+--- Cinema Memo ---+


■ 愛憎相半ばするJ.ブラッカイマー「パイレーツ・オブ・カリビアン」 2003年08月20日(水)
海賊に襲われたところを救われて鍛冶職人になったウィルは、幼馴染じみの提督の娘エリザベスに密かな思いを抱いている。ある日エリザベスが持つドクロのコインがきっかけとなり、街は謎の海賊に襲われてしまう。さらわれたエリザベスを助け出すため、ウィルは怪しげな海賊キャプテン・ジャック・スパロウと手を組むのだが…。

監督-----ゴア・ヴァービンスキー 出演----ジョニー・デップ オーランドー・ブルーム

音楽☆☆☆.5 ストーリー☆☆☆ 映像・演出☆☆☆.5 俳優☆☆☆☆.5 総合評 ☆☆☆☆

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二回見たんですが、最初の時はちょうどその頃深夜にbs2で再放送されていた「ホーンブロワー 海の勇者」と比べて迫力や精巧さに欠けてしまい、「スタジオで撮りました」的映像が「やっぱディズニーだよな…」という感じで気になってしまったんですが、二度目はちゃんと「そこはそれ」と踏まえて観ましたのでたっぷり楽しみました。
内容的には…やはり(以下ねたばれ)→なぜウィルの(父親の)血で呪いが解けるのかが明かされてないのが最大の穴かと…たぶん、呪われた海賊を呪い返した海賊の血でないといけないってことなのかな? ノベライズが出たらチェックしてみたい。
ま、他にもなんで提督の娘がそんなに強いんだよ、とか、いろいろ突っ込みどころはあるんですけど、まあ子供向け映画だと思えば。
いいよね、植民地時代のアメリカ。好きな時代だ。あと細かいようだけどキャプテン・バルボッサ(かっこよかったね、ジジイも!)はやっぱりバルバロッサでしょう。ま、字幕字数の関係だと思いますが。
副題「THE CURSE OF THE PLACK PEARL」もすごくかっこよくて好きです。

ジョニー・デップは個人的には「普通」的位置におられる俳優さんなのですが、この役には惚れた〜。というかキャプテン・ジャック・スパロウ本人(?)に惚れた。これぞ男が惚れる男っつーか、キース・リチャーズっつーかアンディ・マッコイっつーか、海賊、そう来たか! みたいなかつて70年代のROCKミュージシャンが持っていたようなイカレぶりがたまらなく魅力的でありました。やっぱり英国の海賊とアメリカの海賊は違うのね〜。
「パーレイ」「パール」といった言葉の発音が特に色気がありましたね。わざとフランス風に喋ってるところがあったりして素敵だった。

それに比べてオーランドーは「お坊っちゃん♪」という感じで、とにかく可愛い(笑)今、羽飾りの帽子を被らせたら世界一似合う26歳ではないかと(^^) 私は彼の顔も好きだけど、あのハスキーな声がすごく好きなんです。早く演技を磨いて頑張って〜と応援したくなるおばさんなのであった。
確か最後の方のシーンで「僕はジャックを守る」みたいに言う台詞があるんですけど、英国旗の「union jack」にかけていて気が利いてた。

製作のジェリー・ブラッカイマーさんはワタクシ個人的に愛憎愛半ばする(大げさな)ヒトで、これまで手がけた作品の勝敗?表は
○→ CSI:科学捜査班 ブラックホーク・ダウン
△→フラッシュダンス ビバリーヒルズ・コップ トップガン
×→アルマゲドン パール・ハーバー
さらに確か実在のFBI捜査官原作の実話映画も押さえてあるはず…と、嗜好が合えばものすごく美味しい映画を作ってくれるんだけど、外れるともう一生見なくていい映画殿堂に入ってしまうという非常に当たり外れの大きいヒトなのである(もちろん監督とかも影響してるんだろうけど)
あと、日本の広告代理店の売り出し方もかなり「金かけてます」が空回りする傾向にあり、それも拍車をかけている。今回の映画も叶姉妹、パイレーツ(女の子の)、ケイン・コスギ…いったい何を考えているのかさっぱりわからないのであった。

でもすでに続編が決定しているし(以下ねたばれ)やっぱりウィルはのんびり鍛冶屋をやってる場合じゃないのよ! 早くキャプテン・ジャック・スパロウのもとへっっ!また楽しみな続編映画がひとつ増えた〜。



■ なぜか今頃「カリオストロの城」の巻 2003年08月04日(月)
買ってしまったんですよ…DVDを。というのも毎年夏休みにTVでルパンのスペシャルをやりますよね。それを見る度に「なんか違う〜。あ〜カリ城見てえ…」と年々思っていて、ついに買ってきたというわけ。いいよね、CMで中断されないし、画像きれいになってるし。

個人的にルパンは最初のシリーズと、劇場版ではマモーのとカリ城が好きなのです。
改めて見ると声優陣の掛け合いはもちろん、音楽の連携がかなり効いてます。あのシーンにはあの音楽、っていうのがピッタリきてくーたまらんっ、という感じ。次元と五右衛門の出番も少ないし、本来のルパンよりはかなりマイルドに(一見)感じるんだけど、その分、大人向けに抑えたクールなセンスが光ってると思います。私が一番好きなシーンは、ルパンと銭形がニセ札工場から脱出してオートジャイロを奪いに行くのを塔からクラリスと不二子が見てるシーン、それから若い頃のルパンの回想シーンです。

宮崎監督の絵コンテが特典についていて、映像の変わりにコンテ+音声つきで見られるのがかなりお得(なんでこんなに絵が上手いんだ!!!)。それと知らなかったんだけど、欧米で公開されたことがあるみたいで、英語吹き替え・日本語字幕付き。興味しんしんで見てみたんだけど、かなりオリジナル版とは違う(ルパンがWolfという名前になってたり、次元はルパンをBossと呼んだりする)。
日本ではお馴染みだけど、確かに初めて見る欧米の人にはいろいろ説明が大変かもしれない。台詞なんかも日本語ならあ・うんの呼吸、かけあいで言わずとわかるところなども、けっこう丁寧に英語で説明しないといけないから、かなり早口です(笑)
銭形警部とニセ札工場を発見するシーンなんかも、英語バージョンでは「伯爵の悪事を潰さなければ」みたいなニュアンスになってて、そういうものなのねーと思いました。
なのでハリウッド版製作の契約は「すべて原作に忠実な設定にすること」が条件だったそうです(てことは外人が日本人役をやるってこと? どこまで守られるやら…)。そこで考えてみました、キャスティング(暑さでけっこうバカになっています)。
※あえてハリウッドリメイクする意義を優先してます※

・ルパン=必死に考えてみたのだがどうしてもなかなか思いつかなくて、苦肉の策としてヴァン・サン・カッセル(体型はバッチリ。フランス人だしさ)、次点がノリ重視でウィル・スミスはどうだろうか(だめだろうなぁ)? 一番恐れているのは、ジム・キャリーとかベン・スティラー系。そ、それだけはカンベン……… ちなみにイタリアサッカー選手のデルピエロがルパンの大ファンで、髪型も一緒にしてるのだが、演技は無理でしょう…。

・次元=意外と髭の似合うブラピはどうでしょう。黒髪に染めて帽子で顔は絶対に見せないのだ。演技もまあ上手いし。他に思いつかなかったのです。

・五右衛門=ルックス的にはトヨエツ氏で問題ないかと思うので、英語と殺陣を頑張って貰えれば(千葉真一や藤岡弘じゃ濃すぎるしね…)。考えられる危険性はアジア系なら誰でもいいじゃん、と無国籍アクション俳優にされてしまうこと。それも辛い。

・不二子=旬ということでジェニファー・ロペス…? あとはちょっと颯爽さに欠けるんだけど体型をシェイプしたキャサリン・ジータ・ジョーンズ? 平気で男を手玉にとる悪女系で。K姉妹とかH原N香とかだけは絶対止めて欲しいっすね。泣きます。

・銭形=国際的認知度から言うと、高倉健さんか緒方拳さんあたりになるのでしょうが、イメージ的にはムムムですよねぇ…難しいなあ。

あと、悪役でジョージ・クルーニーとかジョン・マルコビッチ、ヒロインにクリスティーナ・リッチとかナタリー・ポートマンなんか出るといいですね。
ちなみに、絶対監督をやって欲しくないのはリュック・ベッソン。以前はクールで洒脱な感じならソダーバーグ監督かな〜と思っていたのだけど、最近ちょっと微妙? メメントの監督(名前忘れた)とか、いいかもしれないですね。

しかしホントに益体もないことを考えてしまった夏の昼下がりでした…。





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Written by S.A. 
映画好きへの100の質問



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