+--- Cinema Memo ---+


■ MEMENTO<メメント><☆☆☆> 2002年09月20日(金)
妻をレイプし殺した犯人を探す、元保険調査員のレナード。彼は前向性健忘という記憶障害で新しい記憶は10分しか保てない。そのため、重要事項はポラロイドに撮ったり刺青にしたり、とあらゆる手を使って必死に調査を進めていた。だが犯人探しを行う中、彼はふと保険調査員時代に遭遇した前向性健忘の症状を持つ男、サミーのことを思い出す……。

監督-----クリストファー・ノーラン 出演----ガイ・ピアース


音楽☆☆☆ ストーリー☆☆☆ 映像・演出☆☆☆☆ 俳優☆☆☆ 総合評 ☆☆☆

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ストーリー---事件の一番最後のシーンから、約10分間ずつのシーンごとに遡っていき、さらに回想シーンが混入されるため、最初は脳が慣れるまでけっこう混乱する。しかし慣れてくるとこの感覚が非常に面白くなってきて、ついハマってしまう。遡ることで見えてくる真実、裏切り、哀しみ……など非常によく出来ていて、思わず唸ってしまった。しかしラストがけっこう(個人的には)あっけなかった気もする。逆に言えばそんな物語をこれだけ上手く見せるというのがすごいんだけど。

キャスト---ガイ・ピアースは私の中ではかなり微妙なライン上にいますです……。

私見---自分もしっかり記憶しておかないと、その後の展開についていかれない……というので、かなり自発的な参加意識を問われるところが新鮮で面白かった!何度も観ないと……という気にさせる戦略も上手い。私もDVDが出たらもう一度観たいです。※観ました。リバースモードは観ると興ざめかも。

http://www.otnemem.jp/memento/index.html

■ BLADE2<ブレイド2><☆☆> 2002年09月10日(火)
人間とヴァンパイアの間に生まれた戦士ブレイドは、呪われた運命に復讐を遂げるため今日もヴァンパイアをハントする。相棒は、マリファナ漬けだが天才的武器発明家のスカッド。ある日、死んだはずの父親代わりウィスラーを助け出したブレイドの前に、ヴァンパイア族の大君主の娘、ニッサが現れる。リーパー菌に冒されたヴァンパイア、凶暴な死神族打倒のために共に闘おうと言うのだが……。

監督-----ギレルモ・デル・トロ 出演----ウェズリー・スナイプス ノーマン・リーダス

音楽☆☆☆ ストーリー☆☆ 映像・演出☆☆☆ 俳優☆☆☆ 総合評 ☆☆

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映像---こういう特撮が好きな人にはたまらないのだと思うんですが、かなーりえぐいヴァンパイヤたちとの死闘がメインになってますんで、映像もえぐーいシーン連発です(^^; カンフー系アクションはとってもカッコ良かった!

ストーリー---前作も一応TVで観てたんだけど、物語的には前作の方が面白かったような気が…? 同じようなシーン、アクション(目がチカチカ、えぐい)の連発にちょっと食傷気味。死神族のリーダーとヴァンパイヤ族の君主の確執のあたりはわりと面白かったのに、ブレイドが他人事みたいな感じになっちゃっててなー。

キャスト---ノーマン・リーダス目当てで観に来ている(と思われる)女性同士の観客が数組いて、なんとなく心強い(笑)私はオカルト系でない限りホラー系えぐい画像はわりと大丈夫なのですが、彼女たちには辛そうだった…。ノーマンの演技が画一だったのも、演出を考えれば仕方の無い事か。監督の好みか、いつも「パワーパフガールズ」を見てる役(アニメおたく?)。でも襲われそうになって怯えてるシーンはファン必見です!

私見---これはもう本当に好みで、こういうのが好きな人には勢いでガンガン楽しめるって映画だと思いますが、ちょっと私にはえぐーいシーンばっかり印象に残ってしまいました。

http://www.blade2.jp/index_main.html

■ BLACK HAWK DOWN<ブラック・ホーク・ダウン><☆☆☆☆> 2002年09月01日(日)
1993年、ソマリアの軍幹部を捕えるために送り込まれた米軍の精鋭部隊。しかし現地の反米民兵によって思わぬ反撃を受け、最新鋭のヘリ、ブラック・ホークが墜落。小さなミスは雪だるま式に大きくなり、彼らは身動きがとれないまま現場に取り残されてしまう……。

監督-----リドリー・スコット 出演----ジョシュ・ハートネット ユアン・マクレガー エリック・バナ

音楽☆☆☆☆ ストーリー☆☆☆☆ 映像・演出☆☆☆☆☆ 俳優☆☆☆☆ 総合評 ☆☆☆☆

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映像---こんなに悲惨なシーンなのに、なぜこんなに美しく感じてしまう……とひたすら監督の映像美が辛かった2時間半。本当にこの人の映像が私は好きだ。困ったものだ。また音楽の人もツボに来る音楽を選ぶので、身体は喜んでいるのに脳は辛いという泣き別れ状態に。

ストーリー---まるで自分が戦場にいるようなバーチャル感。息もつかせぬ展開に、ただただ米軍兵たちと必死に生き延び、考え、闘いつづけなくてはならない。正直言って戦争映画がそれほど好きではない私には、「次に誰が……」と、これから死にゆく人の運命を見ていなくてはならないようで、非常に辛かった。闘いの合間、または終わった後に彼らが出した答えはリアルだし、ずしりと重さを感じた。

キャスト---英国系俳優多々出演。味のあるベテランが若手の脇を固め、演技的にはまったく問題なし。これだけの顔ぶれを観るだけでも損はない。個人的にはエリック・バナ(新人隊長のジョシュにメンタル的ノウハウを教える戦闘のプロ)が良かった。

私見---全然、愛国主義的な作品じゃないじゃん!というのが第一の感想。本国公開時に話題になっていたみたいなんだけど、宣伝だったのかなあ?米兵の視線から見ている作りなのだから、あれで普通だと思います。むしろ、うざったい啓蒙・ヒロイズムを徹底排除しているところが、かえってその無機質さでもって、いつも目にしているニュース映像を見ているような錯覚を湧き起こさせてリアルだったんだと思う。すごい映画だ。

http://bhd.eigafan.com/(全画面ローディングになります)



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Written by S.A. 
映画好きへの100の質問



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