『日々の映像』

2004年02月29日(日) 松本智津夫に死刑の判決

 日々の映像を書き始めた1997年以降もオウム真理教に関する膨大な報道があった。しかし、この日々の映像で取り上げてコメントを記述することはなかった。その理由は、怒りを含んだバカバカしさであった。

 私の怒りの対象は松本智津夫もさることながら、どうして、この程度の人間に多数の若者が巻き込まれていったのかとの怒りであった。一連の事件で計27人が犠牲になり、約6000人が負傷した。これまでの判決で死刑は12人、無期懲役は6人である。 
  
 判決に一部を引用しよう。「一連の犯罪は、人間の尊厳を一顧だにしない無慈悲かつ冷酷非情な行為で、とめどない無差別殺人への暴走が、日本や諸外国を極度の恐怖に陥れた。今も現実から目を背け、被害者や遺族への一片の謝罪もなく、死刑以外の道はない」と。 

 松本智津夫はこの死刑判決を不服として控訴するのだろうか。これほどのバカカバしい税金の無駄遣いはないだろう。この事件の年度別の要点を以下にメモ。
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癒しの森191                           2004年2月29日

          体重の増加を止めるには

 卓効伝承ベスト82という本(著者 自然療法研究所 日下部 玄・発行(株)自然健康社・京都市南区東9条中御霊町49-1)があることを知り取り寄せて概略を読んだ。日本独自の発展を遂げた「和法」を基準とした本である。
 
 この本のなかで、精読して実行に移そうとしているのは「小食・毒出し療法」である。詳しくは省略するしかないがその原理は次の通りだ。

「空腹で全身の細胞が飢える。飢えた細胞が全身の不要物をも消費するまでに活性化する。カロリーの補給を止められた血液が、血管内壁に付着した老廃物脂肪を消費してエネルギー転換を始める。不要老廃物が蓄積した内臓器官でも、同じ浄化作用が進行する」というものだ。

  私なりの解説をすれば、三食の食事前は必ず空腹を感じるようにすべきだと思い実行に移しつつある。このようにすれば、多少でも体内の老廃物脂肪を消費されることになり、体重が増加することはないと思う。友人には「空腹を楽しむ感覚だ」とアドバイスした。  

    ・体内の 老廃物の 排出は 空腹保って 燃焼始まる
     


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メモ 事件の年度別の要点
1989年     「宗教法人オウム真理教」が誕生しる。
1990年     衆院選に立候補。だが、1783票しか取れず落選。
1990年     松本は細菌兵器の研究を指示。
1992年     サリン製造開始。銃やヘリコプターも入手する。
1994年6月   松本サリン事件発生。
1995年3月   地下鉄サリン事件発生。
1995年5月   麻原彰晃こと松本智津夫は逮捕される。
2004年2月   麻原彰晃こと松本智津夫に死刑の判決。


2004年02月28日(土) 米国の破産過去最高の166万件

 世界で最も繁栄しているアメリカ、しかし、社会の底辺では様々な問題が横たわっている。個人の破産申請件数が以下の通り空前なのである。

01年度  143万7354件
02年度  154万7669件・・・前年比7.7%増
03年度  166万 245件・・・前年比5.2%増 

 ここで03年度の破産の内訳を2月26日の毎日新聞から整理してみよう。
企業の破産   3万5037件   前年比  9.1%減
農家の破産      712件   前年比 46.8%増
個人の破産  162万5208件   前年比  5.6%増
  計      166万0245件            

 上記162万5208件の破産の内「部分的な資産保全が許される形式の破産申請が全体の7割(約116万人)を超えている」(毎日から) このことは、以前に書いたがアメリカの破産法は、破産しても最低の生活条件(自宅・自動車・現金3万ドルなど)は保護されるのである。

 しかし、あまりにも容易な破産手続きがこれだけの破産申請となっている側面もある。議会には債務返済をより厳しくする法改正の動きがあるようだ。 
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癒しの森190                          2004年2月28日     
        ガンもストレスが大きな原因の一つ
 
 現在の私の生活のパターンは、午前中は資料整理と、日々の映像の記述にあて、 午後は伊藤公認会計士事務所の顧問の立場で多少の社会活動をしている。

 今週の初めに長らく世話になった会社の社長と懇談した。前回の訪問の時も話が出ていたが、今回もストレスとガン発症の関係が話題になった。翌日、新潟では名ある会社の常務を20年以上勤めたA氏を訪ねる。この会社の社長(兄)と専務(弟)がガンで死亡(ともに60歳前後)した時のてんやわんや話を聞く。

 26日私が28歳の時から交流のあった社長を2年振りに尋ねる。以前よりかなり痩せており、術後ではないかとの印象を受ける。本人ははっきりとは言わなかったが、芳しくない病気の術後のようであった。癒しの森169にも書いたがガンとストレス(心の働き)が密接な関係にあるのだ。

 会社を経営する社長は、日常襲ってくるストレスをどう認識し応戦の思考を固めるかが重要なのである。精神面で負けることは、即病気になるといっても過言でないと思う。そこで、伊藤公認会計士事務所でマネジメント会社とも連携して、経営者の「ストレスの認識の仕方と応戦の思考」(素案)をテーマとしたコンサルタント業務を展開する準備を進めている。

 ・ストレスの 認識方法 多々ありき 風を受けての 思考は如何
     

 





2004年02月27日(金) C型肝炎の感染源「フィブリノゲン」

 2003年5月10日「C型肝炎ウイルスの感染者3万人確認」と題して記述した。何回も報道されてきたが、国内のC型肝炎ウイルス感染者は150万人と推計されていた。この時点では「集団予防接種時の注射器の使い回し、HCⅤに感染し血液の輸血などが原因で広がった」としてあった。

 しかし、現実は「C型肝炎の感染源になったとされる血液製剤フィブリノゲン」(2月22日朝日から)が主役であったのだ。この血液製剤「フィブリノゲン」の製造元は薬害エイズで有名になった旧ミドリ十字(現三菱ウェルファーマ社)だ。詳しくは省略するがミドリ十字の歴代の社長は厚生省OBだった。

 坂口厚労相は「(使用された医療機関の一部である)500だけを公開するのは一貫性がない。それ以外は知らないというのは行政の怠慢。背景を含めて調べて出すべきだ」(2月22日・朝日)と事務方の意向を覆した。 公表を拒んできた同省は方針を転換し、公表される医療機関名は最大5500にのぼる可能性があるという。よくもこれだけ隠して来たものだ。

 主要情報 ①2003年3月31日現在のC型肝炎の感染者 ②C型肺炎の症状 ③C型肝炎になった理由 ④血液製剤「フィブリノゲン」が使われた治療  ⑤血液製剤「フィブリノゲン」投与された推定患者数などは以下にメモ
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癒しの森189                           2004年2月27日

           太陽系に新たな惑星

 太陽系には水星(直径4878キロ)金星(同12103キロ)地球(同12756キロ)火星(同6794キロ)木星(同142984キロ)土星(同120536キロ)天王星(51118キロ)海王星(49528キロ)冥王星(2320キロ)の9つの惑星であることが知られている。

 米カリフォルニア工科大などのグループは、「地球から約70億キロ離れた太陽系の海王星や冥王星より遠い外縁部に、「直径が冥王星の6-7割(1400キロ~1600キロ)の小惑星(2004DWと呼ばれるこの新天体)が存在することを確認した」(2月22日共同通信)という。

 これで太陽の惑星は10になる。ただし太陽系全体の質量となると太陽(直径1390000キロ)が圧倒的なのである。「太陽系の質量の99.8%を太陽がしめている」(宇宙のなぞから・アドレス省略)とあるように、9つの惑星の質量合計が太陽系全体の0.2%しかないのである。このことはいかに太陽が大きいかを示している。
 
 何回も書いたが、地球を1メーターとすると、太陽の直径は109メーターもあるのだ。 質量を計算すると、地球は太陽の1,295,000分の1しかないのだ。太陽から見れば点のような地球が、太陽に甘えて廻っているようだ。

   ・この地球 全てのことは 太陽の 恵みによって 輝くいのち
     


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メモ①2003年3月31日現在のC型肝炎の感染者(2003年5月10日の日々の映像から)
           検診を受けた人     感染者    感染率
 節目検診     123万2387名    1万3820名     1・1%
 節目外検診    59万4406名     1万5989名     2・7%
   計       182万6793名     2万9809名     1・6%

(節目とは40歳から5歳刻みで70歳までの年齢の人が対象の検診。節目外とはこれ以外の年齢であっても過去に肝機能異常を指摘されたことがあるなど感染のリスクの高い希望者を対象にした検診)

メモ② C型肺炎の症状(2003年5月10日の日々の映像から)
C型肺炎は前記した通り慢性肝炎の段階ではほとんど自覚症状かない。更に進んで肝硬変になるとやっと症状(倦怠感・満腹感・吐き気・発熱・筋肉痛など)を感じるようになる。ここまで行く前に、健診によって発見する必要があるのだ。 

メモ③ C型肝炎になった理由(2月20日・朝日から)
濃縮血液製剤は数千人以上から集めた血液を混ぜてつくり、当初は非加熱だったため、ウイルス感染の危険性が高かった。87年、加熱処理に切り替えられたが、その後も肝炎感染の報告があり、94年に化学処理されるようになってから肝炎発生はなくなっている。

メモ④ 血液製剤「フィブリノゲン」が使われた治療(2月20日・産経から)
【産科・婦人科】 帝王切開、前期破水、切迫流産、子宮筋腫、卵巣がん
【肝臓、消化器病】 肝硬変、胃潰瘍(かいよう)、下血、腸閉塞
【手術、外傷】 術中・術後の出血、やけど、全身打撲
【悪性腫瘍(しゅよう)】 白血病、肺がん、食道がん、乳がん
【感染症、出血】 肺炎、血尿、脳内出血、出血性ショック

メモ⑤ 血液製剤「フィブリノゲン」投与された推定患者数(2月20日・産経から)
 C型肝炎ウイルスの感染源となった恐れがある問題で、厚生労働省が納入先の医療機関リストを公表することになった血液製剤「フィブリノゲン」は、64年に承認された。本来は先天的に血液凝固因子が少ない患者に使用されるが、止血や臓器・組織の接着効用があるため、産婦人科や外科、整形外科など計23の診療科で広く使われていた。投与された患者は80~94年で約30万人にのぼるとみられる。


2004年02月26日(木) ホンダプロペラ機エンジンも米で生産へ

 2ヶ月ほど前ホンダ製の小型ジェット機は大きく報道されていた。詳しく知るためにホンダのホームページを開いて、小型ジェット機の説明をある種の感動を覚えながら読んだ。

 自動車メーカがジェット機の試作機を完成させるなどは考えられないことだ。しかもこのエンジンが高性能なのだ。ホンダは米ゼネラル・エレクトリック(GE)と共同で小型ジェットエンジンの事業化する計画が進んでいる。
 
 このほかにも軽飛行機(2―4席)用のプロペラエンジンを米国で生産する。米航空機エンジンメーカーのテレダイン・コンチネンタル・モーターズ(TCM、アラバマ州)と今春にも合弁会社を設立、組み立てを始める方向で最終調整に入ったのだ。ホンダは個人向けには軽飛行機、企業向けにはジェット機のエンジンを相次ぎ商用化し、航空機事業に本格的に参入する。なんと夢の多い会社だろう

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癒しの森188                           2004年2月26日

        松井秀喜が「一流選手」部門の1位

 ニューヨーク・ヤンキースの地元紙『ニューヨーク・ポスト』は、ニューヨーク地域でプレーするプロスポーツ選手を対象に、9つの部門に分けてベスト5を選出。ヤンキースの松井秀喜外野手が「一流選手」部門の1位に選ばれた。

  松井を「一流選手」の1位に選んだ同紙は、その選考理由について「品のある言葉遣いが普遍的なものであることを証明し、(日本球界からメジャーへの)完璧な転身を見せてチームのア・リーグ制覇に貢献した」とコメントしている。確かに松井の言葉遣いは品格がある。今季も松井の動向を癒しの森にしっかりと書き留めていきたい。一人の人間を理解することは、そのまま自分自身の成長につながっていくのだ。今日は昨年9月から書いた、松井に関する短歌を引用したい。

癒しの森42 ・残酷な打てない5月を乗り越えて打撃に徹して輝き放つ
        ・全試合出場果して打点王松井が浴びる勝利のシャンパン
癒しの森62 ・興奮の夢冷めやらぬ大勝利歓喜の絵巻がどこまで続く
癒しの森65 ・アメリカの野球文化の頂点に日本の松井が輝きわたる
癒しの森85 ・グットガイ賞賛浴びる振る舞いを誰もが認める松井の存在  癒しの森98 ・素晴らしき日々を重ねたヒーローは青少年の心の支え
癒しの森99 ・アメリカで子供のフアン多かりき彼らの瞳に松井が映る    癒しの森127・世界からメジャーを目指す若者に夢を与えるスポーツ文化 
癒しの森149・いざや見よ日本の松井の2年目をチャンピヨン目指す雄姿稟たり
     

 

2004年02月25日(水) イランの総選挙

 イラン総選挙のことがかなり大きく報道されている。この国は、最高指導者が任命する聖職者6人と、法律家6人で構成する護憲評議会が絶対の権力をもっている。国会が可決した法律をイスラム教の観点からふさわしいかどうかを審査して却下する権利を持っているのだ。

 最も大きく報道されたのは、国会議員候補者も護憲評議会がイスラム教の観点からふさわしいかどうかを審査して出馬を差し止めている。改革派を中心になんと2500人の出馬を差し止めているのである。

 こんな政治体制では国際的な批判があるのは当然である。改革派は選挙に不正があると主張し、選挙をボイコット。このため米政府や欧州連合(EU)は、選挙の実施方法に懸念を表明していた。
 
 こんな選挙体制で保守派圧勝が確実になったといっても、民意を反映していることにならない。それなのに最高指導者ハメネイ師の声明は「乱」を呼ぶ表現でいかにもイスラム的である。ハメネイ師は総選挙が「敵のプロパガンダ攻撃」の中で行われたと述べ、「今回の選挙の敗者は、米国やイスラエルのシオニスト、それにこの国の敵だ」と表明している。

 イラン内改革派勢力を「米国やイスラエルのシオニスト、それにこの国の敵だ」言っているのだ。最高指導者がこの程度の思考であれば、イランは時間の問題で内乱状態になるといわねばならない。
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癒しの森187                           2004年2月25日
           銀河系2000億個の太陽たち
  
 宇宙には数千の銀河がある。その中で太陽系が属しているわが銀河を銀河系と呼ぶ。この円盤状の銀河系が想像も出来ないほどの広さなのだ。12月12日に太陽系の直径を示した。この広さは光速で25.24H、距離273億キロであった。

 反面銀河系の広さは光速で100000光年であり、その距離は以下である。
 300000キロ×X(3600秒×24H×365日×100000年)=銀河系の直径

 これでは太陽系と銀河系の距離の感覚がつかめない。そこで、2003年11月9日に直径273億キロの太陽系を仮に1メータとすると、銀河系の直径は36500㌔(地球の直径の約3倍)になることを示した。ともかく、太陽系が属している銀河系のみでも、目がくらむほどの広さなのである。

 この広い銀河系は「太陽を含む2000億個もの恒星の大集団」(宇宙の謎から・アドレス省略)なのである。恒星とは太陽のように自ら輝いている星のことだ。それにしても、夜空で見える星のほとんどが恒星で自らが燃焼し輝いている。つまり無数の太陽なのだ。

   ・この銀河 2000億個の 恒星を 抱えて進む 巨大な旅人
     




2004年02月24日(火) 最高益続出の日本企業

 2004年3月期は、最高益を出す企業が続出する気配である。2月23日の産経新聞から、最高益を出す企業を拾ってみよう。
1、米国での販売が好調な自動車、トヨタ・ホンダは最高益を更新する。トヨタは3月末の決算まで円高がよほど進まない限り、1兆円の達成は確実だ。ホンダもコスト削減努力が効いて過去最高益となる見通し.

2、デジタル機器需要に沸く電機・精密機器業界も好調だ。先月末に2003年12月期決算を発表したキヤノンは、デジタル関連製品の販売増で過去最高益を更新し、売上高も初めて3兆円を突破した。リコー、シャープ、オリンパス、ヤマハもそれぞれ2003年3月期で過去最高益を更新する.

3、次世代携帯電話に切り替えが進む情報通信業界で最高益を更新するところが続出する。移動体通信やデータ通信需要が拡大する情報通信業界では、NTTとNTTドコモ、KDDIが最高益になりそうだ。

その他昨年9・1%の高成長を記録した中国とのビジネスで、鉄鋼や製紙など素材関連と、海運や造船など運輸関連業界は特需の様相となっている。 製紙大手の王子製紙、大王製紙は市況回復で軒並み最高益になる。日本の景気全体は上昇に向かっていることは確かだ。
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癒しの森186                           2004年2月24日
            宇 宙 の 目 次
 
 宇宙のことはこれからも書いていこうと思っている。時間と空間そして質量と無限に発生するエネルギーに接すると、われわれの心は大きく広がるように思う。今日は今まで書いた目次を整理した。

癒しの森28    中秋の名月        
癒しの森29    地球と月         
癒しの森30    宇宙の広さ        
癒しの森82    近くと遠くの銀河発見   
癒しの森83    惑星探査機ボイジャー1号 
癒しの森103    皆既日食のドラマ     
癒しの森103    人 土井隆雄さん(1)                      癒しの森104    人 土井隆雄さん(2)    
癒しの森105    人 土井隆雄さん(3)    
癒しの森114    銀河系の広さ       
癒しの森115    宇宙に1300光年の花火   
癒しの森121    惑星系存在の新たな証拠  
癒しの森126    地球の公転のスピード   
癒しの森128    宇宙赤外線望遠鏡        
癒しの森143    「スピリット」火星に着陸  
癒しの森146    太陽より4000万倍明るい星   
癒しの森157    ハップル望遠鏡07年で寿命   
癒しの森161    70億光年かなたの大銀河団                 癒しの森177    108億光年の彼方からの光 

  





2004年02月23日(月) BSE国内10頭目の感染確認 (神奈川)

 牛海綿状脳症(BSE)をめぐる国際専門家委員会のユーリッヒ・キム委員長(スイス)は21日、東京都内で開かれた国際シンポジウムなどで「米国のBSE汚染は93年から始まっていた可能性が高い」との物騒な見解を示している。 キム委員長は「日本で対策がとられる01年までに、リスクの高い牛製品が東アジア地域に輸出されていた可能性が高い」(22日・朝日)という。

 神奈川県の食肉処理場で解体された7歳11カ月の乳牛がBSE(牛海綿状脳症)に感染していたことが21日分かった。国内で感染牛が見つかったのは10頭目。これまで感染が確認された10頭のうち、8頭は「95年12月から96年4月までの約4カ月間に生まれている」(2月22日・毎日)という共通事項があるのに感染ルートの解明が進んでいないのは不思議だ。そのため 食肉の安全を確保するには、水際での全頭検査に頼らざるを得ない。

 日本はBSE対策の厳格さでは、世界トップクラスだといわれる。しかし、体内に異常プリオンを少量蓄積した牛肉が「06~07年ごろまでは発症しないまま出荷される可能性があるからだ」(引用同)日本古来の食文化には牛肉を多食する習慣はない。異常プリオンの危険を感じる人は、牛肉を避けるしかない。
メモ①狂牛病騒動の発端 ②発症の原因 ③人への影響
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癒しの森185                           2004年2月23日
          健康その2(目次の整理)
 
 癒しの森といっても、その大前提は健康である。現代社会は、余りに変化が激しく各個人に与えるストレスは相当なものである。このストレスを乗り越えて健康を保つことは、そう簡単なことでない。この癒しの森で健康に関することをかなりのウエートでと取り上げていきたい。今日は癒しの森№100以降に書いた健康に関する目次を整理した。
癒しの森112   菊川 玲さんの納豆の話        
癒しの森125   栄養のバランスに発芽玄米食     
癒しの森153   病気と気力(1)             
癒しの森154   病気と気力(2)             
癒しの森159   ストレスと体重              
癒しの森169   ガンも気(心の動き)が重要な要素  
癒しの森171   百歳を過ぎてもまだまだ現役     
癒しの森172   人に役立つ意識とパワー        
癒しの森173   百歳でまだまだこれから        
癒しの森174   百歳まで元気でいるには       
癒しの森175   元気で長生き10か条          
癒しの森176   百歳まで生きようじゃないか!の会   
癒しの森178   健康その1(百歳で自立している人)  
     


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メモ
①狂牛病騒動の発端
1980年代半ば、英国のとある農場で飼われていた牛に、奇妙な行動が見られるようになった。まっすぐ歩くことができず、足をもつれさせて座り込んだり、攻撃的になったり…。あきらかに異常な様子から、人々はこの病気を「mad cow disease(狂牛病)」と呼んだ。病気にかかった牛たちは発症後、ほぼ半年以内に死亡。死んだ牛の脳を調べると、小さな穴がスポンジ状に空いており、これが原因で運動神経に障害が起きていたことがわかった。そこで正式につけられたのが、牛海綿状脳症(BSE)という名称。やがてイギリスを発端に、ヨーロッパやカナダ各地で同様の病気にかかった牛が出現し、騒ぎはますます大きくなっていった。

②発症の原因
この病気の原因となったのは、「プリオン」という異常たんぱく質。プリオンは正常なたんぱく質を異常型に変えてしまう。プリオンによって異常化したたんぱく質が脳に蓄積すると、そのダメージがスポンジ状となってあらわれるのだ。では、いったいなぜプリオンは牛の脳に発生したのだろうか?一説によると、その原因は、配合飼料に含まれた「肉骨粉」ではないかといわれている。牛は本来、牧草を食べる動物だが、成長までに長い時間がかかるため、高たんぱくな肉骨粉が牛の配合飼料として広く流通している。英国では羊の肉骨粉がよく使われていたが、この中に「スクレーピー」というBSEによく似た病気に冒された羊肉が混ざっていた、というのだ。しかし、BSE発生の原因は、このほかにも「突然変異説」なども唱えられており、はっきりしたことはわかっていない。

③人への影響
心配されているのが、クロイツフェルト・ヤコブ病(異型クロイツフェルト・ヤコプ病)の発症だ。クロイツフェルト・ヤコブ病とは、BSEと同様、異常なプリオンたんぱくが原因で起こる脳の疾患だ。以前から存在する病気で、平均発症年齢は60歳以上。発症率も100万人に1人ときわめて低かった。ところが、BSE騒ぎの渦中となった英国で、1994~1995年にかけ、若者を中心とする10人の患者が出現。そのため、BSEに感染した牛を食べたためではないか、という疑いが広まったのだ。







2004年02月22日(日) [数字でみる日本]23,738件

 小泉メールマガジンで「数字でみる日本」というコーナがある。上記の23,738件とは、平成14年度に全国の児童相談所が処理した児童虐待相談件数。(厚生労働省調査)この児童虐待相談件数が信じられないスピードで増加している。
平成 2年度   1,101件
平成10年度   7000件
平成11年度  10000件
平成12年度   17725件
平成13年度   23274件
平成14年度  23738件

 平成12年11月に児童虐待防止法が施行されている。この法律は、学校の教職員など虐待を発見しやすい立場にいる者に通告義務を課した。そのために通告件数が増えたことが評価されている。しかし、発生予防に関しては改善の余地があるのだ。
 児童虐待防止法をより実効性のあるものとするため、児童相談所の職員が児童虐待の疑いがある家庭への強制立入調査(警察官と共に)できる法案が、議員立法として今国会に提出される。
 「子供を虐待してはいけません。虐待の疑いがある家庭には、児童相談所の職員と警察官が強制的に家庭に立入調査をすることが出来る」との法律である。見方、捉え方はいろいろあろうが、こんなことまで法律で決めなければならないのが精神風土の一部の現実なのだ。背景にあるのは生活文化であり、法律が出来ても虐待そのものが減少するとは思われない。
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癒しの森184                          2004年2月22日
          ゴクミ変じて素敵なマダム

 1986年から1991年にかけて、一世を風靡した美少女がいた。その子の名前は後藤久美子、略してゴクミさん。元F1レーサーのジャン・アレジさんを追っかけて、突然日本からいなくなった。それから9年少々の年月が流れた。
 
 後藤久美子さん(29)と元F1レーサー、ジャン・アレジさん(39)夫妻が2月17日トーヨータイヤのCM撮影のため日本にやって来た。「結婚生活も9年目に突入したが、ラブラブぶりは相変わらずのよう。2人の子供(長女7歳、長男4歳)はアレジの実家に預けてきたそうで、ギュッと手をつなぎ寄り添う姿は新婚夫婦そのもの」(夕刊フジ)との由。アレジさんは「大変愛しています。久美子は素晴らしい妻で、夫の世話も子供の世話も完ぺき」と絶賛。ゴクミさんは「ジャンは素晴らしい夫であり、それ以上に素晴らしい父親ぶりです」(スポニチから)とのアツアツ会見。

 10年前の国民的美少女は、今やエルメスのバックに黒のロングコート、サングラス姿と長い海外暮らしで素敵なマダムに変身。幸せいっぱいの笑顔をふりまいていた。

  ・愛ありて 人生彩る 逞しさ ゴクミ変じて 素敵なマダム

2004年02月21日(土) ブッシュ大統領が再選されるか

 世界で最も政治的な影響力を与えているのがアメリカ大統領である。誰が大統領になるかは世界の重大な関心事である。この答えは11月2日の大統領選で明らかになる。

 ブッシュ米大統領の支持率が急落している。ベトナム戦争時代に兵役を全うしなかったという疑惑が収まらず「信頼性が問われている」((2月14日朝日)との指摘まで出る始末だ。再選をめざすブッシュ大統領にとっては、この問題が致命傷ともなりかねない。

 問題となっている疑惑は、ブッシュ氏が72年にアラバマ州空軍に在籍した当時、勤務をさぼったのではないかというものだ。民主党側が「無断離隊者(AWOL)」と断じ、ベトナム戦争の英雄だったケリー氏との違いが際立っている。

 米世論調査によると米大統領選の民主党候補者指名を争うケリー上院議員とブッシュ大統領と1対1の選挙戦になったと想定した場合、ケリー氏がブッシュ大統領を大きく上回ることが分かった。ケリー氏対ブッシュ氏の場合は55%対43%と10ポイント以上の差をつけている。(2月19日朝日から)
 民主党の大統領候補は正式には決まっていないが、今のところ7月26日の民主党大会でケリー上院議員が指名されることは確実だ。アメリカの秋の陣の結果如何でイラク戦の後始末の仕方などの根本が変わってくる。
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癒しの森183                           2004年2月21日
   
        天才の通信簿(5)田中耕一さん      

 ノーベル賞を受賞した田中耕一さんの高校時代の資料はない。東北大学時代外国語の単位を取れず1年留年している。私の知る範囲では、大学時代は目立った存在ではなかった。ノーベル賞を受賞するとは、誰も予測し得なかっただろう。2003年2月6日の小泉メールマガジンに田中耕一さんの特別寄稿があった。今日は寄稿の最後の部分を引用したい。

「誤解のないようにしたいのですが、自由だ、長所だ、失敗OKだ、といっても、自分が社会や企業のために貢献できる能力を磨き続けること、そして、たゆまず挑戦し続けることは必要です。既成の枠をはずした中で夢を描く。しかし、その実現のためには愚直にできることを一歩づつということになるのでしょう。私の研究が世界に認められて今回の賞をいただけたのは、本当に幸運だと思っています。日本には、私よりすばらしい研究や開発をされている技術者が沢山いらっしゃいます。私の受賞を契機にして、それらの方々に光が当たるように願っています。たとえ光が当たらなくとも、地道な研究・開発を続けておられることを決して忘れてはならないし、それによって日本の製造業の未来が支えられるのだと思います」(補足省略)

  ・能力を 磨き続けて 夢描き 愚直なまでに 今日の一歩を
     




2004年02月20日(金) 医薬品原料から牛(BSEの危険)排除の方針

 昨日「ウイルスと人類戦い」と書いた。当面の戦いの恐るべき敵はエイズウイルスである。既に感染者は3000万人を超え、これがどれだけの広がりとなっていくのか。地球上の人類の増加をウイルスが止めにかかるかもしれない。現代の医学は細菌との戦いいはほぼ勝利を納めつつあるが、サーズウイルス、鳥インフルエンザウイルスなどが姿を変えて次々と登場して来るので、ウイルスとの戦いは永久に続くのだろう。
  
 私の個人的な印象であるが、10年後はウイルスより、BSE(牛海綿状脳症)を引き起こす異常プリオンのほうに恐怖を感じる。こちらは異常なたんぱく質で熱を加えても破壊されないのである。しかも、この異常プリオンが体内に入っても、約10年は分からない。そして、牛海綿状脳症になると、ただ死を待つしかないのである。
 
 厚生労働省は「医薬品に含まれる牛の原料を別の原料に切り替えさせる方針を決めた。切り替えが難しい場合、米国以外の低リスク国の原料に変更させる」(2月13日・毎日)という。医薬品のカプセルや一部成分は牛の骨などを原料としているのだ。カプセルの中に異常プリオンが混入する危険があるのだ。BSE(牛海綿状脳症)が怖いから、牛肉を食べない人がいるが、医薬品及カプセルから感染することもあり得るのだ。
――――――――――――――――――――――――――――――    癒しの森182                           2004年2月20日
         天才の通信簿(4)アインシュタイン

 2月7日の天才の通信簿に 20世紀最大の天才であるアインシュタインが、子供時代は自閉症であったと書いた。どのような状態であったのかを、「自閉症の才能開発」から引用しよう。

「アインシュタインは3歳になるまで話すことが出来なかった。ある自閉症児の母親にあてた手紙の中に、自分は遅くまで話すことは出来なくて、親たちがそのことを心配していたことに気づいていたと告白している。バナード・パットンは「Journai of Learning Disabilities」詩に、アインシュタインは7歳まで言葉を胸の中で繰り返しながら学び、あまり外の子供たちと遊ぶようなことはなかったと書いている。神童というものは幼児期から芽を出すものだが、アインシュタインは子供のころ、そんな片鱗も見せなかった。人はそんな彼をのろまだとさえ思っていた。彼は言葉のスペルも覚えられず、外国語は苦手だった。自閉症タイプの児童のように、アインシュタインはジグソー・パズルが得意で、何時間もトランプで家を作ることに熱中した」

 天才の通信簿を記述する目的は「子供時代、若い時期のことでその人を評価できない」という視点である。人間は絶えず変化する存在である。今日を基点としてよい方向に向かうか、悪い方向に向かうかの二つの道しかないのだ。

  ・天才も 子供時代は 言葉さえ どうにか覚えた 自閉の姿 
     


     



2004年02月19日(木) 大分 ペットのチャボ相次いで死

 大分県九重町の民家でペットとして飼われていたチャボ7羽が相次いで死亡した。茨城県つくば市の動物衛生研究所は「鑑定で高病原性鳥インフルエンザへの感染が確認された」と発表した。国内での感染は、1月に山口県で79年ぶりに確認されたのに続き戦後2例目である。

 大分県畜産課などによると、発生したのは自営業者宅。庭で飼っていたチャボ13羽のうち、7羽が死んでいるのが見つかったものだ。 一緒に飼っているアヒル1羽も陽性の兆候があり、アヒルを含む14羽はすべて焼却処分にされた。

 鳥インフルエンザは昨年末に韓国で大流行したほか、ベトナムやタイ、インドネシア、中国などアジア各地に被害が拡大している。タイの野鳥保護区で、約800羽のコウノ鳥が鳥インフルエンザで死亡するなど、どのような広がりを示すのか見当がつかない。現時点は人から人への感染が確認されていないが、これがどうなるかが当面の焦点なのだろう。

 当面神経を使うのは小学校ではないだろうか。チャボを飼育している学校はいくらでもあるのだ。チャボから子供に感染する危険があるのだ。状況によっては「騒ぎが収まるまで飼うな」ということになる可能性がある。話は飛躍するが、背景にはウイルスと人類の戦いがあるのだ。
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 癒しの森181                          2004年2月19日
        天才の通信簿(3)「メンデル」 

 メンデルといえばメンデルの法則で有名な現代遺伝学の始祖である。しかし、グレゴール・メンデル(1822~1884・オーストリアの生物学者)は、生きている間に評価されることはなかった。

 「メンデルは「Inspired Amateurs」の著者ガイナ・ケブィンによれば、高校教師免許試験にパスできなったという。メンデルはこの同じ試験に何度も失敗している。彼は尼僧院の片隅で豆科の植物の伝統的な実験を行い、その結果を最終論文として提出してが、失敗して学位は取れなかった。彼の理論だれ一人として注意を向けなかったが、幸運にも彼の論文120のコピーが残っていて、彼の死後、天才的な功績として認められるようになった」(引用書籍昨日と同じ)

 マイペデリアによると、メンデルは修道院の代用教員をしながらエンドウの遺伝の研究、いわゆるメンデルの法則を発見し1865年に発表した。しかし発表当時は同世代の学者から評価されず1900年まで無視された。高校免許試験に何度も失敗しているメンデルの論文として、まともに読む人がいなかったのだろう。

 ・万般の 先駆の人に 苦闘あり 遺伝の始祖は 死後での評価
     



2004年02月18日(水) 喫煙のイメージ

 時代とともに価値観の変化が起こるのは当然の流れだ。大手医薬品メーカーのファイザーが実施した調査によると、異性の喫煙を「クール」「大人っぽい」とプラスイメージでとらえる人は全体の1割にとどまっている。 その昔大人を演出する代表的小道具だったたばこは、健康志向に押されている。
 喫煙する異性のマイナス印象を聞いたところ、
①不健康が最多で32.0% ②たばこ臭いが 21.5% ③かっこ悪いが5.3% ④時代遅れが 3.8% ・・と続いている。
 喫煙する異性の好イメージを聞いたところ
①クール4. 3% ②大人っぽい3.3% ③かっこいい1.8% ④自立している0.8%・・と続いて好イメージの合計は10%未満であった。

 調査に参加した独身の男女は「結婚するなら吸わない相手」と答えたのは男性で70%、女性で50.5%であった。(毎日新聞)喫煙の害と検索すると、おびただしい項目が並ぶ。禁煙のイメージを持っている人は読む価値があると思う。
 とりあえず禁煙出来ない人は、赤ワインを飲む習慣をつけたほうが良いようだ。アテネ大学医学部の研究チームによると、「 赤ワインで、喫煙の害が緩和され、寿命が延びる」 という。赤ワインには煙草の害を抑制する効果があるとの由。
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癒しの森179                           2004年2月18日

        天才の通信簿(2)「ダーウィン」
 
 2月7日に天才の通信簿と題して、アインシュタイン・ワグナー(ドイツの作曲家)・チャーチル・ヘッセ(ドイツの詩人、小説家)・ダーウィン・ガンジー・ドストエフスキー(ロシアの作家)など歴史にその名を残す天才達の若い時代の概要を引用した。専門学校の美術の先生から、天才の通信簿を続けてくれないかとの要望を受ける。今回は2月7日に書いたが、ダーウィンのことを追加したい。 

「進化論のチャールズ・ダーウィンは、外国語を習得することが出来なかった。学校を卒業したとき、彼はただの凡庸な生徒だと思われていた。ダーウィンは、彼の息子のフランシスが編集した自伝の中で『私はすべての教師と私の父親からまるで平凡な、むしろ知的には劣っている子供と思われていた』と告白している。ケンブリッジ大学での生活は退屈で、数学の成績は悪かった。彼の情熱的な収集癖が慰めになってくれた。それがあの有名なビーグル号での旅に出る動機をもたらし、進化論を最初に系統だてるところとなった」(学習研究社、テンプル・グランディン署、自閉症の才能開発から)

 それは1835年のことだ。イギリスの軍艦ビーグル号は、一人の青年を乗せていた。26歳のチャールズ・ダーウィンである。彼は後に種の起源・生物進化論を展開し、生物学だけでなく思想界にも大きな波紋を投げたのである。 
  ・ダーウィンの 夢を乗せつつ 世界旅 歴史に残る 帆船ビーグル
     



2004年02月17日(火) イラク:反米勢力の襲撃・自爆テロ

 イラクの一部地域は深刻な内乱状態にあるように思う。反米勢力にとっては、米国に協力する関係者総てが敵で殺しの対象なのだ。昨年の9月ごろから、反米勢力による警察署の攻撃が続いている。米軍主導の行政組織の長もバグダット副市長が暗殺されたように、どれだけ暗殺が続くがわからない。
 以前に書いたが、この国の現在の掟は「殺すか、殺されるか」のようだ。
ともかく、昨年の10月29日にも書いたが「戦うことしか教育されていない哀れな若者たち」が無数にいるのだ。バグダッドの西約50キロにある中部で14日、反米武装勢力とみられる50人規模のグループが警察を襲ったという。
 このような反米武装勢力が米国などによる占領統治に協力する警察などの治安機関を襲う事件が相次いでいるのだ。今回のような「組織的で規模の大きい集団が正面から攻撃するのは異例」であるという。それにしても、武装勢力は治安当局の施設に拘束されていた約100人を逃亡(解放)させたというから、現警察組織より反米組織のメンバーの方が戦う能力が優れていることになる。
 今回の攻撃で50人以上の死傷者を出している。バグダッドでも10、11の両日、警察と新イラク軍を標的とした自爆攻撃が起き、計約100人が死亡している。反米勢力にとって、イラク人の警察組織を弱体化させておけば、自分達は安全だとの計算が働いているのだろう。
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癒しの森178                           2004年2月17日

           長 寿 の た め に

 2月15日「百歳まで生きようじゃないか!の会」を作らないかとの提案を受けたことを書いた。その後二人と懇願したが、一番話題になったのは「百歳まで生きようじゃないか」であった。心身ともに健康であることは、誰しも願うことだと思う。

 しかし、百歳まで心身とも健康で到達することは実に大変なことだと思う。仮に百歳になっても、自立できているかとなるとこれまた大変である。2003年9月13日に書いたが食事など基本的動作を介助なしで行なえる割合は少ないのだ。

女性の百歳以上 1万7402人    自立できている人 13.6%の2370人 
男性の百歳以上    3159人   自立できている人 30.9%の980人

 誰しもが一度は訪れる老い・・なかなか厳しい現実がある。百歳以上の人達で、会話をするなど意思の疎通が出来る割合は、男性が58%に対して女性は35%である。百歳になって自立して生活が出来るにはどうしたらよいのか、主に民間伝承(和法)の中から参考になる事柄を、この癒しの森の中に記述していきたいと思っている。

  ・悠久の 歴史が残した エッセンス 謙虚な姿勢で 学ぶ価値あり 
     





2004年02月16日(月) 拉致問題進展せず

 拉致問題を協議するため、田中均外務審議官らは平壌を訪問した。北朝鮮側は総書記の側近の第1外務次官が出席したが何の進展もなく終わった。北朝鮮側は田中審議官らに対し25日から開かれる次回6カ国協議で日本が再び拉致問題を持ち出すなら「日本の協議参加自体を断固拒否するであろうし、すべてが壊れるだろう」(14日・毎日)と強調したとう。
 
 北朝鮮の思考と行動は、日本人の感情を限りなく悪化させていくようだ。先方にはそれなりの理由と行動のパターンがあるようだが、果たして北朝鮮の利益のなるかといえばはなはだ疑問である。
 
 日本の代表は、家族の即時・無条件の帰国に加え、北朝鮮が「死亡」または「入国なし」としている拉致被害者10人の真相究明などを強く求めたという。これに対して北朝鮮側は「拉致被害者5人をいったん北朝鮮に戻すべきだ」との従来の主張を繰り返したとの報道だ。

 これでは1年前と同じレベルの話で、何のために交渉の場を設けたのか分からない。1月14日に書いたように、駆け引きのみで月日を刻んでどうなるというのか。北朝鮮にとって、プラスにならないことが分からないのだろうか。
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癒しの森176                           2004年2月16日
        108億光年の彼方からの光

 全ての生物に誕生と死があるように、大宇宙の星にも誕生と死(星の爆発で死を迎える)がある。詳しく書くだけの知識はないが、大宇宙の時間と空間そして質量も膨大なものだ。この中で特に圧倒されるのは、無限という表現が適切と思われる宇宙の空間の広さである。

 2004年1月23日のアストロニュースによると、108億光年の彼方に長さ3億光年の巨大な銀河連鎖が見つかったという「3億光年にもわたってのびる巨大な銀河連鎖が、距離108億光年(赤方偏移パラメータz=2.38)という遠方の宇宙で発見された。初期宇宙にこれほど大規模な銀河連鎖構造が存在していることは、現在の宇宙進化論では説明できず、コンピュータシミュレーションからも再現できないため、その存在は大きな謎に包まれている」という。

 光速(30万㌔/s)で108億光年の彼方というから、実感としては全く理解が届かない。観測として捉えた光は、108億年前に発せられたものなのだ。1月26日に書いたように、現在の天文学では宇宙の年齢を137億年としている。この宇宙進化論では、108億光年先に「数千もの銀河が存在すると推測されている」ことに対する説明が出来ないのだ
                
  ・光速で 108億年の かなたまで 広がる宇宙の 無限の空間
     



2004年02月15日(日) 食料自給率わずか40%              

 食料は人間が生きていくために欠くことができないものだ。それゆえ、将来にわたって良質な食料が適切な価格で安定的に供給される必要がある。しかし、日本人が食べる食料の60%は海外から購入しているのだ。
 農林水産庁の意識調査によると「食料供給に不安を感じる国民が9割を超えていることがわかった。食料自給率は40%となっているが、農業従事者の90%、消費者の85%が「大幅に引き上げるべきだ」(2月5日・朝日)と回答している。BSE(牛海綿状脳症)や鳥インフルエンザの影響で牛肉や鶏肉などの輸入停止が相次ぐなか食料を海外に依存する現実が突きつけられ海外依存の高いこと警戒感を持つ必要がある。
 農林水産省HPで食料自給率を見てみよう。
① 国産品熱量  1,048cal   内コメ612cal
② 輸入品熱量  1551cal
③ 供給熱量計  2,599cal
④ 食料自給率  ①÷③×100=40%
 昭和40年代の食料自給率は70%台であった。それが40%まだ下落しているのだ。なぜ、このようになったのか。農村社会を知る機会が多くあった私の認識は①農地法・農振法に見られるように、農政の中核が農家保護であったこと②農協・土地改良区などの巨大組織が、農業コストを押し上げる結果になったことでないかとおもっている。
メモ ①小麦の自給率 ②消費カロリーの推移
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癒しの森176                           2004年2月15日
       百歳まで生きようじゃないか!の会

 ここのところ日々の映像の読者と懇談する機会が多くあった。読者の一人から「百歳まで生きようじゃないか!の会」を作らないかとの提案を受ける。この提案者は私が2月10日から以下の通り長寿に関する記述を読んでのことであった。

2月10日  百歳を過ぎてもまだまだ現役
2月11日  人に役立つ意識とパワー
2月12日  百歳でまだまだこれからの平山直八さん
2月13日  百歳まで元気でいるには
2月14日  元気で長生き10か条

 ともかく百歳まで元気で生きることは容易なことでない。この会を作るとしたらどのような活動をすればよいのかとの意見交換をする。ここで多少書き出すと次の通りだ。
・長寿のための食を徹底して学習をする。
・生きるパワーを増すための学習をする。
・病気にならないための学習
・日々の映像・癒しの森を題材とした討論会を開く(会話の機会を多く作る)
・百歳まで生きようという「気」のない人はお断り。
・学習の講師は会のメンバーから輩出していく。(講師は全てボランテァ)
・会のメンバーは良き友人となって、激励しあっていく。
 この会が出来るかどうかは、今日の段階では分からない。趣旨に賛同する人たちと意見交換を積み上げていきたいと思っている。
     


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メモ
①小麦の自給率 国内生産 83万トン 消費量620万トン 自給率13% 



2004年02月14日(土) 米、BSE調査を打ち切る 

 日本政府は難しい判断を迫られることとなった。昨年12月下旬、西部ワシントン州で米国初の牛海綿状脳症(BSE)感染牛が確認された問題で、米農務省は9日、「感染原因などに関する調査活動を打ち切る」(2月10日・産経)と発表した。
 日本と米国では牛肉に対する基本的な文化が異なっている。その典型が1月2日に書いたように病気やけがで正常に歩けない牛(へたり牛)が年間15~20万頭も出荷されてきたのだ。しかし、牛海綿状脳症(BSE)感染牛の肉となると異常プリオンの混入が想定されるので、ことは重大な問題になってくる。
 1月2日に記述したが、イギリスはへたり牛の前頭検査をしているが、米国では10%余りの検査体制しかないのだ。よって、過去に感染牛が出荷された可能性が推定されても止むを得ない。これも牛を年間4500万頭も処理する米国の実情からして、2~3頭の感染牛が出たからといって、全頭検査をするなどいうことは合理性の面からいって考えられないのだ。
 米国は調査開始から約1カ月半でBSE調査を打ち切ることになった。そして、感染牛以外は安全として「日本など主要輸入国に対し、米国産牛肉の禁輸措置を解除するよう働き掛けを強める」(共同通信)というから困ったものだ。
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 癒しの森175                          2004年2月14日
           元気で長生き10か条

 長寿に関することをもう一回記述したい。NHK朝8時30分から生活ホットモーニングという番組がある。2月9日は「元気で長生き10か条」のタイトルであった。この10か条は後記のメモの通りであるが、2~10まではおおよそ理解しているように思う。1番の「血液中のアルブミンの値が高い」ことという条件は、耳なれないことなので少々記述したい。

1、血液中のアルブミンの値
東京都老人総合研究所では、在宅で元気に暮らすためには3.8g/dl以下は要注意、必要と指導しています。血液中のアルブミンが少ないと(低たんぱく状態)、感染症にかかりやすい、ウツ状態になりやすいなど、問題が発生します。

2、血液中のアルブミン値を維持するために
動物性のたんぱく質1(40グラム):植物性のたんぱく質1(40グラム)を摂取しながら、バランスの良い食生活を心がけましょう。(生活ホットモーニングのページから)

 イメージに薄かったのは4の「自分は健康だ」と思っている人が長生きをするというのだ。これは明らかに「気」が作用している。次に社会参加が活発な人が長寿であることは、補足するまでもないことだ。

  ・長生きの 秘訣は何かと 尋ねると 気の整えと 食のバランス
     


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メモ、元気で長生き10か条(ホットモーニングから)
1、血液中のアルブミンの値が高い
2、血液中の総コレステロール値は高すぎず低すぎず
3、血圧は高すぎず低すぎず
4、「自分は健康だ」と思っている
5、足が丈夫である
6、短期の記憶力がよい
7、太り方は中くらい
8、タバコを吸わない 
9、お酒は飲みすぎない
10、社会参加が活発である 

2004年02月13日(金) 年金法案を閣議決定 

 自公連立政権が大きな問題の道筋を付けた。政府は10日、年金関連法案を閣議決定した。今回の改革案では13年後に保険料を固定する「保険料上限方式」を導入したのが最大の特徴で、その内訳は次のとおりである。

1、厚生年金の保険料率(年収の13.58%、労使折半)は今年10月から毎年0.354%ずつ上昇し、17年度に18.30%で固定される。給付額は現役世代の手取り収入の59.3%ある現行水準は23年度に50.2%となる見通しだ。
(2月10日・毎日から:ここでは補足省略)

2、国民年金の保険料(現行月1万3300円)は05年度から年280円ずつ上がり、17年度に上限の1万6900円になる。

 年金制度の中で、国民一人一人から1万6900円(17年度から)を集める国民年金制度が最も問題だと思う。現在でも未納者がかなりの割合に達している。税理論からすれば、反対論も多く受け入れられないかもしれないが、基礎年金(国民年金の6万7000円支給相当分)は、年金目的消費税を作るべきだと思う。未納者が50%を超える事態になれば、この動きになって行くと思う。
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癒しの森174                           2004年2月13日
         百歳まで元気でいるには

 2月10日から百歳に関することを書くのは4回目となった。百歳になって元気でいることが、いかに大変なことかを考えてみよう。2003年9月13日の日々の映像で、百歳以上2万人の実情を書いた。詳しくは省略するが、食事など基本的動作を介助なしで行なえる割合は、男性30・9%対して女性は僅か13・6%しかいないのである。

 それゆえ、飯田深雪さんや平山直八さんの存在は、驚嘆すべきことなのである。少なくとも、活力がこんこんと湧き出るような生き方をしないと、百歳になって社会で活躍することは不可能なことだと思う。

 アインシュタインが含蓄のある言葉を残している。「人は自分以外のもののために生きられるようになって、初めて生のスタートを切る」と。私は1998年1月18日に日々の映像の結びで次のように書いた「自分以外のもののために生きられるようになる・・これを我が人生の最大の課題にしようと思った。そこに初めて気力が溢れる充実の日々が待っているような気がする」と。
     
・活力が こんこん湧き出る 生き方は アインシュタインの 示す道かな
     




2004年02月12日(木) ブッシュ大統領の弁明

 2月6日に「大量破壊兵器なしの顛末」と題して少々記述した。攻撃理由であった大量破壊兵器がなかったことに対して、アメリカの世論はどう反応するのだろう。ブッシュ大統領の少々の弁明で由とするのだろうか。

 ブッシュ米大統領の弁明に目を通してみよう。ブッシュ米大統領は8日、米NBCテレビの政治討論番組に出演し、イラクの大量破壊兵器(WMD)が見つからない問題で「サダム・フセイン(元イラク大統領)は危険な男だった。少なくとも兵器をつくる能力はあった」(2月9日・朝日から)と述べている。WMDの製造能力を根拠にして、イラク戦争を改めて正当化しようとする論理は飛躍している。

 WMDの存在を示す根拠があいまいだったのにもかかわらずなぜ開戦に踏み切った下との視点での追求は続くのではないか。大統領はこれまで「フセイン政権を打倒して世界はより安全になった」(引用同)という説明で戦争を正当化してきた。しかし、これも余りにも短絡的な説得である。

 思考が西側陣営であるわれわれでも、ブッシュ大統領の説明が正当な判断であったとは受け止められない。いわんや、反米意識を叩き込まれたアラブの大衆が納得できるはずがない。アラブの怨念は、深く広がり時と共に高まるように思う。
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癒しの森173                           2004年2月12日
        百歳でまだまだこれからの平山直八さん

 平山直八さんのことは2月10日に名前の紹介程度に留めた。しかし、この人のことを書いた1998年1月18日の日々の映像を読んでみると、この人の生きる力の凄さに圧倒される。この癒しの森に引用して、改めて平山直八さんを顕彰したい。

 「『潮』2月号に元気な百歳の弁護士平山直八さんのことが出ていた。1897年生まれなので百歳を超えている。小学校の教師をしながら、中央大学の夜間部の通い、33歳の時に司法試験に合格、60歳まで教員生活を続け、その後40年間弁護士として活躍している。百歳になった今でも、離婚・相続などの相談に応じている。このほか東京北区で生涯教育奉仕団を作り、老人ホームを訪問して入居者達を励げましたり、いじめや不登校などの教育問題にも懇談会を開くなど第一線で取り組んでいる。
 平山さんの語録がある。『まだまだこれからです。もっと社会のお役に立ちたい』と意気軒昂で、その旺盛な活動は衰えを知らないという」

 昨日の飯田国彦氏の論旨に基づくと社会貢献という意識と行動が、有効ホルモンを分泌させ免疫力を向上させ全細胞の活性化が計られているのだ。それゆえ、百歳になられても「まだまだこれからです」という意欲が現われるのだろうと思った。

  ・人のため 命を燃やして 百歳に 人の鏡か 「まだまだこれから」
               (短歌は1998年1月18日の日々の映像から)
     




2004年02月11日(水) ロシア強権政治の顛末

 2002年10月から日々の映像で主にプーチン政権のチェチェン問題を中心に10回余り記述した。
 モスクワ中心部の走行中の地下鉄車両内でまた爆弾テロ(未確認)があった。これはプーチン強権政治の顛末のような印象を受ける。死者は連邦保安局(FSB)職員の証言として、100人を下らないだろうと報じられている。 プーチン大統領は事件を受け「ロシアはチェチェン独立派のマスハドフを含むテロリストとの交渉は行わない、ロシアは彼らをせん滅する」(6日世界日報)との声明を出した。「彼らを殲滅する」とのプーチン大統領の声明こそ強権政治を象徴していると思う。この政治手法の顛末はどうなっていくだろう。
 モスクワ中心部で6日起きた地下鉄爆破テロで、ロシア治安当局は、チェチェン共和国独立派による犯行と断定、3月14日の大統領選挙に向けて再発する恐れがあるとみて7日、主要都市を中心に全土で厳戒態勢を敷いている。
 しかし、小型の爆発物(金属片をなしに出来る)を身に付けたテロ犯を捕捉するのは実に困難であると思う。何しろモスクワの地下鉄の利用者は年間で32億(1日880万人)と世界最多なのである。1日の利用者880万人中1人の自爆者を発見することは不可能に近い。 
 2003年1月11日に書いたように、ロシア国内のチェチェン地方(チェチェン人との間)で内戦が続いているのだ。チェチェン人にしてみれば、民族の存亡をかけての戦いなのだ。戦争であるのでなにが起こっても不思議ではないのだ。
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癒しの森172                           2004年2月11日
             人に役立つ意識とパワー

 2月10日「人のために役立とう(大きく家が社会貢献)という意識があると、人間としてのパワーが増していく」と書いた。今日はこのことに付いて1998年1月18日に記述した日々の映像から引用したい。

「今年1月10日のアン安全大会で(財)日本心身医学協会所属の飯田国彦氏(心理学博士)の講演を聞く。講演のテーマは「健康と安全の基本」であった。社会に貢献するという意識が人間としてのパワーを増して行くとの論旨であった。・・・・このような生き方をすると、次のようなパターンになるというのだ。

   社会貢献の意識と行動――有効ホルモンの分泌――免疫力の向上――体調良好――能力が顕在化していく。

 自分のことしか考えていない生活のパターンでは、免疫力の向上はないし、能力も顕在化して来ないというのである。講演の骨子は、60兆の細胞の活性化も30億のDNA情報の顕在化も、その人の生活のパターンによって決まるというものであった。これと同じ視点、論旨を昨年11月30日(この癒しの森では2月8日)「心の働きと生命の暗号」で書いたので、飯田氏の論旨はよく理解できた」 

  ・行動の 理念がパワーの 母なるか 細胞次元に 意識が届く
     


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メモ1
ロシア国防省は2月4日、2003年にロシア南部チェチェン共和国で死亡した連邦軍兵士は263人と発表している。ロシアとチェチェン共和国独立派との間は戦争状態なのである。

メモ2 ロシア関係の日々の映像の目次
①モスクワの劇場での戦争             2002年10月26日
②特殊ガスの威力(射殺の瞬間)          2002年11月07日
③チェチェン人攻撃                  2003年01月11日
④ロシア軍で集団脱走の嵐             2003年01月14日
⑤チェチェン共和国のテロ・死傷者175人     2003年05月16日
⑥ロシア強権政治の代償              2003年06月07日
⑦モスクワ・コンサート会場入口で自爆テロ   2003年07月07日
⑧ロシア連邦軍病で爆弾テロ 死傷者九六人  2003年08月04日
⑨ロシア「対米核報復」現在も健在        2003年11月03日
⑩ロシアの強権政治の行方            2004年01月12日



2004年02月10日(火) 油断できない鳥インフルエンザ

 中国で鳥約1万羽が次々地上の落ちて死んだという。これが起こった中国江蘇省で大騒ぎになっている。「空を飛んでいた大量の渡り鳥が突然、雨のように次々と地上に落ちて死んだ」(2月5日時事通信)という。感染が広がっている鳥インフルエンザ説も出て、現地は大騒ぎとなっているのだ。

 米ハーバード大学の2グループが6日付の米科学誌サイエンスに、1918年に世界で大流行し、4000万人以上の死者を出したとされる「スペイン風邪」を引き起こしたインフルエンザウイルス(H1N1型)は、「遺伝子的には鳥のウイルスで、わずかな変異で人への感染能力を獲得した」(2月6日・共同通信)との研究成果を発表している。

 今起きている高病原性鳥インフルエンザウイルス(H5N1型)の人への感染を解き明かす上で、大きな役割を果たすようだ。 スペイン風邪のウイルスは、アラスカの永久凍土に埋葬された当時の犠牲者の遺体などから分離され、既に遺伝子配列も分かっているのだ。

 サーズと同じく鳥インフルエンザウイルス感染の拡大は中国に広がる気配である。中国で「5日までの感染確認は6省、計13地区28カ所」(2月5日・共同通信)になっている。84年前の 「スペイン風邪」のようになって行くのか油断できない状況である。
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癒しの森171                           2004年2月10日
           百歳を過ぎてもまだまだ現役
  
 1998年1月18日の日々の映像で「百歳でまだまだこれから」と題するエッセイを書いた。この時登場していただいた人は、弁護士の平山直八(1897年生まれ)氏で、エッセイを書いた時すでに101歳であった。この人の語録を引用したい。「まだまだこれからです。もっと社会にお役に立ちたい」であった。

 月刊誌「潮」に脚本家であり、相撲フアンで知られる内館牧子のインタビューシリーズ「今日もがぶりより!」という連載がある。連載27回目の3月号は百歳を過ぎてもまだまだ“現役”を続けている飯田深雪さん(1903年生まれ・料理研究家・アートフラワー創始者)が登場していた。多くを記述するだけの紙幅がないので、人生の根幹と思われる語録を引用したい。「どんな人にもその人独特の能力とか特徴があると思うのです。それを人のために活かすように考えて行動することです」であった。

 詳しくは後日に書きたいが、人のために役立とう(大きく言えば社会貢献)という意識があると、人間としてのパワーが増していくのである。

 ・100歳で まだまだ現役 意気盛ん 無限のパワーの みなもと如何
     

 



2004年02月09日(月) 少年犯罪過去最悪

 警察庁は2月5日、少年をめぐる昨年の犯罪状況を発表した。犯罪の内訳は次の通りで過去最悪を記録している。少年による事件がこれだけの規模で起こっていることを知らなくてはならない。

①性犯罪 強制わいせつ 6233件      
        強 姦    1143件                   
         計       7376件 ・・・前年比7%の増         
②性犯罪の被害者(ここでは強制わいせつのみ)
   高校生       2381人
   小学生       1789人
   中学生        889人
   その他       1174人 ・・女児・高校生以上
    計         6233件
③刑法犯         144404件 ・・対象世代1000人当たり17.5人
④③の凶悪犯      2204件 ・ 殺人、強盗、放火、強姦
④のうち放火        166件
④のうち虐待事件の死亡者  42人 ・・・前年比3人の増加 
④のうち凶悪犯検挙者    2204人 ・・・前年比11%の増
④のうち触法少年        212人 ・・・14歳未満の検挙者
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癒しの森170                           2004年2月9日
             教    育
 
 1997年1月1日から書き始めて日々の映像で、数多く教育のテーマを取り上げた。前記の少年の犯罪の記録は、全て教育(家庭・地域を含む)の貧弱さにその源がある。育て教える側の中に明確な哲学を持っていない人が多いのではないか。哲学というと難しい印象もあるが、「これだけは伝えたい」という何かを持っているかどうかである。ここで日々の映像で取り上げた先哲の語録の一部を引用したい。

・悪い書は知的な毒薬であり精神を毒殺する。   
         ヒルティ(スイスの思想家・法学者・1833~1909)
・教育の目的は人間を作ることである。       
         ルソー(フランスの思想家・文学者、1712~1778)    
・良き書物を読むことは、過去の最も優れた人と会話を交わすようなものである。
         デカルト(フランスの哲学者・数学者・1597~1650)
・ただ我々の曖昧で散漫な教育が、人間を不確かなものにするのだ。
        ゲーテ(ドイツの詩人・作家、1749~1832)
・子供の教育は、過去の価値の伝達ではなく、未来の新しい価値の創造にある。
        デューイ(アメリカの哲学者・教育学者1859~1952)
    


2004年02月08日(日) インフルエンザ全国に拡大 

 国立感染症研究所感染症情報センターの「インフルエンザ予報」によると、「日本列島は、東日本から始まった流行が一気に全国に広がり、47都道府県すべてに警報または注意報が出された」という。1月30日にまとめた、インフルエンザとみられる今シーズンの学校の休校数は合計53校、学年閉鎖は同350、学級閉鎖は同1033に上る」(2月4日・共同通信から)という。
 われわれは通常の風邪とインフルエンザの違いぐらいは正確に理解しておく必要があると思う。
・風邪      鼻水や鼻ずまり、咳や喉に痛み、38度前後の発熱。
・インフルエンザ 急激な高熱、身体の節々の痛み、強い倦怠感
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癒しの森169                           2004年2月8日
        ガンも気(心の動き)が重要な要素
  
 過日友人と懇談したが1月22日に書いた「病気と気力」が話題に上った。実はこれを書くまで、ストレスが糖尿病の原因になることに強いイメージは持っていなかった。そのことを話すと、友人は「ガンもストレスから」との話をしていた。ガンとストレス(心の働き)が密接な関係にあることは、1997年11月30日に書いた「心の動きと生命の暗号」で理解していたのでを引用したい。

 「30年のキャリアを持つ臨床医(森田修平氏)が、日本の遺伝子工学の第一人者といわれる村上和雄筑波大教授の著書『生命の暗号』の要旨を説明していた。(月刊誌・潮・12号)やや長いが引用したい。
・・・・人間の体は約1兆個の細胞から出来ており、1日のうち約1兆個の細胞が死に、同じく1兆個の新しい細胞が生まれる。その細胞は全部同じ遺伝子を持っているが、村上教授によればその中の良い方向に働く遺伝子と悪い方向に働く遺伝子があり、それらの遺伝子が時によっては、オン(ON)になったり、オフ(OFF)になったりする。ガンの場合も、体内にガンになる情報を持つ発ガン遺伝子と、それを抑えるガン抑制遺伝子がある。普通はその両方がバランスよく働いているためにガンにかからない。それが何らかの原因によって、発ガン遺伝子がオンになり、ガン抑制遺伝子がオフになるとガンになる。その遺伝子をオンにしたりオフにする力。村上教授は物事を良い方向に前向きに考えるプラス思考か、悪いほうに考えるマイナス思考かという心の働きが大きく影響を持つと考える。プラス思考の人はいい遺伝子がオンになって働き、悪い遺伝子はオフになって働かない。マイナス思考に人はその逆になる。長年の研究の結果相したことが分かってきたというのである・・・・ ここでは心の持ち方、心の働きが遺伝子に大きな影響を与えるとの指摘である。物事に対していかにプラス思考を行うか、これはよく言われることであるが、心の持ち方が遺伝子にも影響を与えるのであるから、肉体と心は一体であるといえる。心がマイナス思考であれば汝自身の肉体まで蝕むことになる。年齢より若い人もおれば、その逆もある。これらも、その人の心の持ち方が細胞次元まで影響を与えている証拠なのだろう」(日々の映像から引用)
  
  ・不思議なる 心と体の メカニズム 心の波動が 細胞までに
     



2004年02月07日(土) 次期衆院選:候補者の公募 

 小選挙区比例代表制の選挙制度になってから、政党は大きく変わってきていると思う。この制度であると、投票数の過半数近くの得票が必要で、一部勢力の利益代表では当選が不可能になって来たのだ。

 民主党は、次期衆院選に向けた候補者公募を始める。「今月末に締め切り、3月中旬に選考する予定」(2月3日毎日から)であるという。希望によっては今夏の参院選への擁立も検討の対象となる。

 力点を置くのは女性候補発掘であるという。昨年の衆院選で実施した公募では、「416人が応募し、論文審査と面接で46人が合格。このうち9人が立候補し3人が当選した」という実績がある。00年衆院選での当選者を合わせると、公募出身の同党衆院議員は7人となる。

 自民党も新しい時代の人材発掘に動き出している。「自民党は、新井正則前衆院議員の辞職に伴う衆院埼玉8区補選(4月25日投票)について、党本部主導で公認候補を公募することを決めた」(2月3日毎日から)牛歩のスピードかもしれないが、日本の立法府は良い方向に動き出していると思う。
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癒しの森168                           2004年2月7日
          天 才 の 通 信 簿

 昨日書いた天才の通信簿を日々の映像から引用し多少の補足を加えたい。

「文部省の教育審議会は、高校2年から大学進学、いわゆる飛び入学の該当者を規定した。当面は、物理と数学の分野に限定してとのこと。これらのことに関連して毎日新聞の余録で『この制度が狙い通りに機能するかというと、どうも簡単ではなさそうだ。天才たちの学生時代を追った[天才の通信簿](プラウダ)によると、アインシュタイン・ワグナー(ドイツの作曲家)はほとんど落第生。チャーチル・ヘッセ(ドイツの詩人、小説家)は絶望的な学校嫌い。ダーウィン・ガンジー・ドストエフスキー(ロシアの作家)等は学校では可もなく不可もなく・・・・・・進化論のダーウィンが高校を卒業したとき、余りの平々凡々ぶりに将来を期待した人は、父母を含めて皆無であったという』とあった。毎日新聞の余録では、若い人の能力、将来の可能性の評価が難しい。むしろ才能を見抜く側こそ重要ではないかとの指摘であった。ともかく、天才の通信簿は高校時代の成績のみで、若い人を判断できない典型的な事例だろう。」(1997年7月6日の日々の映像から)

 20世紀のアインシュタインといえば、天才の異名になっている。ここでは詳しくは省略するが、子供時代は自閉症であったのだ。

  ・能力を 見抜く人こそ 大事なり 知的な出会いで 大樹に育たん
     

 

2004年02月06日(金) 大量破壊兵器なしの顛末 

 大量破壊兵器はないとの現実に対して、あるといって攻撃の決断を下したブッシュ大統領とブレア英首相は、どのような決着を着けるのだろう。

 大量破壊兵器の未発見問題についてブッシュ米政権が超党派の調査委員会の設置を決めた。イギリスの大量破壊兵器の未発見問題に関する世論は厳しい。ブレア政権は決定的なダメージを受けるのではないだろうか。

 パウエル長官はインタビューでは、「(大量破壊兵器がイラクに)貯蔵されていないとすれば、政治上の計算も変わる。答えも変わってくる」と語り、イラクで大量破壊兵器が見つからず、開戦の根拠が揺らいでいることへの苦渋をにじませている。イラクの大量破壊兵器を巡っては、1月29日にも記述したが米調査団のケイ前団長が「存在しない」と明言しているのだ。

 ケイ氏は「旧フセイン政権が大量破壊兵器への野望を捨てたわけではなく、イラクが国連安保理決議に違反したのも事実だ。旧フセイン政権の除去によって世界は安全になった」とイラク戦争を肯定的に評価している。これがアメリカの過半数の支持を得る見解なのだ。
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癒しの森167                           2004年2月6日
           知 的 な 刺 激
  
 ドイツの文豪ゲーテは「青年は教えられることより刺激されることを欲するものである」言っている。青年の本質を突く言葉であると思う。

 文部科学省の科学技術政策研究所の調査で「一流の研究者を生むのは、スパルタ教育ではなく、親や教師にはぐくまれた知的な好奇心」であることが明らかになった。

 調査は、優秀な研究者の育成方法を探る目的で昨年実施したもの。ノーベル賞や米国医学界の最高賞「ラスカー賞」といった国際的な科学賞の受賞者、世界的に注目を浴びる論文を発表した日本人研究者242人にアンケートを送り、30歳代から80歳代までの108人から回答を得たという。

 この中の53人が「両親や親せき、教師ら周囲の大人の話などから知的な刺激を受け、好奇心が芽生えた」との回答をしている。青年が大きく成長する動機は知的な刺激なのである。1997年7月6日に天才の通信簿と題して少々記述した。平々凡々の青年が、ある刺激を受けて劇的に変化しているのだ。

 ・好奇心 知的な刺激で 芽生え行く 伸びる力は 皆備えたり

2004年02月05日(木) クルド人自治区の自爆テロで300人余りの死傷者

 クルド人推定3000万人のことは、年に2~3回報道される。クルド人は中東のトルコ、イラン、イラクに居住するインド・ヨーロッパ系の民族である。アラブ、ペルシャ、トルコに次ぐ中東で4番目に多くの人口を持つ民族である。しかし、これだけの人口を持ちながら独自の国家を持っていない。

 イラン・イラク戦争の1988年化学兵器攻撃(サリン)では、5000人の死者を出すという悲劇を生んでいる(ハラブジャ事件)。それ以後も、イラク軍による攻撃などで苦しんできた民族である

 イラク北部のクルド人自治区で相次いで爆発があり「AP通信は少なくとも57人が死亡、230人以上が負傷したと報じた。また、現地のクルド人組織幹部は100人以上死亡した可能性があると語ったとも報じている」(2月1日毎日)犠牲者の中には地元の知事、副知事らの地方行政幹部らが含まれているという。中東で起こるテロは、低次元の思想に基づくただの殺し合いだ。思想とは「ものの見方・捉え方」である。ものの見方が低次元であれと、限りない悲劇を産み続けるのだ。
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 癒しの森167                           2004年2月5日
          日本のサムライ ボローニャの中田

 連日のようにボローニャの中田を讃嘆する記事が溢れている。なにしろ「別のナカタ、別のボローニャ」とはコリエレ・デロ・スポルト紙。両紙ともチーム最高評価。「技術だけでなく、ああいうタックルを見逃してはいけない。中田はサッカー選手である以上に、一流のアスリートだ」などの讃嘆の声である。

 ともかく中田のプレーや表情に、パルマ時代にはなかった生気がみなぎっている。中田英寿(27)の、移籍後の会見に誰しもが驚いたことだろう。インタビューで10数回も中田の笑顔、笑顔―。

 中田の活躍の背景に「マッツォーネ監督の絶大な信頼を受け、それに答えようとするパルマ時代とは違った状況が、田中から好プレーを引き出している」との解説だ。マッツォーネ監督は、中田選手のことを「「選手としても人間としてもチャンピオン」と讃えている。マッツォーネ監督と中田の関係は、ヤンキースのトーリー監督と松井秀喜の関係に類似しているように思う。

   ・絶大な 信頼ありて 冴え渡る 讃嘆溢れる 中田のプレーに 
     



2004年02月04日(水) 北朝鮮:化学兵器(毒ガス)で人体実験か

 北朝鮮の現体制が続くだろうか、21世紀という時代が北朝鮮という独裁国家にどのような判決をくだすだろう。北朝鮮の生々しい毒ガス使用を伝える番組が制作された。    
 英BBCは「朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)が政治犯やその家族を毒ガスの人体実験にかけて殺害しているほか、女性や子供たちを化学兵器の実験台にしているという内容の番組を制作した」(2月1日・朝日から)という。
 この番組の報道は、北朝鮮にとってかなりのダメージになると思う。一本のドキュメンタリー番組が世界の世論を喚起して歴史を動かす導火線になるかもしれない。この番組は、北朝鮮大使館の元武官で、収容所幹部だった人物の証言などに基づいて製作された。元武官はガス室の様子をノートに描きながら「子供2人を含む一家4人がガス室で殺害されるのを見た」(1日・産経から)と証言している。
 殺害に使われたのは、吸い込むと呼吸困難になる毒ガスで、元武官は「両親は吐きながらも、死の直前まで息子と娘の口に息を吹き込んで救おうとしていた」と生々しく証言している。この100年の世界の歴史の中で、政治犯は時の権力に殺害されたことはあるが、家族をまとめて殺害したという事例は知らない。
 亡命者から次々とこのような証言が飛び出してくると、北朝鮮の現体制は厳しい国際世論にさらされることになる。詳しくは後日に送るが、最も苦しい歴史的な判断を求められるのは中国ではないかと思う。
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癒しの森166                           2004年2月4日
        
           紅茶の香りと花のいのち
 
 昨日はお世話になっている公認会計士事務所の伊藤先生と紅茶専門店で紅茶を楽しむ。普段はコーヒーで紅茶を飲む機会は話少ないが、プロの出す紅茶はさすがに美味しい。

 二人で行った店は、新潟市笹口のティー&ギャラリー「パレット」で松岡夫妻が経営している。1月27日に新潟日報で「味と香りはいれ方次第」と題して、「パレット」が大きく報道されていた。詳しくは省略するが、一杯の紅茶の出し方にも文化があるとの印象を持った。

 このギャラリーの具体的なことは、短時間だったので知る機会がなかった。ただ松岡夫妻から、ある種の文化的なものを感じた。家に帰って「パレット小話」という短文エッセイを読む。その中の「微笑む花」にこんな一節があった。「・・・気に入った花の前に三脚を立てて花に話しかけます。30分、1時間、話しかけているうちに、一瞬ですが、私に微笑んでくれると時があります。至福のときです。・・・」園芸が趣味の妻は、この瞬間が理解できるという。
  
 ・一杯の 紅茶の香りに いのちあり 微笑む花も きらめくいのち
     


                     
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メモ 亡命者らの証言要旨は次の通り(産経新聞から)
 
1、クォン・ヒョク氏(1993年当時、ロシア国境に近い北東部にある第22収容所の治安責任者。99年、北京の北朝鮮大使館勤務中に亡命)   政治犯はブタや犬のように取り扱われた。ガラスで囲まれた実験室に家族4人が入れられ、毒ガスで窒息死させられた。両親は最期まで子どもに人工呼吸して助けようとしていた。科学者らはガラス越しに観察していた。私が置かれた体制下では(子どもも)敵であり、同情や哀れみは感じなかった。
 
2、リ・スンオクさん(元朝鮮労働党員の女性収容者)収容所幹部に女性収容者50人を選ぶよう命じられ、看守から渡されたキャベツのおひたしを食べさせたところ、間もなく苦しみ始め、大量のどす黒い血を吐き、20分もたたないうちに全員死亡した。女性収容者が出産すると、新生児は母親の目の前で(口をふさがれて)殺された。

3、キム・ヨン氏(父親がスパイ罪に問われて処刑され、家族は収容所暮らし。その後、韓国に亡命)収容所では動物以下の扱いだった。手錠をかけられ天井からつり下げられたこともある。

2004年02月03日(火) 日亜化学は特許の対価200億円を支払え 

 日本企業は研究者の扱いを、根本から見直さなければならない時代になった。光デスクの再生装置に関する特許をめぐり東京地裁は日立に対して1億6000万円の支払いを命じた。(詳しくは省略)
 
 中村修二元社員(現米カリフォルニア大サンタバーバラ校教授)の職務発明をめぐる訴訟で東京地裁は、日亜化学工業に200億円の支払いを命じた。日立製作所に対して、元社員に1億6000万円を支払えという東京高裁判決がかすむ超高額判決だ。

 この判決は多くの研究者を抱える日本企業全体に大きな分岐点を与えるものとなる。日立は東京地裁の判決を不満として即日控訴している。しかし、1億6000万円のことでいたずらに元社員と長く争うことは、現研究社員の影響などを考えると適切とは思えない。

 日亜化学工業と中村氏の争いは有名であった。なにしろノーベル賞に値するといわれる青色発光ダイオードの開発を行った中村修二氏(49)に対して会社が支払った2万円の報償金が「相当の対価」に当たるかが争われていたのだ。200億円は空前のものだが、司法の判断を根底から否定は出来ない。
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癒しの森165                             2004年2月3日
      
       女子マラソン アテネの切符は誰に
 
 昨年9月に世界陸上が行われ野口みずきが「銀」に輝きアテネの切符を手に入れた。このレースで坂本直子は4位であった。全く予想外であったのが、昨年11月16日に行われた東京国際マラソンであった。あの高橋尚子が30キロ過ぎからスピードが止まってしまい2位(日本人では1位)に終わってしまった。2位で2時間27分21秒ではすんなりアテネの切符というわけにいかない。

 1月25日の大阪国際女子マラソンは世界陸上で4位であった坂本直子(23)が優勝した。新聞の予想によると坂本直子(23)はアテネ五輪出場が決定的になったようだ。残るはあと1枚である。

 最後の選考レースとなる3月の名古屋に高橋尚子が出場するのか、それとも過去の実績と東京マラソンの成績で評価を待つのか、どちらかと言えば前者を選んで欲しいものだ。
    
  ・先輩の 尚子に挑む 直子あり アテネで燃える 3人娘
     


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メモ 特許法35条   
職務発明の権利と義務を定めている。特許権は発明者に属するが、会社は自動的に使用権を得る。会社が特許権を引き継いだり、独占使用権を得るには、発明者に相当の対価(補償)を支払わねばならない。


2004年02月02日(月) 長男を餓死寸前まで虐待

 日々の映像は今年で8年目に入った。この間に多くの異常人間のことを書いてきた。大阪岸和田市で起こった虐待事件は、ここに書き留めざるを得ないだろう。なにしろ、長男を餓死寸前まで虐待したというから驚きだ。  
 事件発覚後さまざまな波紋が広がっている。「事件発覚後、長男の通っていた中学校で、心理的動揺やストレスを訴える生徒や教師が相次いでいる」(1月30日共同通信から)という。中学校にはスクールカウンセラー(臨床心理士)が1人いるが、府教育委員会と岸和田市教委は2人増やし、心のケアに当たらせるとのこと。
 具体的には、虐待された長男を知っている女子生徒がむごい被害を思い出し、授業中に突然泣き出すようなことが起こっているのだ。先生のほうは虐待を疑いながら救えなかったことに責任を感じ、精神的なダメージを受けているという。責任感のある先生ほど生徒を救えなかったダメージが強いと思う。
 それにしても、わが子に食事を与えずに、暴力を振るい(壁に血痕の後が残っている)餓死寸前まで追い込むとはまったくひどいものだ。ここで同じ視点で何回も書いてきたが、人間は一定の教育(家庭教育を含む)を受けないと、まともな人間にはなれないのだ。1997年5月16日少女達の売春に関連してルソーの言葉を引用した。日本の社会は、教育の原点を確認しなければならないことが余りに多いと思う。(メモ スクールカウンセラー)

     「教育の目的は人間を作ることである」
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癒しの森164                             2004年2月2日

            松井にプロスポーツ大賞 

 平成16年1月27日、総理大臣官邸で日本プロスポーツ大賞授賞式が行われた。 日本プロスポーツ大賞はその年のプロスポーツ全般を通じ、最も貢献度の大きい業績を残したと認められる個人・団体に対して与えられるものだ。
 2003年のプロスポーツ大賞はヤンキースの松井秀喜選手が選ばれ、小泉総理から内閣総理大臣杯が授与された。この時 松井選手からは小泉総理に「バットとスタジアム・ジャンパー」が贈られ、小泉総理はそのバットで素振りを披露しながら、上機嫌のひと時を過ごしたとのこと。小泉首相は松井選手に「いつまでも米国でがんばってくれ。そしてアメリカで最も有名な日本人になってくれ」と激励している。
 松井は2度目となる今回の受賞について「アメリカという違うフィールドでプレーしているにもかかわらずこの賞を受賞できたのは、日本人の誇りを持って戦っている気持ちが皆さんの心に少しは響いたのかなと思っています」(スポニチから)と言っている。今年も癒しの森で松井秀喜を理解する旅に出ようと思う。今回の松井を理解する語録は「日本人の誇りを持って戦っている」である。   
    
 ・胸中に 誇りを抱いて 努力する 大人(だいじん)松井の 未来燦たり
     


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メモ  スクールカウンセラー
いじめや不登校、非行対策として都道府県・政令市教委が行っている事業。非常勤の臨床心理士や精神科医、大学研究者らが小中高校に週2回程度出向き、悩みを抱える児童生徒の相談を受け教師へのアドバイスを行う。国が事業費の半額を補助する。1995年度から全国の小中高校約150校で調査研究が始まり、神戸市の児童連続殺傷事件が発生した97年には約1000校に増えた。その後も広がり本年度は約6500校に派遣されている。


2004年02月01日(日) オレオレ詐欺6500件

 オレオレ詐欺の認知件数がなんと6500件を超える。警視庁のまとめによると、昨年一年間オレオレ詐欺の被害額が「43億1826万円に上回った」というのだ。犯罪の規模を推定する意味で、息子や孫を装い高齢者からお金をだまし取るオレオレ詐欺事件を箇条書きにしてみよう。
1、詐欺の認知件数    6504件(うち未遂2185件・詐欺件数4319件)
2、詐欺にかかった金額  43億1826万円(詐欺1件の平均金額 102万円)
3、被害者    ①80%60歳以上の高齢者70%が女性。
          ②約30%が65歳以上の一人暮らしの人
          ③多くは100万円以下の被害。
4、検挙件数      検挙179件、58人逮捕。検挙率 〇〇%
5、だまし取る手口    ①交通事故の示談金名目・・ 4035件
                ②借金返済名目・・・・・・ 1268件
                ③妊娠中絶名・・・・・ 367件 
                ④息子、孫の誘拐名目・・・・131件
 このような詐欺を本職として生きている人間が一体何人いるのだろう。ヤミ金融の被害者が発表されていた。法定利息を大幅に上回る「ヤミ金融」に被害者は、昨年一年間で32万2000人もいるのだ。検挙件数556件、検挙人数1246人(暴力団の関与31%)というから、違法行為を業としている人はかなりの人数になる。日本は刑罰が軽いのではないだろうか。
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癒しの森163                            2004年2月1日
            伝記ベスト5
 
 4日も経つのに1月29日に書いた野口英世の思いを引きずっている。なぜ、日本の社会はこれほどの人物をもっと顕彰しないのかとの思いである。癒しの森7で日本の青少年が読む伝記べスト5の偉人の名前を書いた。日本人ではただ一人野口英世が入っているのだ。5人の活躍した年代は以下の通りで、共通しているのは1800年代の生まれである。

  ナイチン・ ゲ―ル   (1820~1910)
   ヘレンケラー      (1880~1968)
   野口英世        (1876~1928)
   キュリー夫人       (1859~1906)          
   エジソン         (1847~1931)

 この時代は、2003年12月22日に書いたようにシラー(1759~1805)、ナポレオン(1769~1821)、ベートーベン(1770~1827)、ゲーテ(1749~1832)ユゴー(1802~1885)トルストイ(1828~1910)・ロマン・ロラン(1866~1944)など現代文明をリードした赫々たる偉人が登場した。
これらの偉人の波動を感じることが、われわれに計り知れない力を与えるくれると思う。
  
 ・いにしえの 偉人の波動は 厳然と 時空を超えて 今も流れん 
     



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石田ふたみ