以下は思いつくままに書いたメモ。 内容もおかしければ文章も繋がっていなかったり。 しかし所詮ゴミなので生暖かく見流してやって下さい。
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APTX4869の非常に稀な事態、――細胞の幼体化。 偶発的に何かしらの条件が揃った時にのみ発現すると思われている現象だが、その絶対的条件は発現した本人にすら時としてわかっていない。 何故なら――
「どう言うことかしら。」
ばさり、と投げ出された分厚い書類は一人の人物の分析結果。
「幼児化が及ぼす影響がどう作用しているかを見るためにあなたのDNAを調べてみたのだけれど…異常すぎるわ。」
「私自身のDNAは過去と今の変化は見られなかった。でも、あなたのDNAはヒトのもののはずなのにどこか違う。」
「遺伝子配列が1%違うだけでヒトとチンパンジーはこうも違うわ。あなたは1%どころか…いえ、『極端に人間に酷似している配列を持ちながらも決して違う』なんて…」
「江戸川君、あなた一体何者なの―――?」
科学者の好奇とどこか怯えを含んだ瞳が目の前の少年の形をしたナニかにそう問いかけた。
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そもそも、オレは人間に化けているとは言っても、狐のあやかし。 当然造りは人間なんかじゃなく、まさしく『狐に化かされた』状態。 遺伝子なんて本の半世紀前までは主流なんかじゃなく、そんなところまできっちりと化ける能力なんてありゃしない。 それでも、ここまで人間に酷使した見せ掛けをもてるなんて、流石オレ。ビバ天才。最強の妖狐。 フフ、自分の天賦の才に惚れ惚れとしそうだぜ。 まぁ、あやかしとは言え、オレの基本は狐だ。 遺伝子だって本当は狐に近いはずだ。 そこにあやかしとしての特殊な配列があるからこそ、オレは普通の狐とは一線を隔していれる。 人間にはあくまで『化けている』だけだ。
しかし、古来より人間とあやかしの間に子供をつくる、なんて話はざらにあるわけで。 その子供が普通に人間と結婚して子供を作って、その子供がまた人間と子供を…なんてやってるうちに混ざったあやかしの血はだんだんと薄くなっていく。 そして気づかないほど薄くなったあやかしの血はそれでも『個人差』でくくれてしまう程度の中にその遺伝子を残しているのだろう。 人間なんてひ弱で短命な生き物とは違い、強く生命力に溢れ、そして特殊な何かに秀でている生き物であるあやかし。 その薄まった中のわずかな名残は、それでもただの人間よりもはるかに高い生存能力と生命力を持って持ち主に何かをもたらすのであろう。
そう、APTX4869による細胞破壊を幼体化でとどめるのだって――――
「つまり、オレはもちろん、灰原だって本人が知らないだけで先祖にあやかしがいるはずなんだ。オレは猫なんじゃないかと見てる。動物実験に使われたマウスだってそうだ。人間以外の動物ってのは意外と妖力をもって生まれる確率が高い。普通の動物として生まれてあやかしに変化するのだって珍しくないしな。そんなわけで、普通の生き物じゃ死んでしまうような劇薬も、妖力を持ったオレたちには非常に効きにくい、そのために幼児化なんて形ででも生き残れるんだ。もっとも、一気に元に戻ろうとするには毒素を抜くためにやっぱり解毒剤が必要だけどな。解毒剤がない場合は、無意識の妖力ですこしずつ中和させていくことによって一般人並、またはそれより早いか劣るぐらいの成長スピードのように元に戻っていく。正直、見かけはやっぱり普通に成長しているようにしか見えないんだろうな。」
「しかし、解毒剤もまた毒薬。APTX4869で正常に見えても弱っている女史の妖素にそれ以上の負担をかけないように彼女の服用をやめさせたのですか?」
「あぁ、オレは100%あやかしだから生き残れる自信はあったが、あいつには確率が低すぎたからな。」
「名探偵。いくらあなたがあやかしとは言え、今は弱体化しているのを理解していますか?あなたとて死ぬことはあるのですよ?」
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この辺で力尽きた。 もしもうちょっとまとまっていれば、工藤の日のオンリイベでの無料配布本の内容はコレになってた。 現実とどっちもどっち、とは言わないのが優しさ。 |
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