徒然花茶
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'05.7月より徒然花茶(雑記)をblogに移行しました。
2003年03月28日(金) |
燃えよ、球春! でもプロ野球は苦手さ |
桜ほころぶこの頃、私にとっては高校野球に燃える季節である。 試合がメインなのはもちろんだけど、それぞれの学校の個性が出る応援風景も楽しい。私の好みは、いわゆるバンカラな昔ながらの応援団なのだけど、近頃ではすっかりスマートな学校が主流になってしまってちょっと寂しい。
野望というか希望としては、東京農大の伝統の大根踊りをフルで見てみたいのだが――あ、高校じゃないか。 仏教系の学校なら袈裟をユニホームにするとか…。甲子園のハマ風を袈裟に張らんでって、斬新でいいなぁ。ブラバンはもちろん、木魚と太鼓と銅鑼、そして声明で行く。ついでに選手にも袈裟姿でグラウンドを疾走して欲しい…(オイ!)。
なーんて、マンガちっくに萌えるこの頃。 縁もゆかりもない高校の校歌を口ずさめる自分に愕然としたのも今は昔。 すっかり居直って、着々と歌える校歌のレパートリーを広げている昨今である。 春の陽射しがあまりにもうららかなせいだろうか。ゆいと共に太平楽な私……。
JUNEでもYAOIでもBLでもいいんだけど、いつの頃からか触手の動く作品が少なくなって、寂しい思いをしている。 だからこそ少し前のJUNE作品を再読したり、挙句に当時の作品をご紹介する「JUNE発掘隊」なるコーナーを作ったりしているのだけど、いよいよBL卒業の年頃になってしまったのだろうか…。それはそれでいやだなぁ、なんて思ったりしていた。
本屋さんでBLの書棚を眺めていて気づくんだけど、原因の一つはタイトルのつけ方にあるらしい。全部、とはいわないけれど、ほとんどの作品がタイトルを読んだだけで内容が想像ついてしまうんだな。 もしかしたら掘り出し物があるのかもしれないけど、それだけで「もういいや」になってしまう。 どうしてあんなに直接的に、内容をずばり言い切ってしまうようなタイトルをつけるんだろう。そこには想像や妄想を膨らます余地がない。 「へぇ、どんな話だろう」と、思わず手にとってしまうようなインパクトがない。
タイトルや帯での最大のタブーはネタバレではないだろうか。これはミステリの定石ではあるが、それに限ったわけではなく、読者へのコンセンサスと言ってもいい。 何歩か譲歩して、タブーを侵したとはいえ、解説や帯ならまだ我慢もしよう。でもタイトルそのものが作品のネタバレとは、もう罪深き本としか言いようがないではないか。 だからこの頃では作家買いばかりになってしまっているのだけど、さすがに自爆タイトルをつける作家さんは稀。
タイトルの名作(?)で咄嗟に思いついたのが「間の楔」(吉原恵理子)とか「そして春風にささやいて」(ごとうしのぶ)――特に、ごとうしのぶさんはタイトルのつけ方が素晴らしいと毎回感心している作家さんの一人だ。決してネタバレせずに、それでいて読了後に「なるほど〜」と感じられるように内容を暗示している。「間の楔」は……もう感服するしかない(こういう言葉があること自体、私はこの作品と出会うまで知らなかった)。
タイトルや帯コピーで読者の気をそそるというのも作品のテクニックではなかったのか? 出版業界は読者をバカだと思っているのか、作家に想像力がないのか、それを受け入れる読者の責任かもしれないが、これはBL離れの結構な原因となっているのではなかろうか。少なくとも、私はそうだ。
ずーっと我慢していたんだけど、ついに言っちゃった。 ところで、これは花茶館向きか珈琲館向きが悩むとこなんだけど…やっぱり辛口かなぁ…ま、いーか。
2003年03月14日(金) |
オタクでマイナーな同人誌の話 |
話はさかのぼるだけど、2月のJガーデンは時間的環境的問題から委託参加となった。 今回の委託本はシリーズ物の「一酔の夢」と戦場本「安息の地の晴れた日」だけ。シリーズ物は新刊じゃないし、辛気臭い戦場本は売れ筋ではないから、たぶん大して売り上げはないだろう ――もしかしたら丸っきりダメかも……そのあたりはマイナー路線を突き進む者の、ちょっとした悟りの境地。
当日をむかえ、数日後在庫本が返却されてきた。悟りの境地にある私は(忙しかっただけ)中を改めることもなく、所定の場所に箱ごとブチ込んだまま、忘れるともなく…だが実はしっかり忘れていた――。
ところで、このところ暖かな日が続き、書庫の整理(の続き)をする気になって、ふとその箱の存在を思い出し、当然期待もなく空けてみた。 「ん?」 まず目に付くのは、入れたはずのない丸まった新聞誌の山。かき分けて取り出した本がべらぼうに少ない。 そこで初めて納品書に目を通して、驚いた。両方とも半分以上販売されているではないか! そういえば、箱が軽かったような気もする……(ニブすぎ!)。
お買い上げ下さった皆々様、田近画伯の素晴らしいイラストに騙されて買ってしまった方も(笑)、こんなところでご挨拶しても届くかどうか 分りませんが、心から御礼申し上げます。辛気臭い本を買ってくださって、ありがとうございました。1ヶ月近くも放っておいてごめんね…。
マイナー路線も侮れないと、思わず頭を垂れ、深く反省した私でした――反省だけならサルでもできる…ってか。
2003年03月09日(日) |
振り向けばキミは寝ている |
花粉の季節である。今年は例年になく量が多いと、毎年聞いている気がするが、私もご多分にもれずにお付き合いしている。でも三年ほど続けている漢方系の治療の成果か、ずい分と軽くなって、まずは目出度いかぎりである。 とはいえ、鼻炎の薬はやはり必需品なのだけど、新薬要注意の体質なので、こちらも漢方を利用している。
ところが、ついうっかり切らしてしまった。休日のことで、お医者も処方してくれる薬屋さんも休みだ。 鼻水は大したことはないが、くすくすとむず痒くてくしゃみが出そうで出ないような状況。そんなところに友人が遊びに来た。 もうっ、歯ブラシを突っ込んでゲシゲシしたい心境に、我知らず百面相をしていたらしい。 見かねた友人が「これなら絶対大丈夫」と、病院でもらった新薬を出してくれた。曰く、体質の弱い人向けに処方してあるという。新薬では何度となくトラブっている私は迷った挙句、恐る恐る飲んでみた。 さすが新薬。気がついたら鼻のムズムズが消えているではないか!
さて、それからである。 どーにもこーにも眠い…。話をしてしても、食事をしてしても、何をやっても虚ろ。 しまった! この副作用を忘れていた。経験済みなのに……。 もう、そうなると「振り向けばキミは寝ている」状態。友人が帰ったことすら、夢うつつ。さぞかし彼女は呆れていたことだろう(お布団かけてくれてありがとう…笑)。
おかげで、ついさっきまで完全爆睡。日ごろの睡眠不足を解消した気分なのだけど…これから眠れるかなー。明日用事があるんだけど…。
2003年03月05日(水) |
「剣客商売」ショック |
池波正太郎氏の作品の中で一番人気は『鬼平犯科帳』らしいのだけど、私は勧善懲悪で割り切れない『剣客商売』や大江戸ノアール『仕掛人梅安』のシリーズが好き。そのうち書評したい野望を抱いているのだけど、それはまぁ置いといて――『剣客商売』である。
『剣客商売』といってもTVドラマの方。ドラマとしてはとても丁寧に、原作に忠実に作られていてる。藤田まこと氏が小兵衛に惚れ込んでのドラマ化で、長年の夢だったというだけあって、当初の違和感があったものの、ひょうひょうとしたジジイ振りが誠にふさわしい。
で、このシリーズで、私は大治郎役の渡部篤郎さんに転んだ。大治郎の無骨さ、朴念仁振り、そしてその清々しさ……もう、握りしめて素振りをする木刀になりたいとか、身体を拭っている手ぬぐいになりたいっと、一時はヘンタイさんぽくなっていましたのさ。 あまりドラマを観ない私は、実はこの作品で初めて渡部篤郎さんの名前を知った。だから『ケイゾク』も再放送で観たおにぶさんである。 ま、ここまではいいさ…なにがよいのか不明だけど(笑)。
さて、問題の『剣客商売』第4シリーズが始まって、私は愕然とした。 だーれーだ〜、この大治郎役は? 三冬さんてば妙に色っぽすぎるじゃないか! この二人の役者が嫌いなわけではないけれど、前作のキャスティングでしっかりとイメージ付けられているので、ドラマを観るたびに思わず身悶えて絶叫するハメとなった。 だったら観なけりゃいいんだけど、他に観たい番組もないので、ついチャンネルを合わせちゃうんだな。そして悶々とする――「渡部のあっちゃんでみたい〜〜」
ところがである!! 私はもっとコワイものを見てしまった。 我が家は電波の関係からケーブルTVなんだけど、その中に「時代劇専門チャンネル」という、おたくなものがある。 まぁ再放送ばかりで、目玉は『鬼平犯科帳』なのだけど、時に途轍もなくマニアックな(?)作品をやっていて驚かされる。 そこに『剣客商売』が現れたのだ! それもカラー作品になる以前のシロクロだぞっ。そこまでは、まだよしとしよう。
コワイのは大治郎が加藤剛おじさんだぞ。もちろん若かりし頃の彼なのだけど、この方ほど変わらない人はいないんじゃないかと思われるほど、大岡越前のまんまなんである。 つまり、若くして老成しちゃった大治郎……――合わない! 眩暈がするほど徹底的に合わない!! いくらなんでもモノには限度ってモンがあるだろう。
この時代もあってか、(たまたま観た回のストーリーがそうだったのだけど)JUNEちっくな背景もすっぱり変更されてしまって、陳腐な話になってしまって……。 しばし呆然とした私は、ふと気がついた。 「あ、全然違うドラマだと思えばいいんじゃん」――以来2度と観てはいないけどさ。 因みに三冬役は音無美紀子さん…可愛いけどね。
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