+--- Cinema Memo ---+


■ THE WATCHER<ザ・ウォッチャー><☆☆☆☆☆> 2001年03月20日(火)
かつてLAを震撼させた連続殺人犯、グリフィン。捜査指揮を執り彼を一度は追い詰めたFBIのジョエルは、しかし恋人をグリフィンに殺害されたショックから現場を退き、シカゴで抜け殻のような生活を送っていた。だが、ジョエルに歪んだ執着を抱くグリフィンは、彼を追ってシカゴで新しい殺人を始めたのだった……。

監督-----ジョー・シャーバニック 出演----ジェイムズ・スペイダー キアヌ・リーヴス

音楽☆☆☆ ストーリー☆☆☆☆ 映像・演出☆☆☆☆ 俳優☆☆☆☆☆ 総合評 ☆☆☆☆☆

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映像---MTV出身の監督ということで、映像は一応スタイリッシュのはず……なのだが……タイトル〜特殊部隊潜入までの部分はすごく好き(歌が始まったところで大爆笑)

ストーリー---矛盾ばっかりだろうが捜査官がお間抜けだろうが、すべてが許される。三国一の狼藉野郎・グリフィンの妄想爆裂映画なのだから、それでいいのだ!!!っていうか、あらゆる意味でこんなに楽しめる映画はないです。

キャスティング---私の中では、お墓に一緒に入れて欲しい映画です(笑)マリサ・トメイとスペイダー氏のシーンはまともな演技派同士の芝居が見られてほっとします。

私見---暗記してノヴェライズを思い立つほどに思い入れが深いので冷静な評価が出来ません(笑)全く期待しないで観に行ったら、頭の中を覗かれたかのような衝撃(笑)を受けました。くどいようですがサイコ・スリラーだと思って見ると当てが外れますので、それだけはご注意です。

■ 御法度<☆☆> 2001年03月10日(土)
幕末の京都。討幕へ、維新へと傾斜していく世の流れに逆らうかのように、幕府の非常警察として抗争と殺戮に明け暮れる男たち新選組。その血気盛んな男たちの集団にある日、ひとりの少年が入隊する。「局中法度」「軍中法度」という厳しい戒律の下、鉄の結束を誇っていた新選組が、嫉妬と噂、憶測の渦に巻き込まれ、狂気を帯びた混乱に陥っていく……。
監督-----大島渚 出演----北野武 松田龍平 浅野忠信

音楽☆☆☆ ストーリー☆☆☆ 映像・演出☆☆☆ 俳優☆☆☆ 総合評 ☆☆☆

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映像---パンショットオンリーの道場での稽古場面などとても美しく、ストイックな拘りを感じる。上賀茂神社など、実際の京都で(特に夜のシーン)撮影された映像は美麗の一言。とくに色彩の濃淡が素晴らしく、海外にもお披露目できるジャパニーズ・エキゾティズムが充分感じられた。ただラストのシーン(土方の妄想アワー)も出来たらセットでなく、嵯峨野あたりで撮影したらよかったのではないかと思います。

ストーリー---途中から何となく察しはついてしまうのだが、ラストが何ともあっけなく、それまでの思わせぶりな展開に期待していただけにちょっと肩透かしをくらったような感じ。小説の終わりとしては納得出来るのだが……原作を読んでもうちょっと解読してみます。

キャスト---意外と土方役のたけしのカツゼツが聞き取りにくかった。現代ものではあまり感じないのだけれど。松田龍平君の「素人が必死にやってます」というウブな演技を逆手にとり、「こいつ、食わせもんかよ?」という不気味さをかもしだした演出には拍手。

私見---それだけの役だったのかえ、田代ぉぉ〜〜〜〜〜!浅野氏、一度は大島映画に出ときたかっただけなのか?こんな役でよくオファー受けたなあ……。個人的にはトミーズ雅の役に共感しましたです。私ゃ嫌だよ、あんな子は。※原作は原作で面白かったのだが、何故……。

■ LES RIVIERES POURPRES<クリムゾン・リヴァー><☆☆☆> 2001年03月01日(木)
アルプスの大学街でバラバラに切断された裸の死体が胎児のような格好で発見される。一方、別の田舎街では、子供の墓が荒らされという奇妙な事件が多発していた。接点が見当たらない二つの事件が、元特殊捜査部隊の刑事ピエールと駐在員マックスの捜査が進むにつれ一つに交わってゆく……フランスでは40万部以上のベストセラー小説の映画化。

監督-----マチュー・カソヴィッツ 出演----ジャン・レノ ヴァンサン・カッセル

音楽☆☆☆ ストーリー☆☆☆ 映像・演出☆☆☆ 俳優☆☆☆ 総合評 ☆☆☆

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映像---猟奇サスペンスでもヨーロッパを舞台にするとずいぶんアメリカとは雰囲気が違います。デジタル撮影ということもあって街並みや風景、アルプスの氷河など、ロケーションだけでも美しい映像が堪能できます。それと、屍体の写し方にも拘りを感じた。この監督……(^^;;;;;

ストーリー---謎が謎を呼ぶ展開、犠牲者がみな大学の職員で、タイトルに関わってくるキイワードが出てきたりと、アカデミックな謎解きの展開にわくわくしたものの、いかんせん最後のオチが納得出来ない……アクション・シーンもわりとよかったのに、それだけは残念!原作では両刑事のそれまでの経歴や内面に迫っているらしいので、邦訳を読んでみたいと思います。

キャスト---パリからやって来たクールな伝説的一匹狼刑事と、田舎の駐在刑事。シリアスな物語ですが、二人の掛け合いの中には思わずニヤリとさせられるところも多々あり、これが刑事物の醍醐味でもあります。ちょっとヴァンサン・カッセルをキュートに感じてしまった。

私見---屍体の見せ方が大変に好みで(犠牲者は金髪の青年ばっかりだしさー)良かったのです!ちょっと創作意欲を掻きたてられてしまった。

※小説と併せて読むと面白いです。 http://www.gaga.jp/crimsonriver/



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Written by S.A. 
映画好きへの100の質問



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