日午後1時50分、搬送先の病院で死亡が確認された。
 宮城県の対策本部などによると、栗原市栗駒沼倉の市営温泉施設で宿泊客1人が意識不明の重体。同市駒の湯温泉で客ら少なくとも4人が行方不明。
 同市花山湯浜地区の国道398号線ではがけ崩れが数か所で発生し、工事現場では3人が行方不明となっている。
 岩手県奥州市の水沢消防署などによると、市内の胆沢(いさわ)ダム工事現場で落石を受けた男性作業員(48)が心肺停止状態になっている。また、岩手県警によると、石淵ダム付近で20人乗りの観光バスが土砂に出入り口をふさがれて動けなくなり、少なくとも4人が重傷を負った。自力で脱出した運転手によると、道路から50メートル下にずり落ちたという。
 宮城県名取市消防本部によると、名取市と仙台市の境の橋の上を走っていたバスが大きく揺れ、乗客ら25人が軽傷。名取市内のショッピングセンターでエスカレーターが急停止して女性がけがをするなど、けが人が出ている。
 岩手県警によると、一関市厳美(げんび)町で家屋が倒壊、同市須川地区で大規模な土砂の崩落が確認された。同県金ヶ崎町の複数世帯で水道管が破裂している。
 同県奥州市江刺区内の「市立玉里保育所」では玄関ホールのガラス3枚が割れて落下、室内にいた園児6人と保育士1人が頭などにけがをして、病院に搬送されるなど、計12人が病院に搬送された。また、同市内では民家計12軒で、暖房用などの灯油を備蓄するタンクが転倒、消防車が出動しているという。




2008年06月14日(土)  国交省だけで1日500万円のタクシー代

 このことを6月6日に書いて、Mr.San inさんから次の書き込みがあった。

「ふたみさん、こんばんは。
本当にあきれるばかりです。
いつか、報道番組で官僚帰宅時のタクシー利用状況について特集がありました。
午後9時以降になると霞ヶ関にタクシーの行列ができる現実。
都内や神奈川県までの長距離を平気で帰宅に使用している現実。
途中に居酒屋により、待たせておいて再び乗車している状況など上げればきりがありません。
次々と現実があばかれ、官僚の帰宅タクシーの公費支払い停止へと行政が進めばと考えています。 」と。

 冬柴鉄三国土交通相は13日の閣議後記者会見で、国交省本省職員のタクシーチケット使用を23日から2カ月間停止すると発表した。本省(国土交通省)勤務は約4000人で、タクシー券利用は1日200件程度に上るという。そして2006年度の本省の利用額は12億4000万円というので分解してみよう。
・1日当たりのタクシー代
12億4000万円÷245日(5×52週-祝日15日)=506万円
・一人当たりのタクシー代(200人の場合)
 506万円÷200人=25000円
・一人当たりのタクシー代(250人の場合)
 506万円÷250人=20000円
比較的少ない国土交通省で1日500万円のタクシー代なのである。一番使用が多い財務省はいったいいくら使っているのだろう。

タクシー券使用を2カ月停止=高額批判など受け-国交省
                     2008/06/13-12:21 時事通信
国交省、タクシーチケット廃止 23日からまず2カ月間
2008年6月13日11時18分 朝日新聞
タクシー接待:国交省、チケット禁止 職員4000人、2カ月間
               毎日新聞 2008年6月13日 東京夕刊
2008年06月06日(金)  公費タクシーの金品受領、13省庁で502人
502人の内財務省職員は383人と突出している。
http://www.enpitu.ne.jp/usr2/bin/day?id=22831&pg=20080606
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タクシー券使用を2カ月停止=高額批判など受け-国交省
                     2008/06/13-12:21 時事通信
冬柴鉄三国土交通相は13日の閣議後記者会見で、国交省本省職員のタクシーチケット使用を23日から2カ月間停止すると発表した。職員の高額利用や深夜帰宅時に運転手からビールなどを受け取っていた問題への批判を踏まえた対応。深夜残業でやむを得ずタクシーを利用した職員は立て替え払いし、後日精算する。2カ月間は使用停止の試行期間と位置付け課題を整理。対象を地方出先機関に広げることも検討する。同相は「(事務方には)チケット廃止も研究してもらいたい」と述べた。
 同省によると、全職員約6万2000人のうち本省勤務は約4000人で、タクシー券利用は1日200件程度に上るという。2006年度の本省の利用額は12億4000万円。
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国交省、タクシーチケット廃止 23日からまず2カ月間
2008年6月13日11時18分 朝日新聞

 国土交通省は、職員の深夜帰宅の際などに使っているタクシーチケットを23日から2カ月間、試行的に廃止する。国会審議でタクシーチケットの使い方に対する批判が相次いだのを受け、冬柴国交相が事務方に指示した。中央省庁では初の試みとみられる。
 13日午前の閣議後会見で冬柴氏が明らかにした。霞が関の本省に勤務する職員約4千人が対象で、期間中は電車など公共交通機関を利用できる時間帯に可能な限り帰宅するよう努力させるという。やむを得ずタクシーで帰宅する場合は、職員がいったん現金で支払い、事後精算する方法を取る。運用状況をみて、試行期間後も続けるか検討する。
 同省では、本省だけで06年度のタクシーチケット代が12億4千万円に上り、使い方が過剰ではないかという批判が出ていた。今回の措置は冬柴氏の発案によるもの。冬柴氏は会見で、超過勤務が常態化している点に問題があるとの認識を示し、チケットの廃止により「管理職の意識改革と業務執行の改善が図られると思う」と述べた。
 超過勤務の背景には、国会議員の求めに応じた資料作成など「国会対応」と呼ばれる業務の多さや、突発的な事故への対応などの事情もあるとされ、冬柴氏の突然の表明にある幹部は「そんな話聞いてない。忙しい部署の職員は困るだろう」と絶句した。
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タクシー接待:国交省、チケット禁止 職員4000人、2カ月間
               毎日新聞 2008年6月13日 東京夕刊
 冬柴鉄三・国土交通相は13日の閣議後会見で、国交省の本省職員約4000人を対象に、タクシーチケットの使用を2カ月間、禁止することを明らかにした。中央省庁職員による深夜帰宅タクシーの過剰な利用や乗務員による接待問題を受けた試行的な措置で、省庁のチケット使用禁止は初めて。
 国交省は、職員の深夜帰宅のタクシー費用として道路特定財源などから多額の支出をしていたことへの批判を受け、4月1日から新たな使用基準で運用。原則として帰宅できる公共交通機関がない時間帯に限り、上司の許可を取った上でチケットを利用できる。
 冬柴国交相によると、チケットの使用禁止期間は今月23日~8月22日。深夜のタクシー帰宅がやむをえない場合には、上司の許可をあらかじめ取った上で自費で立て替え、後日、精算する方法を導入する。
 国会期間中は、資料請求や答弁書の作成などに追われて終電での帰宅は難しいため、禁止期間は国会休会中に設定した。タクシー費用の支出を抑えるだけでなく、国家公務員に深夜残業に至らない働き方を再考させる機会にしていくという。
 国交省によると、同省のタクシーの年間利用額は06年度で12億4000万円。現在は1日200件前後の利用があるという。冬柴国交相は削減の数値目標は示さなかったが、「自腹を切るようになることで相当減るのではないか」という見方を示した。【窪田弘由記】






2008年06月13日(金)  「たばこ1000円」の可能性


財務データー
http://www.mof.go.jp/zaisei/con_02_g01.html
によると現在のたばこ国税は9260億円である。たばこ税は地方と折半になっているので、税収合計は1兆8520億円であう。

ここに来てたばこを1000円に値上げしようという動きが急浮上している報道が多い。いまの政治社会情勢からして、これは実現可能性が高いとみているグループもある。

仮に1000になって消費が3分の1になっても、3兆円の税収増が見込めという。消費税1%(2.5兆円)を超える税収が見込めるのだ。たばこ1箱1000円に近いのはノルウェーとイギリスである。後の主要国は450円~550円であり常識的な趨勢としては、300円のたばこが500円になるのだろう。


たばこ1000円」の実現可能性
6月9日21時9分配信 産経新聞
タバコ1箱1000円? 与野党協調で大幅増税を検討 上げ潮派も賛同
06/07 20:04 産経新聞
【正論】笹川陽平 たばこ千円は今や現実的選択
04/03 07:01産経新聞
世界の喫煙人口率      http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/2212.html
世界のたばこ価額      http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/4740.html

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「たばこ1000円」の実現可能性
6月9日21時9分配信 産経新聞

 たばこ1箱の値段を現在の3倍程度、1000円に値上げしようという動きが急浮上しているという。いまの政治社会情勢からして、これは実現可能性が高いとみていいのではないか。
 来年度から基礎年金の国庫負担を現行の3分の1から2分の1に引き上げるため、これに2・3兆円必要だ。本来ならば、消費税の引き上げ(1%で税収2・5兆円)でまかなうのが妥当なのだが、福田政権には消費税に手をつけるだけのパワーがあるとは思えない。
 たばこ増税だと、仮に値上げによって消費量が3分の1に減ったとしても3兆円ほど見込めるのだという。喫煙に対する抵抗感が強まっている世相に便乗すれば、消費税よりもはるかにたやすいといえそうだ。
 野党は消費税引き上げに猛反対しているが、たばこ増税には理解を示す向きが多い。なるほど知恵者はいるもので、いいところに目をつけたものだ。
 政府の社会保障国民会議は先ごろ、基礎年金の財源をすべて消費税でまかなう場合、9・5%~18%になるという試算を初めて公表した。
 これは年金財源だけだ。医療や介護なども含めて、福祉財源全般を視野に入れた消費税論争がいよいよ政治の中心テーマになるかと思われたのだが、当面、たばこ増税でしのげるのなら、この大問題を先送りできる。
 なんのことはない。消費税引き上げが福田政権の命運を決するとまで喧伝(けんでん)されていたのが、あっさりと肩透かしをくらわすことになる。
 「欧米並みだと1000円」というのも妙な説得力がある。さあ、喫煙派はどうするか。このさい禁煙に踏み切るか、家計と相談しながら「たばこ1000円時代」に備えるか。
 社会から厄介者扱いされて肩身が狭い喫煙派だが、年金財政の破(は)綻(たん)を救う崇高な役目を負うのだとすれば、これは堂々としていていいことになる。国家の危機を一手に引き受ける正義の味方「スモーカーマン」の登場だ。(客員編集委員 花岡信昭)ご意見などは次のブログへどうぞ http://hanasan.iza.ne.jp/blog/

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タバコ1箱1000円? 与野党協調で大幅増税を検討 上げ潮派も賛同
06/07 20:04更新


記事本文
 基礎年金の国庫負担率引き上げを来年度に控え、2・5兆円の財源捻出(ねんしゅつ)が大きな政治課題となっている中で、与野党がそろい踏みでたばこ税の大幅増税に向けて動き出した。超党派の「禁煙推進議員連盟」(会長・綿貫民輔国民新党代表)の有志議員が11日に、久々に議論を再開するほか、経済成長を通じて財政再建を目指す「上げ潮」派も超党派の“たばこ1箱1000円議連”を発足させる運びで、1箱の平均価格を欧米並みの1000円に値上げすべきだとの論調が強まっている。(加納宏幸)

 増税論議のきっかけは3月4日付本紙「正論」欄に日本財団の笹川陽平会長が寄稿した論文だった。

 「たばこ増税は喫煙規制が進む世界の大勢であり、実現すれば大きな財源になる。国会には超党派の議員立法として正面から取り組んでいただきたい」

 笹川氏は、たばこ1箱の値段を平均1000円に値上げし、現在の消費量が維持されるならば、消費税4%に相当する9兆5000億円の税収増が見込まれると試算。仮に消費量が3分の1になっても3兆円の税収増が見込め、「消費税よりも先に論議すべきテーマだ」と断じた。

 来年度から基礎年金の国庫負担率を3分の1から2分の1に引き上げることが決まっており、必要な2・5兆円の財源をどう手当てするかに頭を悩ませていた与党がこれに飛びついた。

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【正論】笹川陽平 たばこ千円は今や現実的選択
配信元:
04/03 07:01更新


≪本欄での提案に大反響≫

 3月4日付のこの欄で、たばこ1箱(20本入り)1000円への値上げを提案する拙稿を執筆したところ、大きな反響を呼び、インターネットのサイトやブログではその後も活発な賛否両論が戦わされている。

 たまたま同じ日、日本学術会議も「脱たばこ社会の実現に向けて」と題し、たばこ税2倍引き上げなどを内容とする規制強化の要望書を政府に提出した。

 ネット上の議論も小刻みな値上げではなく、大幅値上げを前提に争われており、欧米並みの1箱1000円は今や仮定の数字ではなく現実的な選択肢になりつつある。喫煙・嫌煙論争とは別に、危機にひんする財政の立て直しに向け、国会が早急に大幅値上げの議論を開始されるよう求めたい。

 記事は国内最大手のポータルサイト「YAHOO!ニュース」にも取り込まれ、初日、2日目は読者からのコメント数もトップを記録し関心の高さを示した。私に対する中傷もあったが、全体に驚くほど真面目(まじめ)な内容が多く、反対論では「増税の前に支出を減らすのが先決」「酒税やガソリン税をさしおいてなぜ、たばこだけ増税するのか」「世の中には必要悪もある」「愛煙家のささやかなストレス解消法まで奪うのか」といった意見が目立った。

2008年06月12日(木)  今後1ヵ月イベントの案内(6月12日現在)


NPO法人生涯青春の会

        今後1ヵ月イベントの案内(6月12日現在)

〇2008年6月15日 (日) 第3グループ(燕)社会の情報交換会  
            13:30~15:00 会場 総合福祉センター
http://mixi.jp/view_event.pl?id=31537386&comm_id=695969
          
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〇2008年6月18日〔水〕 第2グループ交流会
            11:00~13:00会 場 ナレッジスクエア
http://mixi.jp/view_event.pl?id=31536898&comm_id=695969
〇2008年6月18日(水) 第2グループ 脳いきいきスピーチの会 
            13:30~15:30  会 場 ナレッジスクエア
http://mixi.jp/view_event.pl?id=31536898&comm_id=695969
〇2008年6月18日 (水) 第5グループ〔水〕 社会の情報交換会 
            19:30~21:30  会 場 ナレッジスクエア
http://mixi.jp/view_event.pl?id=31538253&comm_id=695969

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〇2008年6月25日 交流会
11:00~13:00会 場 ナレッジスクエア

〇2008年6月25日〔水〕NPO法人生涯青春の会総会
            19:00~19:30  会 場 ナレッジスクエア
http://mixi.jp/view_event.pl?id=31536017&comm_id=695969
〇2008年6月25日 (水) 第1グループ 社会の情報交換会 
           19:30~21:30  会 場 ナレッジスクエア 
http://mixi.jp/view_event.pl?id=31535919&comm_id=695969

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7月前半の予定

〇2008年7月2日〔水〕 ヤングママ部交流会
          12:00~15:00  会場 ナレッジスクエア
http://mixi.jp/view_event.pl?id=31848192&comm_id=695969
〇2008年7月2日 13:40~15:00
「お金の健康セミナー」
http://mixi.jp/view_event.pl?id=31848192&comm_id=695969
〇2008年7月2日 16:00~18:00  会場 ナレッジスクエア
          「サバイバル研究会」準備会
〇2008年7月2日 19:30~21:30  会場 ナレッジスクエア
          「サバイバル研究会」
http://mixi.jp/view_event.pl?id=32002185&comment_count=0&comm_id=3315100

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〇2008年7月9日 nijimaruグループ交流会
          12:00~15:00  会場 ナレッジスクエア
http://mixi.jp/view_event.pl?id=32002641&comm_id=695969
〇2008年7月9日 「ミニセミナー」テーマ「社会の情報」
13;40~15:00
         主催「nijimaruグループ」
http://mixi.jp/view_event.pl?id=32002641&comm_id=695969
〇2008年7月9日(水)第4グループ(新潟) 社会の情報交換会
           19:30~21:30  会 場 ナレッジスクエア
http://mixi.jp/view_event.pl?id=32002516&comm_id=695969



2008年06月11日(水)  第1回サバイバル研究会を開催する

 主な決定事項は以下の通りであった。

1、サバイバル研究会を月1回開催する。第2回の開催案7月2日。

2、昼の開催希望があるが、参加者が限定されるという側面がある。
  よって次の開催方法をとることにした
  16:00~18:00 サバイバル研究会準備会
  19:30~    サバイバル研究会本番

3、サバイバル研究会進行形態
スピーカーとして参加する人が、5分間スピーチをする形式を基本とする。

4、新規メンバー
具体的に以下の条件がない場合は登録を受け付けないこととした。
(1) 管理人と面識がある。
(2) 主要メンバーと面識がある。
管理者と面識のない方で、この会に登録する方はメンバー〇〇さんからの紹介ですと明記してもらうことにする。

5、活動面での提案
この会は「地産・地消」を前提に、生産者単位の小さなコミュニティを無数に作ろうという基本計画を掲げる。情報収集という側面もあるが、具体的な行動面にウエートを置くコミュニティにして行く方針を確認する。

6、見学程度の登録者の扱い
コミュニティ上で見学程度の登録者は辞退(具体的には登録の削除)していただく方針を確認した。ここで言うところに見学者とは「イベント案内に対して何の反応も示さない人」のことである。

7、このコミュニティは「顔」と「顔」を合わせることを大前提として、新潟県外人の登録は基本的にお断りすることを確認する。

8、会の運営メンバーを8月ごろまでに5人ほど決めることとした。

9、この会の正式名称は「国家破産サバイバル研究会」であるが、通常は「サバイバル研究会」の名称を用いる。


2008年06月10日(火)  最低賃金の国際比較

 この半年間貧しい人たちに関する記述を多く書いた。主なものを挙げると以下の通りである。この中で最も衝撃を受けた内容は、2007年12月5日最賃法改正案参院委で可決であった。法律は総論を決めるだけで、いくら上げるかは地方を含む官僚のしゃじ加減なのだ。所得200万円以下の勤労者が1000万人を突破したというのに最低賃金を上げる気配がないことであった。 

 最低賃金国際比較は次の通りである。
http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/3342.html から引用。
米国     5.2ドル
日本     5.8ドル
アイスランド 9.5ドル
英国     9.9ドル
仏国     10.1ドル
 
日本の最大の問題は、食料などの物価がアメリカ・フランスなどと比較して高いことである。公共料金に例を取れば、ガス料金は以下の通り米国2.6倍、電気料金はフランスの2.2倍である。最低賃金が先進国平均より低く、公共料金が約2倍なのである。低所得者にとって、これほど暮らしにくい国はないだろう。物価上昇の趨勢のなかで高齢者の暮らしも厳しくなる。言うまでもなく年金は変わらず物価のみ上昇するからである。

 ここで記述するテーマではないかも知れないが、5年前から「発芽玄米ごはん
を食べましょう」という運動をしている。既に預金なしの家庭が24%になっているのである。食の習慣を根本から見直さないと、破産する家計が続出するだろう。

2008年02月27日(水)  ワーキングプア
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=727872435&owner_id=3230765
2008年01月12日(土)  <家計貯蓄率>06年度、低下に歯止めかからず
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=681519635&owner_id=3230765
2007年12月22日〔土〕極貧困層(相対的貧困率)について
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=661037748&owner_id=3230765
2007年12月8日 貧困層の拡大・・・やっと始まった賃上げ?
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=661037748&owner_id=3230765
2007年12月6日 多重債務者問題
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=645324133&owner_id=3230765
2007年12月5日 最賃法改正案参院委で可決 
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=644514398&owner_id=3230765
参考資料
最低賃金のk国際比較
http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/3342.html
地域別最低賃金の全国一覧
http://www2.mhlw.go.jp/topics/seido/kijunkyoku/minimum/minimum-02.htm

電気料金国際比較
http://www.enecho.meti.go.jp/denkihp/shiryo/ryokin-kokusaihikaku.pdf
日本100に対し米国63・ドイツ66・フランス44・韓国61

ガス料金の国際比較(ドル/kwh)
http://www.kakimi.jp/ito/EnergyTgas0308.pdf
日本0.21ドル・韓国0.07ドル・アメリカ0.08ドル・イギリス0.12ドル

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最低賃金の国際比較
http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/3342.html
日本の最低賃金については、生活保護の水準を下回っており、引き上げが課題となっていた。このため2007年12月最低賃金法が改正され、都道府県別に定められている最低賃金が見直されることとなっている。

 日本の最低賃金のレベルは、他国と比べて高いのか低いのか。これを調べてみることとする。

 最低賃金のレベルの国際比較としては、最低賃金そのものを為替レートで換算して比較する場合と最低賃金がその国の平均賃金と比べてどのぐらい低いのかで比較する場合とがある。後者を最初の図に示し、前者をもう1つの図として示した。

 日本の最低賃金の相対水準(平均賃金に対する%)は28%とOECD諸国の中で、メキシコ、韓国、トルコの3カ国を除くと最低である。先進国中最も低いレベルといわざるを得ない。

 最低賃金の引き上げでどの程度この相対水準が上がるかであるが、2007年年度の最低賃金(全国加重平均)687円*を大胆にもし1.46倍の1000円にしたとすると相対水準は41%程度と先進国並みに上昇するが、800円(1.16倍)だとすると33%となお最低レベルからは脱却しない。最低賃金を大きく引き上げると中小企業の経営にかなりの影響が出るので一気に状況を改善するのは難しかろう。

*連合HPによる(最低沖縄618円、最高愛知714円)

 米国は値の算出に使用した平均賃金が管理職・経営職を除いたものなので実際は日本より低い可能性もある。欧米先進国の中では米英はやはりかなり低い水準である。

 他方、フランス、オーストラリア、アイルランドといった国は平均賃金の相対水準が50%前後と高くなっている。

 最低賃金の絶対水準では、日本の場合、時給5.8ドルと米国、スペインや東欧諸国と比較すれば高いが、西欧諸国に比べればやはり低い水準になっている。

(2008年6月6日収録)

2008年06月09日(月)  秋葉原で通り魔、7人死亡12人負傷…25歳の男を逮捕

 日々の映像を書き始めた1997年は、「人」について何回も記述した。論旨は簡単で「人は人の間で育つ」「人がなければ人は育たず」であった。
こんな短歌を作ったことがある。
 
人なるは、人の間で 人となり 人がなければ 人は育たず

 今日、このとんでもない通り魔事件を起こした犯人は、人になるだけの条件がなかったのだろう。人間に生まれたから人ではなく、人として育てられて初めて人になるのだ。この絶対的な事実を確認したいものである。

 通り魔に突然襲われ旅立つことになった7人の冥福を祈ると共に、突然家族を失うことになった関係者に心からお悔やみの意をささげたい。

秋葉原通り魔事件、7人死亡 25歳男逮捕「誰でも良かった」
2008年6月8日18時34分 日経
秋葉原で無差別殺傷 6人死亡、12人負傷
2008年06月08日17時19分 朝日新聞
秋葉原通り魔:死亡6人に、12人負傷…25歳男を逮捕
      毎日新聞 2008年6月8日 17時43分
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秋葉原通り魔事件、7人死亡 25歳男逮捕「誰でも良かった」
2008年6月8日18時34分 日経
 8日午後零時半ごろ、東京都千代田区外神田3のJR秋葉原駅近くで、トラックが歩行者天国の通りに突っ込み、通行人をはねた。さらにトラックを運転していた男がサバイバルナイフで通行人らに次々と切りつけた。警察官を含む17人が刺されるなどして負傷し、7人が死亡した。
 警視庁万世橋署員が現場近くで男を取り押さえ、殺人未遂の現行犯で逮捕した。男は静岡県裾野市、職業不詳、加藤智大容疑者(25)。調べに対し、同容疑者は「人を殺すために秋葉原に来た。誰でもよかった。世の中がいやになった」と供述しているという。
 同庁捜査1課は同署に特捜本部を設置し、無差別に無関係の人を狙った通り魔事件とみて詳しい状況を調べている。現場はJR秋葉原駅から数十メートルの中央通りと神田明神通りの交差点。当時、中央通りは歩行者天国で、買い物客らでごった返していたという。()
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秋葉原で無差別殺傷 6人死亡、12人負傷
2008年06月08日17時19分 朝日新聞

 8日午後0時30分すぎ、東京都千代田区外神田3丁目の路上で、トラックが通行人らをはねた後、トラックから降りた男が通行人らに刃物で次々切りつけた。17人が救急車で病院に運ばれ、警視庁によると、午後4時半現在、このうち5人の死亡が確認された。男は現場で身柄を確保され、万世橋署が殺人未遂容疑で現行犯逮捕した。

 調べによると、男は加藤智大(ともひろ)容疑者(25)。住所は静岡県裾野市富沢とみられ、職業は不詳という。

 警視庁によると、はねられたり刺されたりしたのは男性14人、女性3人。死者5人のうち、3人は19歳、47歳、74歳の男性だった。けが人は少なくとも12カ所の病院に運ばれた。けが人には万世橋署の男性署員1人も含まれている。

 調べによると、男が乗っていたのは2トントラックで、静岡ナンバーのレンタカー。目撃者などによると、トラックはジグザグに走行してきて、中央通りと神田明神通りとの交差点付近で次々人をはねた。男はトラックから降り、周囲にいた人たちを次々にサバイバルナイフのようなもので刺したという。男に薬物などの影響は見られないという。

 倒れていた男性の周りで、数人が心臓マッサージなどをしていたが、意識がないようだったという。

 現場はJR秋葉原駅近くの電気街。日曜で中央通りは歩行者天国になっており、買い物客でにぎわっていた。

 目撃した人の話によると、男はトラックで現場に乗りつけ、歩行者天国を楽しんでいた買い物客らを次々と刺したらしい。被害者の1人に警察官が駆け寄ったところ、男は警察官にも後ろから襲いかかり、左脇腹を刺した。集まっていた人たちは悲鳴を上げながら逃げまどっていたという。

 近くの飲食店の男性従業員(42)は「ドンという音がして店の外に出てみると、交差点に人が倒れていた。刺された警察官は脇腹を押さえながら崩れ落ちた。みるみる血が地面に広がっていった。男はそのまままっすぐ飛び出し、もう1人男性を刺して南の方へ走っていった」と話していたという。

 近くの電器店店長(50)によると、交差点の方から、ナイフを持った男と警察官が歩道を走りながら向かってきた。警棒を持った警察官が男に追いつくと、チャンバラのようにカチンカチンと音をさせながらもみあった。しばらくして、男がナイフを下に落とした。すると警察官は拳銃を抜き、男に向けた。「動くな」と言い、男を道路に伏せさせ、取り押さえたという。

 男のナイフには血がついていた。男は興奮していたようだが、大声を上げてはいなかったという。

 警視庁によると、秋葉原の歩行者天国は、中央通りの須田町交差点から外神田五丁目まで南北約800メートル。日曜日と休日の正午から午後6時まで実施されている。

 最近はアニメの登場人物の服装を着た人や、ストリートミュージシャンの演奏などを目当てに、大勢の若者が集まっている。

 東京・秋葉原で起きた通り魔事件で、21歳の女性の死亡が確認された。死亡したのは計6人となった。けが人は12人という。
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秋葉原通り魔:死亡6人に、12人負傷…25歳男を逮捕
        毎日新聞 2008年6月8日 17時43分

救急隊員や通行人で騒然とする事件現場=東京都千代田区外神田で2008年6月8日午後1時10分、山本晋撮影 8日午後0時35分ごろ、東京都千代田区外神田4の秋葉原電気街の交差点で、2トントラックが歩行者数人をはねた。運転していた男が車を降り、持っていたサバイバルナイフで歩行者らを次々に刺した。警視庁や東京消防庁によると、6人が死亡し、12人がけがをした。男は駆け付けた警察官に現場近くで取り押さえられ、殺人未遂容疑で現行犯逮捕された。

 男は、静岡県裾野市に住む加藤智大(ともひろ)容疑者(25)で、刺したことを認め、「人を殺すため今日、静岡から秋葉原に来た。(襲うのは)誰でもよかった」「世の中が嫌になった。生活に疲れた」などと供述しているという。警視庁は、通り魔事件として万世橋署に捜査本部を設置した。

 警視庁によると、けが人には、万世橋署交通課の男性警部補(53)も含まれている。死亡したのは男性5人(19、20、29、47、74歳)と女性1人(21歳)けがをした12人は男性10人、女性2人。

 調べでは、トラックはレンタカーで、静岡県沼津市内のレンタカー会社営業所で8日午前8時から午後8時までの契約で借り出されていた。現場付近は、歩行者天国で日曜日とあってかなり混雑していたという。

 複数の目撃者によると、トラックが通行人をはねたのは、歩行者天国となっている南北の通り(中央通り)と、車の通行が可能な東西の通り(神田明神通り)が交わる場所。トラックは、神田明神通りを西から東に向かって通過する際、横断歩道を渡っていた歩行者らをはねた。

 トラックは数十メートル先で止まり、ベージュ色のジャケットを着て眼鏡をかけた男がトラックを降り、手にナイフを持ちながら交差点方向に歩いて戻ると、駆け付けた警察官に切りつけた。前後して、歩行者らに馬乗りになるなどして刺したが、男はその際、「ワー」「キャー」などと叫んだり、笑いながら追い回していたという。

 拘束された様子を見ていた男性店員によると、男は中央通りを南に向かって逃げた。制服を着た警察官が追いかけ、通りから30メートルほど入った狭い路地に追い詰められると、無言でナイフを振り回し、警察官が警棒で応戦。警察官が拳銃を取り出すと、男はナイフを路上に置いた。その瞬間に、警察官を含め周囲にいた数人が上に乗り、取り押さえたという。



2008年06月08日(日)  居酒屋タクシー 今年の造語大賞になるだろう

 一昨日の「公費タクシーの金品受領、13省庁で502人」の日記に対してトコ (ttfuji)から次の書き込みがあった。

「あきれ果ててコメントのしようもありません。怒り心頭です。高級官僚になるとモラルも正常な判断もできなくなるのでしょうか。ワーキングプアや生きるのが精いっぱいの人が大勢いるという日本の現状のなか、自宅までのタクシー代23000円がどんな金額か、しかも何度も使いリベートまで受け取っている。すべて税金からという意識もないのでしょうね。退職金など支払わずやめさせるべきだと思います。」
 
 今日は主要新聞の見解を掲示するのみで終わりとしたい。補足する気力が生まれない。おそらく、「居酒屋タクシー」は今年の造語大賞になるだろう。

居酒屋タクシー―これで負担増を言えるか
                   2008年6月7日 朝日新聞
タクシー接待 “税金感覚”がないのか
2008年6月7日東京新聞社説
タクシー接待 この鈍感さにはあきれた
                     新潟日報6月7日 社説
社説:居酒屋タクシー 税金でいい思いは許されない
毎日新聞 2008年6月7日 
社説2 役人の余計な仕事こそ問題
2008年6月7日 日経

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居酒屋タクシー―これで負担増を言えるか
                   2008年6月7日 朝日新聞
 なんともあきれた役人の実態が、またしても明るみに出てきた。
 国民から税金を集め、それを無駄なく使うよう配分してチェックする。財政の番人である財務省や国税庁の役人たちが、深夜の帰宅用タクシーから様々な金品を得ていたのだ。
 運転手から少なくとも150万円の現金をもらっていた者が1人、金券が18人、ビールなどの物品は364人にのぼっていた。
 財務省以外でも12の省庁などで金品をもらっていたという。調査の途中なのでもっと増えるだろう。厳格に調査して公表しなくてはならない。
 これは、民主党の長妻昭衆院議員が全省庁に調査を求め発覚した。
 長妻氏らはこれまで、年金管理のずさんさや道路財源のムダづかいを暴いてきた。野党議員の求めで省庁が自らの不始末を調べて報告するとは、一昔前なら考えられなかったろう。「ねじれ国会」で野党の発言力が飛躍的に増した成果だ。これからも政府をしっかりとチェックしてほしい。
 それにしても、長年にわたりタクシーから金品やキックバックを得ていた神経はどうかしている。多くの者がなじみの運転手をつくり、携帯で呼び出して見返りを得ていたのではないか。なんとも情けない。料金以上の金額をタクシー券に記入して見返りを受ける悪質な例がないかについても、厳しく調べなければならない。
 タクシーが乗客へのサービスを競うのは結構なことだ。おしぼりやポケットティッシュなどをもらって気分がよかった読者も多かろう。
 しかし、役所のタクシー券は税金で払われる。私費ではない。金品のサービスを料金の割引へ回せば、経費を節約できる。そう考え、役所としてタクシー側と割引契約を結ぶのが筋ではないか。それをせずに個人が金品を受け取ってきたのは、明らかに一線を越えている。税金を懐へ入れていたといわれても仕方がない。
 財政再建が政府最大の課題になり経費節減が叫ばれてきたのに、役所の体質は一向に改まらない。各省庁での娯楽費の野放図な使い方をみても、役人は税金を自分のお金だと勘違いしているのではないか。これでは、真っ当に仕事をしている人まで国民から疑いの目で見られるようになる。
 高齢化により増える福祉費用の財源をどうやって確保するか。他の削れる予算を福祉へ回したうえで、国民にも新たな負担を求めなければならなくなるだろう。お年寄りの医療保険制度が問題になっており、時間はない。
 そもそも社会福祉の制度は、政府への信頼が基本になければ成り立たない。そうした仕事をこの政府と官僚は担っていけるのか。「居酒屋タクシー」はそのことを突き付けている。
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タクシー接待 “税金感覚”がないのか
2008年6月7日東京新聞社説
 財務省はじめ中央省庁の職員がタクシー運転手から金品などを受け取っていた問題は、あきれたとしか言いようがない。官僚の倫理観はどこへいったのか。厳正な処分と再発防止の徹底を求める。
 深夜の霞が関には、ずらりとタクシーの列ができる。ほとんどが個人営業の車だ。「役人は上客なんだろうな」と思っていたら、運転手が“接待”するほど「お得意さま」だったわけだ。
 財務省はタクシー運転手から現金や金券、ビールなどを受け取っていた職員が三百八十三人に上るという内部調査結果を発表した。町村信孝官房長官は国会で、問題の職員は環境、総務など計十三省庁・機関で五百二人に達したと明らかにした。今後の調査次第で、職員や関係省庁の数はさらに増えるだろう。
 中でも、財務省主計局の係長級職員は約五年間にわたって一回当たり二千-三千円の現金やクオカードを、年間百五十回にわたって受け取っていた。少なくとも総額百五十万円を超す金額になる。
 いうまでもなく、役人が深夜帰宅する際のタクシーチケット代は税金で賄われている。税金を使ったタクシー料金の見返りに現金を受け取ったのは、いわば「税金の割り戻し分」を自分のポケットに入れたようなものではないか。
 運転手が金品相当額を上乗せしたタクシー代を請求し、役人に払い戻していたなら、税金を横領した形になる。そうでなくても、国家公務員倫理法に触れる可能性がある不(ふ)明瞭(めいりょう)な行為であるのは、間違いない。関係省庁は徹底して事実関係を調べ、法に照らして厳正に処分すべきだ。
 とくに、財政再建のために、真っ先に予算の無駄や非効率を削らなければならない立場であるはずの財務省職員が大勢、かかわっていたのは深刻である。
 「ちょっとした役得」程度に考えたのかもしれないが、こんな甘い税金感覚だったとは、財政を担う官僚のプライドと気概はどうなったのか、と問わざるをえない。
 タクシー運転手が遠距離の上客を確保したい気持ちは分からなくはない。業界の激しい競争はよく知られている。だからといって、役人の特定客に“過剰サービス”しているのでは、一般客は納得しにくい。「それなら、初めから遠距離は割引せよ」という声も出るかもしれない。
 この際、監督官庁や業界はタクシー料金をめぐる実態や問題点の総点検も必要ではないか。

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タクシー接待 この鈍感さにはあきれた
                     新潟日報6月7日 社説
 霞が関のお役人の感覚はやはり世間とずれている。福田康夫首相がいくら「国民目線の行政を」と掛け声を発しても、これでは望み薄ではないか。
 公費でタクシーを使って深夜に帰宅する中央省庁の職員が、運転手から現金や商品券、ビールなどをもらっていた実態が明らかになった。該当職員は十三省庁五百人以上、回数にして一万二千回を超えるという。驚くべき数だ。
 中でも目を引くのは、財務省の多さである。三百八十人余りが接待を受けていた。このうち埼玉県北部に住む職員は、五年間で現金など二百万円相当の金品を提供されていた。
 深夜まで仕事に追われた職員がタクシーで帰り、その料金を公費で負担することまでは仕方がない。だが、そのことで接待を受けていたとなれば話は別だ。しかも範囲が広い。役人全体のモラルが疑われて当然だ。
 タクシー業界は競争が激しい。運転手には深夜の上得意客を何とかつなぎ留めておきたいという思いがあったろう。現金提供は行き過ぎだが、その心理は分からないでもない。
 だからこそ、利用する側がサービスを遠慮するべきだった。国民の税金を集め、それを使う公務員が、公金を元手に便宜供与を受けることに痛痒(つうよう)を感じない。問題の本質はここにある。鈍感にもほどがある。
 それにしてもカネをめぐる官の不祥事が後を絶たない。防衛省では前事務次官が装備品納入に便宜を図る見返りに業者からゴルフ接待を受け、現金をもらっていた。道路特定財源で職員用の電動マッサージチェアを購入していたケースがあった。根っこは同じだ。
 今後の年金財源をめぐって、消費税率引き上げ論議が本格化しそうだ。しかし、税金の大元締である財務省が接待タクシーの最大顧客では国民の理解は得られまい。社会保険庁の年金記録不備などにより、ただでさえ国民の反感は強まっている。
 タクシー接待問題を受け、福田首相は「当たり前のことをどうして守れないのか」と強く批判した。政府は職員の処分など厳正な対応を約束した。きちんと守ってほしい。
 政府には同時に役所の業務効率化にも手を付けてほしい。国会開会中は議員からの質問通告を深夜まで待つ。このため残業が急増する。財務省職員への接待が突出したのは、それだけ残業が多いせいだろう。
 夜遅くまで残業を強いられ、仕事一辺倒の生活しかできないのでは官僚の意識が世の中と遊離する。国民目線の政策立案など無理な注文だ。今回の問題はこうした現状を改善する好機だ。処分だけで済ませてはならない。]


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社説:居酒屋タクシー 税金でいい思いは許されない
毎日新聞 2008年6月7日 
 13の中央省庁・機関で500人余りが深夜タクシー利用に際して、商品券などを受け取ったり、ビールなど飲食の接待を受けていたことが明らかになった。中でも、財務省では、財務省本省、国税庁に在籍する2681人のうち、約15%にのぼる383人がタクシーの運転手から、何らかの金品を受け取っていた。そのうちの一人は現金だけでも187万円を受け取っていた。
 国の予算から支出される深夜帰宅などのタクシー利用で、運転手から供応を受けることは、公務員として許されることではない。こうした公務員倫理の緩みは許すわけにはいかない。政府は早急に税金が使われている全組織の実態を明らかにすべきである。
 今回、明るみに出た官僚が深夜に公費でまかなわれるタクシーチケットで乗車した際の接待問題は、三つの視点からとらえられる。
 第一は、公務員の間に、タクシー代金が税金で支払われるという認識が欠如していたのではないかということだ。行政は税金でまかなっているのであり、公費の支払いで対価を受け取ることは、犯罪行為といっていい。財務省は、同省がタクシー業界と利害関係がなく、国家公務員倫理規程で禁止されている行為には当たらないとの見解だが、納税者が納得できる説明ではない。
 そこで、公務員の金品授受には、より透明性の高いルールが必要である。公費が支払われる場合は利害関係のありなしにかかわらず、金品の受け取りは禁止しなければならない。
 第二は、10年前に接待汚職事件で当時の大臣、事務次官が引責辞任した財務省(旧大蔵省)の体質の問題である。利害関係がなければいいとか、1回あたりの金額が大きくなければ金品の供与は許されるというおごりや甘えの空気があるとすれば、深刻である。
 財務省は財政再建の実現に向け、歳出削減の先頭に立たなければならないが、これでは示しがつかない。今回の財務省調査でも予算編成を担当する主計局、税の徴収に当たる国税庁の職員の金品受け取りが多かったことは、影響が大きい。綱紀が緩んでいては財政再建はできない。
 第三は、中央省庁の職員の残業問題である。深夜のタクシー利用が多いのは国会への対応などで、勤務が深夜まで及ぶからだ。役人は日付が変わるまで仕事をするのが常識といった悪弊は変えなければならない。
 公務員制度改革と言う以上、こうした問題にも踏み込む必要がある。これは国会改革でもあるのだ。
 今後の調査に際しては、金品授受のみならず、タクシーチケットが適正に使われているかも十分、チェックしなければならない。
 財政再建が正念場を迎えているいま、公務員は身ぎれいでなければならない。
東京朝刊
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社説2 役人の余計な仕事こそ問題
2008年6月7日 日経
 財務省、総務省など中央官庁の役人たちが深夜帰宅で使ったタクシーの運転手から現金や商品券などを受け取っていた事実が判明した。かつての「接待漬け」当時に比べれば金額は少ないものの、公費で賄うタクシーの運転手から金品をもらうのは良いわけがない。

 綱紀粛正を徹底してほしいが、この際、不適切な行為の温床となった連夜のタクシー帰宅そのものを見直したらどうだろうか。財務省本省のタクシー代は国税庁分を含め2006年度で4億8000万円。少ない金額ではない。大勢が深夜まで働いている役所は残業代も膨大だ。

 そもそも中央官庁では世間一般の勤め人に比べて夜型の人が多い。職位にもよるが、深夜2時ごろ役所を出て、翌朝は10時ごろ席につく人が結構多い。この夜型の勤務を何とかできないものか。

 一つは明るいうちにさっさと仕事を片づける習慣を身に付けてもらうことだ。米国政府では午前6時ごろ出勤し、夕方の5時ごろ家路に就く役人も珍しくない。

 もう一つ、役人を夜型にしている原因に、翌日の国会で質問する議員から事前に質問内容を聞き、翌朝までに答えを用意する慣習がある。「大臣に恥をかかせないため」というが、実際は大臣が役人の敷いた路線を踏み外さないよう振り付ける狙いも大きい。

 この答弁の下書きのほか、様々な役所間調整や議員への根回しなどで時間を取られ、夜が遅くなる人も多い。役人がいまだに政治の中枢にいる証しだろう。

 閣僚はどんな質問にも役人に頼らず対応できるよう準備しておくべきだ。政策立案も役人任せでは困る。国会は閣僚の負担を減らすよう質疑で副大臣をもっと活用するとか、政策立案のため政策秘書制度を充実させる方法を考えてよい。役所に情報を独占させないで、日ごろから開示を徹底させておくことも重要だ。

 これらは政治を官僚の手から政治家へ移すうえでとても大事である。裏返せば、政治家主導への改革が不十分なため役人のタクシー帰宅が多いともいえる。役人には余計な仕事をさせず、早く電車で帰れるようにした方がよい。


2008年06月07日(土)  四川大地震:せき止め湖満水 決壊の大惨事が起こるか

 6月6日20時54分の記事では「水位も満水まで50センチを切った」と出ていたが、23時06分の共同通信によれば「水位が満水まで約13センチのレベルまで上昇、一両日中に水の流出が始まるとの見通し」であるという。何しろ、せき止め湖の水量は、日本の黒部ダムを上回る2億2370万立方メートルという桁外れの規模なのである。

 決壊して時の被害も桁外れである。
1、堤の3分の1が決壊した場合、約25万人の生活の基盤〔農地・住宅・公共施設の一切〕が壊滅する。
2、全面決壊の場合は下流の130万人生活基盤が壊滅する。
 
 上流の小型せき止め湖が決壊し、ドミノ式に唐家山ダムが前面決壊するのではないだろうか。自然災害の凄まじさが刻々と迫っている。


満水まで13センチ、流出間近 土砂ダム、25万人が避難
2008/06/06 23:06 【共同通信】
せき止め湖、決壊の懸念強まる 四川大地震
2008年6月5日23時3分配信 産経新聞
四川大地震:せき止め湖満水 決壊の恐れも
毎日新聞 2008年6月6日 20時54分
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満水まで13センチ、流出間近 土砂ダム、25万人が避難
2008/06/06 23:06 【共同通信】
 【成都6日共同】中国四川省綿陽市当局者は6日、四川大地震の土砂崩れで川がせき止められてできた同市北川県の「唐家山・土砂ダム」について、同日午後9時(日本時間同10時)までに水位が満水まで約13センチのレベルまで上昇、一両日中に水の流出が始まるとの見通しを示した。
 同市災害対策本部当局者によると、水位の上昇とともにダムが決壊する恐れも強まっており、市当局は、堤の3分の1が決壊した場合に備えて下流の約25万人を6日午後までに高台などに避難させた。
 同ダムには2億立方メートルを超す水がたまり、全面決壊の場合は下流の130万人が被災する可能性も指摘されているが、地元の四川テレビは6日「全面決壊の可能性は低い」と伝えた。温家宝首相は「1人も死傷者を出すな」と指示している。
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せき止め湖、決壊の懸念強まる 四川大地震
2008年6月5日23時3分配信 産経新聞

 中国・四川大地震で土砂崩れによって川がせき止められてできた四川省北川県・唐家山の「せき止め湖」が5日、満水に近づいた。水位は、決壊防止のために造った排水路の高さまで迫っており、間もなく排水が始まる見通しだが、水抜きが間に合わず決壊するとの懸念が高まっている。災害対策本部は同日夜、約60キロ下流の江油市九嶺鎮などで、関係車両以外の通行を禁止した。
 中国中央テレビなどによると、せき止め湖の水位は5日午後2時(日本時間同3時)現在で、満水まで1メートルを切った。6日午前2~4時ごろには、決壊防止のために造られた排水路を通じた排水が始まる見通しだ。
 しかし、現地では土手から水がしみ出しているとの情報もある。温家宝首相は5日午後、現地をヘリコプターで視察し、「今、最も重要な時期にある。住民に犠牲者を出さないことが最重要だ」と述べた。
 下流域では九嶺鎮で約1万8000人、さらに下流の綿陽市で約25万人が高台などに避難しているが、軍が付近に残っている住民がいないかどうかを調査。住民の安全確保に全力を挙げている。(成都=中国四川省 川越一)
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四川大地震:せき止め湖満水 決壊の恐れも
毎日新聞 2008年6月6日 20時54分
 【成都(中国四川省)成沢健一】中国・四川大地震の土砂崩れで川が埋まってできた四川省北川県の巨大せき止め湖「唐家山ダム」が6日午後、ほぼ満水になった。決壊を防ぐために造った排水路から自然に流れ出す構造だが、水抜きが追いつかなければ決壊する恐れがある。
 新華社通信によると、午後2時(日本時間同3時)、せき止め湖の水量は、上流からの水が流れ込み、日本の黒部ダムを上回る2億2370万立方メートルに達し、水位も満水まで50センチを切った。降雨による急激な水位上昇、あるいは上流の小型せき止め湖が決壊した場合、ドミノ式に唐家山ダムが決壊する恐れもある。
 中国の温家宝首相は6日、四川省綿陽市に設置された唐家山ダム対策本部を訪れ、「ダムの水量が増せば、危険も増える。安全性と科学を基礎とした思い切った選択も必要だ」と述べ、爆破も選択肢の一つに含む緊急対策を指示した。





2008年06月06日(金)  公費タクシーの金品受領、13省庁で502人


 4月10日毎日タクシーで帰り一人で年190回500万円を使ったという職員がいた。この人のことはその後目に留まるような報道はない。
http://www.enpitu.ne.jp/usr2/bin/day?id=22831&pg=20080410
言いたいことは、湯水のように税金を使う官僚がいるという怒りである。

 今日の報道はさらに次元に低いこそ泥程度の醜悪な報道である。なんと公費タクシーを使い、運転手から502人が1万2400回も金品を受領していたというのだ。「自宅までのタクシー料金は1回約2万3000円で、8回とも同じ個人タクシーの運転手だった」〔読売から〕

 運転手の立場からすると深夜料金で一回の料金が2万3000円でしかも自分を指名してくるお客であれば、2~3000円のビール券でお礼をしようという行動は理解が届く。問題は公費でタクシーを使う見返りに謝礼を受け取るなどは、まさにコッパ役人のすることである。今回の事件はコッパ役人の行動ではなく、中央省庁の高級官僚の行為であることに多くの国民はショックを受けたのではないか。

 町村官房長官は、午前の記者会見で「誠に公務員にあるまじき行為だ。実態を調べて厳正に対処してもらう」と、省庁別の人数では、財務省が383人と突出している。この役人たちは人から物を貰うことに慢性化しているのだろう。高級官僚という肩書きを外せばただの人であるという自覚は必要だ。総ての肩書きを外した時に何が出来るか、ここに人としての価値があると思う。


公費タクシーの金品受領、13省庁で502人
                     2008年6月6日 読売新聞
タクシー接待:計502人、1万2400回
                     2008年6月6日 毎日新聞 
タクシー問題、金品受け取り500人超 13省庁・機関
                      2008年6月6日 日経
ビールなどの授受は36人=道運法の調査も-冬柴国交相
                    2008年6月6日  時事通信
タクシー接待で金品受領500人余 官房長官、職員処分の意向
2008年6月6日 中日新聞

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公費タクシーの金品受領、13省庁で502人
                   2008年6月6日 読売新聞
財務省などの職員が深夜帰宅の際に公費で乗ったタクシーの運転手から現金やビールなどを受け取っていた問題で、こうしたサービスを受け取っていた職員は13省庁で502人にのぼることが6日、各省庁の集計で分かった。

 環境省では約20年前から同様のサービスを受けていた。一方、国土交通省は、タクシー運転手が現金を渡していた場合は道路運送法に抵触する可能性があるとして調査に乗り出すことを決めた。
 本省職員約680人のうち少なくとも11人がビール券や飲み物の提供を受けていた環境省では、全職員約1000人を対象に再調査する方針を決めた。
 判明した11人のうち、20歳代の男性職員は、2006年度に34回タクシーで帰宅し、うち8回で計1万5000円相当のビール券(1回当たり2、3枚)のほか、缶ビールやつまみを受け取っていた。自宅までのタクシー料金は1回約2万3000円で、8回とも同じ個人タクシーの運転手だった。
 職員10人がタクシーの運転手からビールやつまみなどを受け取っていた文部科学省では、渡海文科相が閣議後会見で「サービスとして受け取ったんだろうが、疑義をもたれる行為は慎むべきだ」と述べた。
 また、内局職員計1342人を対象とした調査で、計10人がビールやつまみの提供を受けていたことが分かった防衛省の石破防衛相は「まだ個別不明の部分があるので問題はないとは言い切れない」と述べた。
 総務省でも、行政管理局の課長補佐クラスの男性職員が、クオカード(500円相当)を複数回にわたり、受け取っていた。この職員は03年度から5年間にわたり、ビールやつまみの提供を20回程度、受けていた。別の18人の職員も缶ビールとつまみを受け取っていたという。増田総務相は「場合によっては公務員倫理法令上の問題も検討する必要があるかもしれない」と述べた。
 いまだに調査結果を公表していない厚労省では、舛添大臣が「結果がでたらすぐ公にしたいと思っている」と述べた。
 額賀財務相は、財務省の職員383人が公費で乗ったタクシーの運転手から現金やビールなどを受け取った問題について「国民の疑惑、不信を頂いたことは誠に遺憾だ」と陳謝した。 
 一方、冬柴国交相は6日の閣議後の会見で、現金の受け取りについて「割り戻しになるのではないか」との見方を示し、タクシー事業者らから道路運送法に抵触していないか事情を聴く方針を明らかにした。また、商品券などについても「換金性の高いものは問題だと思う」と述べた。道路運送法は、タクシー事業者が認可された運賃から客に一部を払い戻す「割り戻し」を禁止している。
(2008年6月6日12時52分 読売新聞

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タクシー問題、金品受け取り500人超 13省庁・機関
                   2008年6月6日 日経
 町村信孝官房長官は6日午前の衆院決算行政監視委員会に出席し、財務省など中央官庁の公務員が深夜タクシーの運転手から金品を受け取っていた問題について、提供を受けた職員数が13の省庁や機関で約500人を超えたことを明らかにした。これに関連し、福田康夫首相は「公務員は倫理を厳しく律せられている。国民から疑念を抱かれることをしてはいけないという当たり前のことがなぜ守られないのか」と語った。
 民主党の長妻昭氏への答弁。町村長官によると、深夜タクシーの運転手から現金や金券、ビールなどを中央官庁の公務員が受け取った回数は累計で約1万2400回に達した。このうち財務省職員のひとりは、あわせて187万5000円の現金の提供を受けていた。現在、調査中の省庁もあり、職員数や回数が今後増える可能性もある。(12:26)
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ビールなどの授受は36人=道運法の調査も-冬柴国交相
                    2008年6月6日  時事通信
 財務省職員が公費で利用したタクシーの運転手から金品の提供を受けていた問題に関連し、冬柴鉄三国土交通相は6日の閣議後記者会見で、国交省の職員36人も深夜の帰宅時に運転手からビールや栄養ドリンクなどを受け取っていたことを明らかにした。公表したのは2007年度分で、計249回に上る。現金や商品券を受け取った事例はなかったという。
 また財務省職員が現金や金券を受け取っていた問題に関しては、「(道路運送法で禁じている)料金の払い戻しになる。商品券なども毎回渡していれば問題」と指摘。その上で、タクシー業界を所管する立場として、法律に抵触していたかどうか実態調査を進める考えを示した。

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タクシー接待で金品受領500人余 官房長官、職員処分の意向
2008年6月6日 中日新聞
 町村信孝官房長官は6日午前の衆院決算行政監視委で、深夜タクシーから金品を受け取っていた中央省庁の職員数が計500人余、乗車回数が延べ約7900回に上るとの調査結果を明らかにした。職員が乗車中に運転手から手渡された金品数の合計は、約1万2400件だった。
 調査は各省庁ごとに行われ、期間がそれぞれ違う上、町村氏は「一部は調査中」と説明しているため、さらに増える見通しだ。
 福田康夫首相は、明らかになった実態について「びっくりした。国民から疑念を抱かれることを一切すべきではない。当たり前のことを、どうして守れないのか」と官僚の体質に強い不快感を表明した。
 町村氏は午前の記者会見で「『李下(りか)に冠を正さず』と言うが、誠に公務員にあるまじき行為だ。実態を調べて厳正に対処してもらう」と、該当職員の処分を含め対応する考えを示した。
 省庁別の人数では、財務省が383人と突出。接待問題を独自に調べてきた民主党の長妻昭氏は「徹底調査すべきだ」と求めた。
(中日新聞)











2008年06月05日(木)  食料サミット

あらゆる分野で国家の支配力が大幅に衰えているように思う。食料の相場は穀物メジャーが支配している。40カ国以上の首脳の演説で始まった「世界の食糧安全保障に関するハイレベル会合」(食料サミット)は5日、食糧危機への対応の指針を盛り込んだ政治宣言を採択して閉幕する。しかし、食料価格高騰に対する具体策は何一つ報道されていない。

石油・食料の価額は石油メジャー・穀物メジャーの掌中にあるのだ。貧しい国・無資源の国は、巨大な多国籍企業の餌食になっているように映る。



輸出規制の「抑制」必要=バイオ燃料は研究と対話を-食料サミット、閉幕へ
                       2008/06/05  時事通信
輸出規制、表現弱め「抑制が必要」…食糧サミット宣言案
2008年6月5日読売新聞
バイオ燃料:「食糧安保の観点必要」と食糧サミット宣言に
毎日新聞 2008年6月5日
参考
世界の穀物価額の狂乱
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=756901202&owner_id=3230765
食糧高騰―市場の暴走
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=779152303&owner_id=3230765



輸出規制の「抑制」必要=バイオ燃料は研究と対話を-食料サミット、閉幕へ
                             2008/06/05  時事通信
 【ローマ5日時事】福田康夫首相ら40カ国以上の首脳の演説で始まった「世界の食糧安全保障に関するハイレベル会合」(食料サミット)は5日、食糧危機への対応指針を盛り込んだ政治宣言を採択し、閉幕する。宣言案は食料輸出規制を含む貿易制限を「最小限に抑える必要性」を確認するとともに、バイオ燃料に関し「徹底的研究」と「国際対話の促進」をうたっている。
 サミットでは、国連が食糧安全保障の確立に向けた包括対策の概要を発表。日本は7月の北海道洞爺湖サミット(主要国首脳会議)で、今回の政治宣言などを踏まえてより具体的な食糧危機対策を取りまとめる方針だ。
 約150の参加国の代表は3日にわたった食料サミットの会期中、輸出規制、バイオ燃料生産、農業補助金の是非をめぐり激論を展開した。一方、食料価格高騰で苦境に陥っている貧困層への緊急援助や、アフリカ諸国を中心とする開発途上国の農業開発支援が不可欠との認識では一致した。
 宣言案はこうした議論を受け、価格高騰の負の影響に対処するため「緊急かつ協調した行動を取る」との国際社会の決意を表明。短期的措置として、途上国支援の強化や必要資金の確保、農家に対する種子・肥料の供給体制の確立などを列挙した。

輸出規制、表現弱め「抑制が必要」…食糧サミット宣言案
2008年6月5日読売新聞


 【ローマ=白川義和】ローマで開かれている国連食糧農業機関(FAO)主催の「食糧サミット」は4日夜、全体委員会を開き、議長が示した宣言案で大筋合意した。

 5日に採択される。
 関係筋によると、争点になっている食糧の輸出禁止など貿易規制に対して、宣言は「抑制する必要性」を指摘する見通し。日米などは「輸出禁止、制限などの貿易措置を取らないよう求める」との文言を提案していたが、輸出国の反対で表現が弱められた。
 バイオ燃料については、「徹底的な研究」と「国際対話の促進」がうたわれる見込みとなった。宣言の原案はバイオ燃料生産について「国際的な協力の枠組みと政策指針作り」の必要性を盛り込んでいたが、生産国の米国やブラジルの反発で削られ、政策指針への言及は見送られた。食糧サミットは5日、宣言を採択して閉幕する。
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バイオ燃料:「食糧安保の観点必要」と食糧サミット宣言に
毎日新聞 2008年6月5日
 【ローマ藤好陽太郎】ローマで開かれている食糧サミットで採択される宣言のバイオ燃料部分の最終案が4日明らかになった。最終案は「バイオ燃料をめぐる課題については、食糧安全保障と環境の観点で対処することが不可欠だ」との表現を盛り込んだ。バイオ燃料の生産が、食糧生産と競合しない必要があるとの認識を示したもの。
 最終案はさらに「バイオ燃料の生産と利用について、徹底的な研究が不可欠」と強調。国際的な対話を継続させることも明記した。宣言は最終日の5日に採択される。
 バイオ燃料は穀物価格高騰の原因と指摘されている。宣言をめぐって、食糧輸入国が「バイオ燃料が食糧安全保障を脅かしている」などの文言を盛り込むよう要請。これに対し一部の食糧輸出国は「バイオ燃料の生産は食糧安全保障とは関係ない」として拒否する姿勢を見せ、調整が続いていた。
 


2008年06月04日(水)  原油・鋼材値上げで総ての物価が上昇


2006年11月のガソリン価額は123円であった。
http://news.livedoor.com/article/detail/2687833/
現在は170円で38%の上昇である。原油が1バレル200ドルまで行くと、ガソリンは1リットル210~220円になるという。こうなると79%の上昇になる。

鉄鋼用の石炭の価格は、1年間で3倍になり、鉄鉱石も約65%上昇は衝撃的であった。
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=804705857&owner_id=3230765#comment
火力発電用石炭も2倍
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=807697556&owner_id=3230765#comment

鉄鋼業界のコスト増は3兆円に達した。トヨタ自動車などの車体向けの鋼板は約3割上がり、1トン当たり10万円の大台を初めて超えた。 松下電器産業など電機各社向けの鋼材価格も、2~4割のアップで大筋合意した。造船、建設の鋼材も大幅値上げとなる。

物価われわれ消費者には、物価がどれだけ上昇するのか見当が付かないが。しかし、全体の流れからすると数年で4割の物価上昇は確実な印象を受ける。庶民は生活そのものの根本を見直さないと、破産する家庭が続出するだろう。

鋼材値上げ 車や家電の価格にも波及か
2008年6月3日付・読売社説
 鋼材値上げ、造船用も妥結 1トン=3万円近いアップ
2008年05月17日朝日新聞
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鋼材値上げ 車や家電の価格にも波及か(6月3日付・読売社説)
 
世界的な資源高が、鉄にも及んでいる。自動車や家電などの価格にも波及しかねない。
 新日本製鉄など鉄鋼各社が、自動車や電機などユーザーと進めていた今年度の鋼材価格交渉がほぼ決着した。
 トヨタ自動車などの車体向けの鋼板は約3割上がり、1トン当たり10万円の大台を初めて超える。26年ぶりの最高値更新だ。
 松下電器産業など電機各社向けの鋼材価格も、2~4割のアップで大筋合意した。造船、建設の鋼材も大幅値上げされる。
 鉄鋼用の石炭の価格は、1年間で3倍になり、鉄鉱石も約65%上昇した。鉄鋼業界のコスト増は3兆円に達する。
 業界の合理化努力では、これだけの巨額なコストアップ分を吸収できないというのが、鉄鋼各社の主張だ。
 価格交渉は当初、値上げ幅を巡り、難航したが、トヨタなどユーザー各社は、最終的に大幅値上げを受け入れた。
 ユーザー企業にとっては、高品質の鋼材を確保することが、車の軽量化や家電製品作りのカギを握る。鉄鋼業界と連携を保つことによって、鋼材などの安定的な調達を最優先した結果といえる。
 鉄鋼業界では、世界最大手のアルセロール・ミッタルが、鋼材値上げなどの価格決定をリードしている。今回の決着は、日本も「売り手有利」の市場構造になっていることを示すものだ。
 今後の焦点は、鋼材値上げによるコスト増をユーザー企業がどのように克服するかだ。
 自動車業界のコストは、他の原料上昇なども含めて1兆円近く増えると予想される。北米市場の不振や円高などに加えて、鉄の値上げは経営の重荷となろう。
 業界内では、車体などに使用する鋼材の種類を減らして、原価の低減を目指す動きがでている。車両価格への転嫁を、できるだけ抑える狙いだろう。
 だが、どこまで価格転嫁を抑止できるか。仮に値上げに踏み切れば、ただでさえ、国内の自動車販売が低迷している中で、買い控えを招き、販売不振に拍車がかかりかねない。今後、難しい判断を迫られる。
 電機業界なども、コスト増を吸収する努力とともに、価格転嫁を模索するだろう。
 家電製品などにも値上げが波及すれば、食料品やガソリンの値上げなどと同様に、国民生活を直撃する。影響の広がりに注意しなければならない。
(2008年6月3日01時50分 読売新聞)
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鋼材値上げ、造船用も妥結 1トン=3万円近いアップ
2008年05月17日朝日新聞
 新日本製鉄とJFEスチールは、造船大手の三菱重工業との鋼材価格交渉で、1トンあたり3万円近い値上げで大筋合意した。トヨタ自動車との交渉も2万円台後半の値上げ幅で15日に正式に決着したが、造船向けは、需給の引き締まりを背景に、これを上回る上げ幅となった模様だ。
 造船業界の交渉のかぎを握る三菱重工は、安定調達も考え、鉄鋼側が提示した3万円の値上げをほぼ満額のむことにした。
 値上げが実現すると、造船用鋼板の価格は1トンあたり10万円を超える。ただ、韓国など海外では既に10万円を超える取引がふつうになっており、こうした状況も交渉での鉄鋼側の立場を強くした。
 国内の造船18社が使う鋼材は年間440万トン。単純計算すると負担増は1300億円以上で、08年3月期の各社造船部門の営業利益合計を大幅に上回るのは確実だ。


2008年06月03日(火)  給料上がらず物価高騰どうなるの

 友人から「給料上がらず物価高騰 1バレル200ドルで起こる『超貧乏』」
というJ-CASTニュースが送られてきた。どうも原油が1バレル200ドルまで高騰するようで数年前の6倍である。過日ロシアでの空前の原油景気の記事を読んだが、ダメージを受ける国は数知れない。

 原油が1バレル200ドルまで行くと、ガソリンは1リットル210~220円になるという。1バレル200ドルに達した場合、1世帯あたりの年間の家計負担は7万4756円増加すると推計されている。ただし、ここには石炭や穀物の価格高騰は含まれておらず、常識的に考えると年間24万円を超える負担増になる気配である。

 若い人の集まりに「発芽玄米ごはん」おにぎりを持っていくことがある。生活の厳しさを「発芽玄米ごはん」で乗り切れというアドバイスである。参考までに発芽玄米ごはんのコストを下記に添付した。ゴマをたっぷり付けたおにぎり23個が666円(1個29円)で出来るのである。「発芽玄米ごはん」と「ゴマ」があれば栄養価も高いし、これだけで栄養不足になることはない。少なくとも発芽玄米ごはんを主食にするのであれば、『超貧乏』になることはない。
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          発芽玄米ごはんの試食会の説明
                        ヘルシーライフの会
*発芽玄米ごはんのコスト

1、 玄米  
30キロ     9000円前後
10キロ     3000円・・・キロ300円
10カップ    1.65キロ 
価 額     495円 ・・・300円×1.65キロ

2、 ゴマ  
1キロ     700円
今回      200グラムを使用
価額      140円

3、持参したおにぎりのコスト
玄米     495円
ゴマ     140円
塩       1円
発芽の電気代  20円
ガス   10円     
計      666円
1個当たり 約29円   666円÷23個(約100グラム)=29円 

*発芽玄米ご飯を自分で作るには
1、、発芽器
19800円  ヘルシーライフ(石田みち子)で販売
(コメリ・楽天も同価額です。みち子販売消費税なし)
3、 圧力釜    
5000円  スーパーで販売している。8合用を買う。
高級品は20000円前後で販売されている。
4、炊き方指導
毎週水曜日 ナッレジスクウェアで無料で開催

5、資料
・ヘルシーライフ会報6号 (発芽玄米ごはん特集号)A-4 17ページ
ヘルシーライフ会報13号 (玄米・栄養素特集号)  A-4 5ページ
 
ご希望の方はメールの別紙添付で送信いたしますので以下にメールのご連絡をお願いします。
   daily_vision@yahoo.co.jp

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給料上がらず物価高騰 1バレル200ドルで起こる「超貧乏」
6月1日21時55分配信 J-CASTニュース


1バレル200ドルで石油産業も危機に?
 レギュラーガソリンの店頭価格は1リットル220円にまで上昇、1世帯あたりの家計負担は年間7万5000円増加――これは国際原油価格が1バレル200ドルに達した場合に想定される家計への影響だ。2007年までは1バレル100ドルにも届かなかったのに、近い将来1バレル200ドルを突破するとの見方もここへ来て強まってきた。日本経済が第2の「オイルショック」に陥る可能性は強い。

■1バレル200ドルだとガソリン1リットル210~220円

 原油取引の指標となるWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の先物価格が08年5月22日に一時1バレル135ドルに達した。130ドルを突破するのは史上初めてで、1年前の2倍の水準にまで跳ね上がっている。

 2008年5月22日のウォール・ストリート・ジャーナルは、国際エネルギー機構(IEA)が世界の主要400油田を調査したところ、将来の原油供給は予想以上に伸び悩み、需要を満たすのは困難な状況になっていると報じている。また、同紙は

  「ゴールドマンサックスの、今夏には1バレル最大140ドルまで上がり、09年は1バレル200ドルで推移するという予測が各紙の見出しを飾っている」

 とも報じており、「1バレル200ドル」は現実味を帯びてきている。また一部の国内企業でも200ドルを前提に中期経営計画を策定する企業も出現しているという。

 では、仮に1バレル200ドルに達した場合、国内経済にはどんな影響が出るのか。

  「原油のコストアップがそのまま反映された場合、レギュラーガソリン1リットルあたりの小売価格は210~220円になると見られます」

 と話すのは日本エネルギー経済研究所・中東研究センターの担当者。

 石油連盟会長に就任した出光興産の天坊昭彦社長は2008年5月26日に、08年6月からガソリンなど石油製品の卸価格を1リットル当たり10円程度引き上げる見通しを明らかにしている。他の元売り各社も追随すると見られ、08年6月にはガソリンの店頭価格は170円を超えることがすでに濃厚。1バレル200ドルともなれば、これよりさらに50円ほどの値上げも予想され、企業や家計への影響は甚大だ。

 さらに、第一生命経済研究所は2008年5月23日に「原油200ドル/バレルの衝撃」と題した研究結果を発表。それによれば、2008年度末に1バレル200ドルに達した場合、ガソリン・軽油などの「石油製品」を筆頭に「電力」「都市ガス」「小売」「飲食店」などでの消費価格の値上げの影響を受け、1世帯あたりの年間の家計負担は7万4756円増加すると推計している。

■「タイムラグを伴って甚大な悪影響を及ぼす可能性が高い」

 さらに1バレル200ドルは個人消費や設備投資を押し下げ、2009年度には実質GDPを1.0%、企業の経常利益を7.2%押し下げると予測。それに続く2010年度にも実質GDPを0.9%、経常利益は4.2%押し下げると予測している。「原油価格の上昇はマクロ経済全体で見ても、タイムラグを伴って甚大な悪影響を及ぼす可能性が高い」という分析だ。

  「家計が約7万5000の負担増になるという分析は、あくまで原油価格が200ドルに達した場合のみを想定したものです。石炭や穀物の価格高騰は含まれておらず、実際の家計の負担はこれより増えるでしょう」

 第一生命経済研究所主席エコノミストの永濱利廣氏はJ-CASTニュースに対してこのように話す。

  「オイルショックのときは物価も上がりましたが、給料も上がったので購買力という点では大きな悪影響はなかった。しかし、今回は物価の上昇に対して給料はそれほど上がっていない。先立つものがないため、物凄い節約を迫られることになります。節約が進めば、企業の売り上げが減るという悪循環が起こる。そういう点ではオイルショックのときより深刻です」

 資源自給率が低い日本が被る影響は世界の中でも大きく、日本経済が「原油インフレ」に苦しめられる可能性は強い。


2008年06月02日(月)  「減反政策見直しを」を言う前に

 減反政策見直しなどという珍説を言う前に、日本人が40年前の食生活に戻る運動を展開しなければならないのだ。その基本データを示そう。
1、1962年の米の消費量は一人当たり年間118・3キロであった。2000年では 一人当たり年間消費量が約半分の64キロになってしまった。
2、1963年の米の消費量1341万トン。現在800万トンになっている。この差の541万トンは、小麦の輸入550万トンで埋められている。話は簡単で米を食べない代わりに小麦(パン・麺類)すなわち輸入品を食べているのだ。 
 食料自給率の減少は、国民が作り出しているのである。以前何回も書いたが、全国の家庭で朝パン食を止め、ごはんを食べるとその瞬間に自給率は55%に上昇するのである。
 *朝食にパンの場合の自給率    15%
 *朝食にごはんの場合の自給率   55%
ともかく、輸入食品を食べる割合を減少させるのは、40年前の食生活に戻る必要があるのだ。
品目別の自給率 (http://oshimas.iza.ne.jp/blog/entry/494460/から)
トウモロコシの自給率は   0%・・・飼料として1600万トンを輸入
小麦の自給率は…………13%
大豆の自給率は………… 5%
牛肉の自給率は…………43%・・・・飼料はほとんど輸入
豚肉の自給率は…………52%・・・・飼料はほとんど輸入
鶏肉の自給率は…………69%・・・・飼料はほとんど輸入
水産物の自給率は………52%
乳製品の自給率は………66%・・・・飼料はほとんど輸入
生鮮野菜の自給率は……79%

「減反政策見直しを」官房長官表明
                        2008年6月1日 日経
EU、減反の完全撤廃を提案
                        2008年6月1日 日経
1962年の米の消費量 一人当たり年間118・3キロ・・2000年で64キロ
http://www.yunomae.com/pub/kouhou/200307/7.pdf
1963年の米の消費量1341万トン・・・現在800万トン
http://www.s.affrc.go.jp/docs/report/report6/1.pdf
日本の食料自給率、もうひとつの不安
http://oshimas.iza.ne.jp/blog/entry/494460/
日本は世界最大のトウモロコシ輸入国
http://www.enpitu.ne.jp/usr2/bin/day?id=22831&pg=20080505

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「減反政策見直しを」官房長官表明
                        2008年6月1日 日経
 町村信孝官房長官は31日、都内で開いた国際会議「ラウンドテーブル・ジャパン」で講演し、世界規模で深刻化している穀物価格の高騰問題に関連し「世界で食料不足の国があるのに日本でコメの減反(生産調整)をしているのは誠にもったいない話だ。減反政策を見直していく必要があるのではないか」と述べた。コメの生産量を増やし、輸出などに振り向けるべきだとの考えを示したものだ。(31日 19:21)
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EU、減反の完全撤廃を提案
                      2008年6月1日 日経
 【ブリュッセル=下田敏】欧州連合(EU)の欧州委員会は20日、小麦などの減反政策の完全撤廃を盛り込んだEU農業政策の改革案を加盟国に提案した。世界規模の食糧価格の高騰をにらんだ措置。フィッシャーボエル委員(農業担当)は同日の記者会見で「市場動向や食糧需要の拡大に対応するため農業規制を大幅に撤廃する」と語った。EUは6月中旬に開く首脳会議でも食糧高騰を協議する方針だ。
 EUは耕地面積の10%の作付け制限を設けて小麦などの生産調整を進めてきた。だが新興国の需要増加や洪水、干ばつで食糧価格が高騰。昨年9月に減反政策の一時凍結を決めたのに続き、今回は減反政策の完全な撤廃に踏み切る。EU域内での自給体制を整え、食糧の値上がりを抑える。
 欧州委はバターなどの乳製品の品不足をふまえ、牛乳についても生産調整の緩和を提案。生産枠を段階的に引き上げたうえで2015年には完全撤廃する方針だ。(13:02)
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日本の食料自給率、もうひとつの不安
2008/02/26 14:34
http://oshimas.iza.ne.jp/blog/entry/494460/
あれほど騒がれていた「食の安全」も、イージス艦の衝突事故や、ロス疑惑の再燃などで、なんとなくしぼんだ感がある。しかしながら、一般家庭にとっては、これはエンドレスというか、永遠に無関心ではいられない問題。「週刊東洋経済」2月23日号は、<「食」の戦争>という特集を組んでいるが、そこで気になるデータをみつけた。それは、<世界に依存する日本の食卓――自給率はわずか39%>という項。個々の自給率は、このようになる。

トウモロコシの自給率は…〇%
小麦の自給率は…………13%
大豆の自給率は…………5%
牛肉の自給率は…………43%・・・飼料はほとんど輸入
豚肉の自給率は…………52%・・・飼料はほとんど輸入
鶏肉の自給率は…………69%・・・飼料はほとんど輸入
水産物の自給率は………52%
乳製品の自給率は………66%・・・飼料はほとんど輸入
生鮮野菜の自給率は……79%

「週刊東洋経済」によれば、このデータの出所は、農林水産省の2006年度確定値で、食料自給率の平均39%(カロリーベース)は、スイス49%、韓国473%を下回り、先進国で最下位とか。もうひとつ、気がかりなのは、食料によっては、輸入国がほぼ1国、ないし数か国にかたよっていることだ。上記の最大の輸入国とその比率は、つぎのようになる。

トウモロコシの最大の輸入国は…米国で96・3%
小麦の最大の輸入国は…………米国で53・8%
大豆の最大の輸入国は…………米国で76・5%
牛肉の最大の輸入国は…………豪州で87・4%
豚肉の最大の輸入国は…………米国で28・4%
鶏肉の最大の輸入国は… …ブラジルで93・1%
水産物の最大の輸入国は………中国で22・4%
乳製品の最大の輸入国は………豪州で28・0%
生鮮野菜の最大の輸入国は……中国で46・4%

これはなにを意味しているかといえば、米国、豪州、ブラジル、中国などの間に、なんらかのアクシデントがあった場合、それぞれの食料がストップする恐れがある、ということだ。低すぎる食料自給率には、もうひとつの不安要素がひそんでいるのを忘れるわけにはいかないのである。




2008年06月01日(日)  米の農産物輸出総額が過去最高の見通し

 米農務省は5月30日、2008年会計年度(07年10月~08年9月)の農産物輸出総額が前年度比32%増の1085億ドル(約11兆4400億円)と、過去最高になるとの予測を発表した。少々過去のデータを並べてみよう。
2000年  507億ドル  5兆5000億円・・・1ドル110円で表示
2005年  625億ドル  6兆8000億円
2007年  775億ドル 8兆5000億円
2008年  1085億ドル 11兆4400億円・・・1ドル105円で表示

日本の農業は衰退どころか壊滅しいていく危険がある。農業をここまで衰退させた責任は政治にある。終戦直後に出来た農地法・農振法でがんじがらめに規制してきた顛末なのである。農協は誰のためにあるのか。農協のために農家があるという時代があった。土地改良区は誰のためにあるのか。土地改良区の全国の借金の合計はいくらあるのかなどは全く社会に公表されていない。 農家は減反して米を作らなくとも、土地改良の負担金を払わなければならないのだ。道路に5兆円単位のお金を使うのであれは、農業用水路・基盤整備事業で残っている借金を税金で解消してやるべきである。日本の農業を壊滅から救う第一歩は、農家が払う土地改良区の負担金の解消である。ともかく、日本は米国の食糧戦略のなすがままに操られる属国になっている。

米の農産物輸出総額が過去最高の見通し、穀物価格高騰で
                    2008年5月31日 読売新聞
米国農務省、2008年度の農産物輸出額は引き続き増大と予測
http://lin.lin.go.jp/alic/week/2007/sep/783us.HTM
日本は世界最大のトウモロコシ輸入国
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=796468758&owner_id=3230765
巨大な利益を上げる穀物メジャー
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=795221838&owner_id=3230765&org_id=796468758

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米の農産物輸出総額が過去最高の見通し、穀物価格高騰で
      2008年5月31日 読売新聞
 【ワシントン=矢田俊彦】米農務省は30日、2008会計年度(07年10月~08年9月)の農産物輸出総額が前年度比32%増の1085億ドル(約11兆4400億円)と、過去最高になるとの予測を発表した。
 最近の世界的な穀物価格の高騰を受けたもので、2月時点の予測(1010億ドル)から上方修正した。
 輸入の総額は、前年度比12%増の785億ドルと予測し、差し引きの農産物貿易黒字額は、前年度の約2・5倍となる300億ドルに達する見通しだ。
 輸出相手国別で、日本は18%増の114億ドルを見込み、カナダ、メキシコに次ぐ。
 成長が著しい中国への輸出は49%増の105億ドルと、日本に迫る規模になる。シェーファー米農務長官は「農産物の輸出増加は、貿易全体の中で農業を有望分野に押し上げている」と指摘している。

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石田ふたみ