「いつもにこにこ・みけんにしわなし」
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学級閉鎖2日目で大雨。 もちろんお子様方でにぎやかな我が家。 夕方になって学級閉鎖を免れたクラスのメンバーも参集。 ベイバトルやら、ごっこ遊びやらで盛り上がる。
と、「ピーンポーン♪」
また誰か来たよー。はいー。あら。 知らない子だ。
「シューちゃんいますか。」 ・・・・いますが・・・・(ここはシューちゃんのうちじゃないよ)・・・。 見たところ同じ小学校の生徒だけれど、あなたはだあれ? 「えと、あの。」 もごもごしているので名札を読む。 「えとー、ヒロくん?」 「うん。」 「そか。シューちゃん、今日おけいこあるから、 あと30分くらいで帰っちゃうんだけどな。ちょっと待ってて・・・。」
そのとき、うちのナナメ前に停まっていた車の中に、母親発見。 「おかあさまですかぁ〜〜〜〜???」と声をかける。 慌てて降りてきた奥様、「す〜み〜ま〜せ〜ん〜。」
車で送ってきて、シューちゃんちに行ったらここだと言われて こっちに送ってきたそうな。
「あらー。シューちゃんとお約束してたんですかぁ?」 「いいえー。うちの子が今日はシューちゃんと遊ぶんだって言うもんですから〜。」
ぐは。出た。典型的一人っ子おぼっちゃまママ。我が子オンリー世界の住人。 どうしてなんだか、男の子一人っ子のお母さまにはこの手がよくいる。 天上天下マイおぼっちゃま独尊。
う〜ん。 シューちゃんと一緒にうちで遊ぶのは全然かまわないんだけど、 どーやらこのお母さん、子供だけ置いて帰ってしまう気だぁ。 うちに遊びにきているほかの子達も、今日はおけいこデーだから 4時半にはみんな帰っちゃう。 それから買い物に行こうと思ってたのに・・・。
「シューちゃ〜ん。」 「なにぃ!」 「ヒロ君が来てるよ〜。」 「なにしにー?」 「遊びにー。」 「ふ〜ん。」
ちょうど「ワンピースごっこ」が盛り上がってたとこだったので、 シューちゃん、なかなか下に降りてきてくれない。 二階に行って、ナミ(ミー)を後ろ手にかばって、 ルフィ(ショータ)と死闘を繰り広げているサンジ(シューちゃん)をつかまえた。
「どうする?シューちゃん?」 「う〜ん。ここで一緒に遊ぶ。」 「シューちゃん、今日おけいこあるやん。」 「そっか。じゃ、俺んちで遊ぶ?」 「そうしてくれる?」 「う・・うん。」 すまねぇシューちゃん。
シューちゃんがおけいこに行く時間まで シューちゃんちで遊ぶことにしてもらって、 ヒロ君とシューちゃんを送り出す。 おかあさま、 「すーみーませ〜ん〜。せっかくあそんでたとこなのに〜。」 「いいえ〜。でもシューちゃん、おけいこの時間があるから、 シューママとお迎えの時間相談してくださいね〜。」
シューママから電話。 「いつも突然来てポンておいてっちゃうのよ〜。(電話なのにヒソヒソ)」 「あ〜、そうなんだぁ〜。(ヒソヒソ)」 預かる側としたらやりにくいおかあさまだ。 預かる側の都合も予定もありゃしない。 一言電話入れてくれたらいいのになぁ。
まだ、1年生だし自力で行けるエリアは限られている。 私は、「自力で行ける範囲で遊びなさい。」な母親だ。 校区の反対側に保育園からの友達がたくさんいるモックンは、 片道3キロを自転車で遊びに行く勇気がない。 私もまだあの道のりを一人で行かせる勇気はない。 車で行けばすぐの距離だ。 でも、大人が行ってそのお宅に預けるのと、 子供が遊ぼう、と行くのとでは 相手側にかかる責任が違うと、私は思う。 子供同士で遊ぶのに、相手のおうちの大人に迷惑かけちゃいかんと思うのだ。 「日曜日はお父さんがくつろいではるから、 絶対にヨソのおうちに上がってはいけません。」 て自分が子供のときから言われてきたままを自分の子供たちにもいうけれど、 そんな考え、今時古いんだろか。
子供が小さいうちからたくさんのお友達と遊ぶのはいいと、 毎日子供をお友達の家に車で送り迎えしているおかあさんは、 決して珍しくない。 小さい子を、預かったり預けたりは母親2年目くらいからはじまる。 だんだん大きくなって、学校に毎日通うようになって、 「預かる」ゾーンがあいまいになってきた今、 預けられた責任ていうのをどんなふうに持てばいいのか悩んだりする。
ハムちゃんを埋めた。 カスミソウの根本に埋めた。 私がお花を供えた。 ミーとマルが葉っぱを供えた。
買い物から帰ってきて いつものように 「ハムちゃん、ただいまー。」 と、ミーが言った。
うちに入る前に。 カスミソウに向かって。
ハムちゃんが、死んでしまった。
どうしてなのか、よくわからない。 昨日まで滑車をくるくる回してたのに。
ケージからそうっと出したハムちゃんを手のひらにのせる。
母、ボーゼン。 モックン、号泣。 ミー、メソメソ。 マル、ウソ泣き。
とにかく、 きょうは、 ねましょう。
あした また かんがえましょう。
2002年02月25日(月) |
ミーちゃんが気にかかる母。 |
家族が出てくる夢ってあんまり見ない私だが どうしたわけかミーの夢はよく見る。
今日もミーちゃんの夢。
朝、ミーがいきなり、 「合宿に行ってくる。」 え?どこに?てゆうか今日だった? 「うん。」 そうだそうだ。今日はアイススケートの合宿で長野に行くんだった。
荷物はもう詰めてある。 あとは貴重品だけ。
ミー、ピンクのポシェットに財布を入れて肩からかける。 おこづかい、いくら入れたの? 「700円。」 足りないよぅ。 これ、ホラ、入れたげるから、持っていきな。 なぜか、六千円。
うちの前でバスを待つ。
一人で大丈夫? 「うん。」 さびしくなったらすぐお迎えに行くから、電話するのよ。 「うん。」
なんか涙が出てきた。 ミーちゃん、一人で長野に合宿! 先生怖そうなオバチャン! 朝暗いうちに、ひとりでバスに乗り込んでくミー。
ミ〜!
「じゃ!。」
じゃって・・。あー。いっちゃった。 しくしく。 どうしてバスが南海バスなのよぅ!
・・・・・・イテッ。
リアル・ミーにアゴ・キックを喰らって目が覚めた。 どこにでも行って来い。
お手紙にこっているミーが、 「もくもくに おんせん はいりに いきましょう かわいいみーより」 と、お手紙をくれたので、 モクモク温泉に行くことに決定。 (モクモクというのは、こういうとこです。)
行き道のドライブインでうっかり 「伊賀忍者・忍者刀キーホルダー」を見つけてしまって、 買ってもらえなくってべそべそ泣いていたモックンも、 ミニ豚のショーを見て(あいかわらず豚が言うことを聞かないのが売り)、 木のすべりだいで遊んで、 持っていったフリスビーで遊んで、 竹馬で遊んで、 やっと、機嫌が直った。
坂道をうんせうんせと登ってポニーの牧場へ。 牧場の入り口に、小さな丸太小屋がある。 小屋には、大きな窓があいていて、 その窓に向かってすべりだいがついている。 すべりだいをすべって小屋の中にポトン、と落ちると、 小屋の中には乾いたワラがふかふかに敷き詰めてある。
うわぁ。ハイジのベッド。魔女の宅急便にもこんなシーンあったねぇ。
トランポリンのようにとびはねる。 ワラって、弾むのねぇ。マル、嬉しくてしょうがない。 つかんで、頭の上に放り投げる。ワラかぶってるよー。 ワラに大の字でだーんと仰向けに寝るマル。気持ちよさげー。 布団かけたろ!といって、 モックンがその上にワラをかけてマルを埋める。 ワラの山が「うふ。うふふふふ!うふふふ!」と揺れる。 中で笑っている。 こーんもりと積みあがった小山に、 「マル!」と声をかけると、 「ばーん!!」と中からマルがワラを突き破って出てきた。 もう、髪も背中もワラまみれ。
ワラまみれのまま、ポニーに乗せてもらう。 初めての乗馬。 モックン、ミー、マルの順に並んでいたので、 モックンとミーが先に乗せてもらうことになった。 お兄さんに手綱をひいてもらって、馬場をぐるっと一周。
モックン、終始緊張。 乗馬帽子がずり落ちてくるのを直しもしないで鞍に両手でつかまる。
ミー、ウマが揺れるのが面白くてにやにやにやにや。 横につかなくていいかしらと心配したけど、 背筋を伸ばしてカメラ目線も決めて、 ちゃんとポニーの首もなでててやって降りた。
マルは、私が横につく。鞍につかまって、ぽくぽく一周。 「マルー、おんまさん、のってるねぇ。」 「うん。」 「マルー、おんまさん、ゆれるねぇ。」 「うん。」 どんどん、得意面になってゆく。 あひるのくち。むふーと鼻息。
たっぷり遊んで、満足した子供を連れて、次は温泉、温泉。 男湯にヒゲ君とモックン。 女湯に私とミーとマル。
大きな屋内風呂と、源泉の露天風呂。 山の斜面を利用した露天風呂も二つある。 岩の階段を登って、ミカン風呂、もう一つ登って薬草風呂。 マルもミーも私もすっぽんぽんであちこち移動。 顔を洗って気がついた。 しょっぱい。 「ミー、しょっぱいよ、このお風呂。」 「ミーが人差し指をなめてみる。 「しょっぱ!」 外は寒いから、いっぱい浸かって、ほかほかになろう。 「うん!おかーちゃん、おんせん、たのしいなぁ!」 うん。また来ようねぇ。できれば今度は平日に。 「うん。保育園休むわ。」 は。はい。
ほかほかになったし、ベーコンも買ったし、おうちに帰ろう。
楽しかったー。 楽しかったねぇ? 起きてた二人に感想を聞いてみる。 ミーは、まだアイスが食べたかったのにぃ!とふくれていて、 モックン、来週は戦国時代村に行きたいそうだ。 (忍者刀がどうしても欲しいらしい。)
マルの一日入園なので保育園に。 モックンとミーも一緒。
4月から、保育園かぁ。 だいじょうぶかなぁ。マル。 機嫌よくイスに座って手遊びに夢中。 春から同じクラスで通うお友達がみんなマルよりしっかりして見える。 マルちゃん、こんなに小さいのに、 ウンコがまだ上手におトイレでできないのに、 おかあちゃんのそばから離れて 一人で一日保育園でなんてどうなの?だいじょうぶなの? お休みしたかったらいつでもお休みしていいわよ?いいわよ? あぁ。3年保育にするんじゃなかったかしら。
先生のお話がすんで、サヨウナラ、と教室を出ようとしたら、 上の子のときに一緒だったお母さんに声をかけられる。 立ち話をしてる間にマルがいない。 「モックン、マルは?」 「先行ったよ。」 えー? 階段の途中でミーに会う。 「ミー、マルは?」 「ベンチで待ってるよー。」
しっかりしておられます。
朝、弁当の残り物の煮卵を見つけたミー、 「わぁ!このたまご!ふーしぎー!」 と大声をあげる。 マルが、「どれどれどれどれ!!」と慌ててやってきた。
ミー、皿の上にあった玉子を手元に引き寄せようと手を伸ばす。 薄笑いを浮かべた顔が、マルには見せてやらんといってるように見えた。
「また!アンタはどーしてそう意地悪いの!」 先回りして、一喝。 ミーの手の先から、ひったくるようにしてマルの鼻先に置いてやる。 「もうちょっと、やさしくしたらどう?」 と、まったくやさしくなく言う。
ミーは、ふいっと、台を降りて自分の机で何か書き始めた。 しばらくして、 「おかーちゃん、これあげる。」と一枚の手紙をくれた。
「みーわただ とてみせて あげよう うしただ けなのに」
ミーは、ただ、取って見せてあげようとしただけなのに。
やっと判読してあいたたたと思う。 「ゴメン。ミーちゃん。とってあげようとしたんや。」 「そう。」 「ゴメンな。」 「いいよ。許したる。」
高飛車に許しはしたものの、 ご気分が優れないため、 保育園に行くのはおやめになりました。
ふ。布団をひかなくちゃ。布団。 ああ、めんどくさい。 「おかあちゃぁん!布団ひかへんの〜??」 布団の上でごろごろしたい子供たちからせっつかれる。
うー。うー。
「おかぁちゃん!寝てたらアカンてばー!」 でもコタツから出られないよう〜。
うー。
「だってーおかあちゃん疲れたー。 いいの。 きっと、親切なこびとさんが、わらわらわらわらってやってきて、 布団ひいてくれるから。いいのいいの。」
モックンは、どっからくんねん!とツッコミ、 マルは、しょおか〜!と納得。
ミーが立ち上がった。 「こびとさんでぇ〜〜すぅ!」
おお。こびとさん。布団ひいてくれるんだろか。 押入れを開けて布団をずるうと引っ張り出した。 上段から毛布もひきずりおろす。 マルも参加だ。ジャマとも言うが。 「モックン。」 「なに?」 「アンタもこびとさんになっておいで。」 「いやや。」 「このスーパーボールを鼻の穴に埋め込んで改造されるのと、こびとさんとどっち?」 いきなり脅迫である。 「ふわ〜い。」
こびと3人で布団をひく。
なんとなく、合格ラインぎりぎりの布団がひけた。 ありがとう、こびとさん。寝よう。
翌朝、ミーが、 「おかーちゃん、昨日こびとさんが来て布団ひいたやろ。」 「うん。」 「あれな、ほんまは、ミーやで。」
・・・・・。
「し、しらんかったぁ〜〜〜〜!!」
またこびとさんになってくれるそうです。
ミーの遠足。 自衛隊に攻撃ヘリを見に行く遠足。 毎年思うが、なんでやねんな遠足だ。
今年は、双発の輸送ヘリが駐屯地に戻っていたそうで、 それにのせてもらったのだそうだ。 その名を「チャーリー」と言う。 園児なら200人一度に乗せて運べるのだそうだ。 ミー、園からの帰り道で大興奮でしゃべりまくる。
「チャーリーはなぁ、もんのすごくでっかくて、 小さい階段ついてて登ったら中がすーごく広くて、 イスがついとんの!そのイスがホラ、ホラ、川に遊びに行くときに使う・・・・ そう!ベンチ!ベンチなイスで壁にくっついてて、はずせるの! そんでな、チャーリー、緑と黒のしましま模様でなぁ! お尻がカパって開くんやで!すごいやろー、すごいやろー!」
すごい。 すごいねぇ。 どうするんだ、そんなもの保育園児に見せて。
おかーちゃん、ふさぎ虫がデコにはりついてるので、 もうちょっとで何を輸送するのか説明しそうになったやんか。
子供ってウザイものだ。
ところかまわず理不尽に要求する。 当たり前のようにまとわりつく。 どうでもいいことでもめて泣く。
疲れていると、ろくなことがない。 慣れてるはずの子供の「うざったさ」が耐えられなくなる。
車を運転しながら子供のわめき声にキレた。
「うるさいっ!」
たった一言で、しん。と静まる。
この子達にしたら、いつもと変わらない。 私が八つ当たりしてるだけだ。 疲れてイライラして勝手にキレて。 うしろめたい思いがよけいに居心地悪くてむっとする。
子供たちが気を使う。 普段しない片づけや手伝いをする。 子供に気を使わせてまで何をふくれてるんだ私は。 いいかげん元に戻ろうと思うのに心がささくれだって言うことをきかない。 今何をしても傷つけることしかできない。きっと。
「お二階でテレビ見ておいで。」とやっと言う。
子供たちから離れて一人になった台所で、 コーヒーを二杯飲んでから、 湯豆腐をやめて、 ケチャップ味のハンバーグと杏仁豆腐を作った。
荒れた味だったのに、 「おー!ハンバーグぅ!」 「おいしい〜♪ぼくハンバーグ好きー。」 と喜ばれてすまなく思う。 かたづけもしないで、そのまま倒れるように寝た。 寝たらきっと明日はすこしマシだと思うんだ。 ゴメンよ。
2002年02月18日(月) |
だるまちゃんとてんぐちゃん |
「読んで!読んで!」 最近朝から晩までマルが絵本を持って追いかけてくる。 これ、と決めた絵本を本棚から引き抜いて、 「よっしょ、よっしょ。」 と運んでくる。 パジャマのままでお宝毛布を引きずりながら階段を降りてきて、 「おはよー。」 の次に言うことが、 「これ読んで!」
「ゴメン、あとでね。」
なかなか読んでもらえないうちに、 読んでもらうと決めた本が、どんどん積み重なってゆく。 うっかり読んであげようねと言えないくらい積み上がっている。
絵本を読んであげるのは好きだし、 読んでもらってるときのマルはとってもおりこうだし、 そりゃね、読んであげたいよ? でもね、できるなら、片付いた部屋で読んであげたい。 次から次に散らかしてぐちゃぐちゃの部屋で穏やかに絵本なんで読んでられない。 わかって。 で、「あとでね」を繰り返し、片づけたり掃除したり。
片付けなんかいいから絵本読んでやればいいのにと思う自分と、 それでも散らかってる部屋に我慢できない自分が 両方イライラしながら時間が過ぎてゆく。
そのうち夜がくる。 布団にもぐりこむ前に本棚から5、6冊の絵本を抱えて、 「おかーちゃーん!」とやってきた。 「これ読んで!」
うん。 ここだけ、片づけちゃったらね。
・・・・。 かわいそうかな。 おやすみの絵本までがまんさせて。
マルが読んでもらおうと思って 「だるまちゃんとてんぐちゃん」を大事に抱えて布団に入る。 表紙を眺めていたら、ミーが、 「ねーねが読んだろか?」
ミー、読めるのかな。
「ぼ、く、も、て、ん、ぐ、ち、や、ん、の、よ、う、な、 う、ち、わ、が、ほ、し、い、よ、う、」
つたないけど、読んでる。 ミー、一生懸命読んでる。 マル、ページを押さえながら だるまちゃんがヤツでの葉っぱに気がつくのを指差して、 「これ、うちわにするんやな!」
途中で疲れたミー、 「もう寝よ。」とリタイア。
続きを読んであげようかな。 あ。 モックンが、「その本読んでなかったら貸して。」 「にーに、よんでよっ!」とマル。 えーとか言いながら、また初めからモックンが読みはじめた。 マル、モックンの隣に移動して、絵本を読んでもらう。
「そこで、だるまどんは、ぺったらぺったんおもちをついて ころころまるめて それでかたちのいいながいはなをつくってくれました。」
「いい鼻やなぁ。」 片づけ終わってモックンの隣に寝そべって、 私もモックンに絵本を読んでもらう。
「・・・・だるまちゃんとてんぐちゃんはなかよくいっしょにあそびました。おしまい。」
ずっとずっと待たされて、おにいちゃんに読んでもらった絵本を大事に抱えて マルが私の布団に入ってきた。 「おかあちゃん、寝よか。」
うん。 ごめんな。マル。 ありがとな。ミー、モックン。
子供に助けられながら、あったかくなって、眠った。
(※「だるまちゃんとてんぐちゃん」作・かこさとし・福音館書店<こどものとも傑作選>)
ミーシャのクラブ・リミックスのCDを朝から母が聞いている。 ノれる。カッコイイ。
マルが階段を降りてきた。
「はっ!」 おかーちゃん、これはっ!てな顔で私を見るなり、ポーズをとった。
「だうぅん!だうぅん!ちゅーーーー!」
・・・・う。 なんだか昼間にものすごくプレステやってるみたいじゃないか・・・・・・・。
天気がいいのでハムスターのケージを洗うことにした。 乾くまでハムちゃん、狭いけどがまんね。 モックンの飼育ケースに移ってもらう。
ミーが見逃さなかった。
「ハイ!ハムちゃん、こっちですよー!」 持ち運ばれるハムちゃん。 ミー、ハムちゃん、昼間は寝てたいと思うんだけど。 そんなにひまわりの種やっちゃいけないと思うんだけど。 ハムちゃん、ぬいぐるみでもコアラは嫌いだと思うんだけど! あっ。ハムちゃん連れて公園行くのはやめて、お願い。 はっ!ハムちゃんコタツに入りたくないと思う!
ハラハラ。洗うんじゃなかった。 は、早く乾いて〜〜〜〜。
4月に1年生になるミーの、一日入学。 小学校の体育館に集められた小さな新1年生。
123人の中で、ひときわ小さいミー。 5月生まれのモックンの時には、小学生当たり前と思っていたけれど、 3月生まれのミーが、春から小学生だなんて。 こんなとき、ああ。もう一ヶ月お腹の中に入れときゃよかった、と思う。 (40週と5日入ってたから、延長無理なんだけど。)
親のハラハラをよそに、ミーは先生に引率されて教室に行ってしまった。 中には、グズグズ泣いてる子や、早くも暴れてる子もいるのに、 顔を揚げて手を振ってタッタカ行ってしまった。
同じ保育園の顔見知りのお母さんが、 「ミーちゃん、しっかりしてるのねぇ〜。」
うん。確かに。 うちのきょうだいで一番しっかりしてるのは彼女だ。 体は小さいけど、やることはあやつがなんでも一番だ。
教室では、上級生からのプレゼントがあったらしい。 折り紙をもらって、好きなものを折ってよいと言われて、 ミーはパクパクを自分で折ったのだそうだ。 モックンは去年、操縦席のある飛行機を折って帰ってきた。 難易度で行くと、パクパクの方が上である。
去年モックンに、楽しかった?と尋ねても、「うんー。」 としか言わなかったのに、 ミーに同じように楽しかった?と尋ねたら、 「うん!先生のお話聞いて、こーんなにおみやげもらって、 折り紙も折って、アンパンマンのビデオも見たよー! 教室に、りさちゃんもいたのー。あ、で、1年1組だったー。」 と、にかにかと話しつづけた。
心配することないや。 子離れしよ。
買ってきたばっかりの「スペースチャンネル5」をやってみる。
「アップ!アップ!アップ!」
どれ。 ぺし!ぺし!ぺし! おお〜おもしろい〜。
「わーれーらーは、踊り団〜♪チュー!」
な〜んだーかあやしいぞ〜♪×!
うはははは!! おもしろい。
マル、これ面白いよ!
「うん!着替える!」 へ?え?え?
マルは、ぴらぴらのフリルのスカートの夏ワンピースを引っ張り出して、 さくさく着替えた。
モニターの前で腰に手を当ててスタンバイ。 ♪だだだ・だーだだだだ!
ウララちゃんが踊ると、マルも踊る。
せっかくなので、コントローラを置いて、振り付けを教える。 「アップ!は、両方お手手あげるのよー。」 「うん!」 「チュー!は、コシもちょっと入れましょう。」 「うん!」
さて、もっかい。 用意はいいか、マル! 「おかーちゃん、はよやって!」
レッツ・ダンス!
こ、こんなゲームなのか? 楽しすぎます。水口さん。
スヌーピーのライナスのように、 マルには、お気に入りの毛布がある。 寝るときはもちろん、テレビを見るときも、ご飯のときも、 片手でつかんでいるか、体に巻いている。 最近やっとお出かけの時には離してくれるようになった。 片時も離れないので、当然汚れる。 以前のようにお昼寝をしなくなったので、 お昼寝の間にこっそり洗って乾かして元に戻しておくというのができない。
むー。マルちゃん、洗わせて。 「イヤ。」 でも、チョコついてるよ。 「いいの!」 よくないよう。ありんこがくるよう。 「・・・・・。」 寝てる間にありんこが来て大事な毛布がアリだらけになったらいやじゃない?? 「・・・・・・・・洗ってもいいよー!」
よっぽど気になるらしい。 干してある毛布を、何度も窓の外に眺めて、 「ぽくのおたからもうふ、もうかわいたかなぁ〜?」
お宝毛布。
いつも、私がマルをこの毛布にくるんで抱っこして、 「お宝、お宝、お宝マルちゃ〜ん♪」 とデタラメに歌ってあやしてたのは、 まだこの人が、ハイハイもできない頃じゃなかったか。
宝物の、や、大事な、じゃなくて、「お宝」毛布と呼ぶのは、 なにか、幸せな記憶が、毛布にしみてるからなのかしら。
マルが寝てしまった。
くんくん。
もう、乳臭くない。 でも、なんていうか、赤ちゃんのような、 幼児の匂いがする。
ほあーと、おだやかな匂い。
くんくん。
寝てるマルを抱っこして、 ほおずりするようにくんくん。
どうしても、寝てると、匂いかいじゃう。 いとおしくて、匂いかいじゃう。 くんくん。ちゅ。 かわい。
寒いと思っていたら、雪。
「雪だよー!雪ー!」 テレビを見ていた子供たちを呼ぶ。 なんだか積もりそう。 積もるほどの雪はおととし以来じゃないかな。
クルマの屋根に雪が積もり始めた。 「おかーちゃん!外で遊んでもいい??」 いいよ!もちろん!
クルマから雪をこそげ取ると、モックンは小さな雪だるまを作った。 「でーきたーー!」 ミーは、人よりたくさん雪を集めようと欲張って、入れ物を持ってきた。 マルはとりあえずさわってみるけど、 溶けていくのが不思議でそのうち手が冷たくなってきた。
「しーもやけになるぅ〜!」 と、何度も何度もファンヒーターで手を温めてから、 また庭に出てゆく。
雪は風に巻かれながら降ってくる。舞い落ちてくる。 雪の中に立って空を見上げると、自分まで雪に巻き込まれていく。 終わりなく雪は灰色の空から降ってくる。
「おかーちゃーん!雪ってさぁ、まわりながら降るんやなぁ! 今、ぼくのまわりに降ってるでー。ぼく、中心ー♪」
うん。
おかあちゃんも中心。 モックンも中心。 ミーも中心。 マルも中心。
みんなに雪は同じに降るんだねー。
ミーちゃんが自主トレを重ねた生活発表会だ。 昨日の頭痛はナゲットで治ったので、 今朝は朝から、たらこスパを食べてはりきって出かける。
「ミー頑張ってねー。」 「うん。」 と楽屋口に送り出して席につく。
父、三脚を立ててビデオセット。カメラも望遠を装着。やる気満々。 母、ミーの晴れ姿にうきうきわくわく。 兄、持ってきたマンガから、顔を上げない。 妹、早くも暴れはじめるので、こっそり口に飴を押し込む。
ミーの出番は3回。 合奏と、劇「孫悟空」と、合唱。 最初の合奏が始まった。 ミーちゃん鈴。 しっかり前を向いて、先生の指揮に合わせて鈴を振る。 まわりをきょろきょろ見回したりしないで、堂々と演奏。 バカ親、感動。 ミーちゃん、あんなにおちびだったのに、こんなに立派に〜。
続いて、劇。 おお。今年は先生が頑張ったなぁ。 衣裳もえらい立派だ。 歌も振り付けも京劇風。 いよいよミー登場。
火の精の先頭でタタタタッと走って舞台に。
かーわーいーい〜!!(←メロメロなバカ親)
小さい体いっぱいで踊る。 たくさん練習したんだろう。 立ち位置も、速いテンポの踊りも、セリフも、正面向いてびしっと決めた。 ミーちゃんがリーダーですって先生が言ってたのは、うそではなかった。 ほんとにミー、堂々と火の精やってる。 火の精チームの先頭で広い舞台を駆け回る。 先生のピアノのきっかけで、きちんと次のポジションに立つ。 お友達みんながミーについてくる。ミーのまねをする。
ミー、すごい。
出番が終わって、幕間に席に帰ってきたミー。 「ミー、かっこよかったねー。」 「ふふん。かっこよかった?」 「うん。すごくかっこよかったー。」 「ふふん。ミー、かわいかった?」 「うん。すごくかわいかったー。」
帰るまで何十回となく、 「かわいかった?」 「かっこよかった?」 と聞かれたけれど、 毎回、「うん、かっこよかった。」「かわいかった」と答えてやった。
ほんとにミーちゃん、かっこよかったよ。 おつかれさまー。
ミーさん、いよいよ明日が発表会の本番だ。 今日はおうちでゆっくりおやすみ・・のはずが、 突然ゴキゲンがお悪くおなりあそばした。
「あたま痛い〜。」 「のども痛い〜。」 「ふらふらするー。」
ええっ!やられたー!本番に風邪??
でも、なんとなく、かまってやらないから、 つまんながってぐずってるだけのような気も。
「じゃあ、今日のお昼ご飯マクドナルドなんて、絶対無理ね?」
「・・・・・ナゲット食べたら治ると思う・・・・。」
治りました。
子供たちに任せていたら、 おもちゃ置き場が拡張してきたので、 今日は母が片付けと整理にかかった。
あんまり使わないぬいぐるみさんは一段上に上げてしまおう。 なかよしのぬいぐるみさんを選り分ける。
分けてみると傾向が出た。 我が家ではネズミーランドのオリジナル主力キャラは人気がない。 毎年どこからかいただくネスミーランドものだが、 今度からプーさんシリーズに限定させていただこう。(←あつかましい) 意外にもサンリオーズも、伸びなかった。 メジャーリーグを一括お蔵入りにして何がお気に入りなのだろう。
人気のぬいぐるみさんたちは、 オーストラリアン(コアラ大中小・ウォンバット・カンガルー) アンパンマン一家(アンパンマン・メロンパンナ・ロールパンナ・チーズ) ジブリ御一行(トトロ大小・ジジ) ワーナーブラザース・ブラザーズ(トムとジェリー) ネズミーランド入植さんズ(クマのプー・イーヨー・101匹ワンちゃん)
勝ち組みを応援しない大阪人体質が遺伝したのだろうか。
学校から帰ってきたモックンに、 「見て見てー!おもちゃ整理したよーきれいになったよー!」 と報告したら、 「おおー。がんばったな、おかーちゃん。」 とほめてくれました。
公園に遊びに行ったら、カズがいた。
「マルちゃん、あそぼーあそぼー。」 カズが嬉しげにマルを誘う。 マル、嬉しいのに恥ずかしくっておかあちゃんにパンチ!パンチ!パンチ! イテテ、遊んでこいよぉ!
カズがクルマでガラガラ走る。 マルがその横でぴょんぴょんはねる。 ガラガラ・ぴょんぴょん・ガラガラ・ぴょんぴょん。
母二人、それを見ながら、 「あれって、一緒に遊んでるつもりなんやろか。」 「遊んでるつもりなんやろねぇ。」
二人ともまだ、赤ちゃんと幼児の中間て感じの時期だ。 でもお友達と遊ぶのは、親やきょうだいを相手に遊ぶのとは違う。 ちょっと、特別で、ちょっと、よそいき。 いつものようになんだか自分勝手でないマルとカズ。 ちらちらと相手を気にしながら、つかず離れず、ガラガラ・ぴょんぴょん。
カズがマルのひざのバンソーコーを見つけた。 「マルちゃん、なにはっとんの?」 ぷんと口をとんがらせてマルが言う。 「ポケモンのバンソーコーやよっ!」 目を丸くしてカズが聞く。 「なんでそんなもん、はっとんの?」 「さっきこけたからさ!」 「ふ〜ん。」 「ふん!」
か、会話だー。 ちゃんとした会話だー。 双方の親ともに、ちょっとびっくりー。 普段のわけわからん自分勝手なひとりごとでないー。
言葉でコミュニケーションできたことで急に距離が縮まったのか、 ふたりで水たまりをかき回して遊ぶ相談がまとまった。 「マルちゃん、しょの棒で、ぐるぐるしゅると、どろどろになるよぉ♪」 「カヂュ、てて、ばっちぃ!」
舌ったらずながらも、会話だ。会話。 ヒトっぽい。 おしゃべりしながらお友達と遊ぶのは楽しい。 すっかり夢中になって、小さな小さな子供ワールドができて、 ようやく帰るころにはクツも手もどろまみれで、二人ともおもらししてました。
お隣さんから電話が入った。 「さっき、モックン達がうちのカーポートのとこでなにかやってたみたいで、 カーポートの屋根割れてるんだけど、子供に怪我なかった?」
!!!!!
けけけけけ怪我じゃなくって!カーポートーーー!
お隣さん宅に慌てて見に行く。 カーポートのアクリルの屋根にビシッと十字にヒビが入っている。
「なにしたんやっ!」 すくみ上がる、モックンとレー。 「フリスビーが乗っかって・・・。これでつついたら取れるって・・・。」 「うん。ボクが持ってきた棒で、モックンがつついて・・・。」 「で、どんどんてつついて、そしたら・・・・・割れた・・。」
フリスビーもうまい具合に取れたのでそのまま遊びつづけて、 そ知らぬ顔でうちに上がってきてゲームボーイしとったちゅうわけだ。こいつら。
どう怒ってよいものやら。 しばし、沈黙。 この沈黙は怖い。 モックン、もう涙目である。
「あのな。二つ、言わなあかんことあるね。 ひとつは、自分達で手におえなさそうなときは、大人を呼ぶこと。 二つめは、割れたときにすぐ、あやまらなアカンてこと。
そんなつもりじゃなくても、割れたのに、そのままにして知らん顔してたらアカン。 逃げて帰ってきたら、アカン。 そこの家のおばちゃんでも、おかあちゃんでも、大人の人にちゃんと言うて、あやまらなアカン。」
「だって・・怒られると思って・・・。」
「うん。悪いことしたって、わかったんやろ。 そのときにちゃんとあやまらなアカンねん。 それってな、『責任』ていうねん。 責任てむつかしい言葉やけどな、 自分のしたことを、自分でちゃんと面倒みられるかどうかってことやねん。 大人でもな、よう謝まらへん人、たくさんおる。 知らんと悪いことしはる人もいてはる。 悪いことやってわかってるのに悪いことする人もたくさんおる。 でもな。 自分が悪いことして、そのせいで傷ついた人にはちゃんと謝るっていうのはな、 大人も、子供も基本やとおもうねん。 怒られるかもしれへんし、仕返しされるかもしれへん。 怖いよ。謝ってすまへんことだってあるよ。 でも怖いからって、逃げたらアカン。 怖くても、頑張って、そこでちゃんとあやまらなアカン。 それが、『責任』をとることの一番初めやと思うねん。わかる? 誰にあやまらなあかんか、わかる?」
わかるとポツリと言って、モックンは立ち上がった。
よし。謝りに行こう。
ちょうどお隣の奥さんが帰ってきたので玄関先で親子揃って謝る。 レー親子も同じように謝る。
気のいいお隣さんは、 「怪我がなくってよかったわぁ、いいのよーあとの修理はうちがするからー。」 と言ってくれたが、そうもいかない。 モックンとレーは、したことをちゃんとおばさんに謝ったところで、「子供の責任」はここまでとした。
逃げるな。は、むつかしい。 でも、おかあちゃん、覚えてほしいんだ。 何かあったときに、逃げないでできる限りのことをするってことを。
ミーの保育園の「生活発表会」が、今週末に迫った。 園では今、仕込みの最終段階で、ダメ出しも出尽くしたようだ。 毎日毎日、合奏と、ダンスと、劇の練習、練習。 出番以外のときは、おりこうにじっと待ってなくてはならない。
ミーちゃん、そんな保育園が面白くない。 何かかにかと理由をつけてはお休みをしようと企む。
今朝、起きてきたミーの、欠席理由は、 「今日は、発表会のビデオを見ないかん。」
園が販売する「生活発表会ビデオ」というのを、 モックンが年少のときに、ものめずらしくて6800円も出して買ったのだが、 それを見ないかん、と、のたまうのだ。 その年の全学年の出し物が網羅された2巻ぐみ、約4時間のビデオである。
なぜに。
「孫悟空がはいっとんのさ。今日はあれ見て、おどらなアカン。」
今年のミーの出し物、孫悟空。
保育園に電話。 「あのー、今日は自主トレでお休みします〜。」 先生、爆笑。
そのあと、ミーはモニターを見ながら、自主トレを繰り返した。 「よしっ!ここは、走って!」 マルももちろん、エキストラで稽古をつけていただく。
昼からは、舞台稽古に入った。 ステージはリビングだ。
セロハンテープを床に貼り付け、油性のマジックでそのうえに「9」と書いた。 なんだろう?
「はいっ!ギュウマオウ!『9』のとこに立って!」 マルがあわててテープの上に立つ。
ぐはあ。立ち位置、バミってやがった!
自分はセンターでセリフの稽古。 「私達は、火の精!」 ダンスも決めて、幕が降りるまでを熱演。
「おかーちゃん!、カンペキっ!」
・・・・・・。 ミーちゃん。 お願い。 その情熱を、ほんの少しでいいから、 保育園に傾けて・・・。
モックンが生まれたのは大阪で、 ミーとマルは、こっちで生まれた。 それをはじめて知ったミーがモックンに抗議。
「モックンだけ、ずるいー!」 「ぢゅるいじょー!」 もちろんマルとタッグを組む。
「でもさ、モックンが出てくれたから、あんたたち出られたのよ。」
モックン、わざと胸を張って、 「そうさ!ボクが出たったからやんかっ!」
ミー、目を丸くして、 「モックン、詰まってたん!?」
ミー、マルの方へ向き直ると、 「ミーが出たから、マルは出られたんやでっ!」 とふんぞり返った。
マル、 「お、おー。ありがとー・・・。」
まだ生まれてないというのは、 詰まることだと刷り込んでしまいました。 保健体育の授業を待て♪
ミーが、ゲームボーイの「とっとこハム太郎2」というのをやっている。 モックンや、おとーちゃんがゲームに夢中になってるのを見て、 ごねてぐずった結果、激アマとーちゃんに献上された代物だ。
でも、これがミーには意外と難しいらしい。 で、結局モックンや、私がお手伝いするハメになる。
「おかーちゃーん!まいど君つかまえてよーぅ!」だの、 「めがねくん、さがしてよー!!」だの、 ほーッと、座ったとたんに持ってこられる。
やってみた。
へぇ。ふうん。 ネズミ・アドベンチャー。
リボンちゃんの部屋に行くとリボンちゃんとお話ができるのーというので、行ってみた。
「はむはー!」 「はむはー!」 「ぷりちゅ〜!」 「やん♪」 などと、会話をする。 ハム太郎が、 「うれぴっぷるー!」 リボンちゃんが、 「そうでちゅわね、らもくんがきてくれるから、うれぴっぷるでちゅわ!」
・・・・・。 ちょっと待て。 誰だって?
「らもくん。」 「ら。らもくん?」 「うん♪ミーがつけたの〜ぉ♪」 「ど、どーしてらもくん?」 「いーやんかぁ〜!」
よくないっ。 ミーちゃん、どうしてあなたはそうやって、 ネズミに「シゲ」だの「らも」だの、 おかーちゃんが「さん」づけでしか呼ばない「大物」の名前ばっかり付けるのっ! メガネ描くわよっ。
2002年02月02日(土) |
ベイブレードを買いに。 |
近くのゲームショップで、ベイブレードを売ってるという情報を仕入れた。 見に行ってみると、たくさん種類も数もある。 穴場だ。 誰も、こんなとこで売ってるって知らないんだ。
学校から帰ってきたモックンに、売ってたよーっと教えてあげたら、 「うそー!」というなり、ランドセルを背負い投げて、貯金箱に突進。 じゃらじゃらと小銭を財布に詰め替えて、 「ちょっと、いってくるわ!」
あ、待って、ショータくんも誘っていきな。 ショータママ、昨日おもちゃ屋さんまわったけど、なかったーってゆってたから。
「うん!わかった〜!」
モックンはダッシュでショータのうちに。 そのままゲームショップに直行したらしい。 あれれ、うちの前を通らなかったなぁ。
ショータママに電話を入れると、 「吹っ飛んでいって、お金もたせるひまもなかった〜ぁ。」 あらら。 どれ、様子見に行ってみるか。
マルと二人でゲームショップにてくてく歩いて行くと、 ちょうど二人がお店から出てきたところだった。 モックンが手にベイブレードの箱を持っていて、ショータはそれを覗き込んでいる。 「モックン、いーなー。」 「ショータはいらんの?」 「ほしいけど。お金もってないねん。」 モックンが言う。 「僕な、お釣、たくさんもらってんけど、もう一個は買えんかってん。」
ふふ。 かわいいなぁ。 慌てもんのショータ。 ショータにも買ってあげたかったモックン。
お釣を見せてもらう。 ああ、ほんと。あと30円ばかり足りないね。 よし、じゃあ、モックンのお釣でショータの分、立替えといてあげなよ。 足らない分は助けてあげるよ。 おいで。
二人同時にぱっと顔が明るくなる。 「やった!!」
お店のショーケースに二人ではりつく。 黄色い480円のベイブレードにクギ付けのショータ。
「これ下さいっ。」 「504円です。」
モックンがもたもたお金を払う。 ハイ、と店員さんに渡された包みをショータが受け取る。 ショータ、力いっぱいの声で、 「あーりーがーとーぉ!!」
帰り道、走っていく子供の後ろから、ショーママに電話を入れる。 「余計なことかなぁと思ったんやけど、あんまりかわいくて。」 「いいよー!わかるわかる〜。ありがとー。」
ショータは、「なぁ〜モックンー1円にまけてぇ〜♪」と粘り強かったが、 にこにこしながら、500円返しに来て、そのまま夕方暗くなるまでベイで遊んだ。
ほんとにこの二人、いいコンビ。
ミー、昨日は保育園を休んだ。 今日は元気に登園だ。
「せんせーおはよーございますっ!」 「はい、おはよーございます。」 元気に走っていく後姿を見送って、先生が聞く。 「昨日はミーちゃんどうしたんですか?」 「なんかね、足が痛いーって言い出しまして。」 「ひねったの?」 「ううん。たぶんね。晩ご飯が湯豆腐だったからだと思うの。」 「・・・??????」
昨日の晩ご飯は、湯豆腐にした。 絶対ミーの気に入らないだろうと思って、唐揚げも作った。 絶対ヒゲ君も気に入らないだろうと思って、牡蠣のピカタも作った。 ごちそう〜。
なのに。 「今日の晩ご飯なに〜?」 「ゆどうふ〜♪」 と言ったとたんに、げんなりしたミーは突然足に来たのだ。
「あ。あああ、なんか、急に足が痛い、イタタタタタ。」 「・・・・だから、唐揚げ食べなよ。」 「ああ、でも唐揚げだけしか食べれん・・・イタタタタ。」 こーいーつーは〜〜〜・・・・・。
私がドカン!と行く前に、ヒゲ君が帰ってきた。 へなへなのミーにヒゲ君がドカン!
ミーちゃん、怒られて、痛くはないのに痛さ倍増。
あう〜〜〜〜!! ミー、ほんとに足が痛いのに!痛いのに!痛いのに!イタタタタタタ! うわ〜〜〜〜〜〜ん!
ということで、そのあと夜、寝ながらもごね、 隣でなだめながら寝る私を蹴りまくり、 明け方、でかーい湿布をべっとりはって、やっと、快方に。
でも、保育園には行けなかったと言うわけ。
「そっかー、ミーちゃん、湯豆腐で、ねんざしたんやー。」 「うん。」 「おかあさん、たいへんですね。」
ほんと、たいへんよ。 いくら、かよわくても、豆腐でねんざされちゃぁねぇ・・。
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