『日々の映像』

2003年12月31日(水) 2003年が過ぎ去る 

 早いもので今年最後の12月31日となった。日々の映像は1997年1月1日から書き始めたので、今日で満7年2555日1日1枚のエッセイを書いてきたこととなる。エンピツで公表したのは、2002年1月1日分からである。それでもここに2年分の日々の映像を収録することが出来た。今年の最後に当たり、憎悪と暴力が終焉に向かうことを祈って、以下の文章で結びたい。

     今年の最大のニュースはイラク戦争
     増幅する暴力と憎悪が渦巻いている
     化学技術は、巨大な破壊の手段を生み出した
     人類は、この星すら破壊するのか
     どうしたら、恐怖と悲劇を過去のものに出来るのか
     アラブ諸国は過去の歴史を乗越えねばならない
     憎悪を乗越えテロは「悪」との啓蒙が必要だ
     アラブ諸国は「自爆テロ」という
     悪魔の思想と言論で戦わねばならない
     これに勝利するまで、中東の平和は訪れない。
     


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癒しの森132                           2003年12月31日
               シラーの語録
 
 年の暮になると、各地でべートウベンの「歓喜の曲」が歌われる。12月19日に書いたように「歓喜の歌」をEUの“国歌”とすることが欧州憲法案に盛り込まれることになった。これだけ世界で愛されている歓喜の歌がEUの“国歌”となるのだから素晴らしいことだ。

 それにしても、この詩を書いたドイツのフレデリック・ヴァン・シラー(1759~1805)という人も凄い。同時代のゲーテと共に国民的詩人と讃えられている。詩では哲学思想史の傑作『理想と人生』『散歩』などがある。2003年12月31日をしっかりと意識する意味で、世界格言集から、シラーの言葉を引用したい。
    
 ・人生において、諸君には二つの道が拓かれている。
  一つは理想へ、他の一つは死へと通じている。

 ・人生はほんの一瞬のことに過ぎない。死もまたほんの一瞬である。   
 
 ・人間を偉大にしたり卑小にしたりするのはその人の志である。

 ・人生は退屈すれば長く、充実すれば短い。

 ・「時」の歩みは三重である。未来はためらいつつ近づき、
  現在は矢のように速く飛び去り、過去は永久に静かに立っている。

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  メモ、今年の10大ニュース(世界日報から)

     国内
     1、イラクで邦人外交官殺害 自衛隊派遣を決定
     2、総選挙で二大政党化進む
     3、長崎事件など少年犯罪凶悪化
     4、有事関連3法が成立
     5、中曽根、宮沢両氏が総選挙不出馬
     6、阪神18年ぶりのリーグ優勝
     7、松井ら日本人選手が活躍
     8、りそな銀に公的資金投入 足利銀国有化
     9、テレビ50周年で不祥事続出
     10、拉致未解決のまま万景峰号入港
  
     海外
     1、米英軍イラク攻撃、フセイン元大統領拘束
     2、新型肺炎(SARS)が各国で猛威
     3、世界各地で爆弾テロ相次ぐ
     4、北朝鮮NPT脱退も、6カ国協議に応じる
     5、中東和平へ行程表提示も、暴力の連鎖やまず
     6、欧州襲った熱波と豪雨
     7、スペースシャトルが空中分解
     8、中国国家主席に胡錦濤氏
     9、中国が初の有人宇宙船打ち上げ成功
     10、イランで大地震、死者2万人超に
     10、韓国政界混乱続く
     











2003年12月30日(火) イラン地震死者3万人に達する可能性 

 イラン南東部のケルマン州バムで起きた大地震では、死者が3万人に達する可能性があることが明らかになった。イラン内務省報道官によれば、これまでに確認された死者は「約2万2000人で、2万500人が埋葬された。」(12月29日・時事通信)
 
 なにしろ、日干しレンガで出来た民家がほとんど壊滅的に倒壊して、その下に埋まっているとみられる住民の救出作業が難航している。たとえ空気穴があったとしても72時間が生存の限界だとしており、救出活動は時間との戦いになっている。
 
 地震によって電気や電話、水道などのライフラインが壊滅状態になったうえ、「夜間には気温が氷点下まで下がる」(27日・毎日)という気象条件なのである。生き残った人たちは、路上のたき火で暖をとるという極限状態になっている。
 主要国が救援隊を送る体制となっているが、被害の大きさからすると焼け石に水のようだ。この国の軍隊はどのような活動をしているのだ。 日本政府は27日以下の援助を行うと決めた。
1、緊急無償資金協力として77万ドル(約8300万円)を送る。
2、医師や看護師ら5人からなる緊急援助隊医療チームも送った。
3、発電機、毛布、簡易水槽など総額2500万円相当の物資援助を行うことを決めた。
 被害の大きさからすると、上記の援助はほんの形だけとの印象だ。 政府は自衛隊の派遣を検討している。
 
 ブッシュ政権が「悪の枢軸」とみなしたのは、イラン、イラク、北朝鮮であった。また「テロ支援国」と断定したのは、イラン、イラク、リビヤ、シリヤ、北朝鮮、キューバの6か国であった。イランは中東の中心地域である。西にイラク・シリア、東にアフガニスタン・パキスタンが控えている。今回の地震被害状況を見ると、この中東地域の住居が実に貧弱であることが大きな被害を出す原因になっている。
     


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癒しの森131                           2003年12月30日
            野口英世記念館               

 12月20日~21日次男の招待で妻と3人で猪苗代の温泉に行って来た。猪苗代に行くのであれば、野口記念館をじっくりと見学してこようと思い、事前の準備で電子辞書で野口英世(1876~1928)を開いてみた。この人の記述が僅か、140文字の簡単な説明しかないのには驚いた。辞典を編集する学術界に日本の先人を顕彰する姿勢がないとの印象を持った。

 野口記念館の最大のものは、アメリカにいる野口英世宛に母親・シカが書いた手紙だだろう。平仮名の手紙であるが、胸が熱くなる何かを感じ「母なるもの」の強い思いに圧倒される。母シカさんに敬意をこめて、手紙の最後の部分を引用させていただく。
「 早く(帰って)来てください。
  早く(帰って)来てください。
  早く(帰って)来てください。
  早く(帰って)来てください。一生の頼みであります。
  西に向いては拝み、東に向いては拝んでおります。
  北に向いては拝んでおります。
  南に向いては拝んでおります。
  ついたちには塩断ちをしております。
  栄昌様についたちには、拝んでもらっています。
  何を忘れてもこれは忘れません。
  写真を鬼ると拝んでいます。
  早く(帰って)釆てください。
  この返事を待っています。獲ても眠れません。」
     






2003年12月29日(月) 中国重慶 爆発事故:死者191人に

 人命が軽視される社会体制の国家は、先進7カ国に比べると数10年も遅れていると思う。中国国家安全生産監督管理局によると、「今年1~10月、炭鉱などで採掘中に7197人(前年同期比1.9%増)が事故死した」(25日・毎日から)というから、信じられない事故率なのである。よって、さすがの中国でも安全よりも生産を優先させる企業体質(個人経営もある)が問題になっていた。
 
 中国重慶の天然ガス田で、ガス噴出による爆発事故が発生し、「この事故による死者は25日までに191人」であるという。しかも死者の大半は、噴出した有毒ガスによるもので「逃げ遅れた付近住民だったことが26日分かった」(同)というからから大変なものである。
 
 身元が確認された182人は、2人の作業員を除き、全員が付近住民だったのだ。その内訳は、10歳以下の子供が39人、60歳以上の高齢者が46人などとなっている。 事故発生時の効果的な警報システムが整っていないことが、住民被害が拡大した要因になったと指摘されている。

 経済発展が続く中国で電力の不足を伝える報道が多い。電力需要の拡大に対し供給が追いつかないのが実情なのだ。少なくとも2006年までは電力不足が続くと見られている。
     


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癒しの森130                      2003年12月29日
   大阪市議会 大平光代さん(38)を助役に選任する   
 
 大阪市議会は26日、ベストセラーになった「だから、あなたも生きぬいて」の著者で弁護士の大平光代さん(38)を助役に選任する人事に賛成多数で同意した。16歳で暴力団組長と結婚。離婚してホステスをしていた時に養父と出会って立ち直り、29歳で司法試験に合格した。私は二年前、娘からこの本「だから、あなたも行きぬいて」を借りて読んだ。最も驚異的なことは、高校・大学を出ていない人が、司法試験に合格したことである。

 私は少々文章を書いている。文章は簡単のようでなかなか難しい。何故か。それは文章を書く側に、人間を捉える明確な信念が必要だからである。大平光代さんは、人間に限りない可能性があることを体現してくれた人である。人間の潜在能力を信じるかどうか、これが人生の分かれ道のように思う。癒しの森48でノーベル賞に輝いた田中耕一さんのニュースに関連して次の短歌を書いた。
  
  ・賞賛に 能力育てる 力あり 潜在力を 信じ立ち往け 

 1997年12月30日の日々の映像で松下幸之助の語録を引用して「人間はダイヤモンドの原石」と題するエッセイを書いた。松下幸之助が辿り着いた人間観は「人間とは繁栄への能力を秘めたなんと素晴らしい存在であろう。あたかも磨けば光るダイヤモンドの原石のようなものだ」(1997年12月のPHPから)であった。大平光代さんは、努力に努力を重ねて、胸中のダイヤモンドを輝かせた人といえる。

  ・人間は 何と素晴らしき 存在か 磨けば光る ダイヤの如し
              (短歌は1997年12月30日の日々の映像から)
     

 




2003年12月28日(日) 国会議員の年金 

 過日友人と懇談した時に国会議員の年金の話が出た。最近の報道でいかに国会議員が特別待遇を受けているとの批判記事が散見される。どれだけ特別扱いを受けているのか確認したい。
         
1、年金の受給要件は議員に10年間以上在職、国民年金は25年以上
2、議員の保険料は月額10万3干円国民年金は月額1万3,300円である。
3、年金の給付額(年間)は、議員は10年在職で412万円(月額343000円)、国民年金は 40年の支払いで79万7干円(月額66000円)
4、受給開始年齢は両者とも65歳
5、遺族年金は議員のみ年金額の50%の支給。国民年金は18歳未満の子どもがいる場合のみ。他はなし。
6、国庫負担率議員は3分の2 国民年金は 3分の1
7、受給資格に満たない場合、議員は納付した金額の8割が返還される。国民年金は保険料の返還がない。

大きな不公平を三点挙げれば次のとおりだ。
1、国民年金では子供がいないと遺族年金が出ないのに、議員年金は50%の支給がある。これは一体どういうことだ。
2、国民年金では国庫負担率が1/3なのに、議員年金は2/3である。
3、国民年金を仮に24年しか納めないと、年金は支給されない。納めた保険料も返還されない。一方議員年金は8割の返還がある。この不公平を容認している国会議員は国民に対してどう説明するのだ!
     


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癒しの森129                           2003年12月28日
          「ラスト・サムライ」の渡辺謙さん  
 
 野球のイチロー、松井のように芸能界の渡辺謙さんが米国で活躍する雲行きだ。「ハリウッドが認めた! 米国の主要映画賞の1つ、ゴールデン・グローブ賞の候補が発表され、俳優、渡辺謙(44)が米映画「ラスト サムライ」の演技で助演男優賞にノミネートされた」( 12月18日・サンケイスポーツから)

 最優秀主演男優賞にノミネートされたトム・クルーズ(41)からお祝いの連絡があったそうで、渡辺さんは「トムと一緒にノミネートされたことが一番うれしい」と日米のサムライが喜びを分かち合った。そして「ハリウッドの何百人という俳優の中から6人のうちの一人に選んでいただいて光栄です」と喜びを表していた。なにしろ今回のノミネートは、46年ぶりの快挙なのである。 すでにハリウッドから、いくつか出演依頼を受けているとのこと。

 「ラストサムライ」を見て、トム・クルーズと渡辺謙さんのフアンになった。特にトム・クルーズさんは、新渡戸稲造が英文で書いた「武士道」を繰り返し読み、熱にうなされるような情熱で武士道精神を語るという。日本的なことは日本人しか分からないという概念は、完全に否定された。

 ・アメリカの ラスト・サムライ 旋風で 主役の2人に 光が当たる
     





2003年12月27日(土) 米でBSE感染牛一頭発見 

 世界最大の牛肉輸出国である米国内でのBSE感染牛発生は、世界的な混乱を招くようだ。日本政府は、「詳しい事実が判明するまでの当面の措置として・・・輸入を一時停止した」(23日・共同通信)
 
 福田康夫官房長官は、脳、脊髄(せきずい)など特定部位が混入している可能性がある牛肉製品の回収を指示するという。何回もここで書いたが、異常プリオン(たんぱく質)の恐怖なのである。狂牛病の症状が人間に出る新型ヤコブ病は、狂牛病に感染した食肉が原因との見方が強いのだ。

 政府の脳、脊髄(せきずい)など特定部位は危険で、食肉は安全という説明をしているがうのみには出来ない。「英国では、特定の食肉店の近隣住民数人が、変異型クロイツフェルト・ヤコブ病を発症した。解体時に汚染された肉を食べたことが原因と推定されている」(12月26日・毎日新聞から)

 米国経済にとって大打撃となるのは確実。日本の財務省によると、「米国が2002年に日本に輸出した牛肉は約24万トン(消費量の25%)で、日本が最大の輸出先」(共同通信)日本に大きな影響を与えるのは必至の情勢だ。
     


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癒しの森128                           2003年12月27日
              宇宙赤外線望遠鏡                           

 米航空宇宙局のハップル宇宙望遠鏡のことはよく知っていたが、NASAが今年8月に「宇宙赤外線望遠鏡」を打ち上げていたとは知らなかった。この望遠鏡は「地上では詳しい観測が困難な、はるか遠方にある天体からの微弱な赤外線を観測する」(8月25日共同通信から)
 
 この宇宙赤外線望遠鏡は、長さ約4・5メートル、直径約2・1メートルの筒型で、重さは約865キロ。軌道は地球とほぼ同じで、地球の後について太陽の周囲を回るという。これで、NASAの天体観測は①可視光を中心にしたハッブル宇宙望遠鏡 ②エックス線天文衛星チャンドラ ③宇宙赤外線望遠鏡で宇宙空間の天体観測を行うことになる。
 
 米航空宇宙局(NASA)は12月18日宇宙赤外線望遠鏡で撮影した初めての画像を公表した。赤外線は宇宙空間に満ちているちりを通り抜けるため、ネットで公表された写真は、ため息が出るほどの美しさだ。
 
 今回は地球から2450光年離れた「象の鼻星雲」の中にあるガスなどが密集した暗い球状の部分や、おおぐま座の渦巻き銀河などの画像撮影に成功している。我々は1光年(300000キロ×60秒×60分×24H×365)の距離ですら頭に入れるのは大変なのに、2450光年先にある星星の撮影なのである。これだけの科学技術の知能を持つ人類は、どうして地球上での人間同士の殺し合いを止めることが出来ないのだろう。

  ・人類の 化学の知能は 計りなし 何故に止めれぬ 地球の殺戮
      




2003年12月26日(金) 児童虐待相談件数、過去最多に

 児童虐待に関することは毎年のように書いている。どうして、わが子を虐待する親が後を絶たないのだろう。日本の生活文化の深い傷口のようだ。02年度の児童相談所への児童虐待に関する相談件数が「2万3738件で、調査を始めた90年度以降最多になったことが、厚生労働省のまとめで19日わかった」という。伸び率は低下したものの12年連続で過去最多を更新した。

虐待の主な内訳はつぎの通りだ
身体的虐待           2万3738×46%=10942人
保護の怠慢ないし拒否    2万3738×38%=9020人
心理的虐待           2万3738×13%=3086人
性的虐待            2万3738×3%=712人
 
 虐待を受けた子どもは①0~3歳未満が21% ②3歳~小学校入学前が29% ③小学生は35% ④中学生が11%だった。 12月24日に多少かいたが、性的虐待の内容である。性的虐待712人のうち大阪研究班の166件の調査によれば、被害を受けた子どもの4分の1が性交を強いられていたことが分かった。加害者は実父40%、義父22%、母が付き合っている男性12%などだ。    
 
 ショックを受けるのは性的虐待を受ける年齢である「虐待を受け始めた時期は小学4年から多くなるが、4人に1人は乳幼児期からだった」 (12月12日・朝日から)というのだ。性的虐待をうけた影響はここで書くまだもない。「気分が変わりやすい、無気力、うつ、自傷など精神症状は約半数に、理由のない家出や徘徊・・・・は約52%」(同)などとなっている。
 
 最大のポイントは12月24日にも書いたが「加害者である父親が日本の場合はほとんど逮捕されていないのが問題だ。北米では逮捕され、服役している」 (子どもの虐待問題に詳しい高橋重宏・日本社会事業大学教授の話)子供に対する性的虐待は犯罪であるとの法改正が必要だ。
     


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癒しの森127                         2003年12月26日
          日本の大リーガー3人の年俸

 12月23日に松井稼頭央のニューヨーク・メッツ入りを書いた。これで日本の超一流打者3名が、大ーグで活躍することになる。この3人の大リーグ入りに対して、日本のプロ野球がだめになるとテレビで批判的な見解を述べる人がいる。これは3人の空前の年俸に対するヤッカミのように思う。過日閣僚の平均資産(一億円少々)が報道されていたが、イチロー外2人の収入は桁が違うのである。
 
 一つの事実は人により受け止め方が異なる。米国で実力を発揮しているトヨタ・ホンダなどの日本企業、米国で実力を発揮しているイチロー・松井などの若者達に最大限の賞賛の拍手を送りたいと思う。
イチロー     4年48億1000万円   年俸 12億円 
松井秀喜     3年25億2000万円   年俸 8億4000万円   
松井稼頭央   3年21億8000万円    年俸 7億3000万円

 イチローは契約金600万ドルを含む4400万ドル(約48億円)。出来高分は最大で200万ドル(約2億円)が加算される。1年間の平均年俸が1000万ドル(約12億円)の大台を突破したことは、名実ともに大リーグを代表する選手となったといえる。 松井秀喜は、上記の他に1年ごとに100万ドル(約1億2000万円)ずつアップ。05年の800万ドル(約9億6000万円)になる。まさに空前の年俸である。
 
 日本から行く選手に対して、これだけの年俸を払うアメリカの野球文化、スポーツ文化を理解する必要があると思う。一つの例として、松井が所属するヤンキースの主要選手の年俸を引用して見よう。少なくとも世界から優秀な人材を集めるアメリカ文化を見習う必要があると思う。
                推定金額
D・ジーター遊撃手     17.5億円
B・ウイリアムズ外野手  14.8億円
R・モンデシー外野手   13.2億円
松井秀喜           8.4億円
  
 ・ 世界から メジャーを目指す 若者に 夢を与える スポーツ文化
  
     

2003年12月25日(木) カダフィ大佐:北朝鮮などに大量破壊兵器の放棄促す

 ブッシュ大統領の「北朝鮮・イラク・イランなどを悪の枢軸」と呼ぶ政策に対して、激しい批判がある。私も米国のイラクの攻撃に対して、距離を置いての記述を行って来た。なにしろ、反米で大量破壊兵器を所持しようとする国に対して、先制攻撃も辞さない姿勢なのである。この政策は、北朝鮮のように核・生物兵器で周辺国を威嚇する国家が多くある国際情勢の場合は、支持せざるを得ない。
 
 このブッシュ政権の政策に準じて、リビアの最高指導者カダフィ大佐は大量破壊兵器開発計画そのもの破棄を確約した。更に12月22日、米CNNテレビのインタビューで、北朝鮮やイランに対して「自国民の悲劇を避けるため、リビアが取った処置にならうべきだ」(23日・毎日新聞)と述べ大量破壊兵器開発計画を放棄するよう促した。この「悲劇」とは当然米国の軍事介入を示唆している。しかし、カダフィ大佐は大量破壊兵器開発計画の放棄について「理由は重要でない。大事なのは、われわれが正しいことを行ったという点だ」(23日・時事)と述べている。この事実はブッシュ政権の政策の一つの勝利を意味している。
 
 フセイン元大統領が拘束されたのを受けて、ブッシュ大統領のイラク政策の支持率は「11月中旬の48%から60%に上昇」(23日・時事)している。しかも、これだけ米軍の死者を出しているのに「イラク戦争は戦う価値がある」と答えている人が59%に達しているのである。いかなる政策が正しいかは、歴史の審判によるしかないようだ。
     


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癒しの森126                     2003年12月25日
          地球の公転のスピード 

 天文学の素人が、一つの感動を持って宇宙のことをまた記述させていただく。20世紀の最大の科学者であるアインシュタインは、味わい深い多くの名言を残している。1997年からの日々の映像で何回もアインシュタインの名言を引用したが、ここでは次の名言を引用したい。
 
 「私は神がどういう原理に基づいてこの世界を創造したのか知りたい。そのほかは小さなことだ」(創元社・アインシュタインの世界から)
 
 12月13日この太陽系の直径273億キロを地球上の乗り物で走ると次の時間がかかることを書いた。
 
 ・新幹線   時速 200キロ   太陽まで約85年×91天文単位=7735年
 ・ジェット機 時速 1000キロ  太陽まで約17年×91天文単位=1547年

 宇宙の星々の移動のスピードは、地球上のスピード感覚を遥かに超えているのである。今回は、地球が太陽の周りを廻る公転のスピードを計算してみよう

1、太陽までの光速の距離  8分19秒=499秒
2、太陽までの距離      499秒×300.000キロ=1億4960万キロ
3、公転の距離        1億4960キロ×2×3.14=9億4602万キロ
4、1日の公転距離      9億4602万キロ÷365.26日=259万キロ
5、時間当たりスピード    259万キロ÷24H=10万8000キロ
                (ジェット機の時速1000キロ×108倍) 
6、秒速            10万8000キロ÷3600秒=30キロ
     
          



    

2003年12月24日(水) 教員のわいせつ行為過去最多

 教師が生徒にわいせつ行為をして懲戒免職になる・・こんなことが毎年続いている。文部科学省のまとめによると「わいせつ行為を理由に2002年度に懲戒などの処分を受けた公立の小中高校の教員は175人と前年度より53人増え、過去最多だった2000年度の141人を大幅に上回った」(共同通信から)という。そして懲戒免職になった教員は97人にも達している。
 文科省は「子どもへのわいせつ行為は原則懲戒処分」との基準を示しているが、果してこれだけで良いのだろうか。子供たちの人権を重要視するのであれば、刑法による罰則も必要だと思う。刑法による罰則規定がないことに関連して、家庭内で起きる性的虐待のことを少々記述したい。
 児童精神科医の岡本正子・大阪教育大教授らの研究グループが実施した実態調査によると性的虐待被害児は「2001年度で 女児が162人(98%)を占め、虐待され始めた時期は6歳以下が23%、小学生が46%、中学生27%、高校生4%。特に小学4年以降に多かった」(12月17日・共同通信から)という。
 ここで書きたいポイントは、加害者である実父・義父に刑法上の罰則がないことである。日本はまだまだ人権後進国といわねばならない。婦女暴行罪の法定刑が強盗罪の法定刑より軽いことで見直す動きがあるが、教師によるわいせつ、実父の性的虐待も法定刑が必要だ。
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  癒しの森125                          2003年12月24日
            栄養のバランスに発芽玄米食
 
 身の回りには、健康を害する原因が多くある。12月18日に子供の喘息のことを書いたが、この具体的な原因が分かっていない。文部科学省は「大気汚染や食生活の変化などが背景にあるのでないか」との見解である。大気汚染も原因かもしれない。しかし、自動車の走らないところにいくわけにいかない。最後の砦はいかに免疫力があるかどうかになると思う。
 免疫力を高めるには、なんと言ってもバランスのある栄養と睡眠であると思う。これが簡単のようで、なかなか難しいことなのである。妻が栄養のバランスを取るには玄米食が一番との勧めだあったが、昔食べた記憶が会って了解しなかった。
 しかし、二つの転機が訪れた。孫の体調のために玄米すべきだとの意見。発芽玄米食に興味を感じたことであった。玄米を25度c余りの水温で12~24時間ひたして発芽寸前の状態にして炊飯(専用の炊飯器は市販されている)するのである。何度かテストしたが、発芽状態にするために、専用の炊飯器を使う必要があるが、炊飯は通常の圧力釜を用いたほうが良いことが分かった。この発芽玄米食であると、食べにくいことはない。
 この発芽玄米食を食べ始めてから2週間余り経過したが、毎日の便が根本的に変わり体調がすこぶる良い。その昔玄米食の効用を書いた本を読んだ記憶が残っている。その本では「人間が生きていくために36種類の栄養素が必要である。玄米を食べるだけで32種類の栄養を摂取することが出来る」(要旨)と言うものであった。
 もう一つ記憶に残っていることは、食欲に関する見解であった。「肥満の人に限って、抑えようのない食欲がある。それは何故か」という設題であった。この回答の要旨は「健康を維持するための栄養素36種類の内、不足している栄養素があると、身体がそれを求めて食欲がでてくる」との説明であった。
 身体が求めている栄養素が体内に入っていかないと、すぐに何かを食べたという食欲が出てくる現象になる。発芽玄米食を食べて2週間あまりであるが、空腹感がほとんどないのである。これは身体に必要な栄養素が満ち足りている証拠のように思う。
   
  ・健康は 粗食の中に 厳然と 飽食続けて 健康が害す
     


 



2003年12月23日(火) 個人とゆっくりお別れを?エンバーミング12000件 

 亡くなった人の体を衛生的に保ち、生前の元気な姿に整形する「エンバーミング」と呼ばれる保存法が、日本でも徐々に広まっているようだ。「米国では9割以上、英国も約7割が実施。日本の普及率は約1%とまだ低いが、2002年の実施数は1万2000件を超えた。」(12月19日・共同通信から)という。
 
 そもそもエンバーミングとは、遺体に施される修復、防腐処置、殺菌消毒、お化粧などを行なうことをいう。日本遺体衛生保全協会によると、日本でエンバーミングが始まったのは1988年で、この処置料は1件12万円でとのこと。
 
 日本は死んだ人を仏と見る風習があり、体内に防腐液を注入して殺菌、遺体の腐敗をとめるエンバーミングがそう広まるとは考えにくい。ただ子供たちが海外におり、通常の時間帯では遺体と対面できない場合は、エンバーミングを行い大切な家族との別れの時間を作れるメリットがある。
 
 インターネットの時代は実に便利で、エンバーミングを検索すればこの詳細を知ることが出来る。エンバーミングの手順は、①ご遺体の着衣を取る ②全身の殺菌 ③体腔の殺菌、洗浄(鼻腔や口腔,その他の体腔内にすでに詰められている脱脂綿等を取り除き)④整顔(顔を整える)⑤切開を行う(エンバーミング溶液の注入)などとなっている。
     


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癒しの森124                           2003年12月23日
          松井(稼)アイ・ラブ・ニューヨーク
 
 西武からFA宣言した松井稼頭央内野手(28)が、大リーグのニューヨーク・メッツと3年総額2010万ドル(約21億8000万円)で正式契約を結び、入団会見を行った。背番号は「25」。約300人の報道陣を集めての会見であった。松井が2年連続でナ・リーグ東地区最下位に低迷するメッツの救世主になるのではとの熱気が溢れたものになった。
 
 松井の言葉は簡単でも、心がこもっていたという。メッツ軍史上最高の日米約300人の報道陣を前に、松井稼頭央は英語で切り出した。「ハロー・エブリワン!マイ・ネーム・イズ・カズオ・マツイ。アイ・ラブ・ニューヨーク」。盛大な拍手とともに、会場がドッと沸くと笑みがはじけた。(スポニチから)
 
 アート・ハウ監督も同席。「守備位置はショート。打順はまだ決めていないが、一番とか上位を打ってもらう」と早くも「一番・遊撃」の構想を披露した。ジェフ・ウィルポン最高執行責任者(COO)も「(86年の)バックマンのようにチームを点火させてほしい」と期待を寄せた。
  
 ヤンキース・松井秀喜対メッツ・松井稼頭央になるわけで、大リーガーフアンがますます増えることだろう。この日の会見は全米の注目度も高くテレビカメラは今年1月ゴジラの会見の25台を上回る30台であったという。ここでブルームバーグ・ニューヨーク市長が出席する意味がよく分からないが、一流選手を歓迎するアメリカの野球文化はいつ見ても素晴らしい。   
 
 松井稼頭央遊撃手が“生涯メジャー”への準備に入ったという。当地のシェイ・スタジアムで地元メディア用の撮影会を行った15日、英語を勉強することを宣言。松井稼は、会見で地元記者から英語について聞かれてこう答えた。「もちろん勉強したい。1日も早く皆さんと話したいし二塁へ移ったレイエスとのコンビネーションの問題もありますからね」。松井は生涯メジャーでの大きな目標を掲げている。

・メッツ軍 一人のサムライ 日本から チームに火が付き 上昇気流か
     



2003年12月22日(月) 今年の10大ニュース                

 年末になると、複数十大ニュースが発表される。 アサヒ・コムの「2003年読者が選ぶ10大ニュース」が報道されていた。このアンケートは、アサヒ・コムの読者を対象に12月7日から15日まで実施したものである。参考になるので引用して置きたい。

1位 米英軍がバグダッドを攻撃、イラク戦争始まる(3/20)
2位  阪神タイガースが18年ぶりリーグ優勝(9/15)
3位  イラク北部で日本人外交官2人が襲撃され、死亡(11/29)
4位  米スペースシャトルが空中分解、乗員7人全員死亡(2/1)
5位  長崎市の園児殺害で中1補導(7/9)
6位  自衛隊の派遣を可能にするイラク特措法成立(7/26)
7位  ヤンキースの松井秀喜選手が満塁でメジャー初本塁打(4/8)
8位  約6万年ぶりに火星が地球に大接近(8/27)
9位  りそな銀行に公的資金注入決定、事実上国有化に(5/17)      10位 世界水泳選手権にて北島康介が世界新で2冠(7/21、24)
 
 松井のメジャーでのメジャー初本塁打が、今年の10大ニュースの1つに選ばれるのだから、この人の人気振りが伺える。
     


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癒しの森123                          2003年12月22日
             ゴッホ作品、高値落札の見通し 
 
 11月27日モンテーニュの本の競売に関連して、ヨーロッパなかんずくフランスが、文化・芸術を重要視する国が文化国家ではないかを書いた。なにしろベートーベンの弦楽四重奏曲の手書きの楽譜が12月11日に書いてように118万ポンド(約2億1900万円)で落札しているのである

 12月10日フランスのロイター伝によると、15年前にわずか1500ユーロ(約20万円)で買われたゴッホの作品が、オークションに出品され、落札価格は300万ユーロ(約4億円)に上るとみられている。15年前の購入時はフリーマーケットでゴッホの作品であることを知らなかったものだ。

 1800年代のヨーロッパナは哲学者、詩人・小説家、画家、音楽家などをキラ星のように多くの偉人を輩出した。20世紀の社会に最も大きな影響を与えた人はナポレオンである。日々の映像でこれらの偉人たちの語録を時折引用したい。ここでは、いままで癒しの森に引用した人、或いは名前だけでも登場願った人をメモして置きたい。

・モンテーニュ (1533~1592) フランスの思想家 
・シラー     (1759~1805) ドイツに詩人、劇作家
・ナポレオン  (1769~1821) クーデターでフランス皇帝となる 
・ベートーベン (1770~1827) ドイツの作曲家
・ゲーテ     (1749~1832) ドイツの詩人・作家
・ユゴー     (1802~1885) フランスの詩人・作家
・トルストイ   (1828~1910) ロシアの詩人・作家
・ロマン・ロラン (1866~1944) フランスの哲学者・作家
     



2003年12月21日(日) 北朝鮮へ40万トンの食料支援必要(FAO)

 国連食糧農業機関(FAO)日本事務所(横浜市)が10月30日まとめた北朝鮮の食糧需給見通しによると「2004年度(今年11月から来年10月)の穀物生産量は前年度比4.7%増の416万トンで、3年連続して改善傾向が続くが、年間94万4000トンの穀物が不足」(共同通信)という。
 
 この416万トンの生産見通しであると、過去9年間で最高の収穫となり、不足量も8年ぶりに100万トン以下になる。今年度は韓国が米40万トンの支援、あとは中国その他となっている。
 
 ソウル発12月17時事通信によると「北朝鮮は韓国による今年の支援米40万トンの輸送が最近完了したことについて謝意を表明した」という。11月22日に書いたが中国が20万トンの食糧の無償供与が決っている。それでも国連食料農業機関は、新たに40万トンの食糧援助が必要としている。
 
 北朝鮮は、乞食のように食料の支援を要望するのでなく、ミサイルの部品を買うドルで、国際市場から穀物を調達すれがよいのだ。前記と同じく11月22日に書いたが、発電用の重油50万トンは中国が無償で供与することになった。しかし、中国情報局新聞によれば、中国そのものも発電用燃料の不足し、電力不足が深刻化している。
     


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癒しの森122                           2003年12月21日 
         フィギュア、村主章枝が初優勝。

 スポーツ、芸能関係の人から登場していただいている。一流の人はわれわれの心を引き付けるものを持っているからである。フィギュアスケートのグランプリ(GP)ファイナル最終日は13日、米コロラド州で行われ、女子で村主章枝(すぐり・ふみえ)選手(22)(新横浜プリンス)が初優勝した。

 日本選手のGPファイナル優勝は初めてで、世界レベルの大会で優勝するのは1989年世界選手権の伊藤みどり、94年世界選手権の佐藤有香以来3人目だという。荒川静香選手(21)(早大)が3位、恩田美栄選手(21)(東海学園大)は5位だった。世界のトップ6人のみが出場できるGPファイナルに3人のに日本勢が参加できたことも特筆されよう。

 村主章枝のフアン公認ホームページを開いてみた。なんと累計の訪問者が950万人もいるのだ。このページで村主章枝がフアンに宛てたメッセージがあった。まだ22歳の女性がこんな文章を書けるのかと驚嘆した。6月12日のメッセージは次の言葉で結ばれてあった。
「古きを慕い、『今』を生きる。
いにしえに学び、今を生き抜く。
世のため、人のために毎日を生きようと自分の心に誓う」と。
  
 日々気をつけていることはなんですか・・の質問に対して
「すべての面に対して食べ物から睡眠、また身体の疲れ具合などを気にして行かないとケガマニアの私としては、すぐ新たなケガを作ってしまうので、食べ物は栄養重視。特にどんな物がパワーになりやすいか、疲れがとれやすいかなど。でも、甘い物はやめられません(笑)そして、もう一つは感謝の心」と説明していた。

 ・いにしえの 文化に学び いま生きる ふみえ輝け いついつまでも
     

2003年12月20日(土) 子供の喘息過去最悪に 

 子供の体調が悪いと、親の負担が重くなると同時に本人にとっても不幸なことである。文部科学省の学校保健統計調査によると「今春の健康診断で、ぜんそくとされた小中学生の割合が過去最悪になった」という。この原因として文科省は「大気汚染や食生活の変化などが背景にあるのではないか」としている。なにしろ子供の喘息は、10年前に比べ2・5倍近くまで増えているのである。
 
 喘息の割合を見てみると小学校が2・9%でほぼ34人に1人、中学校が2・3%で43人に1人と報告されている。しかし、現場の医師からはもっと多いというのが実感だとの声が上がっている。それにしても小学校ではクラスに一人が喘息とは驚きだ。
 
 慢性的に気道の炎症が起きる喘息は現代病であるという。なにしろ喘息になる原因が分からないのだ。 ダニが発生しやすい密閉型の住宅環境説、食品添加物説、清潔志向による免疫力低下説、などが指摘されているが、依然として発症のメカニズムは解明されていない。
 
 素人の見解であるが、複合的な要因の組み合わせによって喘息になるように思う。最後は、食の習慣の変更で喘息にならないだけの免疫力を高めるしかないと思う。免疫力を高めるには、栄養のバランスが最も重要である。このテーマで後日、癒しの森で記述したいと思っている。
     

     
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癒しの森121                          2003年12月20日
         太陽系に似た惑星系存在の新たな証拠
 
 英王立天文台の研究チームが、七夕の織女(しよくじょ)星として有名なこと座の1等星ベガに、我々の太陽系とよく似た惑星系が存在する可能性があると発表した。惑星系の存在は、宇宙に我々の住む地球と同じ条件の星ある可能性があるのだ。これは天文学の究極のテーマの一つかも知れない。

 研究チームは、ハワイ島マウナケア山にある電波望遠鏡を使って、円盤状にベガを取り囲んでいるちりを観測。ちりの分布には濃淡があり、シミュレーションの結果、海王星と同程度の重さの惑星があると観測どおりの濃淡ができることが分かったという。

 この惑星は、海王星と似た軌道を回っているという。研究チームは、「海王星に似た惑星が周回していれば、その内側に地球のような岩石の惑星があっても不思議ではない」(12月1日・共同通信から)としている。
    
 このベガは地球から26光年の距離で、直径は太陽の2.4倍もあるという。また単純な説明をするが地球が1メーターとするとベガは292メーターもあるのだ。

 地球の直径    12740キロ     1メーター
 太陽の直径  1392000キロ   109メーター
 ベガの直径  3340000キロ   292メーター

 ・この宇宙 水の惑星 何処にある はてないロマンは 延々続く
     

2003年12月19日(金) ホンダ、ビジネスジェット機の飛行試験を開始

 ホンダのことは、日々の映像5~6回記述して来たので、この企業の概要は知っているつもりでいたが、まさか小型ジェットの飛行試験をやるところまで来ているとは思いもよらなかった。以下は、ホンダのホームページから、多少の要点を記述したい。
 
 ホンダは小型ビジネスジェット実験機「HondaJet」を自社開発し、自社製ジェットエンジンHF118を搭載して、今月、米国ノースカロライナ州の空港にてフライト試験を開始したというのだ。
 
 自動車メーカーが、自社製エンジンと自社製機体の組み合わせで飛行機を完成させた例がない。このジェットの完成で、ロボットと合わせて本田の企業イメージを桁外れに上昇させると思う。
 
 少しだけ技術的な説明を引用しよう「独自開発した乱流発生を抑える層流翼設計と合わせ、空気抵抗を大きく低減。さらに胴体の先端形状を工夫し層流を実現させるなど、随所に抵抗低減の技術が盛り込まれている。Honda製ターボファンエンジンHF118の低燃費性能と合わせ、燃費は従来機に対し約4割向上している」という。ともかくホンダは、世界に誇れる企業文化を持っているのだ。
     


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  癒しの森120                         2003年12月19日
         ベートーベンの「第九」EUの国家に
 
 12月7日ベートーベンの弦楽四重奏曲の手書きの楽譜が競売にかけられ118万ポンド(約2億1900万円)で落札したことを書いた。 12月になると日本各地で第九「歓喜の歌」が演奏される。ベートーベンについては、私なりの想いがあるので機会をみて少々書きたいと思っている。
 
 欧州連合(EU)首脳会議で、ベートーベン作曲「交響曲第九番」の最終楽章で歌われる「歓喜の歌」をEUの“国歌”とすることが欧州憲法案に盛り込まれることになった。これだけ世界で愛されている歓喜の歌がEUの“国歌”となるのだから素晴らしいことだ。
 
 「歓喜の歌」は、ここで言うまでもなく 苦悩・苦難の闇えを突き破るという意味合いが込められている。 「歓喜の歌」を欧州の“国歌”にというアイデアは、「オーストリアの政治家で欧州運動の創始者、クーデンホーフ・カレルギー氏が60年代に提案。70年代には既に『欧州の歌』」として歌われてきたという。 歓喜の歌は、シラー(1759~1805)の詩がベースだが実に格調の高い詩である。ここで最後の数行を引用したい。

   兄弟たちよ、星の輝く天幕の彼方に
   愛に満ちた父がいるに違いない
   
   あなたたちはひざまづくのか、何百万の人々よ?
   おまえは、創造主を感じるか、世界よ?
  
   彼を星の輝く天幕の彼方に探せ!
   星の彼方に彼はいるに違いない
     






2003年12月18日(木) アメリカとヨーロッパとの対立  

 米ソ冷戦時代は、米国とヨーロッパは強い同盟関係にあったが、イラク戦争を契機に緩やかな対立関係が形成されている。具体的には、イラクへの米国中心の攻撃に対して、フランス、ドイツ、ロシアが強く反対したのである。
 
 この後遺症がどのような形で修復されていくかが、現在の国際関係を考える上で重要な意味を持つ。ブッシュ大統領は、米国で予算を組んだイラク復興工事(約2兆円)の発注に、フランス、ドイツ、ロシアの企業は、入札に参加させないと決めたのである。
 
 この決定に対して12月12日アナン国連事務総長は「国際社会が団結して復興に加わるべき時に、協力ムードに水を差す不幸な決定だ」と述べ、米政府に不満を表明している。シュレーダー首相も「誰を事業に参加させ、誰を参加させないのか議論するのは無意味だ」と述べ、米政府の決定を「後ろ向きの姿勢」と批判している。
 
 また、欧州委員会も米国の方針を「間違い」と批判し、再考するよう求めた。そのうえで、世界貿易機関(WTO)協定上、問題がないかどうか調査に乗り出す方針を決めた。 これに対して米政府(米通商代表部)は「「事業を発注した主体は、米英占領当局(CPA)で、CPAは国際通商協定の履行義務を負う米政府機関ではない」(12月14日・毎日から)という理屈だ。この対立が大きくなっていくのだろうか。
     

    
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癒しの森119                           2003年12月18日
           映画 ラスト・サムライ(3)

 武士道の概念を三つあげれば、「義」「勇」「仁」の概念である。ここでは三国志に波打つ義の世界を少々記述したい。三国志の最初の名場面は、仁徳の人・劉備、信義の英雄・関羽、直情の豪傑・張飛3名の義兄弟の契りを結ぶ「桃園の誓い」である。義兄弟の誓いとは、一つの目的に向かって一緒に死のうと誓いである。
 
 三国志の中で「義」を重んじる代表として関羽が描かれている。「一般社会では劉備と関羽は、孔子や孟子よりも重要な道徳的な規範です。孔・孟の道徳より幅広く普及し、効果を発揮してきた存在なのです。中国では香港の警察をはじめ、いたるところで神棚を設けて関羽を祭っています。・・・小説の登場人物が大衆の崇拝する宗教的な対象になったことは、世界のいかなる文学作品もなしえなかったことです」(潮出版社・「旭日の世紀を求めて」の金庸氏の説明から)とある。
 
 中国の人たちの「義」を重んじた関羽に対する尊敬の念は、日本人の想像を遥かに超えている。それだけ「義」の概念が社会の規範となっている。日本の武士道はここで説明するまでもなく、中国文化(儒教)の影響で形成されたのである。それにしても、日本人が忘れかけているの武士道を、アメリカ人が世界に対して宣揚するのだからやや戸惑いを感じる。
 
 主演のトム・クルーズは「サムライこそが、武士道こそが国境さえ超えて人類普遍に持つべき精神」と熱く語るのである。ラスト・サムライは、壮大なスケールで武士道精神を描いている作品であった。
  
 ・悠久の 歴史を称えし 義の規範 これが廃れば カオスの社会
      




2003年12月17日(水) 米軍 フセイン元大統領を拘束 (3)

 中東で反米の行動を取った旗手がいた。四半世紀に渡って独裁政治を行ってきたサダム・フセインだ。しかし、米国が侵攻すると逃げ隠れする。そして、アラブの反米の旗手というイメージとはほど遠い、みじめな姿で逮捕された。こんな姿をさらしてまで、なお生きたいのだろうか。
 
 元大統領が潜んでいたのは、2部屋しかない日干しレンガ造りの小屋で、地下に掘った小さな穴に潜んでいたところを、ネズミのように捕まったという。泥やれんがで入り口を隠した、たこつぼのような穴の底に、フセイン元大統領が潜んでいたのだ。米兵に突然、発見されてうろたえ、「撃つな、私はイラク共和国大統領、サダム・フセインだ」と穴のなかで叫んだという。

 独裁者を逮捕したことで、3月に開始されたイラク戦争は終焉を迎えたといえる。ブッシュ政権にとっては、好材料となることは間違いなく、来年の大統領選挙での再選にも、今回のフセイン逮捕はプラスに働くと思われる。

 昨日ネオコンの考え方を書いたが、来年ブッシュ大統領が再選された場合、次の独裁制のターゲットは北朝鮮になると思う。
     


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癒しの森118                           2003年12月17日
           映画 ラスト・サムライ(2)

 武士道は新渡戸稲造(1862‐1933)が英文で書いたものが有名だ。1984年発行の「武士道」ではその淵源・特質、民衆への感化を考察し、武士道がいかにして日本の精神的土壌に開花結実したかを説き明かしている。

 武士道は特別な存在ではなく、多少薄められたとはいえ日本の精神文化の一つになって、今日も生きているように思う。武士道の支柱は「義」である。現代の言葉で言えば、正義、忠義、恩義、信義、道義などの意味を含む概念である。義とは、「人間が踏み行うべき正道、人間と人間社会が成り立っていくうえで欠かすことの出来ない秩序感覚の基であることが理解できます」(潮出版社「旭日の世紀を求めて)から引用」とある。

 義とは、武士道を知っているかどうかに関係なく、上記の通り社会が成り立つ秩序感覚の根幹なのである。イラクにはこの「義」という秩序感覚がないに等しいので、これから展開されるのは、勢力対勢力の殺し合いが延々と続くのである。

 現役の頃、多くの企業倒産を見て来た。振り返って見るとバラバラと崩壊していく企業は、「義」に代表される秩序感覚が弱い集合体であったように思う。日本はサムライがいなくなっても、武士道の「義」の精神は静かに流れていると思う。その一例をあげれば、日本の指導者の多くが、吉川栄治の「三国志」を読んでいる。この小説全編に「義」の精神が波打っている。

   ・サムライが 残せし文化は 少なくも 今も息づく 義の精神
     
                  
                 




2003年12月16日(火) 米軍 フセイン元大統領を拘束 (2)

 米軍・米政権の基本的な考え方を確認する意味で、イラクの連合軍暫定当局(CPA)のブレマー行政官やサンチェス駐留米軍司令官による14日のサダム・フセイン元イラク大統領拘束に関する会見の主な内容を記述して置きたい。

1、われわれは彼(フセイン元大統領)を捕まえた。
2、暴君は捕らわれの身になった。  
3、イラク人にとって歴史的な瞬間だ。おびえる日は過去のものになった。和解の道をたどらなければならない。
4、元大統領拘束によって新しいチャンスが生まれた。皆さんとともにイラクの復興に当たりたい。
5、小さな穴があり、入り口は泥やがれきで覆われていた。穴の深さは6~8フィート(約1・8~2・4メートル)で、その底に元大統領は隠れていた。
6、穴は人が1人ほど横たわれる広さで、空気孔により呼吸ができるようになっていた。 
7、元大統領は疲れており、運命に身をゆだねている感じだった。  
8、元大統領の拘束でイラクの人々の和解が始まる。イラクは再生の日を迎える。
9、過去のイラクは終わる。元大統領が再び権力の座に戻ることはない。恐怖政治はもはや起こらない。 
10、イラク国民を攻撃している旧フセイン政権関係者の捜索はやめない。 
11、駐留米軍は任務を達成したら撤収する。それは、イラクに安定と安全をもたらした時だ。(共同通信から)
 
 ブッシュ米大統領は14日、イラクのフセイン元大統領拘束について「かつての独裁者は裁きを受けることになった。イラクの人々はもはや、フセインの支配を恐れることはない。自由に味方した人々の勝利だ」と述べている。

 現在の米政権を理解する意味で12月14日の田中宇の国際ニュース解説の一部を引用したい。『日米など世界のメディアの多くは、ネオコンを「アメリカは民主主義を世界に広げることを国家としての目標にすべきで、世界を民主化するためにアメリカの圧倒的な軍事力を活用すべきだ」と主張する「理想主義者」の集団であるとしている。ネオコンの主張によると、従来のアメリカは世界の安定を重視するあまり、世界各地の独裁政権に対して甘い態度を採る「現実主義者」(中道派)が主導してきたが、その結果、フセインや金正日といった危険な政権がのさばる状態になっている。この悪しき現実を改めて、イラク侵攻を皮切りに世界を民主化するのだ、というのがネオコンの考えで、ブッシュ大統領はこれに感化されてイラク侵攻に踏み切ったとされている』 米国民がこのような考え方をよしとするのかどうかは、来年の大統領選挙を待つしかない。
     


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癒しの森117                           2003年12月16日
          映画 ラスト・サムライ(1)
 
 この映画の報道が多いので、12月11日見に行ってきた。印象・感想を2~3回に分けて記述したい。この映画の骨格は、ハリウッドが世界に発信する「サムライ・スピリット」なのである。「滅び行く運命を知りながら時代に抗いみずからを貫いた男たち。日本に存在した『最後のサムライ』であることに殉じた男たち・・・」(解説から)そんな男たちの物語が、人々の魂を揺さぶっている。(全文は30290の癒しの森。コピー省略)
 
 ハリウッドが(アメリカ人が)日本のサムライ・スピリットをテーマに据え、真正面から描いているのだ。しかも「武士道への理解の深さは半端でなく、時代考察も日本の時代劇大作の常連だある渡辺謙や真田広之といった俳優人が驚いたほど正確」(解説から)であったという。武士道の精神をこれほど見事に謳い上げた映画を見たのは初めてであった。
 
 その理由はエドワード・ズウィック監督と主演のトム・クルーズの二人がサムライ・スピリットに限りない敬意の念を持っている。トム・クルーズは「サムライの持つ優雅さと美しさ、強さと情、正しいことには命をも投げ出す潔さや忠義を尽くす心に、私はずっと強く惹かれていました」と語っている。日本人が忘れている心の文化を、外国人が深く理解しているのだ。

  ・武士道の 輝く支柱の 義の心 運命知りつつ 散り往く強さ
     

 



2003年12月15日(月) 米軍 フセイン元大統領を拘束 (1)

 米軍当局は14日、米軍のバグダッド制圧以降、8カ月以上も行方不明となっていたイラクのサダム・フセイン元大統領(66)をイラク北部のティクリートで生存したまま拘束した。米軍の立場で説明すれば、元大統領の息子2人の死亡に続き、元大統領を拘束したことで、米英軍はイラク戦争の最大の目的を達成したことになる。イラクの独裁政治はこれで完全な終焉を迎える。 フセイン元大統領の拘束に関するニュースは、14日の特別番組で報道されていたので、ここではイラク戦争の経過をメモしておきたい。
 
 3月20日 米軍が未明にバグダッド近郊を空爆、夜に地上戦開始
 4月 9日  バグダッドが陥落、フセイン政権崩壊
 7月13日 イラク人の暫定統治機関、統治評議会が発足
 7月22日 モスルで元大統領の長男ウダイ氏と二男クサイ氏が死亡
 8月19日 国連事務所で爆弾テロ、デメロ事務総長特別代表ら24人死亡
 9月 3日 イラク暫定内閣が発足、首相職空席
10月27日 赤十字国際委員会事務所で連続爆弾テロ、計36人死亡
12月14日 フセイン元大統領を生存のまま拘束
     


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癒しの森117                         2003年12月15日
           自分を高めることへの意欲                
 株式会社イー・ウーマン代表取締役社長・佐々木かをりさんのエッセイをよんだ。エッセイの題は「自分を高めることへの意欲」であった。ここではエッセイの核心部分を引用させていただく。「自分を高める、というのは、自分に対する挑戦である。自分が思い込んでいることを強く信じて進んでいく力と、一方で、自分が思い込んでいることを常に疑い、違う視点で客観的に見つめて、すぐにでも訂正したり、修正したりする柔軟性の両面が必要だからである。24歳から26歳くらいまで、私は、さまざまな自己開発のトレーニングに同時通訳として参加した。・・・自分から変化しようとすれば、人は、いつでも、いくらでも成長する」という内容であった。

 「自分から変化しようとすれば、人は、いつでも、いくらでも成長する」という言葉を肝に命じたいものだ。8月13日の「癒しの森を記述するにあたって」の中で エレノア・ルーズベルト大統領婦人の言葉「人生は向上していれば面白いものです」を引用した。ともかく自分を高める挑戦が人生の土台なのだ。エッセイの最期に佐々木さんは、2つのとても心にしみる言葉を紹介していた。

1、弊社役員の松本氏から。「過去と他人は変えられない。未来と自分は変えられる」
2、コントライブ社川合社長から。「自ら変化できるか否か。変化こそ、生命(いのち)」
 
佐々木さんは幼い頃から大切にしている1枚のカードがある。毎日、それを読んでから眠りについたという。

「道にためらわず、目標を見失わず、常に努力し、常に歩み、常に前進してゆきなさい。 アウグスチヌス」
       
 ・変化こそ 自分の日々と 定めれば 誰でも等しく 高みへ登る。

        (全文は癒しの森。ここではダイジェクト版)
     
     


2003年12月14日(日) 武富士の盗聴事件 

 消費者金融最大手「武富士」をめぐる盗聴事件の内容が毎日のように報道されている。最終的に何が飛び出してくるか分からない。当初武井保雄会長は容疑を否認していたが「一連の盗聴は全て私が指示してもので、全て私に責任がある。深くお詫びしたい」とのコメントを出した。盗聴された人は少なくとも12人が明らかにされており、今後も増加するかも知れない。
 
 ここで事件の背景の一端を記述したい。 武井保雄容疑者(73)部下に対して「右翼、暴力団、警察の三つをうまく使って収めろ」(12月6日・毎日)とトラブル処理を命じていた。警視庁捜査2課は、「武井会長が盗聴だけでなく、同社と暴力団などとのトラブル処理についても直接、指示していたとみて、実態解明を進める」という。
 
 武井会長は中川容疑者らに「よく覚えておけ。右翼は暴力団に弱い。暴力団は警察に弱い。警察は右翼に弱い。この三つをうまく使って物事を収めるのがお前たちの仕事だ」(同)口ぐせのように言っていたという。
 
 2~4年前まで消費者金融のことを社会正義に反しているとの視点で何回も書いた。その一端を記述すれば、武富士の2003年3月期の売り上げは(金利収入)4190億円、融資算高は1兆6750億円である。単純に掛け算すると平均金利は25%になりこれが堂々とまかり通っているのは異常なことだと思う。
         1兆6750億円×25%=4190億円
     


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癒しの森115                          2003年12月14日
       死を考えておくことは自由を考えることである
 
 大文豪と言われる人は皆哲学者でもある。12月11日にモンテーニュのことを書いたがその余韻が残っている。この人の言葉に次の語録がある。人生の総てを知り抜いた人の言葉には、胸にぐさり突き刺さるような迫力がある。
 
 「明けてゆく毎日をお前の最後の日と思え。あらかじめ死を考えておくことは自由を考えることである」と。
 
 今日が最後の1日というつもりで生きよ!・・という指南のように思う。あらかじめ死を考えておくことは・・・の言葉で1998年3月7日の日々の映像で、女優の藤村志保さんを書いたことを思い出した。ここでこの日書いた短文エッセイをそのまま転載したい。
 
 ・・・ヘルシートークの3月号に藤村志保さんのインタビューが出ていた。このインタビューをした記者は「着物姿の背中から首にかけての凛とした、それでいて柔らかく優雅な美しさは息を呑むばかり。伝統の舞踊で作り上げた背筋には、藤村さんの生き方の姿勢が映し出されているようでした」と称えていた。
 藤村さんは、39年生まれというから、今度誕生日が来ると59歳(補足・1998年時点)になられるのに「美しさは息を呑むばかり」との印象を与えるのだから素晴らしい。
 藤村さんは、日本舞踊に続いて18年前より「舞い」を習っている。藤村さんの「古典芸の素晴らしさとでもいいましょうか、奥が深いのです。私などはまだ18年ひよっ子です」との言葉でこの人の深さを感じた。
 すでに、地唄舞のリサイタルを開くようになった今日でも、自分のことを「ひょっ子」と表現するあたりに芸を究めようとする熱い情熱が伝わって来るようであった。そして次の言葉が強く印象に残る。「私は死を考えることによって、生きている間に成すべきことをしてしまおう、という思いが強くなり、自分の人生に前向きになれたと感じています」と。・・・・
  
  ・人生の 終点見つめて ひたむきに 一芸極める 道なお深し
     


        

2003年12月13日(土) 日本のHIⅤ感染:推定12000人    

 12月1日「世界エイズデー」に関連して世界のエイズの感染状況を書いた。なにしろ、HIⅤ感染者が4000万人になっているので、エイズ宣言の「エイズは人間の生活と威厳に対する最も恐ろしい挑戦の一つである」の通りだと思う。
 
 先進国の中では、日本だけがHIⅤ感染者が増加し爆発的な増加が懸念されている。「性的接触などによるエイズウイルス(HIV)感染者数が、厚生労働省への報告件数の約4倍の約1万2000人に達する可能性のあることが厚労省HIV研究班・藤田保健衛生大教授(衛生学)らの推計で分かった」(12月8日・毎日)という。
 
 ここではHIV感染のリスクを箇条書きで整理したい。
1、HIVに感染してからエイズを発病するまでは平均10年とされる。その間は特異な症状が出ないことが多いため、感染に気が付かない。この間に第三者に感染させるのである。
2、感染している人の血液や精液、膣分泌液にエイズウイルスが多く含まれ、これらが第三者の血液に入り込んで感染する。
3、感染の大半は性的接触が原因で86.7%を占めている。また感染しても6~8週間後でなければ、血液中に抗体が作られないため、確定診断できない。

 上記の通り女性は精液から感染し、男性は膣分泌液に含まれているエイズウイルスから感染するのだ。
     


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癒しの森115                          2003年12月13日
          宇宙に1300光年の巨大な花火
 
 宇宙の巨大な空間の思いを走らせることは、心の空間が広がると思っている。よって、時折報道される宇宙関係の記事はここで取り上げて行きたいと思う。今回は12月6日に報道された宇宙の巨大な花火について記述したい。
 
 地球から270万光年(銀河系の直径10万光年×27倍)離れた銀河の中の超高温の星があるという。「宇宙空間に広がる巨大な花火のように輝いている場所を、米航空宇宙局のハップル宇宙望遠鏡が撮影画像を公開した」(12月6日・産経から)
 
 撮影した場所は、さんかく座のM33という渦巻き銀河の中にある星雲で、若い星が続々と生まれている場所であるという。驚いたのは太陽のような高温の星の数である。「その中心部は非常に明るい高温の星が200個以上もあり、中には太陽の120倍も重く、表面温度が4万度近くにもなる星もある」というのだ。
 
 これらの星からの熱によって、周囲にあるガスがさまざまな色に明るく輝いている。この輝く花火のような直径がなんと1300光年にもなるというから想像を絶するスケールである。
  
  ・無辺なる 宇宙の中の 星雲が 光り輝く 巨大な空間

 昨日書いた光速と比較してみよう。
 太陽系         1日 (8分19秒×91天文単位×2=25.24H)
 銀河系     100000光年 (100000光年×365日=36500000日)
 花火の直径    1300光年 (1300光年×365日=474500日) 
M33という銀河の中に輝いている星雲は太陽系の直径の47万倍もあるのだ。
 
 太陽系の直径が光速で25.24時間といっても、273億キロもある。この太陽系の直径を地球上の乗物で走ると次の時間がかかる。
 ・新幹線   時速 200キロ   太陽まで約85年×91天文単位=7735年
 ・ジェット機  時速 1000キロ   太陽まで約17年×91天文単位=1547年
 
 太陽系の直径は、銀河系の直径からみれば、3650万分の1である。しかし、この太陽系をジェット機のスピードで横切ろうとすると1547年もかかるのだ。
     
   




2003年12月12日(金) 子供の連れ去り126件発生

 15歳以下の子供を狙った連れ去り事件が頻発している。今年1月から10月15日までに全国で計126件発生、被害者は139人であることが、警察庁のまとめで分かった。被害者の77%が女児や女子なのだ。
 
 このうち警察が事件と断定したのは116件の内、40件は犯人が捕まっていないというから深刻だ。検挙率は65.5%。警察庁は「国民の不安が大きい」として被害防止を全国の警察に指示した。検察庁が指示したぐらいで被害が防止できるわけでない。悪を徹低的に糾弾する国民的な世論の高まりが必要だ。この連れ去り事件の情報を整理しておく必要があると思う。

1、都道府県別では大阪20件、埼玉11件、東京9件、神奈川8件、茨城7件、奈良、沖縄各6件の順
2、発生場所は路上が72件、自宅19件、公園10件、駐車場8件など。
3、被害者の年齢、小学生が90人と大半を占め、未就学児が26人、中学生は19人。
4、容疑者の年齢 容疑者69人の年齢は20代が27人と最多。次いで30代18人、40代10人、50代7人の順。
5、動機は「わいせつ目的」が41人、「好意」が22人、「営利」が1人など。
 
 検挙された69人の内、60%に当たる41人がわいせつ目的の犯行だ。25年ほど前に、近所でこの種の事件(家族持ちの犯人に面識もあった)に遭遇したが、大の大人が、わいせつ目的で小学生・未就学児を連れ去るというから言語道断と言わねばならない。
     


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癒しの森114                          2003年12月12日
           銀河系の広さ

 日々の映像を題材として、いつものメンバーと懇談する。先月一番話題になったのは太陽系の直径と銀河系の直径であった。太陽系の広さ(直径)でも中々頭に納まらないのに、銀河系の直径100000万光年となるとなかなか理解が届かない。ここでもう一度太陽系と銀河系の直径を光速で示してみよう
 太陽系       1日  (8分19秒×91天文単位×2=25.24H)
 銀河系  100000光年  (100000光年×365日=36500000日)
 
 光の速度(秒当たり300000キロ)で、銀河系の直径は25時間少々であるが、このスピードで銀河系をよこぎるには、365万日(10万年)もかかるのだ。この際だから地球上での距離の単位で銀河系の直径を計算してみよう。
  太陽系   90864秒(25.24H×3600秒)×300000キロ=273億キロ
  銀河系   273億キロ×約365万倍=計算できず

 この数字のみでは、銀河系の広さが分からないので、11月9日は直径273億キロの太陽系を仮に1メータとすると、銀河系の直径は36500キロになることを示した。ともかく、太陽系が属している銀河系のみでも、目がくらむほどの広さなのである。

  ・巨大なる 楕円銀河の 広がりよ 太陽系すら 僅かな空間 
                     (11月9日の短歌の再掲)

関連記述と備考
・11月 8日  近くと遠くの銀河発見
・11月 9日  惑星探査機ボイジャー1号
・11月 29日  皆既日食のドラマ                        
・12   2日  人 土井隆雄さん
・11月 9日の太陽系の直径は省略して90天文単位としてある。
     



 


2003年12月11日(木) イラク派遣決定の矛盾とリスク

 国民が国会議員を選出する。国会議員が小泉首相を選出した。その首相・内閣が決断した自衛隊のイラク派遣そのものに賛否の議論をしても始まらない。ここでは、派遣に伴なう矛盾とリスクを3点記述したい。

1、首相は記者会見で「人道・復興支援のための活動であり、武力行使はしない」と言っているがゲリラやテロ勢力に狙われる可能性は十分にある。その場合は戦闘になる。襲撃された自衛隊が反撃に出れば、自衛の範囲を超え、日本の憲法が禁じる外国での武力行使に発展する。それを承知のうえで今回の計画が決められている。それゆえ戦後史に残る憲法上の矛盾と新たなリスクの展開なのだ。

2、首相は「イラク復興支援で日本がどう取り組むか、・・・米国は日本の唯一の同盟国であり、日本も米国にとって信頼に足る同盟国でなければならない」と国民に説明している。「日本も米国にとって信頼に・・」といっているが、先進国の中でイラクに軍隊を派遣しているのは英国のみである。中東と歴史的にも関係の深いフランス・ドイツ・ロシアは復興支援に軍を送っていない。

3、首相は「テロに屈しない」と言っているが、テロを殲滅させるために10万人を越える米英軍が配置されている。すなわち、テロとの戦いが戦争なのである。首相は「日本は戦争に行くのではない」と否定しているが、自衛隊員に多くの死傷者が出た場合、どう政治的責任をとるのだろう。小泉首相にとってもリスクの大きな決断である
     


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癒しの森113                          2003年12月11日
          楽譜31ページ2億1900万円で落札

 12月7日モンテーニュの本の競売に関連して、文化を大切にするヨーロッパ、特にフランスのことを書いた。こんどはベートーベンの弦楽四重奏曲の手書きの楽譜が5日、ロンドンで競売にかけられた。電話入札した匿名の個人収集家が約118万ポンド(約2億1900万円)で落札したというから驚きだ。
 楽譜は作品127番で、計31ページ。至る所に修正や追加が書き入れられている。これまで所蔵していたストックホルムの美術館が、運営資金調達のため競売に出したという。(12月6日・共同通信)31ページの楽譜に2億円以上に価値を認める・・・さすがはヨーロッパの文化である。
 
 12月になると日本各地で1824年に完成した第九交響曲(シラー<歓喜に寄す>による終末合唱を持つ交響曲)が演奏される。驚嘆すべきことは、この第九を完成したころは、耳が完全に聞こえなくなっていたのだ。ロマン・ロラン著の「ベートーベンの生涯」を読んだ感動的な記憶が残っている。機会を見てここで少々書きたいと思っている・

・極限の 苦悩の闇を 突き破る 歓喜の曲の 歌声世界に

 ヨーロッパの1800年代は偉大な音楽家・大文豪を輩出している。3人に限定して名前を挙げると次の3人になると思う。
・ ベートーベン 1770~1827 (ドイツ)
・ゲーテ     1749~1832 (ドイツ)
・ユゴー     1802~1885 (フランス)
・トルストイ    1828~1910 (ロシア)

 3人の大文豪の内で最高峰に位置しているのは、トルストイであると思っている。この癒しの森は、ナンバー25に書いたように700回を目標にしている。最終回に近づいたらこの3人の大文豪の文化の一端を書きたいと思っている。
     

 




2003年12月10日(水) 自衛隊のイラク派遣を決定する

 政府は9日の閣議で、「イラク特措法に基づき自衛隊をイラクに派遣する基本計画を決定した。派遣期間は『03年12月15日から04年12月14日までの1年間』、この範囲内で実際の派遣時期を決定する。陸上自衛隊の規模は『600人以内、車両200台以内』、航空自衛隊「8機以内」、海上自衛隊は「輸送艦、護衛艦各2隻」(12月9日・毎日新聞)と決定した。 陸上自衛隊以外は人員数を発表しないのは釈然としない。
 
 この決定で戦闘が行われている海外への陸上自衛隊の派遣は初めてで、第2次世界大戦後の大きな転換点を迎えた。憲法との整合性もあらためて問われるためか「人道復興支援や安全確保支援として米軍への後方支援も行う」(共同通信)との姿勢である。
 
 小泉首相は9日午後、首相官邸で記者会見し、イラク復興支援特別措置法に基づいて同日閣議決定した自衛隊の基本計画について、「武力行使ではない。戦闘行為には参加しない。戦争に行くのではない」と述べ、あくまでもイラクの人道復興支援目的であることを強調している。しかし、相手は占領軍の一員としてとらえるのだ。
     


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癒しの森112                         2003年12月10日
           菊川 玲さんの納豆の話

 12月3日正午のNHKスタジオパークを見る。この日のゲストは美人で才女の菊川怜さんであった。

1978年、埼玉県生まれでまだ25歳だ。月曜ドラマシリーズ「夢見る葡萄~本を読む女」に主人公・万亀役で出演中。1998年、東京大学在学中に「オスカーグラビアグランプリ」に選ばれデビュー。同年、「東レ水着キャンペーンガール」にも選ばれ、ファッション誌の専属モデルも務める。翌年、「危険な関係」(フジテレビ)にてドラマデビュー。以後、テレビドラマ、映画、CM、ラジオ、番組司会、キャスターなど、幅広く活躍中。

 この日の話の中で、関心を持ったのは納豆のことであった。彼女が好きだという納豆料理は、①納豆 ②トマト ③卵黄 ④ 万能ネギ ⑤醤油 でかき混ぜたものだ。菊川玲さんは「カラダが良くなるレシピ50」という本を著している。菊川さんの健康美は、食に対するこだわりと食べることが大好きなことから生まれたようです。

 日本の食文化の代表を1点挙げよ、と言われたら私は納豆を挙げる。日々の映像の中で、1年に1回は納豆のことを書いてきた。ここで2002年5月31日の日々の映像を引用するので、健康に関心のある方は一読していただければと思います。(以下は癒しの森に記述) 

 便秘気味で肌が少しブツブツしている若い女性が、この納豆を薬だと思って毎日2回食べると、間違いなく便秘は治り肌がスベスベになるという。このような実体験を若い女性から聞いたことがある」

  ・納豆は 世界に誇る 食文化 薬に勝る 薬効ぞくぞく
 (全体は癒しの森に記述してあり、ここでは1/4のダイジェクト版)
     

     

   
 

2003年12月09日(火) イラクでの米軍の死者

 ブッシュ米大統領は11月25日国外に展開している米軍部隊の構成や基地の再編に向けて12月上旬から北大西洋条約機構(NATO)や日韓両国など同盟国との本格的協議に臨むとの声明を発表した。これは米軍を10万人もイラクに配置し続けることが困難との背景があるように思う。

 AP通信によると、イラクで今月死亡した米兵の数は75人に上り、3月20日の開戦、開戦以降の米兵死者数は非戦闘員も含め436人。英兵52人やイタリア兵17人など他の連合国軍も含めると占領軍兵士の犠牲者は500人を超えているのである。
 
 「誰も行きたくない」。イラクでの外交官の悲報に、派遣準備を進める防衛庁や陸上、航空両自衛隊の隊員らに危機感が広がっている。これは心情として十分に理解できるところである。敵が何処にいるか、いつ狙撃されるか分からない条件で治安の任務に就けば、精神的におかしくなる隊員も出ると思う。
 
 すっぱ抜きで知られるフランスの週刊紙カナール・アンシェネによると、任務を勝手に離れる兵士が相次ぎ、5月の「大規模戦闘終結宣言」以降では約1700人にのぼるという。「イラクで米軍を悩ますのは襲撃による死者の増加だけではない」と同紙は指摘している。駐米仏高官が入手した別の情報では、「精神的な問題に陥って治療のため本国に戻された米兵が別に7000人いる」とも伝えている。 およそ10人に1人はおかしくなっているのだ。
     


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癒しの森111                         2003年12月9日
            坂本冬美さんの復活

 NHK朝のホットモーニングに、歌手の坂本冬美さんが出演していた。1年間休養したことは知っていたが、これだけの一流演歌歌手でも想像を絶する葛藤があったとは知らなかった。昨年3月。心身のバランスを失うなど体調不良を理由に表舞台から突然姿を消した。

 復帰を考え始めたのは昨夏ごろ。テレビでベテラン歌手の二葉百合子(71)さんが歌う姿を見て感激し先生に手紙を出す。二葉百合子さんとの出会いが坂本さんを救ったのだ。二人は3日間毎日7時間も話し合ったという。坂本冬美さんは、この話し合いで再起へのイメージが固まったようだ。

 驚いたのはそれからである。浪曲で6ヶ月間発声のトレーニングをして、声の調子も戻り、今年4月1日さいたま市民文化センターのNHK「歌謡コンサート」公開生放送に出演し正式に復帰を決めた。プロ中のプロの歌に対する真面目な姿勢に驚きと感動を覚えた。以前にもましてこの人のフアンになった。

・真剣に 悩む姿勢に 詩(うた)があり 師との出会いで 復帰を決める 

(全文は癒しの森に記述してあり、ここではダイジェクト版になっている)
     

2003年12月08日(月) 苦しい決断 

 小泉政権のイラクへの自衛隊派遣の決定が大詰めを迎えようとしている。日本がこれほど重大な対外決定を迫られたことは久しくなかったと思う。どのような決定になっても、国内に強い賛否両論が渦巻く難しい問題なのだ。
 
 具体的には イラク復興支援特別措置法に基づく自衛隊派遣の前提となる基本計画を9日に閣議決定する方向で最終調整に入ったようだ。流れとしては月内に先遣隊、年明けに輸送部隊をそれぞれ派遣し、1月中旬に自衛隊の本隊派遣を目指す。派遣部隊は、陸上、海上、航空の3自衛隊で計1100人規模であるという。
 
 日米同盟が国家の基本と考える人たちは、自衛隊の派遣は当然のこととするだろう。日米同盟というなら、米国の政策に大きく異を唱えることがあっても良いと思うが、今までそのようなことがあったという記憶はない。日本独自の外交理念がなく、対米追従との批判も当然のように思うことがある。
テロを軍隊で殲滅しようとの思考に根本的な誤りがあると思う。現実は殲滅どころか、テロ集団が拡散しているように思う。
 
 2001年9月11日の米同時多発テロを受け、同年12月に米英軍はタリバン政権を崩壊させた。しかし、地下に潜んでいるタリバン残党とアルカイダ残存勢力によると見られる破壊工作が激しさを増している。派遣される自衛隊に大きな人的被害が出るとすれば、この勢力からのテロ攻撃だ。
     


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癒しの森110                         2003年12月8日
           田村亮子さん入籍

 12月2日 シドニー五輪女子柔道48キロ級金メダリストの田村亮子選手(28)とプロ野球オリックスの谷佳知外野手(30)が1日、兵庫県西宮市役所に婚姻届を提出した。満面笑みの亮子さんが大きく報道されていた。

 亮子さんは「妻の欄に名前を書き、お嫁さんになるんだ、と実感がわいてきた」(スポニチから)と喜びをかみしめていたという。夫の谷選手は「これから2人で築きあげていくんだと感じている」と語っている。 2人の結婚式は11日にフランスのパリで行われ、新婚旅行を兼ねてイタリアなどヨーロッパ各地を訪れ、帰国後の20日には東京都内で披露宴を行う。
  
 婚姻届を提出した田村選手は市民から「奥さん」と呼び掛けられると、顔を真っ赤にして、しきりに谷選手の方を見ながら「慣れてないんで」と照れ笑いをしていたという。顔を真っ赤にする・・・・なんと初々しい。

 亮子さんは競技者としても気分を新たに「これからは谷亮子として頑張ります」ときっぱりと宣言している。新婚1年目の抱負は「来年は1月1日に始動して、アテネ五輪で金メダルをぜひ取りたい」と力強く話している。このような人の存在は、野球の松井秀喜選手と同じくどれだけ社会を明るくし、青少年に計り知れない好影響を与えると思う。

 ・柔ちゃん 門出を飾る 届出に 誰しも送る 笑顔のエール

(全文は癒しの森に記述してあり、ここではダイジェクト版になっている)
     
                                         

2003年12月07日(日) 外交官の合同葬儀  

 イラクで殺害された奥克彦大使(45・参事官から昇進)と井ノ上正盛一等書記官(30・三等書記官から昇進)の両家と外務省の合同葬が6日、青山葬儀所でしめやかに営まれた。約1400人が参列し、イラク復興の志半ばに非業の死を遂げた2人をしのび、最後の別れを告げた。
 
 この葬儀に小泉純一郎首相は2人について「家族の誇りであるとともに、日本国、日本国民の誇りでもあります。これからという時に、と思うと痛惜に堪えない」(6日・産経)と哀悼の意を表わした。国民の誇りと言うなら、国がもっと警備体制を強化すべきであったと思う。

 奥克彦さんはテロの標的になっていることを知っていたのだ。「イラクで殺害された外交官の奥克彦さん(45)が同期だった友人にイラク復興支援に懸ける決意をつづった電子メールを送っていたことが分かった。自分がテロの標的になっていることを明かし、「いまさら引き下がれない」と強い使命感を伝える言葉が並んでいた」 (6日・時事通信から) という。

 テロの標的になっていることを知っていながら、有効な手段を講じなかった責任を誰も取らないのだろうか。これが分からない。
     


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癒しの森109                         2003年12月7日
             文化国家フランス

 文化・芸術を最大限に重要視する国が文化国家であると思う。つたない私の知識を踏まえるとそのナンバーワンはフランスのように思う。フランスの古い文化・芸術を大切にし、価値を認める行動に時として驚嘆する。

 11月27日フランスの16世紀の文学者・思想家モンテーニュ(1533~1592)が著した「随想録」の初版(約15センチ×20センチ×厚さ10センチ)がパリで競売に付された。本一冊がなんと33万8000ユーロ(約4400万円)で落札されているのだ。(11月27日・時事通信)

 この初版本は1580年に自費出版されたものだ。本1冊にこれほどの価値をつけるフランスの文化の尊重ぶりに驚嘆するのみである。モンテーニュの有名な言葉を引用したい。

「運命は我々に幸福も不幸も与えない
ただその素材と種子を提供するだけだ
それをそれよりも強い我々の心が好きなように変えたり、用いたりする
われわれの心がそれを幸福にも不幸にもする唯一の原因であり、支配者なのである」
 
  ・われわれの 幸も不孝も その因と 結果の全てが 汝の支配
     
                          



2003年12月06日(土) イラク問題で崩壊する政権は ? 

 イラク問題の深刻さが増している。カタールの衛星テレビ、アルジャジーラが10月18日に伝えたウサマ・ビンラディン氏の声明通り、日本、英国、イタリア、スペインがテロの標的になった。今回、日本人外交官が殺害さことで、これまでに名指しされた国すべてがイラクの地で犠牲を出す最悪の結果となった。

 スペインの情報機関員7人が殺害されたことを受け、同国内でイラク派遣部隊の撤退を求める声が高まっている。(世界日報から)アスナール政権は世論の反対を押し切ってイラク攻撃を支持しただけに、来年3月の選挙で同政権は厳しい結果になるようだ。ブッシュさんと一緒に戦争を起こしたブレア政権はヨーロッパで一番激しい世論の批判を浴びている。

 小泉首相は苦しい立場にいる。ブッシュさんとの約束通り、自衛隊を派遣してかなりの人的被害が出ると、来年7月の参院選での大敗北になりかねない。11月30日の毎日の世論調査によると自民党の支持率が36%から29%に急落し、民主党は支持率16%が27%に急上昇している。
 
 これではまずいと思ったのか、宮沢元首相が小泉首相に助け舟に当たるメッセージを送っている。今の法律の範囲では、戦闘地域への自衛隊派遣は憲法違反になるのだ。宮沢元首相は朝日新聞のインタビューで「治安が悪化し、憲法が禁止する海外での武力行使を避けられなくなる可能性がある場合は、派遣見送りもやむを得ない」と語っていがこれは大きな見方の一つだ。
     


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癒しの森108                        2003年12月6日
           ガンジーに尊敬を込めて
  
 11月30日にガンジーのことを書いた。ネットでガンジーのページを読み、この人の偉大さに触れて身震いをするような感動を覚えた。ここでは語録の一部を引用して、この人の偉大さを宣揚させて頂く。

 どんなに迫害されても非暴力不服従で立ち向かうことは想像できない精神性である。ガンジーは「非暴力とは、自覚にもとづく受難を意味する。それは悪をなす者の意志にいくじなく服従するのでなく、全身全霊を持って、圧制者の意志に抗することを意味する」と言っている。この呼び掛けに大衆が答えたのだ。

 更にガンジーは「もろもろの物理的な力の弱さを克服して、全世界の力の結集にも、敢然と立ち向かうことができる魂をもっていることを見きわめたいのだ」この言葉で「偉大なる魂」を感じることが出来る。これほど迫力のある凄まじい言葉が外にあるだろうか。 ガンジーのことは、これからも学習してここで書いていきたいと思っている。偉大なる魂に触れる・・これに勝る癒しはないと思う。

    ・全身の 受難を覚悟で 立ち向かう 力無限の 偉大な魂 
     
                      


2003年12月05日(金) イラク自衛隊派遣計画の最終結論は 

 イラクで日本人外交官2人が殺害された衝撃は、自衛隊派遣に向けて調整を進める政府に対し、邦人全体が「標的」となる厳しい現実を突きつけた。小泉純一郎首相は派遣方針を堅持する考えを改めて強調しているが、最終結論が簡単に出る状況ではない。

 「テロとの戦い」という大義を掲げ続けるといっても、10万人以上の米軍でも解決が困難な問題を1000人足らずの自衛隊がイラクへ行って何が出来るのだろう。毎日の11月30日の世論調査でも約80%の国民が反対又は慎重意見で早期派遣への国民の共感が全く得られていない。

 与党からも慎重論が浮上する中、首相はどういう判断を下すのか。ここの所1000人弱を派遣している韓国、スペインの関係者が相次いで攻撃されている。韓国の犠牲者(死亡2人・重態1人・負傷1人)は米国企業の下請けとして現地の送電塔工事を請け負った韓国企業社員なのだ。復興工事に行っている関係者でも彼らの目には全て米軍の手先としか見えないのだ。

 英BBCは外交官襲撃事件に関連して「日本の自衛隊派遣計画は非現実的なものになった」と論評している。ブッシュ大統領がイギリスを訪れた時、凄まじい反ブッシュ運動があった。ブレア英政権は対イラク政策への国民の不信感を招き、政権の基盤を揺るがしている。国民は小泉首相の最終判断を注視している。
     


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癒しの森107                        2003年12月5日
        なぜコミュニケーションが保てない(2)
 
 ここで書くのは適切でないかもしれないが、コミュニケーションが破壊された後に起こるのは暴力である。東京都の調査によると次の通りだ。
・夫や恋人による身体的な暴力があった・・15%都の推定人数  30万人
・立ち上がれなくなるまで暴力を受けた・・1%都の推定人数   2.3万人

 上記を全国に当てはめると、暴力を受けている女性は推定で約300万人、立ち上がれなくなるまでの暴力を受けた女性は推定で2.3万人になる。暴力を振るう夫が悪いのか、そのような状態を作り出す妻が悪いのか、そのベースは2人の間のコミュニケーションが保たれていないことに起因している。
 
 なぜコミュニケーションが保たれないのか、その原因は昨日書いたとおり自分の常識で相手を評価する傾向にあると思う。国家と国家のコミュニケーションが保たれないと、過去の歴史が証明している通り戦争になる。最低限個人も国家も差異を認め合うことが必要である。
               
 ・暴力が なにゆえ生まれる その因は 差異を認めぬ おかしな常識
     
     

                      






2003年12月04日(木) 外交官2人を死亡させた責任は

 体制維持のためには、個人の命などは羽毛のように軽く扱う国家が日本の近くにある。どう考えても悪い国家である。人権をどれだけ重んじるか、人命尊重をどれだけの配慮があるか、これが文化国家のバロメーターであると思う。
 
 イラクは危険として、赤十字、国連の関係者はイラクから撤退したのである。日本の外務省はこの危険を軽視した。この前提に立てば、2人の外交官は日本外交の犠牲者である。哀悼の意味を込めて2人の名前を記述したい。

・奥野克彦参事官 (45)    英国大使館から長期の出張中
・井ノ上正盛3等書記官(30) アラビア語の専門家。4月にイラクに赴任。
 
 この2人の死亡に対して誰が責任を取るのか。12月2日に書いたがこの死亡を発表した席で川口外務大臣は「イラク復興を支援していくことに全く変わりない、テロリストとの戦いも毅然としてやっていく」と言っている。当り散らす訳ではないが、どう「毅然としてやっていく」のかと言いたい。米軍が10万人以上布陣して毅然と対処しているのに、テロを止めることが出来ないのだ。
 
 川口外相は、武器を持っていない十数名の外交官にどういう訓示を送るのか。「素手でテロリストと毅然と対処せよ」とでも言うのか。川口外相は、泥沼のイラクに無防備な職員を配置していた責任をとって辞任すべきである。間もなく殺害の第2報が届くだろう。
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癒しの森106                            2003年12月4日
           
            なぜコミュニケーションが保てない(1)
 
 
 交流のあるヘーゲル国際大学大学院の飯田教授が記述した以下の論文が11月20日に送られてきた。
・自殺の原因とその予防
・情緒の発達に関する一考察
・交流分析(心理療法)からみるウェルビーイング

 単純な思考構造しかない私にはなかなか難しい論文である。何かの機会にここで紹介したいと思っている。
 
 飯田教授からの手紙で1998年3月同教授のアドバイスで「なぜコミュニケーションが保てない」と題するエッセイ(日々の映像)を書いたことを思い出した。この日の記述を一部ここで引用したい。

 ・・飯田国彦氏より『やる気を引き出すマネジメント』という講演を記述したレポートが送られてきた。この内容が実に深い。このレポートの一節を引用したい。『コミュニケーションにおける最大の障害は、性格や思想の違いでなく、人の持つ評価傾向にある』というものである。
 
 私なりに補足すると、妻が自分に身につけている常識で夫を評価し、夫も同じく自分の人生観や常識で妻を評価的態度で接する・・このようにお互いに評価する傾向が強いとコミュニケーションが破壊されていくのである。・・・(1998年3月8日の日々の映像から)
 
 11月16日アインシュタインの言葉「常識とは、18歳以前の心につもりにつもった偏見以上の何物でもない。それから後に出会うどんな新しい考えも、この『常識』の概念と闘わねばならない」を引用して、自分の常識にこだわっている人が余りに多いと書いた。コミュニケーションの破壊は自分の持つ常識で相手を評価する傾向なのだ。この常識が妥当なものかどうかを振り返る心の余裕が必要だと思う。 
                     
 ・身につけた わが常識に こだわって 評価で接する 人の性(さが)かな


    




    

2003年12月03日(水) H2A6号機、衛星打ち上げ失敗 

 悪夢が再び日本の宇宙開発関係者を襲った。29日午後、鹿児島県の種子島のセンターから飛び立った主力ロケットH2A6号機は、2段ロケットの切り離し失敗という重大なトラブルが発生、地上からの指令で爆破した。
 
 燃焼を終えた下段部や補助ロケットを次々に切り離し、身軽になって上昇を続けるロケットにとって、分離は最も基本的な技術のひとつ。多くは火薬でナットを割るなどの単純な仕組みであるという。分離失敗が関係者に与えた衝撃は大きい。なにしろ、車のタイヤのボルトを締め忘れたような単純なミスであるからだ。

 今回の偵察衛星の開発・製造費は1000億円とされ、打ち上げ費用は100億円(スポニチから)であるというが、宇宙航空研究開発機構から公式な発表があった訳ではない。税金で仕事をしているのに、国民に対する説明が余りにも少ないと思う。

 全長57メートル、自重350トンのH2Aロケットはさまざまな重さのペイロード(主に人工衛星)を別々の軌道に投入できるなど、運用上の柔軟性の高いロケットで、このクラスのロケットとしては世界のトップレベルとされてきた。しかし、タイヤのボルト閉め忘れのような単純ミスは、考えられないことで失った信頼は余りにも大きい。
     


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癒しの森105                          2003年12月3日
           人 土井隆雄さん(3)

 土井さんのインタビューは、周囲の人を笑顔にするだけの輝きがあった。キャスターも一様に満面の笑顔をたたえての質問である。インタビューでの語録を引用したい。「多くの人が宇宙に行くようになれば、やがて新しい文化が生まれてくる」と言っていた。地球の重力から抜け出し宇宙に行くと思考の根本が変わって来るようだ。

 「スペースシャトルに乗って1週間経つと、視覚も味覚も聴覚も地上と全く変わらなくなり、人類は宇宙で暮らせる能力を授かっていることを確信した」という。授かっているとの表現は詩的である。ともかく、果てしない宇宙の夢を語る土井さんの弾む心が素晴らしい。

 「宇宙飛行のクルーの中では、一人優秀な飛行士がいるだけでは何の役にも立ちません。船長を中心に助け合い、励まし合う。宇宙飛行の成功も皆のそうした呼吸を合わせた力があるのです」あらゆる組織、企業、スポーツも目的に向かって呼吸を合わせる力、勢いが勝敗を決する。土井さんの話す内容は、あらゆる社会の核心を突く言葉である。
     
  ・果てしない 宇宙を語る 土井さんの 弾む心が 笑顔を誘う
               
          (文章は1998年1月22日・24日の日々の映像から)
     





2003年12月02日(火) イラク・大使館員移動中に殺害される

 外務省に入った連絡によると、イラク北部で29日午後11時(現地時間同5時)ごろ、車で移動中の大使館員2人が襲撃を受けて死亡した。小泉首相は「痛恨の極みだ。日本はイラクの人道復興支援に責任の有する国だから、テロに屈しないという従来の方針は変えない。不変だ」(11月30日.毎日)と説明している。
 
 福田官房長官も「そういうことにめげないで、復興支援、人道支援に最大限努力しなければならない」(30日.朝日)としている。川口外相は「イラク復興を支援していくことに全く変わりない、テロリストとの戦いも毅然としてやっていく」としている。
 
 しかし、旧勢力から見れば、日本はただのアメリカの手先でしかない。イラク戦争は3月20日に開戦して3週間で正規戦は終わっているが、その後は「フセイン政権が地下に潜って非正規戦(ゲリラ戦)に移行し、ずっと続いていることになる」(11月11日・田中宇の「罠にはまったアメリカ」から)との見方が正しいと思う。
 
 フセイン政権は解体されたのでなく、消えただけなのだ。米軍がバクダットに進行した時イラク側の6師団のうち、3師団は全く戦わずに消えているのだ。この時イラク統治を進めるに必要な、住民票、公務員の名簿、自動車登録などのデータベースのほとんどが破壊されている。
 
 少なくとも消えたフセイン政権との戦争が続いているとの認識が必要だ。日本政府が人道支援、復興支援といっても、相手に全く通じない現実がある以上、支援に行く政府職員・自衛隊員からの犠牲者は避けられない。
     


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癒しの森104                          2003年12月2日

           人 土井隆雄さん(2)

 ソ連の宇宙飛行士ガガーリン少佐の「地球は青かった」の言葉はあまりにも有名である。宇宙飛行士は、地球の美しさをいろんな言葉で語ってきた。土井さんは、今まで耳にしたことのない概念を言うのでないかと期待していた。

 土井さんは宇宙から帰ってきた記者会見で「宇宙から見た地球も美しいし、地球に帰ってきて見た地球も美しい。いま、地球にいることを楽しんでいます」と語った。「いま、地球にいることを楽しんでいます」と期待どおりの言葉であった。地球外に出た人でなければ、地球にいることを楽しんでいるなどという言葉は出てこない。

その人の心によって、自然も社会も映じ方・感じ方が異なる。「地球も美しい、地球にいることを楽しんでいる」と実感する土井さんの心自体が澄んで美しいのだと思った。

 ・土井さんの 名言ここに 書きしるす 地球にいるのは 楽しいことだ

           (文章・短歌とも1997年12月9日の日々の映像から)
     





2003年12月01日(月) 世界エイズデー              

 世界的レベルでのエイズまん延防止と患者・感染者に対する差別・偏見の解消を図ることを目的として、毎年12月1日を「世界エイズデー」と定め、世界的にエイズに関する啓発活動が行われている。WHO(世界保健機関)が1988年に提唱し、現在は国連合同エイズ計画がこの活動を継承している。
 
 エイズ蔓延概略を11月27日に書いたが、エイズデーにちなんで少々加筆したい。27日に書いた新規の感染者500万人、死亡者300万人とは、毎日1万4000人が感染し、8200人が死亡しているのである。まさにエイズ宣言「エイズは人間の生活と威厳に対する最も恐ろしい挑戦の一つである」の通りだと思う。
 
 この新規感染者500万人(感染者4000万人)が10倍の5000万人(感染者4億人)になる可能性があるのだ。国連エイズ特別総会で、2010年まで、全世界の感染者を25%減らす目標が設定された。しかし現実は、感染者は減るどころか増える一方なのである。
 
 エイズ撲滅には巨大な壁がある。無智(知識の欠如)と貧困である。アフリカで1日1ドル以下の暮らしの貧困者は3億人もいるのだ。ナイジェリアの大統領がエイズ特別総会で「アフリカから人間が消滅してしまうのでないか」との訴えも大げさではないのだ。既にボツワナなどは成人の40%が感染者になって、国家そのものが存亡の危機に瀕しているのである。
     


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癒しの森103                         2003年12月1日
           人 土井隆雄さん(1)
 
 11月に下記の通り宇宙に関することを3回書いた。
・11月 8日  近くと遠くの銀河発見
・11月 9日  惑星探査機ボイジャー1号
・11月29日  皆既日食のドラマ
これらを書いている過程で、宇宙飛行士土井隆雄さんのことを日々の映像で書いたことを思い出した。3回に分けて、この人の夢、語録を記述したい。

 土井さんは、中学の時から星・宇宙に興味を持ち、その夢が叶って宇宙飛行士になったのであるから、その喜びはいかばかりであったことか。影で支え続けたひとみ夫人は「彼の夢を叶えてあげるのが夢でした」と語っていた。
 土井さんは宇宙飛行士に選ばれた時の記者会見で「UFOを信じますか」との質問に対して「宇宙に人間以外の生命は絶対にある」と言い切っていた。私も人間に近い生命がいると信じている一人である。

 同じく「70歳になった時何をしていますか」の質問に対して「宇宙ステーションの鋲打ちをしています」と答えている。ここまで宇宙に魅せられて、今日を生き、明日に向かうのだから素晴らしい人生といえる。人が輝くのは、お金や地位でないことをこの人は証明していた。
   
  ・土井さんの 夢の挑戦 今叶い 宇宙に浮かんで 何を語るや
 
(短歌は1997年11月21日の日々の映像から。上記の語録は飛行前のもの)
     
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石田ふたみ