やんの読書日記
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2005年04月11日(月) ロードス島攻防記

塩野七生作
新潮文庫

に聖地をイスラム世界からとりもどそうとした十字軍時代
巡礼者の安全を確保し医療活動を行っていたのが騎士団
ロードス島を根拠地にしていた聖ヨハネ騎士団の物語だ
「キリストの蛇の巣」とイスラム世界から呼ばれたロードス島が
トルコのスレイマーン一世に攻められて落ちていくまでを描いている

ヨハネ騎士団の若い騎士が主役となっているのだが
スレイマーン二世の君主としての立ち回りの方が
印象深い。蛇の巣として本当は徹底的に攻略したいはずなのに
かえって彼の方が騎士ではないかというくらいの
立派な交渉をしている。
しかし、たった数百の騎士が何万ものトルコ軍団に
徹底抗戦する場面は粘り強いという月並みな言葉では
言い表せないくらいすごいものがある。
それはきっと騎士道精神という言葉で表わされるのかもしれない

ロードスで破れ、マルタ島に移り
最後はローマへ移住した聖ヨハネ騎士団が
現存して活動しているということを知って
なぜか青い血ということの意味が分かるような気がした。


2005年04月10日(日) ヒエログリフを書こう!

フィリップ・アーダ著
吉村作治監修
林啓恵訳

古代エジプト展で見た石版
ほとんどが死者の埋葬品に使われたもので
人物と動物、食べ物にヒエロブリフという
象形文字がびっしり、それも美しく整然と
彫り付けられている。
一体なにが書いてあるのか
それを解読したのがフランス人のシャンポリオン
ということは昔世界史で習ったことがある。

この本は複雑なヒエログリフの
基本的な読み方や成り立ちを解説しているのだけれど
右からも左からも、縦書きもできて
王族の名前はカルトゥーシュというロープのわっか
の中に書かれているのだそうで
ツタンカーメンやアレクサンダー大王、クレオパトラも
カルトゥーシュに書かれているらしい。
読み書きのできる書記が実力を持った時代
学問とは普遍的なものなのだということが分かって
感動した。
自分の名前がヒエログリフで書けるといいな!


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