『日々の映像』

2000年02月09日(水) アメリカのGDP

 まで、正式に発表されていないが、民間のシンクタンクの発表によれば、99年10月〜12月期のGDPは、マイナス1.2%(野村他3機関の予測)から1・6%(日本経済センターの予測)になるようである。最大の原因は個人消費の低迷(1.3%減)と公共投資の減(1.5%減)による。個人消費は「毎月の現金給与総額は、前年比1.4%減」(2月1日の労働省の勤労統計調査)となっているので、収入が減少した分(年間で約6万円)だけ消費が減少した形となっている。公共投資減少は、ここで言うまでもなく、地方自治体の発注工事が大幅に減少しているのである。政府の見通しであるわずか0.6%成長も危ういようだ。
 
 この日本の現状と比較すると、アメリカの景気拡大は「107ヶ月目」(2月1日 日経)に入っている。この景気過熱を警戒してFRB(米連邦準備制度理事会)が、ここ数ヶ月で3回の利上げを行い公定歩合が5.25になった。この利上げにも「グリーンパン議長への信頼絶大」(2月4日 毎日)が根拠となっているのか景気が冷え込む様子がまったくない。一体、アメリカはこの約10年で、GDPがどこまで大きくなったのだろう。「アメリカはこの10年でGDPが5兆7000億ドル(1ドル110円として627兆円)から8兆7000ドル(957兆円)に増えた」(1月30日 毎日)のである。

 以前にも同じ趣旨のことを書いたが、日本のバブル最盛期のGDP約500兆円が大きすぎたのである。この日本のGDPを落とさないために政府も地方自治体はこの8ヶ月余りで300兆円を超える借金を増やしている。人口比からいってもアメリカのGDP957兆円、日本450兆円あたりがむしろ一つのバランスのように思う。

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石田ふたみ