黒ラブ日記








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2005年12月27日(火) 第544話 自分のゲーム機は

昨日の月曜日、ちびたの友人2人が我が家に遊びに来ました。


小学生に大人気のゲーム機、ニンテンドーDSを3人とも持っていて、なんでも20メートル以内にいれば、無線でリンクして自分で作った村に友達を呼んで一緒に遊べるとか。

寒いので家の中で遊びたい、と。


子供たちを家に入れる前にしつこく注意する。

「自分のゲーム機は自分で守ってくれる?」


だって、ノアが興奮して舐めまわすに決まってるし。

ヨダレで壊れたとか言われたら面倒だし。

何時間もバリケンに入れておくのも可哀想だし(結局はここ 笑)。


「はーい」と答えるも彼らはノアのしつこさを甘く見ていたようで。




飛びつくことだけはやめさせたけど、歩いて追い掛け回して顔を舐めるのは黙って見てたのですが。


「一体、どうやれば顔を舐めなくなるんですかあっ!?」
自分のDSをかばいつつ叫ぶ友人A。


「まあ、心行くまで舐めさせると、1回で済むんだけどね」
「いや、それは勘弁です。」

「じゃあ、背中を向けて目を合わせないで相手にしないことかな。」


ちびたを除く2人の少年は、ノアに背中を向けつつゲーム三昧。
その顔を舐めようと回り込むノア。

舐められないようにクルクル回りながらゲームする少年。




ま、20分もするとノアも飽きたらしく、自分の定位置(座布団の上)で丸くなって寝てました。



ところが、ミカンを出して子供たちが食べだしたとたん。

「ねえねえ、犬がすごい悲しい顔で僕のミカンを見つめるよー」
「うん、無視してていいから。」

「すごい食べにくいんですけど。」
「いいの、気にしないで。」

「ああっ、お手とかしてくるし!!」
「ミカン、食べさせたいの?」

コクコク、と頷く友人たち。


「おなか壊すから1袋だけね。」

ヨダレだらだらでミカンを貰ったノア、次々と友人AとKの間を往復して可愛い顔・頭傾け・力強いお手を繰り出し、

「せつないー」と子供たちに叫ばせてました。





「この犬、人間みたい!」
というお言葉を発して子供たちは帰っていきました。



いやー、ゲーム機が破壊されずに済んでよかったわ。
ノアもああいうものには興味を示さなくなったなあ。



2005年12月23日(金) 第543話 かみ合ってない

さて、昨日の朝のことです。
家の前の通りを歩いてたら、団地の中の高い道路から声をかけられました。



「ノアちゃーん、おはよー。」
きょろきょろするノア。

声が上からきたことに気づかない。

「こっちだよ!」
身を乗り出して声をかけてくれたのは、黒ラブE君のおとうさん。
誰かわかるとたちまち目を細くして耳を倒して尻尾フリフリのノア。


それまで咥えていた木の枝をポロッと落としてご挨拶。

そしたらE君がおとうさんの後ろのほうから顔を出しました。
E君は1歳のころからノアのことを気に入ってくれてます。

気に入ってくれてて、おとうさんを引っ張っちゃうので、私もE君のお父さんも、なるべく黒い二人を近寄らせないように気を使ってるのです。



ぴいぴいぴいぴいぴいぴい・・・


E君が(ノアちゃーん!お茶しないー?)と言ってます。                        

そしたらノア、取り落とした木の枝を大急ぎで咥え上げると、喉の奥で

ごおるるるるるるるるるるる・・・・

(あんたにこの枝はやらないよ!)と。




「なんだよ、そんな声出すなよ、盗らないよ、枝なんか!」
E君おとうさん、ナイス突っ込み!!


E君おとうさんの声を聞いて、また耳を倒して喜ぶノア。
ノアは、基本、犬より人が好きなんですよ。




ぴいぴいぴいぴいぴいぴいぴいぴい・・・・
(ノアちゃん、遊ぼうよぉ!)

そんなノアを見て再び鼻を鳴らすE君。




ごおるるるるるるるるるるるるる!!

(絶対にこの枝はあげないからねっ!!)


体を斜に構えていつでも枝を守れるようにしながら唸るノア。








ノアちゃん、君たち全然会話がかみ合ってないよ・・・・・・・・



2005年12月21日(水) 第542話 河童逝く

この前あたりから、どうも河童型枕にご執心だとは思ってたよ。
「くぬやろマウント」しまくりだったし。



ちびたには
「やられちゃうから押入れにしまっときな。」と注意してたんだけど。

「でもね、そうすると押入れの前で正座して悲しい声で鳴くんだよー。
 すごく悲しい声で聞いてるのつらい。」
ちびたが困ってたっけ。



ま、ノアには河童の形の枕だなんてわからないよね。
いつも捨てる前に好きに齧らせてるぬいぐるみだと思うよね。















てことで、昨日帰宅したらこんなでした。




498円で4ヶ月もちました。なーむー。



2005年12月19日(月) 第541話 本当は服が着たい?着たくない?

「この冬一番」という寒さが毎日続きますね。
寒いのは本当に苦手です。
肉襦袢、役に立たず。


ふ。



夕べ、深夜2時ごろでしたか、気がついたらちびたが私の布団に入ってぴったりくっついて寝ていたので
(ああ、また怖いマンガでも読んだのかなあ。可哀想に。)
と思って「よしよし」と抱きしめたらノアでした。



息子と愛犬の区別がつかなくなってきてる如月です。おはようございます。
だって抱き心地が同じなんだもん。


ノアは毎晩布団に入ってくるのですが、「布団でぬくぬく」も大好きだけど、寒風の中を散歩するのも好き。
雪の中で遊ぶのも好き。


布団の中と寒風吹きすさぶ雪の原では50度ぐらい体感温度に差があると思うんですが、そこんとこ、ノアはどう思ってるんだろう。


外は寒いんだろうか?
寒さは気にならないんだろうか?


ホットカーペットの上で寝るのも好き。
エアコンの風に当たるのも好き。
雪まみれで遊ぶのも好き。


服を着せてノアの体が楽なら着せるんだけど。
大きなお世話かもしれないしねえ。


母にその話をしたら、
「元気に外に出て行くのなら服なんか要らないわよ。
 ペコちゃんなんて、寒い日に外に出したらガタガタ震えてるもの。
 服を着せるとやっと震えが止まるから、服を着せてるけど。」
と申しておりましたよ。


そっか。。

元気だからいいのか。


水陸両用、耐熱温度差は50度ぐらいでしょうか。
丈夫だよね、ラブラドールって。


まだまだ元気ざかりですから。



2005年12月16日(金) 第540話 そーりゃないぜ そりゃないぜ〜♪

それは昨日の朝のことでした。

寒くて寒くて「やる気0」「眠気90」「部屋が汚くてげっそり度98」の私は、床にたまったノア毛とほこりを、手のひらで集めておりました。


ガスファンヒーターの前に毛と埃が集まっておりましたので、そこをなでて黒いフワフワを集めては、チラシに乗せておりました。



最後につまめない砂粒を指に張り付かせるようにしてチラシに移しておりました。(掃除機使ったほうが早いんじゃ?というツッコミは禁止)



「よし、もういいかな・・・」

次はTVの前あたりに移動して、今度は毛と細かいミカンの皮を拾います。
ミカンの皮は、ちびたが食べ終わった皮を放置しておくので、ノアが細かくちぎってまき散らしてるのです。


ひとつひとつ乾いて硬くなった皮を拾い集め、


「さーて、これをゴミ箱に捨て・・」










ずだだだだだだだだだっ!!





え?



ちびた用の長い河童のぬいぐるみ状の枕を咥えたノアが、

私に体当たり食らわしつつ、

頭を左右に振りながら緑の河童を振り回し、

私が根気良く集めたゴミを蹴散らかしつつチラシの上を駆け抜けていきました。



2005年12月14日(水) 第539話 有効な手立て求む

とある事情で定期的に出張してるおうちにはトイプードルがいる。

このトイプーが典型的な権勢症候群の様子。
飼い主さんは「番犬やってくれてるんですよ」というが、違うなあ。
家族は犬の言いなりだもん。


吠えるのは気にしない。
吠えられるのも料金のうちと思えば自分の仕事に集中できる。


横たわってるご主人様の体に自分の体をぴったり沿わせて寝てるのも、仕事の邪魔だがそれで依頼主がくつろぐというのなら我慢もしよう。


しかーし!


わしが動くたびに飛び掛ってくるのはどうよ。
火がついたように吠えながら牙をむく。

(そういやカワサキのバリオス250ccのキャッチコピーが「牙をむく」だったな・・・関係ないけど思い出した。)


そのたびにわしは「きっ!ちょこざいな!」というオーラを出してたのだが。


出張の回数を重ねるたびに牙をむく頻度が高くなり、この前はついにわしのカカトに歯を当てた。
痛くはないが腹が立った。
牧羊犬に動きを規制されるヒツジじゃあるまいし。
カカトを攻撃するなよ、コラ。


ご家族は「あなたに帰って欲しくないんですよー」と愛犬を弁護していた。
あまつさえ、わしにその犬に対しておやつを与えてくれ、と。
有無を言わせずに犬おやつを手渡される。


このわしに「牙をむいた犬に媚びろ」と。

むううううん。。。。
やんわり断ったが「ぜひに」と。
ああ、零細な仕事してるとこんなあほらしいこともしないといけないのねーと、かなり気力減退。


いやね、そのおうちの人が犬にへりくだって言いなりになっても、吠えられ三昧でも、わしは口出ししないよ。
わしの母親みたいなお年の人にいまさら犬の躾を口出しするのもおこがましいしね。


だがわしは、噛まれるのは嫌だし、わしを言いなりにしようとしてる犬の軍門に下るのはまっぴらじゃ!
あんなちっこい歯でも、噛まれるのは嫌じゃっ。



てなことで、前回の帰りはこっそり「オマエいい加減にしとかないとマジで怒るぞビーム」を目から出しつつ、対人間にはにこやかに挨拶して帰ってまいりました。
プリンス(仮名)はやや目線を下向けておびえてた気がしましたが。
油断はなりません。


次回の出張は21日です。


「あ、こいつはこの家の人間とは違うな。」と我がままプリンス(仮名)に思い知らせるには、どうやったら良いのでしょうね。

あ、もちろん非暴力で。
いいアイデアがありましたらどうぞ掲示板でよろしくです。

わしと体重2.5キロのささやかな戦いですよ。うん。



2005年12月12日(月) 第538話 黒犬警備隊、路線変更

朝の散歩の時間を大幅に遅くしてる今日この頃。

ちびたを一人で登校させられないことになりまして。
近所に子供がいない以上、私が付き添わねばならないのですよ。


で、ノアとちびたと私で7時15分に家を出る。
私は今年、またまた役員をやっているので、首からはネームタグをぶらさげ、腕には役員であることを示す腕章をつけて散歩。


ちびたは意外に嫌がらずに、学校のことなどを喋りながら一緒に歩く。
ノアはちびたが一緒なので、小躍りしながら歩く。



でもね、ちびたを校門に送り届け、おまわりさんやシルバー人材センターの警備の方々に挨拶をし、公園を回った後が問題です。
「なるべく出来る範囲で登下校の道を見回ってくれ」と依頼が来てるんです。



ぐるっと回って再び学校の周りを回って帰宅するんですが、その頃には陸上をやってない低学年の子供たちが通る。
そういう子たちには、ノアはとても怖く見えるわけですよ。


ノアに気づいて飛び上がるようにして道をよける子供。
「うわー、こわーい」と身をよじるようにして避ける子供。
まあ、自分より体重があるような黒い犬が怖いのは仕方ないんだけど。



ノアは子供が好きだから尻尾を振りながら顔を子供に向けるんだけど、犬と縁が無い子供にはノアの笑顔さえも怖いらしく。
ガードレールに張り付くようにしてノアを避ける子供もいる始末。



はー・・・・。



これ、何かの助けになるどころか、子供に無用なストレスを与えてるんじゃ?(汗
かといって、朝、仕事をする前にノアの散歩とは別に、パトロールする暇はないしねえ。。。。



何かのお役に立てたらと思って始めた黒犬警備隊、路線変更にしよう。
公園周りに不審者がいないか見回るだけにしておこう。



「ノアちゃんの背中に『パトロール中』ってたすきをかけたら?」
というアドバイスを犬仲間にいただきましたが。

うーん。。。
それ、かなり嫌かもー。
目立ちすぎかもー。

ていうかちびたが「そんなたすきをかけたら、おれ、一緒に歩かないから」というに決まってるかもー。


黒犬警備隊は公園付近専門にパトロール範囲を限定することにします。




・・・・・・・。



黒くてもでかくても、いい子なのにー!(負け犬の遠吠え)


(アタシはどっちでもいいんですよ)



2005年12月09日(金) 第537話 微妙に臭い(泣)

昨日、家に帰ってリビングに入ったら、微妙にくさい。。。。

なんかフレッシュなウンチョスの匂いがする。
かすかなんだけど、ウンチョスのかほり。

「ねえ!くさい!ウンチョス臭いよ!」
騒ぎ立てる私に家族全員が冷たい。

「ええ?臭くないよ。気のせいじゃないの?」
「臭いよー!ここにいるからわからないんだよー!臭いって!」

鼻をくんくんさせながらあちこち匂いを嗅いで元を探し出そうとするんだけど、かすか過ぎて発生源にたどり着けず。
くやしい。ていうか怖い。


「ノアちゃんはウンコしてないよー。オレ、ずっと一緒にいたもん。」
ちびたがゲームをしながらのんびり答える。


「だって臭いもん!」
地団太踏んで(笑)反論するワシ。


昔ね、台所のどこかからかかすかな腐敗臭がして、ワシだけが大騒ぎして四つんばいになって探し回って、結局ニラの一本がゴミ箱の陰で腐っていたことがあった。
その時も家族はみんな気がつかなかった。



ああ、怖いなあ。
結局ウンチョスはどこにもなかった。


あれはフレッシュなノアちんのオニャラだったのだろうか。
オニャラであってほしい。

一日3回、きっちり立派なものを散歩で出してるから家の中でもらしてはいないと思うんだが。
間に合わずにもらす場合は大漁節だと思うしね。

でも、でも、どこぞに(あちこちに積み重なってるおもちゃ類の陰とか)乾いたウンチョスが貼り付いてたりしませんように。

な〜む〜。。。。



2005年12月07日(水) 第536話 ありがとう

8月下旬ぐらいから、ずっと不調だった私。

人づきあいで悩んでいて、10月下旬にはついに体調を崩したりしてた。
最近はもう悩んでも仕方ないと諦めてのんびりすごすことにした。



ノアはいつもそんな私を心配してくれる。


私がふと手を止めて考え事してたりすると、急いで寄って来る。
寄って来ては冷たい鼻をピトっと手に押し当てて
(なに考えてるの?また悲しいの?)と問うように顔をかしげる。


「大丈夫だよ。ありがとう。」
そう答えると尻尾を振って目を細くして頭を丸くしてスリスリしてくる。



ありがとう。

いつも心配してくれてありがとう。

いつも優しくしてくれてありがとう。






母親の無償の愛に似たノアの愛情が、五臓六腑に染み渡ります。
いまさらだけど、ノアは私に何も要求しないなあ、と思ってさ。
ご飯と散歩は要求するけど、なんていうか、私に多くを望まない。
ああ、そんなノアちんの優しさが嬉しいー。


寒いけど、ちょいと疲れてるけど、君がお散歩を楽しみにしてるのならお母さんはがんばるよー。


さて、今日も白い息を吐きながらお散歩に行こう。

(平常心がだいじですから)




2005年12月05日(月) 第535話 出かけてきたよ

なんだか朝からバリバリ散歩しちゃったよ。


車で出かけようかと思ったけど、朝早い時間は道路が混んでるので徒歩で。
まずは沼へ。
一人ぼっちの白鳥が、餌を期待して近づいてくる。



ノアは白鳥が怖いので腰が引けていた。
この白鳥は子育てをしていないせいか、ノアを見ても威嚇しなかった。


「ごめんね、パンはないよ。」と声をかけて森林公園へ。
中を一回りして次は近くの運動広場へ。

ここが大好きなノアは気がせくらしく、何度も私を振り返る。

(おかーさん、早く早くよぉ)


誰もいないのでひさびさにリードを放してやる。

小躍りする、とはこのことだといつも思う後ろ姿。



お土産に咥えていた木の塊を帰りながら味見してみたり。




なんだかずいぶんはしゃぐノア。
私が休みの日はいつもこんな感じ。



なんだかんだで朝だけで散歩を2回、昼に散歩を1回、合計で2時間半も歩いちゃった。

さすがにノアも疲れたらしい。
いくらなんでも布団を叩いてたたまなくちゃ、とちびたの布団をたたみに行ったら、顔も上げずに熟睡してたよ。



2005年12月02日(金) 第534話 厳しい世界

昨日、お昼にノアを連れて森林公園に行った。


公園の入り口から少し入ったところに白い羽が散乱していた。

大きな白い丸は木漏れ日。
点々と散らばるのが羽。



真っ白で優雅な形の純白の羽。
直径10メートルほどの円を描くように高いところから撒き散らされたように落ち広がっていた。


真剣に匂いを嗅ぐノア。


サギの羽だと思う。
高い樹の上で殺されたのか。
肉食の鳥に食べられちゃったのか。




おっとり生きてるように見えるあの鳥たち、実は厳しい世界に生きてるんだね。

ノアが近づくと、ふっと垂直に羽ばたいて場所を移動するあの鳥たちを食べたのはどんな鳥だろう。


サギを食べて、その鳥は寒い夜を暖かくすごすことが出来ただろうか。
サギの命は他の生き物に受け継がれたのだろうか






ノアちん、君は家のなかで暮らすのは退屈だろうけど、お前は殺されて食べられることはないね。

自由に走り回れることはめったにないけど、おまえは飢えることはないね。


お母さんはお前の自由を奪ってることがときどき苦しいけど、お前が満腹して寝てる姿のそばにいられて嬉しいよ。

お前が幸せかどうか、おかあさんには自信が無いけど、おかあさんは間違いなくお前といられて幸せだよ。




犬と暮らすと、それまで見えなかったいろんな世界が、実はひっそりと身近に存在していたことに気づかされるなぁ。

見落としてる幸せにも、ふと気づかされるよ。


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