『日々の映像』

2003年08月31日(日) 余   録 

 8月3日、「信念だけに肺がん治療」と題して厚生省研究班の見解を少し引用した。それにしても、肺がん治療に関して、医学会の統一的な治療指針がないとは驚いた。ここで研究班の指摘を何点か引用しよう。

1 放射線照射 
 がん摘出手術後に再発しないようにと行なわれる放射線照射は「かえって状態を悪化させるので、行なうべきでない」と警鐘を鳴らしている。

2 肺がん治療薬イレッサについて  
 この薬の副作用で多くの副作用死が報道されていた。このイレッサの効用について「一部症例で有効性が示されているが、生存期間を延ばす効果は証拠が不十分」としている。 それにしても、この程度の薬がなぜ承認薬となっているかが不思議だ。

3、非小細胞肺がんの手術
 肺がんの八割が非小細胞がんである。転移を防ぐために周辺のリンパ節をすべて切除する手術は「早期では、体調の改善や再発を少なくする上で推奨するだけの根拠がない」と指摘している。これまで標準的とされてきた外科的治療法に疑問を投げかけている。
                     (資料8月2日・産経新聞)
 病気になったら入院し治療して治して貰おう・・などという考えは持たない方が良いと思う。現代医療といっても病気の種類によってはほとんど治せない病気もある。7月18日に書いた、ウロキナーゼ、今回のイレッサ及び肺がんの治療法のように、研究班が真実を発表することは実に重要なことだ。
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 8月5日、米国の子供の行方不明のことを書いた。それにしても人数が多い。まず8月5日に示したホームページは「子どもの危険回避研究所」の海外通信リポート(http://www.kiken-kaihi.org/mams.html)の「ミッシングチルドレン」である。このリポートからアメリカ社会の深刻な「暗部」の一端が理解できる、離婚した両親のどちらかによって引き起こされる誘拐の部分を引用させていただく。

「ミッシングチルドレンの一つとして、離婚した両親のどちらかが無断で子どもを連れ去ってしまうケースが増加し、問題になっている。両親によって引き起こされた誘拐は35万4100件(1998年)にも上り、最も多く被害者となる年齢は3歳から10歳であるという。連れ去った犯人が両親だからといって安心だというわけでない。行方不明者関連団体(SClE)が指摘するところによると、両親による誘拐は『決して愛情からでなく、相手の親に対する仕返しの気持ち』が原因のことが多い。誘拐者の90%は感情的にバランスを欠いており、暴力を振るうアルコール中毒者であることも報告されている。さらに連れ去られていた間、子どもの多くは性的虐待を受けているという。」

 日本も児童虐待・信じられない犯罪など、正常でない大人が増えているが、米国の場合その数が桁違いに多く、まさに病むアメリカ社会の病巣といえる。日本の社会は米国を後追いしている面があるので、米国社会に関心を持つべきではないかと思う。

 子どもの危険防止研究所のサイトを、子どもを育てている若い親達は、是非ともお読みになったらよいと思う。テーマは、事故防止・防犯・防災・いじめ・虐待防止・病気対策・環境問題などである。よって、子どもを育てる上でのありとあらゆるテーマが取り上げられている。

 しかもママたちが書いたリポートが大きな比重を占めているので、親しみやすい町の中のこどもの危険回避研究所である。このサイトの中で次のサイトが紹介されている。

1、 子供の安全ネットワーク・ジャパン 
2、 子どもの事故予防情報センター
3、 事故ストップマニュアル
4、 幼児教育・子どもの安全教育リンク集
5、 子どもの事故撲滅キャンペーン
6、 東京消防庁 生活安心情報
7、 子どもの事故体験集

 子どもの危険回避研究所とここに掲げたサイトの情報は膨大であるが、無事故で大切な子どもを育てるために、若い親達は是非とも学習して欲しいと思う。
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 8月6日、ブッシュ政権のイランにおける泥沼のことを書いた。どう考えても、ブッシュ政権のネオコンといわれる指導者たちの発想は単純だと思う。その際たるものが次の発想だった。「アメリカ政府(特に国防総省のネオコン)は、フセイン政権のトップさえ潰せば残りのイラク人はアメリカの統治に協力し政府機構や国家のインフラも無傷で残るので比較的たやすく復興できるに違いないと主張して来た」(田中宇の国際ニュース解説から)
 
 実際はテレビで何回も報道されてきたが、イラク全土の行政機関が焼き討ち略奪に遭った。こんなことに成るとはネオコンのリーダたちは、全く予想もしていなかったのだろう。
 
 連日40度近くになる気温の中で、16万人(14万8000人が米軍)の兵士たちは、いつ見えない敵から攻撃されるか分からないプレッシャーの中で過ごしている。ブッシュ政権は、延々と戦い続ける理由を見出せるのか。この戦争にどんな意味があったのだろう。

 イラク人の立場になれば電力供給も満足に出来ないのだから、米国はただイラクを破壊に来たとしか理解出来ない人たちが増加するのは当然の結果のように思う。そして反米感情が高まりゲリラ攻撃が頻発する。送電線の復旧工事を請けたアメリカ企業は治安が悪いことを理由に工事をしない・・・米国にとってはどうにもならない泥沼である。
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 8月10日、不登校13万人のことを書いた。一番思うことは、どこかで行き詰まり、授業に付いて行けない子ども達の存在である。この割合が小学校でもかなり高い。子供の立場になって考えてみよう。分からない授業を45分間、じっと耐えて聞いているのである。子ども達にとって、教室に縛りつけられる45分間は決して楽なものでない。
 
 すべての科目が水準以下の子どもは、こんな苦行の時間を、1日5~6回も努めなけばならない。勉強が分からない子どもが、学校に嫌気を示すのは当然のことである。これらの子どもたちを、どのように水準に付いていけるように救い上げていくか・・・教師の責任は実に重いものがある。
 
 程度が当然だとするのであれば、まさに無慈悲な管理教育といわねばならない。授業が分からない子ども達にとっては、教室の45分間が地獄の空間になる。生意気なことは書けないが、教師の子ども達に対する愛情の発露があるかどうかである。不登校問題の子ども達が減少するかどうかを決めるのは、教師の心の空間にかかっていると思う。
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 編集後記
8月14日からエンピツのシステムを活用して、ページの作成にはいった。30日現在で2003年1月から8月までの入力を終えた。文章そのものはコピー、貼り付けであるが、縦書きの文章を横書きにするため数字を総て修正しなければならない。この作業にかなりの時間がかかる。1部作成に入っているが、9月は2002年1月から2月、3月、と入力して行きたいと思っている。

 いままでの日々の映像は1週間単位でまとめていた。8月13日以後は毎日の配信である。これに慣れるには多少の時間がかかるような気がする。いつもの習慣で、月末にまとめて校正したが、5~6箇所に誤りがあった。ページの読者には、誤りの部分をそのまま読んでもらったことになり恐縮している。

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癒しの森 15                   2003年8月31日

         分かりやすいこと(1) 

 文章でも詩でも分かりやすいことが大切だと思う。詩は好きなので5~6
人の詩をメールマガジンで読んでいる。全体の印象は、難しく表現するよう
に思う。二人にこのように書いたらいかがでしょうと提案した。一人は不快の意思表示をして来た。人の善意は、時として伝わらないものである。     以下の詩はその中の一つである。(内容は別の詩になっている)

            女の子の独り言  

        そうだわ あたしには五体満足の身体がある
        目も見える 耳も聞こえる 香りも分かる
        頭でいろんなことを考えられる
        手が動く 足で歩ける 話も出来る
        負けないで がんばろう
        
        そうだわ 五体満足は幸せなことだわ
        毎日 自分に言い聞かせよう
        仕事に不満を言うことは止めよう
        仕事が出来ることは幸せなこと
        希望を持って がんばろう

2003年08月30日(土) 人口動態調査     

 総務庁は8月20日住民基本台帳に基づく今年3月31日現在の人口動態を発表した。あまり面白くないテーマであるが、主な要点を箇条書きで書きとめて置きたい。

1、人口        1億2668万人・・・前年比20万人(0・17%)の増
2、出生者         115万人・・・過去最低・前年比2万人の減
3、死亡者         100万人・・・初めて100万人を突破
4、65歳以上の人口   2384万人・・・人口の18・82%で過去最高
5、年少人口        1795万 ・・・人口の14・17%で過去最低
6、全国の世帯数     4926万・・・・激しく増加
7、男女別人口 男性  6205万人
          女性   6463万人
8、一世帯の人数     2・57人・・・・過去最小を記録
 
 この調査の中で最も変化があったのは世帯数である。今までの統計では世帯数を4400~4500としていた。急に500万世帯も増えるわけがないので,今回住民基本台帳に基づく1つの成果なのだろう。それにしても、1世帯平均の人数が2・57とは少ない。これは独身・1人暮らし世帯の増加による

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 癒しの森14                     2003年8月30日

           山村の暮らし
 
 今まで、何ヵ村かの集落と交流があった。住む場所というより、住む人によって山村の感じ方が全く違う。自分の住む地域に満足している老人がいた。この人の心の豊かさに導かれ、以下の短歌を作る。

・冬終り 燃えるえる春の 眩しさよ 芽吹く緑 と漂う香り
 
・山の幸 春を味わう 山村の 誇りに燃える 豊かな暮らし

・澄み切って 生命(いのち)を運ぶ 水しぶき 森の鼓動か 流れはてなし

               (短歌は1997年2月10日の日々の映像から)




2003年08月29日(金) 小型風力発電機 

 7月4日アメリカのシンクタンク「地球政策研究所」が発表した風力発電の見通しは実にすばらしいことだと思う。なにしろ、米国を例に取ると、必要な全エネルギーを風力によって確保出来ると言っているのだ。地球の温暖化防止のため、税金の一部を風力発電に投入すれば、この見通しは一気に実現可能なデータを示すことになるだろう。

 6月27日に書いたように全世界で93兆円もの軍事費を使っているのだ。この10%でも太陽光・風力などの自然エネルギー確保に振り向ければ、化石燃料の消費が抑えられ、地球の温暖化を防ぐことが可能になって来ると思う。 

 以前ここでも引用したが、微風でも発電できる小型風力発電機がある。環境庁は、この小型風力発電機を家庭に普及させるため、来年度、規模は小さいが新たに補助金制度を創設するという。一基数十万円する費用の3分の2を国と県で補助しようとの案だ。

 詳しくは分からないが、最近の小型発電機は、木の葉が揺れる程度の秒速2メートルでも発電するようだ。個人でも関心のある人から、風力発電機を導入する時代になって来るようだ。月間で5~10万円の電気量を支払う事業所は真剣に検討するテーマだと思う。

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癒しの森 13                      2003年8月29日
           心 の 健 康

 私は昭和14年4月生まれで今年4月で64歳。「もう64歳か」と思ったり「い
やまだ64歳だ」とも思う。自己分析すれば、後者に気持ちが強い。会社を退職して1年少々、これからの自分の人生がハッキリと見えて来た。以前、ある医師のレポートを読んで、その要旨を31文字にしたことがある。
 
   年かさね 心の健康 保つ人 年齢超えた 若さの輝き
 
            (短歌は1997年1月3日の日々の映像から)


2003年08月28日(木) 火星地球に大接近 

 ここのところ、火星の大接近の報道が多い。昨日が大接近の日で、その距離は5576万キロである。地球の直径が約1万2000キロであるので、地球の直径の4646倍の距離まで近づいたことになる。宇宙の距離の単位は1光年であるので、光速186秒(5576万キロ÷30万キロ)で行ける5576万キロは大接近なのだ。
 
 今まで宇宙に関する本を何冊か読んできた。今はインターネットがあるので、知りたいことは何でも分かる時代だ。ここでは、太陽、地球、火星の大きさを単純に比較して書いてみよう。まず地球の直径が1メーターとすると、太陽の直径は115メーターもあるのだ。直径が115倍も有るのだから、その質量はまさに天文学的数字になる。
 
 火星の直径は6794キロであるので、地球の約半分少々である。質量になると10分の1という惑星だ。火星は地球に対して様々なロマンを投げかけてきた。薄い大気を持ち、水(氷)の存在も確認されているからだ。火星の自転は地球とほぼ同じだ。公転周期は687日で地球の2倍近い。
 
 いつも思うことであるが、宇宙に関する一つ一つの事実は神秘に近い。地球は太陽の廻りを秒速30キロ、火星は24キロで駆け抜けている。このエネルギーの起源は・・・

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 癒しの森 12                     2003年8月28日

          あの日 あの時

 1996年10月22日のことである。仕事で前橋へ行く。車に行き約束の時間より早く到着したので、近くの霧島公園を散歩する。その日は晴天であった。

       日差しの優しい秋の時
       風なく 池は静かに佇み
       公園の花はまだ咲き乱れていた

       子ども達の声がこだまし
       散歩を楽しむ人 絵筆を取る婦人
       すばらしいのどかな眺めであった

       歩き進む方向に車椅子の一団
       近づくにつれ ハッと息を呑む
       重度の障害児たちであった

この子どもたちに付き添っていたのは、若い母たちであった。この日家
に帰り若い母たちへの短歌を綴る。この短歌を母達に届けたいと思ったが、
多事に追われ、1997年1月29日の日々の映像に書き込むだけで終わってしま
った。

・ いじらしい 我が子を見ては 涙する 自分の運命 嘆く時もや
 
・ 人々の 冷たい眼差し 浴びるとき 悔しさ込み上げ 心に涙

・ 絶望を 感じるときも 立ち行かん 母性の魂 燦と輝け
 


2003年08月27日(水) 新潟港万景峰号に新潟に入港

 8月25日北朝鮮の貨客船「万景峰号」が新潟に入港した。日本側の検査は大変なものだ。海上保安庁の係官40名、東京税関の職員30名、東京入国管理局職員30人が200~300項目に渡って検査を実施した。詳しくは省略するが、船内をしらみつぶしに調べたのである。

 国土交通省も外国船監督官24人が、救命、防火、排水、無線設備が十分かどうか調べた。その結果、①排気用ダクトの欠陥 ②脱出経路の非常標識 ③航空機と交信できる無線電話 ④油水分離器 ⑤持ち運び式泡放射器の五項目の是正命令を行なった。(26日・スポニチ)万景峰号がすぐに対応できるのか、出港が大幅に遅れるのか、26日午後7時当初予定を9時間遅れて離岸した。
               
 日本の検査強化に対して、朝鮮中央通信は「事実上、わが国に対する宣戦布告同様の挑発であり、先行軍事作戦のようなものだ」と非難し「現在、朝日関係は軍事的衝突をもたらし得る極限点へとひた走っている」(18日・世界日報)と強調している。すべて、このような思考で物事を捉え、発言するのだから、6ヶ国協議などは何の成果も生まれないだろう。
 
 6ヶ国協議で、日本が拉致問題を提起することに、北朝鮮は強く反発している。北朝鮮は拉致問題を「昨年の日朝宣言で決着を見た問題だ」(19日・朝日)としているのだ。

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 癒しの森 10                     2003年8月27日

           横田めぐみさん
 
 8月25日拉致被害者の救う会のメンバー150人が新潟港の埠頭で抗議行
動を繰り広げた。 
「拉致した日本人を即刻返せ」の大弾幕・・・・・当然の要求だ。
「被害者の家族の声を聞け」の大声での訴え・・・当然な叫びだ。

 横田めぐみさんの母、早紀江さん(67)は
「本当に友好を望むなら、子どもたち全員を速やかに帰国させてください」
 と声を張り上げて叫んだ。・・・どうしてこの願いが叶えられないのだ。

 横田めぐみさんが、北朝鮮に拉致されたとの衝撃的な報道が流れたの
は、1997年2月5日のことであった。この時の報道を読んで短歌を作る。

 ・この母は もしやもしやと 海岸で 漂着物を 探し尋ねん

 ・母の髪 一年一年 白くなり 心の深奥 癒えることなし 

                (1997年2月6日の日々の映像から)





2003年08月26日(火) 金総書記の義妹夫妻が米に亡命 

 韓国の有力誌「月間朝鮮」によると金総書記の義妹夫婦が「1998年5月にスイスを経て米国に亡命した」(共同通信)とのこと。亡命の動機は「金総書記についてあまりにも多くのことを知っているので、殺されるかもしれないと怖かったため」(同)としている。

 妻の妹夫婦までが恐怖心から亡命するのである。総てを国家(金総書記)が統制する共産独裁国家の顛末を象徴している。

 金総書記の父である金日成は、とんでもない歴史的な誤りを犯したと思う。金日成はスターリンと毛沢東の支持を受けて、1950年6月25日、南北の境界線を越えて韓国に侵攻した。いわゆる昭和25年の朝鮮戦争の勃発である。それから休戦になる1953年7月まで戦争は続いた。

 この戦争で韓国の国土は焦土と化し人命の被害も甚大であった。資料によれば、韓国軍と国連軍の犠牲者48万人、北朝鮮軍150万人、民間の犠牲者は全人口の15%に当たる450万人に上るのだ。

 1953年7月の休戦協定から50年、共産主義、軍国主義、封建社会がごちゃ混ぜになった北朝鮮は、時計の針が止まったまま取り残された国家に成ってしまった感じだ。
参考資料 http://www.lifeinkoroea.com/culture/dmz/dmzj.cfm?subject=history
          (万景峰号新潟港入港の件は後日としたい)

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癒しの森 10                     2003年8月26日
           音 楽 

 音楽は、人に癒しと休息を与える。人によっては音楽が総てだと思ってい
る人もあるかもしてない。もう5~6年前になるが、時折立ち寄ったクラブ
があり、そこの店主がピアノの名手であった。この人のピアノの演奏を聴き
ながら、次の短歌を作り贈呈する。

  君の指 巧みの世界 限りなし 心を奏でる ピアノの響き
 
  友情と 音色の中に 喜びが 心に響く 世界の言葉
                  
                 (1996年作 交流の散歩道に掲載分)



2003年08月25日(月) ヨーロッパの異常気象 

 ヨーロッパの異常気象に記事を読んで意外だったのは、パリでは冷房設備のない家庭・病院が1般的なのだ。自動車のクーラ-も普及していない。イメージとしては、パリの気温は日本の札幌に当たる。このような生活環境のところが、連日35度~40度の気温になったのだから大変である。
 
 この猛暑が高齢者を直撃して、死亡率が急上昇葬儀社の対応が間に合わない事態になっている。フランスの25%のシェアを持つ総合葬儀社の試算によると「今夏の熱波による死者数は、フランス全土で1万人を超えると見られ、国民に衝撃を与えている」(8月21日・世界日報)

 シラク大統領は臨時閣議を招集し、事態の掌握に乗り出している。具体的には専門家チームを結成して徹底した調査を開始している。熱波による死者は8月初め50人から始まり、3千人、5千人、そして僅か20日後は1万人のデータとなった。

 どのようなパターンで死んで行ったのかを知っておく必要があると思う。「高齢者を中心に熱中症や過度な脱水症状から、多くの人々が死亡した」(引用・同)ポイントは、高齢者になると、体の水分不足に気が付くのが遅くなるのである。

 高齢者がこのような猛暑の環境になったら、意識的に1時間にコップ1杯の水を飲む習慣をつけることだ。そうすれば死ななくて良いのだ。

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癒しの森 9                      2003年8月25日
             語りあう友
 
 語り合える友がいるかどうか、人生にとっては重要なことである。自殺を
決行するような人でも、語る友がいれば自殺はしないという。その理由は、
話を聞いてやるだけで、その人の心の負担は半分になるのだ。

 心が落ち込んでいると、話す友がいないような錯覚に陥るものだ。今は幸
いメールという文明の利器がある。心が落ち込んでいる人がいたら、私にメ
ールを送って下さい。お役に立つこともあるかもしれない。
 
  喜びも 悲しみ共に 語り合う 友よ何処と 想う時あり
             (1996年作 日々の映像記述の動機に掲載分)



2003年08月24日(日) 私立大学、授業の4割はパート講師 

 2ヶ月ほど前、同窓会の役割と題して小論文を書いてくれないかと依頼された。その時に日本の大学・高校に関する資料を少々取り揃えた。1番目に留まった実態は、私立の大学・高校が、国・県からの補助金に大きく依存していることであった。そして、行政側が補助金カットのプレッシャーをたえず学校側に掛けている。
 
 次に私立大学・短大などが非常勤講師に大きく依存していることであった。文部科学省のよると「非常勤講師は全国で延べ6万6000人、実数はその3分の1と推測している」(8月18日・毎日から)とのこと。3分の1でも2万2000人に非常勤講師がいるのである。非常勤講師とは、賃金を支払う側から表現すればパート講師なのである。
 
 問題はパート講師の収入なのである。「専業非常勤講師の平均年収は287万円だが34%は200万円以下」(引用・同)なのだ。語学など授業数の多い科目は、賃金の安い非常勤講師を1年単位で採用しているのである。驚いたのは「私立大学の4割を非常勤講師が担当している」(引用・同)のである。
 
 専任教授と非常勤講師の授業のレベルに、大きな格差があるとは思えない。しかし、賃金格差は約5倍もあるのだ。これが正常な姿といえるだろうか。

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癒しの森 8                     2003年8月24日
          人、佐藤幸子さん
 
 日々の映像を書き出した1977年から4年間余り毎月手書きの日々の映像を佐藤幸子さんに送っていた。佐藤幸子さんは、山形県上山温泉・日本の宿「ホテル古窯」の創業社長である。頭脳明晰、しかも癒しの心が満ちている素敵な人であった。この人が新潟で講演された内容で、次の短歌を作る。

 目の前に 起こりしことに 学びつつ 我が運命を いかに開かん    
 
 人生は 感動ありて 育むか 話の中に きらめく光
 
 人生は 一期一会で 良き人と 出会いの中で 生かされ行かん                    
              
             (短歌は1997年1月15日の日々の映像から)





2003年08月23日(土) 冷害の不安高まる

 8月2日「やっと梅雨が終わる」と書いた。その後猛暑といわれる日はほとんどなかった。長引く低温と日照不足で、東北の太平洋側を中心に冷害の可能性が高まっている。なにしろ、1992年の「100年に1度」の大冷害と気象条件が類似しているのだ。
 
 岩手県二戸市の7月の平均気温は「17・7度、1992年(17・8度)と同じ。日照時間に至っては、7月1ヶ月で35・5時間しかなく94年の半分」(17日・河北新報)というからどうにもならない。大冷害は避けられない状況だ。
 
 青森県の三沢市に至っては「10年前よりひどい。このままなら無作になるかもしれない」という状況だ。欧州では日本とは逆に、偏西風の蛇行が異常な高温を招いており気象庁は「日本の低温と日照不足も世界的な異常気象の1環」と説明している。
 
 日本でこのような状態であれば、北朝鮮の穀物生産は岩手・青森のように無作(全滅)になる地域がかなり出るのではないだろうか。米国の有力シンクタンクである国際経済研究所は「再び飢饉の瀬戸際に立っているとする報告書を発表した」(8月4日・共同通信)とある。
 
 この報告書では、1990年後半の餓死者は60万から100万人と推定している。日本は北朝鮮の核と拉致問題で、食料の大規模支援の可能性はない。

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 癒しの森 7                     2003年8月23日
           癒やしは人との間
 
 心が癒やされ、新たな活力が生まれる方程式があると思う。すべては、自分と人(書物を書いた人を含む)、自分と客観世界(音楽・芸術・自然など)の間に生まれるように思う。私の癒しと、湧き上がる活力は、書物を書いた人との間にに生まれて来た。私は伝記の中で最も強い印象が残っているのは、中国の魯迅とナイチン・ゲ-ル。伝記のベスト5は、ナインチン・ゲ-ル、ヘレンケラ-、野口英夫・キュリ-夫人・エジソンである。

 看護婦の 心の支えの 先駆あり その名轟く ナイチン・ゲール
               (日々の映像記述の動機に掲載分)



2003年08月22日(金) イスラエルに自爆テロ、死傷者130人

 どうにもならないイスラエルと過激派組織ハマス・イスラム聖戦の戦いである。この争いのことは、6月16日と同月の余録に2回に渡って記述した。この記述を改めて読んでみると、事態は益々悪化している。
 
 パレスチナ自治政府は今回の自爆テロを受け「パレスチナ自治政府はイスラム聖戦とハマスとの関係を断絶し、両組織の制圧に乗り出す方針を示した」(8月20日・世界日報)という。これを実行に移すとすれば、僅か290万人のパレスチナ人同士の内戦である。はたして自治政府に制圧の行動が出来るかどうかは疑問である。
 
 仮に米軍の支援を受けて実行に移そうとすれば、過激派組織による自治政府要員の暗殺へと進んで行くのでないか。彼らの思考は戦いしかないのである。最大の敵はリーダーと民衆の思考のレベルにあると思う。
 
 今回の自爆テロが成功し百数十名の死傷者が出ると「自爆攻撃を称賛する若者数百人が通りに繰り出し、空に向かって発砲したり、車で通る人々に菓子を手渡し『米国に死を。イスラエルに死を』とのスローガンを叫び・・」(引用・同)と気勢を上げているのである。若者をこの程度の教育しか出来なかったパレスチナに、終りのない悲劇が待っている。


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癒しの森 6                         2003年8月22日
               八千草薫さんがCD
 
 終戦直度の子どもたちが、一生懸命に書いた詩を八千草薫さんが朗読する癒しのCDが9月3日に発売される。薫さんが初めて朗読を引き受けたのは、詩の美しさに心を奪われたためであるという。ザ・ビートルズとカーペンターズのメロデーに乗って薫さんの穏やかな語り口が流れる・・・感動と魅力溢れるCDだろう。

 ・貧しくも 希望を持って 書きとめた いとしき子らは 何を語るや

2003年08月21日(木) イラクの国連事務所の爆弾テロ

 国連事務所の爆弾テロのニュースを見て改めて5月2日以後の日々の映像に目を通した。

・イラク戦争・戦闘終結宣言           5月 2日
・フセイン政権大量虐殺の足跡         5月24日
・米国の信頼崩壊の危機             6月11日
・米兵イラン各地で襲撃される          6月21日
・イラク・フセイン残党勢力の動き        7月12日
・フセインの長男(ウダイ)次男(クサイ)死亡 7月27日
・ブッシュ政権 イラクの泥沼          8月 6日

 6月21日、次のように書いた。「過去の事例を見れば、いつ数百人の米兵がテロによって殺害されるか分からない。なにしろ、相手は自爆作戦で向かって来るのだ」米軍に対しては、今回のようなテロがあると予測していたが、国連事務所に対して大規模な自爆テロがあるとは思わなかった。

 8月19日の自爆テロは重大な意味を持っている。あらゆる国際機関がテロの標的になったことを意味している。米軍に深刻な打撃を与えることになった。

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癒しやし森 5                     2003年8月21日
           瞳は心を表わすか
 
 かなり昔から、アーノルド・シュワルツェネッガーのファンだ。この人の瞳はなんともいえない魅力が有るように思う。このたびカルフォニアの知事選に立候補した。詳しくは省略するが、この人の当選は間違いないだろう。テレビジャーナリストの妻マリア・シュライバーさんは、夫のことを「真剣で思いやりに溢れ、賢明な候補」とアピールしていた。

 真剣な 思いを込めて 出馬する 余りの人気に ブッシュもひがむ
  
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       読者の皆様へ

 日々の映像の掲載は8月14日からであります。それから1週間で延べ700名の方々がぺージを開いてくだいました。そして、「読みましたよ」とのメッセージに当たる「投票」をして頂きました。感激しています。厚くお礼を申し上げます。
「癒しの森」は当初1週間に2回余りの記述を想定していたのですが、当分の間毎日書きたいと思っています。読者の皆様の応援とご支援をよろしくお願いいたします。
                           石田 ふたみ

  

2003年08月20日(水) 疲労度チェックリスト           


 日本の働き盛りの年代の約半数は働きすぎだと思う。その根拠の一つは、今年5月5日に述したように、父親の2人に1人は午後9時以後の帰宅なのである。これは東京の統計であるが、地方都市でも3人に1人は午後9時以後の帰宅になっているのだと思う。
 
 働きすぎの終着駅は「過労死」」または「過労発症」に伴う後遺症である。厚生労働省のまとめによると「過労が原因で脳や心臓の病気で死亡したり、後遺症が出て労災認定された件数が02年度は前年度の2・2倍の317件と過去最高になった」という。ここでは、これらの詳細は省略
 
 厚生労働省は「疲労蓄積度自己診断チェックリスト」を製作して、HP上に公開していることになっている。しかし、ここは巨大なページなので、目的のリストを開くのはなかなか大変である。同じ内容が中央労働災害防止協会のHPに出ている。ここであると容易にリストを開くことが出来る。
 
 関心のある人は、このページ自己診断チェックリストに基づいて、自分の健康状況をつかんだら如何でしょう。
 中央労働災害防止協会HP http://www.jisha.or.jp 

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癒しの森 4                     2003年8月20日
             睡  眠
 
 癒しの森と題して、ほっとするひと時を提供出来ればと思っている。人が本当に癒されるのは睡眠である。私は運動不足で深夜まで起きているなど、あまり感心しない生活リズムで読者の皆様にアドバイスが出来ることは何もない。
 ただ、多少でも疲労感が残っていると文章が書けない。よって、自分なりの工夫をしている。快眠に関する専門家のアドバイスは多い。生体のリズム、睡眠環境、眠る前の準備など快眠のイロハをしっかりと整理しておく必要があると思う。

   生体の リズムを守る 睡眠が 脳や体に 癒しを送る 






2003年08月19日(火) 殺人・強盗などの犯罪過去最悪

 警察庁は、今年上半期(1~6)の犯罪状況を発表した。これによると「強盗などの需要犯罪は昨年同月比16・6%増の1万1304件で、上半期の統計を始めた1988年以降最悪となったことが分かった」という。この数字は、5年前の2倍になっているのだ。
 
 正常でない若者がどんどん社会に送り出される現状からして、重要犯罪の増加をとめることは困難なことのように見える。このまま行けば、2008年の重要犯罪が03年の2倍になる危険があるのだ。半年に1回同じ形式でデータを表示しているが、これが日本の社会の現実であるので、記憶に留める必要がある。

殺 人       735件 (80件増)
強 盗      3919件 (771件増)
放 火      1010件 (109件増)
婦女暴行    1710件 (99件増)
強制わいせつ 4,478件 (550件増)重要犯罪の計 1万1304件
 
 刑法全体の認知件数は、130万8983件となっており、この中のトップが街頭犯罪の71万件なのである。町に危険がいっぱいなのだ。

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 8月13日ホームページの概要を書いた。目次その他全体がまとまるまで、癒しの森は、この日々の映像に書き留めていきます。後日「癒しの森」を独立したページにした時は、ここより削除します。

    
癒しの森 3                      2003年8月19日
           若さの光

 4~6年前新潟大学の4~5人の学生が我が家に遊びに来ていた。 卒業してそれぞれ社会に巣立つ。その中の1人である澤井正信君が、今日ひょっこり尋ねてきたので、妻の喜びは大変なものだった。早速2人でパソコンの分からないことを聞いたり、楽しい半日を過ごす。澤井君は教育学部を卒業して4年になるが、まだ26歳で若さに輝いていた。澤井君たちが20歳の時に作った短歌を思い出した。
 
 君の顔 溢れる感性 逞しく 新たに生まれる 明日への道が 
                             (1996作) 

2003年08月18日(月) ホームページ 交流の散歩道(短歌と詩)

 以下の短歌・詩は、友人との雑談の中に生まれたものである。ホームページに挿入することにためらいもあったが、人生は案外と雑談の中からひらめきが生まれることもあるので、我流の短歌・詩を掲載した。
 
 (1)友人と接して  (この短歌の大半は友人に送ったものである)
・過ぎ去りし 過去の絵模様 こだわるな 明日を編むのだ 心の錦
・眼差しに 生きる光が やや弱し 迷路の森も やがて終わるよ
・限りなく 愛しく想う わが夫 無事を祈って 朝の見送り
・振る舞いに 妻への愛が 滲み出る 男の純情 素晴らしきかな
・連日の 寸暇を惜しむ 活動に 天も助けん 君の行く手を
・日焼けして 機敏な姿の 山男 額に光る 汗逞しい
・鍛えれば 70歳を 越えてなお 頭脳の速さ 素晴らしきかな
・前向きに 生きるところに 若さあり プラス思考が 長寿の秘密
・皆がいう 心の老いで 老人だ 心の若さは 永遠の青春
・友情を 知らぬ人達 数多し 君と通うか 心の絆
・友情と 音色の中に 喜びが 心に響く 世界の言葉
・若い君 彩る出会い 何処にか 現れ待つか 未来の夫
・片隅で 誰を待つのか 孔雀草 あなた待つ人 今日はいずこに
・繊細で 細やか過ぎる 君ゆえに 日々の心労 深く残らん
・幼子を 2人残して 夫逝く 子供に捧げる けなげな人生
・人生を 心も開かず 友もなく 1人で歩く 姿わびしき 
・恋知らず 愛も知らずに 暮れて行く はかなき日々よ いつぞや変わらん
・誠実な 君の振舞い 可憐なり 何ゆえできぬ 愛する人が
・見栄を張り 2度も事業に 行き詰まる 家族を襲うは 地獄の日々か 
・人と人 その距離ちぢめる 鍋料理 心温もり 笑顔が並ぶ
・輝ける 若さの中に 品位あり あなたの幸をば 母は祈らん
・人生の 最終章が 訪れる 生の炎で 何をか残さん 
・幸福の ダイヤモンドを 磨き行く 努力を重ねる 君よ幸あれ
・幾年か 苦渋の旅を 越えよかし やがて晴れるか 心の闇が
・君学ぶ 笑顔に接し 我嬉し 心の若木 日々育ちゆけ
・わが友よ 男の光 磨き行け 進む戦野に 味方集まる
・老いし父母 真心込めて 看護する あなたの振舞い 子の鏡かな
・人生は デコボコ道も 谷もある ひるまず進め 勝利目指して

(2)自然に接して
・豊潤な 緑の山に 来てみると 風が葉うらを 静かに走る
・岩肌に そっと佇む 水菜草 染み出る水が 命を保つ
・駆け足で 伸び行く速さ 不思議かな 生の神秘か 竹林のいのち
・昨日まで 稲穂と遊ぶ イナゴたち 今は何処に 姿を消すや
・音もなく 今年も来たよ 秋の時 柿の葉落ちて いつもの風情
・ひらひらと 右に左に 舞い落ちる 枯葉積もりて 初雪近し
・雪解けを 今日か明日かと 待ちわびて 地より押し出るフキノトウかな
・太陽を 40キロ(秒速)で 廻りゆく 不思議なるかな 宇宙の神秘
・清らかな 優美な大輪 香らせる 花の王たる 秋の菊かな
・純白で 無数に開く 孔雀草 清楚な心を 呼び起こすかな

(3)ホイットマンの詩を読んで
・神聖な 法則によって 造られた 自分自身を 私は歌う          (P41)
・底しれぬ 活力溢れる 命かな 人体こそが 貴い宝            (P41)
・書きためし 歌草読みて 熟慮する 生と死のため 永遠を謳わん    (P42)
・繰り返す 生死の肉体 その奥に 永遠(とわ)の魂 限りなしかな                             (P43)
・この本は 私の愛が 包まれる 走り続けよ 世界の友へ                                  (P44)
・逞しい 民主主義の 新世界 何かの掲示が 活字の中に                                  (P45) 
・平凡で 天の恵みを 願わずに 糸目をつけず 善意まきゆく                                (P125)
 P138~P140の詩の要旨
 ぼくに向かって宇宙の万象が
 ひとつの流れに解け合いつつ
 永遠(とわ)に押し寄せ続ける。
 万物はぼくに宛てられた手紙
 その文面を理解してやらねばならない
 ぼくは不滅 ぼくは荘厳

(4)糸魚川の構造線に来て
・糸魚川 構造線に 来て想う 母なる地球の 無限の力
・悠久の 時間を刻む この山稜 地球の神秘 想うひと時
・2億年 サンゴの死骸 集まりて 石灰山の 巨大な雄姿

(5)子供に接して
・母と子が 寄り添いあって 眠りけん 越えるものなし 平和な眺め
・母の愛 無償のゆえに 美しく 囲まれ育つ 二歳の敬矢
・幼子は 家族の愛に 包まれて 若木を目指して 育つ日々かな
・無垢な目に 溢れる興味 逞しく ゴマカシ効かぬ 輝く瞳
・少年よ 世界は広いぞ 学びゆけ 新たな知識が 明日への力
・子育てに 捧げ続けた この生涯 母の心を いつぞや知らん

(6) 教育の所感
・学びたい 内なる希望 育てよう 管理教育 地獄の空間
・分からない 話を黙って 聞く生徒 心を知ろう 焦り悔しさ
・親たちが わが子を殺す 言葉あり 若木摘み取る 叱咤(しった)の響き

(7) ミケランジェロのピェタ像の彫刻をみて
・晩年で 何を語るか ピェタ像 ミケランジェロの 神秘の象徴
・ピェタ像 死せるわが子を 抱き寄せる 母の慈愛の 傑作なるか
・年老いて 母のもとへと 帰りゆく 恋慕の情は 限りなしかな

(8) 社会に接して
・怒りあり 悪の病巣の もたれあい 業・学・官の トライアングル                           (薬害エイズ)   
・倫理観 全くゼロの この会社 哀れなるかな 死に行く人々                            (薬害エイズ)

(9) 短歌で書き留めた教訓
・試練とは 悟りの母なり なにごとも 捉える眼(まなこ)に 希望の光
・ただひとつ 希望という名の 宝あり 歴史を変えた アレキサンダー

(10) 俳句
・山行けば 秋がささやく 風情かな
・コウロギや 何時まで泣くの 秋の夜
・晩秋の 霧雨流れる 山寂し
・すのこまで 湯垢が残る 冬の宿 

(11) 行き詰まる企業戦士(友)へ   (友人の激励で書く)
俺たちは社会でさまざまな苦しみに遭遇する
男のかいしょうか俺たちは家では何も言わない
それにしては君はだいぶ落ち込んでいる
人の裏切りで苦しんでいるのか
そんなことは良くあることだ
古今の名だたる人物はほとんど裏切りにあっている
元気を出すのだ
これくらいで負けるのではない
そうか 人の心のはかなさで苦しんでいるのか
所詮人の心はうつろいやすい
時には 悲しいほどはかない物だ
これを静かに受け止めるのが大人の風格だ
そのほかにも落ち込む原因があるんだね
同僚との競争に敗れておちこんでいるのか
少々の競争に負けても良いではないか
真の競争は心の深さと豊かさだ
君はこれで勝利すればよい
私の話で君の心が立ち直ることはないだろう
それなら ネオンの町へ行きたまえ
君の心を理解する女性がいるかもしれない
そのような女性がいたら話しかけるが良い
どう話かければよいのか教えてやろう

「今夜は星まで寂しく瞬いている
 今日のぼくは寂しい ほんとうに寂しい
 ぼくの心が 響くなら
 二人で夜を過ごしたい
 ぼくに癒しを与えてくれる君よ
激しい性の炎を燃やしつつ
生の歓喜を謳おうよ
そして 深い眠りの夜としよう。」

(散在している短歌・詩は時間のある時に整理して加筆の予定)

ホームページは8月14日から作成に入っています。当分の間は、「日々の映像」の2002年1月以後の全文の入力です。8月17日現在は、2003年5月~8月を左記のホームアドレスで見ることが可能です。
  http://www.enpitu.ne.jp/usr2/22831/
なお携帯からも日々の映像をアクセスすることが可能です。従来形式の日々の映像はこれからも作成していきます。よって、電子配信している読者は次の希望をメールで連絡ください。
1、ホームページで読むので、電子配信はしなくてよい。
2、ホームページで読むが、月一回縦書きの日々の映像を配信して欲しい。


2003年08月17日(日) ホームページ 日々の映像の記述の動機

 日々の映像を書き始めた動機を質問されることがある。1996年の春シャープのザウルスを買った。このなかの自由レポートの中に、読書感想、友人に対する気持ち、社会の出来ごとなどを我流の短歌で書き込むようになった。そして友人との懇談のとき、ザウルスを開いて談笑の花を咲かせていた。

 そんなことをしている内に、友人から「参考にしたいので、是非書いて送ってほしい」との依頼を受ける。そこで、1996年の春から散発的に書き出した。この年は文章でなく、短歌と多少の詩が中心であった。今開いて見るとかなりの分量であることが分かった。

 全くの我流の短歌で、ここに挿入することにためらいもあるが、日々の映像の記述動機になった短歌を引用した。以下の短歌はザウルスに残っていたものの中から代表的な短歌である。その他の我流の短歌・詩は、後記する
「交流散歩道」の中に入れさせていただいた。

 1 、 友人・知人に接して  (この短歌は友人に書いて渡したもの)
・喜びも 悲しみ共に 語り合う 友よ何処と 想う時あり
・君の顔 溢れる感性 逞しく 新たに生まれる 明日への道が
・君の指 巧みの世界 限りなく 心を奏でる ピアノの響き
 
 2、 自然に接して
・渓谷の 小さな流れ せせらぎよ 無数に集まり 大河の流れ
・路傍にて 黄金の稲穂に 近づけば 秋の大地の こよなき薫り
・秋風が 優しくほほを 通り行く ススキも風と 戯れ遊ぶ
・平安の 歌人たちも 仰ぎ見た 宇宙に浮かぶ 神秘な光

 3、 子供に接して
・幼子が 初めて歩く 一歩二歩 歓喜の顔に 生の輝き
・子供たち 学ぶ喜び つかめれば 爆発的に 伸び行く若木

 4、 婦人の力
・看護婦の 心の支えの 先駆あり その名轟く ナイチンゲール
・家庭とは 生きる力を 呼び起こす 賢い主婦に ナースの力



2003年08月16日(土) ホームページ 英夫の愛の日記

 小説を書きたいとの希望は持っているが、その時間がなかなか見出せない。しかし、退職後かなりの草稿を書いた。小説は、昭和20年前後のおばあちゃん(キヨ)、昭和40年代のおかあさん(ヨシ子)、平成6~12年代の娘(敏子)と3代の女性像を描きたいと思っている。

 小説の題は「愛のかたち」でその第1章が「英夫の日記」なのである。英夫と敏子の恋愛・結婚・子ども3人の出産育児などを、日記の形で書き進めた。特に心血を注いで書いたのは1で、ほぼ全編詩の形式を取った。

1、英夫の愛の日記 1994~1996年 400字原稿用紙約100枚
2、英夫の愛の日記 1997~2000年 400字原稿用紙約500枚

 この第1章の1は、英夫の恋愛感情・敏子への愛・子供への愛を詩の形式で表わした。この章は16~20歳の青少年に、恋愛・結婚に夢を持って欲しいとの願いを込めて書いた。さらに次のメッセージを詩の中に挿入した。

1、 人生に夢を持って欲しい
2、 人生にはこのような喜びの世界があるのです。
3、 子育ては人生の喜びそのものです。
4、 人間(女性も男性も)は素敵な存在なのです
5、 本を読んで心を磨いていきましょう。
6、 社会の悪に対しては怒りを持ちましょう。
7、 日記を書きましょう。書くことはあなたの成長を決定づけます。

 英夫の愛の日記は20代の方でも10代のつもりでお読になってください。30代以上の既婚者で男女の関係に夢を持っていない人はお読みにならないで下さい。

 日記2~5は社会の出来事が半分余り入ります。英夫の日記に妻敏子が加筆する形になっています。日記の形式で夫婦の会話を展開する。英夫の日記となっているが、この章の主役は敏子です。敏子の魅力があなたを魅了することでしょう。

 最後の部分は、普通の小説の形式となっています。ここで初めて物語の主役中の主役であるヨシ子が登場します。第二章の主役は時代背景が昭和40年代の鈍な青年敏夫と貧しき少女ヨシ子との愛の物語です。完成が近づいて来たらこのページに紹介します。」
(17日に掲載する記述の動機は、ホームページ原稿から引用したものである)
 

2003年08月15日(金) ホームページ 癒しの森 

           逞しい男たち             8月15日

 私は52歳から約10年間、仕事の関係で山に行く機会が多くあった。ある年、山の調査のために資材運搬用のモノレールを張った。この仕事に逞しい男達が集まった。社長兼現場監督のA氏は、機敏で逞しく実に好感の持てる人であった。その時作った短歌は本人に渡す機会がなかった。

 日焼けして 機敏な姿の 山男 額に光る 汗逞しい
 身を固め 山に働く 男たち 大きな声に 力満ちゆく 

 ここで参考までに「癒しの森」の2回を掲載した。回数は少ないが日々の映像と同じく書き進めていきたい。日々の映像の読者で希望がありましたらご連絡ください。1ヶ月単位で配信いたします。 なお、今年11月以降は、「マグマグ」「メルマ」などに掲載しますのでそちらにアクセスして下さい。16日に示した英夫の日記は、ホームページの案内をそのまま掲載したものです。

2003年08月14日(木) ホームページ 癒しの森 

 日々の社会の出来事をエッセイにすると、テーマが重くなるのは避けられない。よって、かねてから癒しを感じてもらえるような文章を書きたいと思っていたが、このたびホームページの方針が決ったので、短文エッセイ「癒しの森」を書くことにした。スタートはホームページに掲げた短歌・詩が出来たエピソードを中心に書き始め、将来は文豪の心の世界を「文豪〇〇〇の癒しの世界」として書いてみたいと思っている。

癒しの森 1                           8月14日
           従兄弟 
 
 今日は、お盆の墓参りで実家へいく。兄弟4組夫婦、従兄弟2人、甥夫婦3組とその子ども達6人に会う。これだけの人数が正味6畳と8畳の空間に集まるのだから大変だ。それでも、20人を超える肉親とテーブルを囲んで食事をすることは楽しいことだ。 
 東京から来た従兄弟と数10年ぶりに話し込む。お互いのことを無言の内で案じあう・・・心に響く会話であった。

  ・その昔 子どもの時代を 語りつつ 共に案じる 従兄弟の絆

2003年08月13日(水) ホームページ 作業のスタート       

 昨日かなりの時間をかけて、ページの前提条件、内容と形式を協議する。幸い子どもがこの道のプロなので、どうにか方針の決定を見る。日々の映像をホームページで公開するといっても、長年の読者の中には、パソコンに縁の無い方や受信装置がない人が50名余りいるのである。

 これらの人達には今まで通りにコピーして、その他の方々には作業負担を出来るだけ少なくしてホームページへ貼り付けする。この2つの目的を可能にする方針を決定した。

 ホームページは完成は11月末の目標である。この輪郭を報告します。

HPの名称をワールドビジョン(社会の映像)とし、主な目次は次の通り。

1 あいさつ     
2 エッセイ「日々の映像」 1997年からの目次と2年分の目次と本文
3 日々の映像記述の動機・・・・・・・・1枚
4 交流の散歩道(短歌と詩)・・・・・・ 4枚(約80首)
5 エッセイ 「癒しの森] 2003年8月からの記述を入れる。
6 英夫の(愛の)日記  400字原稿で約500枚を入れる。

 

2003年08月12日(火) 深刻な闇金融問題

 このテーマは7月6日にも記述したが、闇金融の被害者は実に多い。警察庁の調べによると「今年6月までの1年半に摘発された闇金融事件の被害者は約28万8000人、被害総額は約333億円を上回った」(8月10日・毎日)というから、想像も出来ないほどの被害者が出ている。 

 これらの被害者は通常の消費者金融から、お金を借りることの出来ない人達なのである。これらの人達を相手にして、膨大な収益を上げるのだから信じ難いことだ。この闇金融業者が、暴力団の支配下にあることが明らかになって来ている。今回逮捕された五菱会の幹部は「業者を取り仕切る『統括センター』のトップ。ヤミ金融約1000業者を束ね『ヤミの帝王』と呼ばれ、1店当たり年間約3億円の収益を上げていた」(11日・共同通信)という。

 いったいどれだけの多重債務者がいるのだろう。7月逮捕された「名簿屋」は過去8年間で、延べ300万人分の個人情報を入手していた。政府はこれらの情報を整理して、国民に注意を喚起すべきなのだろう。

7月にヤミ金融規制法が成立した。無登録営業や高利貸付に対する懲役刑が3年から5年に改まっただけでは、法律による抑止力は、少ないとの印象だ。

2003年08月11日(月) 更年期のホルモン療法は危険

 薬や治療法の海外情報に関心を持つべきだと思う。昨年7月米国立衛生研究所は、更年期障害時のホルモン療法で「乳がんや脳卒中の発症が増える」(8月8日・毎日)と発表していた。

 8月8日、英国がん研究所は患者100万人を対象とした大規模調査結果を発表した。これによると「更年期障害時の治療で女性ホルモンを投与する『ホルモン療法』により、乳がんを発症する危険が2倍に増える」(引用・同)という。

 そして、同研究所は「ホルモン補充療法は世界で1000万人以上が受けており・・・長期投与を受けている患者は出来るだけ早くやめるべきだ」と投与の危険性を指摘し、患者に危険を十分に説明するよう勧告している。

 昨年「乳がんの治療をしない」ことを宣言した歌人がいた。これを読んで乳がんの厳しさ、恐ろしさを感じた。歌人の宮田美の里さん(31)の治療拒否は、手術とその後の抗がん剤投与である。彼女は乳がんの有名病院を何箇所も廻った。「がんの大きさと場所からいって乳房をすべて取るしかないと言われた。・・・そして、最善を尽くしても5年生存率は6割だという医師もいた」(本人に手記) 手術をしない彼女の美学が奇跡を呼ぶか。

2003年08月10日(日) 時代の突風と激流

 1997年1月の日々の映像を開いた。この当時の記述は、多少の文章と結びに五七五七七の31文字にまとめることでスタートしていた。漫画家本宮ひろ志の言葉が記憶に残っていた。本宮さんは「幕末の反対で出来上がった社会の壊れ方が面白い。そしてどう再生していくか」(1997年1月18日・日報遺言新時代から)であった。この厳しいコメントを踏まえて次の短歌を作る。

 この社会 どこが壊れて 生まれるか 見通す眼力 重要ならん    
                              (1997.1.18)
 バブル崩壊という激流に飲み込まれる企業があとを絶たない。企業は社会の動向、価値観の変化をつかんでいないと、どんな企業もあっさりと時代の突風と激流に飲み込まれてしまう。8月4日、ゴルフ場大手の緑営開発と関連9社が3100億円に負債を抱えて、民事再生法を申請して事実上倒産した。

 今回の緑営開発の倒産で、久しぶりに帝国データバンクのサイトを開く。8月1日以降僅か8日間で、負債30億円以上の倒産は13社、負債総額は4235億円であった。

 1997年当時すでにデフレ様相を強めていた。それから6年まだデフレは続いている。

 刻々と 時代はデフレの 方向へ 未知の時代に 何が起こるか
                             (1997.1.10)

2003年08月09日(土) 小中の不登校13万1000人

 文部科学省は8日「学校基本調査速報」を発表した。これによると昨年度の不登校は小学生2万5869人(前年度比642人)、中学校は10万5342人(同6869人)の13万1211人である。初めて減少したとはいえ、中学校では37人に1人の割合の不登校で憂慮すべき状態が続いている。

 不登校の直接のきっかけは「極度の不安や緊張、無気力など『本人の問題』が3割で最も多く、『友人関係』が2割、『親子関係』が1割」(9日・毎日)であるという。なぜ、極度の不安と緊張があるのか、七年前、塾の先生と不登校の子どもに関して議論する機会があり、その時の印象を31文字に書き残した。

 ・分からない 授業を黙って 聞く生徒 心を知ろう 焦り悔しさ
 ・親達に わが子を殺す 言葉あり 若木摘み取る 叱咤の響き
 ・学びたい 内なる希望 育てよう 管理教育 地獄の空間

 両親・学校の先生たちは、不登校になった子どもの可能性を信じてやり、あらゆる再起の手段を講じてやる必要があると思う。今は不登校になっても、フリースクール・サポート校があるので、子ども達の再出発の機会はいくらでもあると思う。

2003年08月08日(金) 成人の15人に1人はうつ病

 厚生労働省の疫学研究班の調査で成人の15人に1人はうつ病を経験していることが分かったという。日本の成人の15人に1人というと約600万人である。年間3万人を超える自殺者の前段階は心の風と呼ばれるうつ病であることが多い。

 研究班は1600人を訪問面接で質問し、米国精神医学会の診断基準で判定した結果「6・5%の人がうつ病にかかった経験があった。性別は男性4・2%、女性8・3%で女性の割合が高く、発症年齢は20代が多かった」(6日・共同通信から)うつ病とはどんな状態なのか、これらの専門の情報を整理することによって、自分のうつ病の有無がある程度は分かるのでないか。

 yahoo で「うつ病性障害」と検索すると36箇所のサイトが出てくる。その中の「うつ病、脅迫性障害の人々の日記集、病気の説明、交流の場iro.com」紹介して置きたい。紙幅に制限があるので、このサイトの目次程度の紹介である。

 ①うつ病とは ②うつうつな時について(うつうつな時の対処法)③うつ度チェック(うつ度が診断できます)④うつ病の本 ⑤うつ病のお薬ランキング ⑥うつ病治療が出来る病院検索などである。知識の翼を広げることが、うつ病にならないカギのように思う。

2003年08月07日(木) 国民年金徴収大作戦

 7月30日、国民年金の未納者が4割になっていることを書いた。厚生労働省は8月4日「国民年金特別対策本部」を設置、徴収強化に乗り出すという。この対策本部は、なぜ未納者が激増しているのかその原因を正確につかむ必要があると思う。

 この原因分析と国民に対する説明がなく、ただ「5年で納付率を80%に回復する」「納付を拒否する人に対する預貯金の差し押さえなどの強制徴収を視野にいれる」などと国家権力的な思考で目標を立てても、その達成はほとんど不可能であると思う。

 入り口段階のテーマは、若い世代の国(社会保険庁)に対する深刻な不信である。なぜそんなに不信があるのか。その一つは国民から140兆円ものお金を預かっていながら、社会保険庁としての説明責任を全く果たしていないことだ。

 年金資金で数多くの大規模保養基地を作り莫大な赤字を出したとしてもその内容の発表は聞いたことがない。今は多くの保養地を建設費用の5%の価額で売却を急いでいる。これも①売却件数 ②投下費用 ③5%の回収予定額 ④撤退の損失合計程度は国民に説明すべきである。要するに、国側(社会保険庁)は国民の不信を解消する努力をすべきである。これをしないで、国の指示に従えでは余りにも国家権力的な発想である。

2003年08月06日(水) ブッシュ政権 イラクの泥沼 

 7月3日、米軍はウダイ・クサイ氏を急襲して殺害した。この2人の居場所を米軍に通報した人物は、この邸宅の所有者であったと伝えられている。米軍はこの人物を保護下に置いており、米国への移住を認めるようだ。よって、この人物は、報奨金3千万ドル(36億円)を懐に入れ米国に行く・・映画を見ているようだ。残存勢力から見れば、この人物は裏切り者であり、復讐の手が伸びて行くのだろう。果てしない殺し合い・・・・。

 米軍の誤算はフセイン子息殺害後も、米軍に対する攻撃がいっこうに治まらないことだ。以下の記述は、「田中宇の国際ニュース解説」(http://tanakanews.com/mail/)の8月6日のリポート(A―4・5枚)の中からポイントを引用させて頂く。なお、田中氏の解説は、インターネットで配信され多くの読者を持っている。

 ブッシュ政権は多くの困難に直面している。①開戦時のウソ。②残存勢力の攻撃。③残存勢力による石油輸送施設の破壊により、石油の輸出が開戦前の8分の1に落ちている。④そのため占領軍政府は、資金が全く足りない。⑤本国アメリカの財政も4550億ドル(53兆円)の赤字になっている。⑥復興の工事がほとんど行なわれていない。・・・この復興の泥沼から抜け出すには、政権の交代しか道がないのかもしれない。

2003年08月05日(火) 米国 子供の行方不明年間130万人

 米国の社会は日本では考えられない「暗部」がある。15歳から19歳までの少女の妊娠が83万人を超え、中絶25万人、出産は48万人となっている。シングルの小女達が48万人も子供を生むのだから、米国社会の活力との見方もあろうが、生まれてくる子供の正常な成長を考えると、やはり「暗部」といえないだろうか。 (資料・5月16日世界日報)

 米国の子供の行方不明が年間で想像も出来ない人数で、まさに病む「超大国アメリカの暗部」といえる。「米司法省によると子供(18歳未満)の行方不明者総数は推定で年間131万人」(7月30日・西日本新聞から)もいるのだ。不明となった子供の情報提供を呼びかけるチラシが一週間で8000万枚も各家庭に投げ込まれている。

 司法省の推定によると、行方不明の内訳は ①家出約63万人 ②誘拐約3万3000人③両親の離婚で、離婚相手が連れ出し不明になるケース35万人などと続く。なぜ、これほどの行方不明者が出るのだろう。詳しく知りたい人はkiken-kaihi.org/akinaga.htmlを読んでください。

 国が経費の6割を負担している非営利団体のNCMECのエルミン局長は「増え続ける両親などの家庭内問題が大きな原因になっている」と指摘している。人間が感じる本当の幸せの世界は、物質文明と関係しない処に存在しているようだ。        

2003年08月04日(月) ロシア連邦病院で爆弾テロ 死傷者96人

 ロシアの強権政治の代償が、ロシア社会全体に大きな影響を与える段階になって来ていると思う。代償とは、7月7日にも書いたように、チェチェン人の大変な量の自爆テロ攻撃である。ロシア連邦政府は、どこが攻撃の対象になるか分からず、厳重な警戒態勢を敷いているが、テロ攻撃を防ぐことは不可能のようである。

 チェチェン人の立場から見れば、独立を可能にするための戦いなのである。次々と自爆行為をしていく人達・・・彼らは民族のために自らの命を捨てて行くのである。彼らのみでなく、彼女たちも、ロシアに対する復讐、民族の独立のために自らの命を捨てて行く。ここに詩人がいたら、血涙が流れるような長編の叙事詩が出来ることだろう。

 チェチェン共和国掃討作戦の出撃拠点である連邦軍モズドク基地、ここの軍病院建物前で爆発が起きた。3階建ての建物が全壊するという巨大な爆発である。このテロによる死者は「3日午前までで50人に達した」(3日・世界日報)

 チェチェン人の血の復讐を眼前にして、ロシア政府関係者はかなりあわてているようだ。今回の病院長を「病院の安全確保に必要な処置を取らなかった」として逮捕している。攻撃を受けた病院長の逮捕は、ロシアの強権政治を象徴していると思う。

2003年08月03日(日) 信念だけの肺がんの治療?

 7月1日、たばこの税金のことを書いた。270円のたばこの税金は170円で、1日1箱を吸う人は税金を62000円(170×365日)も払っている。その上に喫煙が肺がんの発生率を高めているのだ。ここで書きたいテーマは、肺がんになると我々素人が考えているより、治療方法は限定され完治する可能性が少ないのである。

 7月18日「脳梗塞に良薬はない」と題して記述したが、最近の厚生労働省の各種研究班は、「認可されている薬」「医療方法」を客観的に検証しようとしている。よって、脳梗塞に良薬がないという現実を教えてくれる。

 8月2日、厚生労働省の肺がん研究班が初の診療指針を発表した。研究班は、指針作成に当たり「国内外の約1000の研究文献を調査、肺がんの危険因子や治療法の有効性を検討した」(2日・産経)というから権威のある内容といえる。肺がんの危険因子はたばこである。
研究班は「喫煙者が肺がんになる危険率は非喫煙者の10~20倍高い」と警告している。

 特記すべき事項は、肺がんの治療方法に確たる指針が無かったという驚くべき現実があったのだ。研究班主任研究者の藤村重文東北厚生年金病院長は「従来の肺がん治療は、医者の信念だけで行なわれてきたものである」との厳しい指摘だ。   

2003年08月02日(土) やっと梅雨が終わる

 7月26日、欧州の記録的な高温少雨のことを書いた。ドイツ南部の1部では「収穫高が例年より7割少なくなっていて、ドイツ全体では被害額が10億ユーロ(約1350億円)を上る」という。欧州の猛暑は凄まじい「スペインでは3日、セビリアで45・5度、マドリード41・5を記録」し、あと数日は歴史的猛暑が続く気配である。

 日本では低温と日照不足の「梅雨寒」となった。「北日本全体の平均気温はマイナス2・9度と1954年と同レベルで、冷害に見舞われた88年(平年比マイナス2・8度)93年(同2・2度)より低い」(1日。産経)のである。特に東北の太平洋側では平年を3度以上下回った地域が多く報告されている。

 仙台では平均気温が18・4度(平年比マイナス3、7度)という低温記録を更新している。1ヶ月の平均気温が2度以上変わることは、大変な影響が出るのである。参考までに少々メモすると、新潟県の年間の平均気温は14度である。約500キロ北の青森県の平均気温は12度である。
仙台の7月のマイナス3・7度は、1ヶ月に限って言えば、仙台が青森どころか札幌の気候になったのである。

2003年08月01日(金) サービス残業の訴え激増

 サービス残業隠しが悪質化している。これらに関する複数のニュースを読むと、何処に視点を定めて書けば良いのか分からなくなってくる。1つは武富士が残業代2年分35億円を支払していなかった事件だ。サービス残業は違法行為であり、武富士の労務担当役員らは書類送検されることになった。ここの場合は、残業代の支払能力がありながら支払っていなかったので、悪質な違法行為となる。

 ここでは、サービス残業の問題のみを取り上げる。「労働基準監督署へ家族から申告のあった・・・サービス残業を含む賃金の未払いは3万73件だった」(7月28日・毎日)という。不払いの申告件数は、バブル崩壊から増え始め92年1万件、98年2万件を突破し、02年は前記の通り3万件を越えるに至っている。

 サービス残業隠しでタイムカードを廃止しパソコンに入力、そしてこの記録を改ざんするなどの事例が報告されている。一方の見方を取れば悪質な残業隠しである。企業側に立つと、残業代を規定通りに支払いたくとも、その原資がないという悲痛な側面も感じ取れる。私は、25歳頃から15年余りデスクワークの仕事を経験した。この残業問題の焦点の1つは、仕事を早くかたずける社員の能力の向上である。

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石田ふたみ