+--- Cinema Memo ---+


■ 陰陽師<☆☆☆> 2001年01月30日(火)
夢枕獏原作の人気小説を映画化。白比丘尼や生成り姫など原作のエピソードを加えながら、早良親王の怨霊を甦らせようとしている導尊と晴明・博雅の闘いを描いたオリジナルストーリー。

監督-----滝田洋二郎 出演-----野村萬斎 真田広之 伊藤英明 小泉今日子

音楽☆☆ ストーリー☆☆☆ 映像・演出☆☆☆ 俳優☆☆☆☆ 総合評 ☆☆☆

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映像---きれいな映像が随所にあり、平安の街並みや衣装などもそれなりに楽しめた。天野喜孝さんがデザイン・プロデュースをなさっておられるとのことなので、もうちょっとその色を出しても良かったかなあと思いますが。特撮技術もなかなか良かった。

ストーリー---小説と漫画に比べると、やはり晴明と博雅の掛け合いに魅力が感じられないのは仕方ないところですよねえ……。でもかえってそれを踏まえてエンターティメントとして見てしまえば、かなり良かったと思います。とくに女性の恋情を上手く織りこんだのが映画オリジナルとしての良さを出していた。

キャスト---真田広之さんが悪役を嬉しそうに活き活きと演じておられるのがいいですね〜。上手いし、かっこいい。野村さんといい、舞台で鍛えられた役者さんの発声は時代劇に向いている。そこに伊藤英明さん演じる博雅くんを絡ませるのは酷というものかもしれませんが(^^;)小泉今日子さん、夏川結衣さんの演技も良かったです。

私見---個人的に野村さんのお顔は好きなタイプではない(ファンの人すみませんっ)のですが、観ているうちに晴明との違和感を感じなくなっていきました。立ち振る舞いの美しさや神秘的な声はさすがでした!

http://www.onmyoji-movie.com/

■ EVER AFTER<エヴァーアフター><☆☆☆> 2001年01月10日(水)
陛下と呼ぱれる貴婦人の邸宅に招待されたグリム兄弟。彼女は兄弟が収集した民話「灰かぶり娘」のもとになった、ダニエル・ド・バルバラックの真実の物語を語り始める。16世紀ころのフランス、ふとしたことからダニエルと出会った王子ヘンリーは、才気あふれる彼女に惹かれてゆく。政略結婚を目論む王に逆らって妃に迎え入れようとするが、実はダニエルは父が死んで以来陰険な継母とその連れ子の姉妹にこき使われているメイドだった……

監督-----アンディ・テナント 出演-----ドリュー・バリモア アンジェリカ・ヒューストン

音楽☆☆☆ ストーリー☆☆☆ 映像・演出☆☆☆☆ 俳優☆☆☆ 総合評 ☆☆☆

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映像---豪華な舞踏会や貴族のお屋敷も文句無く美しいけれど、何と言ってもフランスの美しい田園風景がこの映画の大きな魅力。コスチュームも美麗です!

ストーリー---設定はほぼシンデレラですが、主人公のダニエルはひたすら自らの知性と行動力だけを頼りに生きてゆく。時には自分を狙うセクハラ高利貸しに剣をつきつけ、また生母の形見を無下に扱うヒステリー継姉には顔面パンチを炸裂する痛快さ。身分違いの恋愛が深まって行く過程も丁寧に描かれ、最初は王子がちとおつむが足りなさげに見えるのだが、最後には「いやあ、しっかり者の嫁が来て安泰だ」と納得してしまうのだった。魔法使いは出て来ないけど、宮廷に招かれたレオナルド・ダ・ヴィンチがその代わりを果たしています。

キャスト---骨太なヒロインをドリュー・バリモアが好演。私はこの人けっこう好きなので……。継母のアンジェリカ・ヒューストンもとっても楽しそうに演技しています。(日本版なら間違いなく美輪明宏さんでキマリだろう!)

私見---唯一、王子のルックスだけはもうちょっと吟味して頂きたかった。

■ ウォーターボーイズ<☆☆☆> 2001年01月01日(月)

廃部寸前の唯野男子高校水泳部。新人の女教師・佐久間先生が就任したとたん部員は一挙に30人に。しかしシンクロナイズドスイミングと聞いて生徒たちは恐れをなして逃げ帰るが、鈴木を含む間の悪い5人だけが、言いくるめられて渋々シンクロをする羽目に。彼らの高校生活最後の夏休みは、想像もしなかったシンクロ特訓の日々で幕を開けた。果たして“男のシンクロ”に晴れの舞台はやってくるのか?

監督-----矢口史靖 出演-----妻夫木聡 竹中直人 平山綾

音楽☆☆ ストーリー☆☆☆ 映像・演出☆☆☆ 俳優☆☆☆ 総合評 ☆☆☆

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ストーリー---馬鹿馬鹿しくて笑える青春物が、日本映画らし〜いほのぼのとした日々を通じて描かれる。隣の女子高の女の子と仲良くなりかけた鈴木が、どうしてもシンクロをやってることを言い出せなくて、うじうじしているところとか等身大の高校生のありようがいろいろと参考になった(?)。晴れの舞台の男子シンクロはお見事。観客の女子高生も身を乗り出す気持ちがわかるぞ!

キャスト---ボンズを脇で支える俳優さんたちが心強い。妻夫木君はちょっとサッカーの川口選手に似ている。でもタケチュウの変な雰囲気で大方の笑いを取っちゃうのってどうなの?

私見---何よりもガラの悪い男子校の内部がすっごくよいです(笑)一人、メンバーに片思いしてるなよっとした男の子が出てくるんだけど、私は思わず「ハイスクール奇面組」(懐かしいな……)の物星大くんを思わずにはいられませんでした〜。でも日本の映画って音楽がやっぱりいまいちなんですね。中学生日記みたいだ。予算の関係もあるんだろうけど、ここで「ゆず」(いや、もちろんケミストリでもミスチルでも何でもいいのだが)とかフューチャーするとかなり洗練されるんじゃないかと思います。この点、TVドラマの方が演出的には進んでる。

http://www.waterboys.to/



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Written by S.A. 
映画好きへの100の質問



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