「いつもにこにこ・みけんにしわなし」
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雨降りなので、外で遊べなくてつまらない。
おかーちゃんは、おもちゃの部屋を片づけてしまったし、 おとーちゃんは、算数のドリルをやれとか言うし、 つまんない。
と思っていたら、 レー君とサーちゃんが、 「うちにおってもつまらん!」と言って、遊びに来てくれた!
ベイブレードしよう! デジモンごっこもしよう!
あっという間に、二階は保育室になってしまった。
おもちゃ部屋にしている和室と、リビングと、寝室にしている和室を どたどたどたー!どたどたどたー!
「布団の部屋で遊ぶなー!」 「押入れに入るなー!」 「一個出したら一個片づけなさーい!」 「階段で遊ばない!」 「アイロンかけてるから、こっちきちゃダメー!」 「コタツの上で跳ねるな〜!」 「お茶は座って飲む!」 「見ないテレビは消しなさーい!」 「カーテンにぶら下がっちゃやだー!」 「なに泣いてんの!」 「誰や〜泣かしたんわぁ〜!」
雨の日曜日。 いささかやかましいです。
保育園に来年入園するマルの、園児面接に行った。 有名私立小学校みたいなお受験ではなくて、 先生と園の雰囲気に慣らすって感じの面接。
「ひとりでおしっこできるか」とか、 「名前がちゃんと言えるか」とか、 先生と本人がお話する。
マル、自分でさっさとイスを引いて座り、 「ちぇんちぇ!おはよー!」 と、のっけから、ハイテンション。
名前も年も自分で言った後、 テーブルの上のブロックに気がつく。
「これ!あちょんでいいの?」 「いいよー。」 と言ってから先生、私の顔を見て、 「すんごくしっかりしてない?」
わはは、してます。
先生がブロックを指差して、「それは何色?」 「これはあか!」 「じゃあ、それは何色?」 「どれ?しかくのは、みろりいろ!」
先生が、動物カードや果物カードを出して見せる。 「マルちゃーん、コレは何?」 「りんご!」 「これは?」 「ばなな!」
「じゃあ、これは?」
先生、コレは答えられないだろうと言う顔をしている。 マツボックリのような絵を指差して答えを待つ。 どうやら本日一番の難問のよう。 マル、こともなげに、 「ぱいなっぷる!」
「おか〜さ〜ん!マルちゃん、パイナップル、しっとる〜!」
すごいわ、パーフェクトだわー! と先生が喜ぶので、
実は私がパイナップル好きで、マルに、 「いい?パイナップルの熟れ具合はお尻を嗅いだらわかんのよ!嗅いでみ!」 なんてスーパーでやってることは、黙っておいた。
かわいい秋物のスニーカーを見つけた。
マルに買ってあげよう。
一夏ずっと気に入って履いていた、青いお花のサンダルは、 もう、ボロボロだものねぇ。
マル、おいで。履いてみて、15センチ。
にこにこと、サンダルを脱ぎ、私の頭をわしづかみにして、踏ん張り、 片足ずつ履いてみる。 履き口のマジックテープを止めたら、15センチでもいいみたい。 靴の中で、足指を、グッパーさせてみる。 うん。当たってない。 これにしよう。
ちょうど今日着てる赤いカラーパンツにぴったりだ。 靴下も買って、レジでお金を払って 「今すぐ履きますから」と、値札を切ってもらう。
マル、ベビーシューズじゃなくて、子供靴は、初めてだ。
靴下を履いて、スニーカーも履く。 どう?
ぽこぽこ歩いてみる。 フーと、鼻息。 口の両端がきゅっと上がって得意満面。
立ち止まり、 片足づつ、靴のつま先をとんとんとん!
「いい音しゅる!」
よっぽど気に入ったのか、 ミーのお迎えに保育園に行ったとき、 「ポクのくつ、いい音しゅるでしょー!」と、先生に見せびらかしていた。
2001年09月27日(木) |
いろんなことを診てもらった。 |
バイト先で階段をモップで磨いていたら、ケータイが鳴った。
保育園? なに?
「あ、おかーさん!ミーちゃんが!」 「どうしました?」 「もう、血は止まったんですけど・…。」 「どこ?」
ああ、もどかしい!
「木にぶつかって、口の中を切ったんです!」
どの程度だろう。 でも電話して来るんだから、ミーのダメージは大きいんだろうな。
「わかりましたー。迎えに行きますー。」
管理人さんに、わけを話して、上がらせてもらう。 途中で家によって保険証を持って、自転車から車に乗り換えて 保育園に向かう。 電話をもらってから10分足らずで保育園の事務所につく。
「ミー!」 泣きはらした顔のミー、涙が止まっていたのに、 私の顔を見るなり、また泣き出した。
見たところ血は止まっている。 顔もはれてない。色も変わってない。
たいしたことないな。と、ほっとする。
先生の説明を受ける。 登園してから遊んでいて、立ち木に、ぶつかって、 自分の歯で、ほっぺたの内側を噛んで切ったらしい。
どれ。
うわ。 かなり、切れてるねぇ。 医者に連れて行くか迷うラインだ。
ま、口の中だから、すぐに治るだろうけれど、 こりゃあ痛かろうなぁ。
うーん。 連れてくか。
近所に腕のいい整形外科がないので、腕のいい、外科に連れて行く。
「どれ。」 先生が覗き込む。 「あー。この程度やったら、ほっといても治るけど、まぁ、化膿止めをだしとこか。 あと、うがいぐすりと。」
この先生がおもしろい。 「そやけど、おかーさん、このコ美人やなあ。 ハナボネが、ちゃんとあって、こりゃあええわぁ。」 「せんせ、こっちは?」 マルを指差す。 ぶにっと、マルのハナを押して、 「この子にはない。」 「せんせ、わたしは?」 「あんたはもうええやろー。」 思わず白衣の肩に突っ込み。 「何でですのん!(笑)」 「もうみんなすんどるやん。」 ヘンなセンセ。
センセ、ミーがいたくお気に召されたらしい。 「よかったなぁ。顔にケガせんでー。 コレなぁ、はれてきて青紫になってくるかも知らんから、 冷やしてな、おとなしいしとるんやでー。かわいいなぁ。」 泣いてたミーも、かわいいだの、美人だのを連発されて、 すっかり、自分を取り戻したようだ。(つけあがりやがって。)
「あ。でも。」 「なんですか?」 「耳の形がなぁ。」 「は?」 「耳の形が、ちょっとタブが薄い。美人やのに、玉の輿に乗れやんかもしれん。」 がく。
「だましそこねますか。」 「うん。うまいこと育ててやらんと、だましそこねるなぁ。 おかーさんのみみも一緒やなぁ。」 がくぅ。
「せやけど、○○建設の跡取やろ?ご主人?」 「そうですけど、うち次男ですねん。」 先生、ふか〜くうなずき、 「ほれ、おかーさん、だましそこねとる。」 がががくぅ。
「ま、ミーちゃんはそうはならんように、今からが勝負やでー。 よかったなぁ、顔に痕が残らんで。」
ご機嫌のミーを連れて、お薬もらって帰りました。
保育園の運動会が10月にある。 この保育園の「売り物」のひとつで、 マーチングや、組み体操や、バルーン体操などなど、派手な運動会である。 毎年、この時期先生は、仕込み疲れてやつれてゆく。
この辺があんまり好きになれない保育園だ。 親はあんまり好きでないけど、 子供本人はそうは思ってないようなのだ。
運動会の練習が始まって、 ミーが、「保育園、行きたくな〜い」と言わなくなった。
それどころか、「はやくいこうよう!!」と、朝の7時半から言っている。
何かあるなーと思っていた。
ありました。 ミー、今度の運動会を張り切るわけが。
ミーは、「カラーガード」をすることになったのだそう。 大学生のマーチングバンドなんかで、 でかいチーム旗とか振り回す、チアリーダーみたいなおねーちゃんているじゃない! あれ。 これが毎年、ジョシの憧れで、「年長さんになったら、たいこじゃなくて、旗!」 と、思ってる子が多い。 ミー、してやったり。
へえーえ。 あ。たぶんあれだ。ミー体ちっこいから、楽器かつぐの無理だったんだ。
先生に聞いてみた。 「センセ、ミー、カラーガードって、ほんと?」 「ほんとですよう。ミーちゃん、リーダーです。」
は?
「カラーガードのリーダー?」 「そうです!飲み込みよくって助かってます! はじからはじまで移動するときもみんな、ミーちゃんの後ろについて移動です!」
ええええええ〜〜〜〜〜っ!
「そんなことして、おっけい?」 「おっけいです!体小さいけど、旗の回し方もうまいですよ〜。」
ひええええ。
「でね、おかあさん、ミーちゃん、メンバー全員がうまくできたときは鼻息荒いんですけど、 誰かが失敗すると、すっごいみけんにしわ寄せて落ち込んでんですよー!がくうって。 失敗した子よりも、ミーちゃんのほうが、落ちこんでんの! 完成されてないといけないみたいですねぇ!」
ええっ???
「センセ…。ミーが失敗してんじゃないんですか??」 「いえ!ミーちゃんは絶対失敗しません!」
ひょえーーーーーーっ!
ミーさん、あなた、それで最近、妙に、仕切り倒してるのねー! おままごとも、ぶらんこも、ごっこあそびもー! グズグズ言わないし、小さい子の動かし方うまくなったし、 仕切り方にキレがあるわねぇ、と思ってたのよー!
「おかあさん、ミーちゃんて、 ほんとに、おにーちゃんと違って、しっかりしてますよねぇ! 任せて安心ですよ!」
アカン!アカンて! こいつ、つけあがらせたら!
「運動会のごほうび」をなんか買って欲しい!と、モックンが言う。
は? ごほうび? なんで?
「だって!みんな買ってもらってるもん!」
うそこけ。 みんなって、友達のうちのひとりかふたりだろ!
いるのよねぇ。 「1等になったから、ごほうび!」とか 「よくがんばったから、ごほうび!」とか言って、 おもちゃ買い与えるじーちゃん、ばーちゃん、とーちゃん、かーちゃんがさー!
うちはそんなの買いません。
って、思ってたのに、 おじーちゃまから、「応援にいけなんですまなんだのう。」 って、子供達にお小遣いいただいちゃいました。(ヒゲ君経由で。) 「何ぞ、みんなに買うてやれー。」
どうしよう。
みんな聞いた? 聞いたか。そうか。 ふえん。
ということで、 「みんなで使うもの」を買うことになった。
協議の結果、レゴのパーツを買い足すことに。 でも3人いるから、1個づつ箱をつかむ。 マルとミー。同じパッケージのおうちパーツの箱。 モックン、レゴテックのバイオニクル。 いや、まあ、レゴはレゴなんだけど。
結局押し切られて、 おうちパーツ1箱と、バイオニクル(白)1つ買いました。
ああ。 わたし、だめだめおかーちゃん。
今日も今日とて、じつーにくだらんことで兄妹ケンカである。 回転イスを回す、回さないでぎゃあぎゃあ。
ぐるぐるぐるぐるぐる! 「まーわーすーなー!」 ぐるぐるぐるぐるぐる! 「いいやんかー!」 ぐるぐるぐるぐるぐる!
雷を落す前に、モックンがイスから落ちた。 しかも、横座りしている私の足の甲をひねる形で。ぐぢゃ!っと。
「ぎゃっ!」と叫んで、倒れたおかーちゃんのそばに、 フリーズする兄と妹。 し、ししししししまった〜〜〜。 怒られる〜〜〜。
ところが、 涙目で、足をさすりながら起きてきたおかーちゃん、怒らなかった。
静かに、 「あんた達、出てって。」
い。 「いやや〜〜〜っ!」 反応の早い、ミー。 「いやや!」 出遅れるモックン。
「あのな。おかーちゃん、怒りつかれた。 毎日毎日、おんなじことゆってるやんか。 ケンかすんな、する前に相手が何したいのか考えろ、 兄ーちゃんにえらそうにするな、妹をかわいがったれ。 毎日毎日毎日! 疲れた。
ケンカするための兄妹やったら、おれへん方がええ。
出てって。」
「いーややぁっ!」
「そう。じゃ、どーしたら出てかなくても済むか考えて、おかーちゃんに言うて。」
二人ともイスに、反対向きに正座で座って、背もたれにしがみつき、 目から上だけ出して私から隠れたつもりである。
「どーすんの。」 「いやや。」 「いややじゃなくて。」 「いやや。」 「…………。」 「いやや!」
「出てってー!」 「いややー!」 「じゃあ、おかーちゃんが出てくー!」 「いややー!」 「牛乳ないから買いに行く!帰ってくるまでに出てってなッ!じゃッ!」 バタン!ガチャ!
モックンとミー、目が点。 ほほ、ほんとにおかーちゃん、出て行っちゃったー。
ぷんぷん怒りながら、車に乗る。 スーパーにつく。 牛乳を買う。 「おがーちゃん!ポチェモン・アイス!買うてく!」 マルがアイスを指差す。 「帰ったらにーにとねーねといっしょに、ぱべる(食べる)!」
・・…。 気ぃ、使いやがって。
アイスをカゴに入れる。 買い物最短記録でうちに帰る。
物も言わずに玄関を開けると、 「ほらー!アイス買うてきたよ〜〜〜!」と、マルが飛び込む。
出て行ったときと同じポーズでイスの背から、目から上だけ出してる兄妹。
買ってきたものを片づけてから、向き直る。 「で、何で出てってないの。どうなったの?」
ミーが口を開いた。 「・・・もうけんかしません。なかよくします。ごめんなさい。」
ほー! まるで、棒読みだが、ポイントをすべて押さえた模範解答。 反省、約束、謝罪。 「自分で考えたの?それ?」 「うん。」 へー。感心しちゃうよ。おかーちゃん。
「もっかいゆって。」 「もうけんかしません、なかよくします、ごめんなさい。」 「ハイ。じゃ、おかーちゃん、ミーの言ったこと信じます。お約束守ってください。」 「うん!」
放免されたミーを、マルが日当たりのいい場所で待っている。 「ネーネ!」 「マル!レゴでおうち作ったげる!」 「うん!」
さて、モックン。 「で?」 「いやや。」 まだゆーかこいつ。 「いややじゃなくて。出て行くか、出て行かないか。 出て行きたくないならどうしたらいいのかをきいてんの!」 「いややー。」 えーい!このヘタレ小僧めー! 自分の頭で考えろー! 肝心なときに思考停止なんかさせてんじゃなーいっ! キーっ!
ちぃッ!手間のかかるやつ! 「出てけ。」 「いやや。」 「いややったら、どうしたらいいねん。」 「・・・・・・・・。」 「ミーは反省して、お約束して、ちゃんと謝ったよ。」 「ごめんなさいー。」 「謝るだけでええの?」 「もうけんかしません。」 「ほ〜んま〜かー!」 「ほんまに、せーへん。なかよくするー。」
このクソがきゃ。 やっとこ放免。
しばらくして、ミーが何かをかわいいカードに書き始めた。 それを得意げに私に見せて言った。 「コレ、貼っとくわ。」
「けんか お しない みー」 と、書いてあった。 くぅ。
親の出る借り物競走に、ひげ君が出た。
ひいた借り物が、「自分の子供」
観覧席にダッシュしてきて、 「ミー!ミー!ミー!」 ミーの名前のみ3回連呼。
ミー、クツを探してもたもた。
「おどーちゃんっ!!!」 マルがすくッと立ち上がり、両手を広げた。 「抱っこ!」 飲み込みのいいやつだ。
「あーッ!ミーもッ!」
というわけで、ヒゲ君、両腕にミーとマルを抱えてゴール。
モックン、1年生の観覧席で、 目の前を通り過ぎていく父親の背中を見送りました。
そんでもって、 本人に「忘れとったー!」っていうなってば。
庭で洗濯物を干していると、 ご近所パパから、垣根越しにクラクション。
「おおーい!はよ、場所取りにいかなあかんぞぉ!」
え? 明日の運動会の場所取り、もう行くの? だって、学校からもらったプリントには、明日の朝7時からって……。
「なにゆーてんの!もう昨日の夜から始まってるねんで!」
えええええ〜〜〜〜〜っ!!
ルール違反じゃないの? 恒例なの? よくわかんないけど、ご近所3軒に、 「あったりまえじゃん!」 て言われちゃ、そうなのかも。
教えられたとおりに、シートを 「観覧席用」と、「日陰でご飯用」の2ヶ所敷いて 教えられたとおりに、スーパーの袋で作った土のう袋で押さえる。
たはぁ。 なんだか、とってもたいへん。 明日の運動会。
子供達は、お弁当のことしか言わないけれど。
ミーのお迎えに行こうと思うのだが、 うちの中に、子供が、5人。
どうしよう。
お留守番と、一緒にいくのと、どっちがいい?
「一緒に行くー!」
あ。そ。
車に乗り込む。 助手席に乗りたい人が3人。 乗れないことないけど、無茶だなぁ。 ま、いいか。(よくない、よくない。)
「いい?おまわりさんがきたら、隠れんのよッ!」 「うんっ!!」 「うひゃひゃひゃひゃ!」 「おばちゃん!隠れられへん!」 「んじゃあ、人形のふりしてっ!」 「そんなん無理やぁ!」 「できるで!ほら!」 「おおっ!息はしてもいい?」 「なるべくせんとって!」
わいわい言いながら、保育園に到着。 2歳から34歳まで6人そろってお迎えに。 照れるミー。
そして今度は、子供6人を無理やり車に詰めこんで、スーパーに。
駐車場で、ドアを開けると、 降りてくる、子供・子供・子供。 目をむく、駐車場係のおじさん。
6個入りの「ベイブレード・アイス」を1箱買って帰って、みんなで食べました。
「おかーちゃーん!おみやげー!」
モックンが帰り道で彼岸花を摘んできてくれた。 「きれいやろ〜。」 大きく開いた真っ赤な花。 すごくいいもの持って帰ってきたぞ!って、笑顔ではちきれそうになってる。
「わァ。きれいねぇ!おかーちゃん、この花、大好き!」
フフン♪とモックンは得意げ。 ランドセルも下ろさずに、自分で小さな花瓶を出してきて花を挿した。
それを、キッチンのカウンターの上に飾る。
「おかーちゃん、彼岸花って、好きやわ。」 「ひがんばな?」 「うん。ちょうどお彼岸の頃に咲くから、彼岸花。」 「ひがんて、なに?」 「もう死んじゃった人の住んではる川の向こう岸。」 「へ?」 「あ。えとー、死んじゃった人を思い出すのが、お彼岸。 で、お墓参り行ったりするのね。 だから、このお花を、゛葬式花゛って言って、嫌わはる人も多いんやけど、 でもさー! きれいじゃない!この赤い色も、お姫様の冠みたいな花の形も。」 「うん♪」
む。と何かを思い出したモックン、 「おかーちゃん、この花、舌が曲がるの?」 「へ?」 「帰り道で、工事のおっちゃんが、゛シタマガリ゛やって。」 「へー! あのね、あんまり縁起のいい花じゃないからって、 毒があるとかって言う人もいるの。 でもなー、ホントはヒガンバナって、薬草なのよ。 湿布代わりに使ったりするんやでー。足に効く薬が採れるねん。 毒はないから、安心してつんでいいよー。」 「へぇえ〜。」
「嫌いな人も多いんだけどねえ。」
「ボクはきれいやと思うなぁ。 赤だけじゃないんやでー。 内側はちょっとピンクやねんでー。」
うん。 きれいなものをきれいと思うのは、 すんごくいいことだと思うぞ。 そのままを見るモックンは、 ちょっと、かっこいいぞ。
おかーちゃん、この花、好きだよ。
ハムスターのえさを誰がやるかでケンカが始まった。
「ぼくがー!」 「ミーが!」
モックンもミーも譲らない。 台所を片づけながら、どうなるか手を出さずに見ている。
「ぎゃーーーーん!」 モックンが悲鳴。 「ミーが噛んだ〜!」
打たれ弱いモックン、崩れて、泣く。
ミー、口とんがらして、「だって・・・。」
どの程度噛んだんだ? あー。歯形どこじゃないや。皮剥けてる。 服の上から噛んだのに、こいつ思いっきり噛んだったな。
「ミー!なんで噛むの!」 「だって。モックンがエサ渡してくれへんもん。」 ぷっとふくれて、謝る気配ナシ。
「だからって、噛んだら痛いやんか!見てみ!皮剥けてる!」 「だって・・。」
「そうかッ!どんだけ痛いかわからんのなら、おかーちゃんが噛んだる!」 ガブッ!
「ぎゃーーーーーーーーーー!!」
手加減したものの、ふくらはぎにくっきり歯型。
「ぎゃー噛んだー!噛んだ〜!噛んだ〜!!!」 大泣きのミー。 「噛まれたら痛いのわかったかー!」 「ぎゃーーーーーん!」
「自分の思い通りにならへんからって、にーちゃんを噛むなッ! 話するために口を使え! エサがやりたいから、手のひらに分けてって言え!」 「うひ〜ん。わがったぁ〜。」
向き直る。 「モックンも!」 「ひぃ!」 「アンタも、妹が、エサくれって言ってんだから独り占めしたらアカン! そういうのいじわる!」 「わがったー。」
二人を交互ににらみつけながら、 「あんた達ね!どーして相手の事をもっと考えないの! 二人とも、ハムスターにえさをやりたいなって、思ったんでしょ! 二人とも考えてることがおんなじなんだから、 もっと、相手のこと考えたら、一緒に仲良くできる方法があるでしょ! モックンは、ミーに! ミーはモックンに! 二人とも自分のことだけ考えるからケンカになるの! 相手が何を考えてるのかな?って考えろっ!!」
おがーちゃん、こわいー。
「ごめんなさいはっ!」
「ごっ!ごめんなさいー!」 「ごめんなさいー!」
モックン、ひまわりの種を、ビンから出して、 手を出したミーの手のひらに握らせた。
ふたりで、ハムスターにエサをやって一件落着。
マル?マルは、騒動の横で、 別のエサを袋から引っ張り出して、 ハムちゃんにやってました。 ごっきげ〜ん。(とほほー。)
どうも算数の様子がよろしくないと言う話をヒゲ君にしたら、 ヒゲ君慌てた。 計算の出題を、顔を合わせるたびにあいさつ代わりにしはじめた。
「モックン!3+6は?」 「えー・・・・・・。」(やるきなさぞう)
「9!!」
お? おお?? ミー!
ミー、やる気満々。 モックンがぐずってる間に指折り数えて正解!
「2+4は!」 「えー・・・。」 「6!!」
「12+5は!」 「そんなん、ならってないー。」 「17っ!!」
ぎゃー。 なーんも考えないミーが指折り数える方が早いー。
調子付くミーと、ヒゲ君。 めりこむモックン。
そのまま、本屋に行って、計算ドリルを購入。 ドリルの棚を、見もしないモックン。
「モックン!このドリル2冊でええか!」 ヒゲ君に答えて、モックン、 「どれでもいいよー、それより、ハリーポッターの新しいの買うてー。」
「誰のために選んでると思ってるんやー!」 説教食らう、モックン。
その横で、「お勉強するもーん♪」と、 「一年生の学習」というのをつかんで離さないミー。
年子の妹っていうのは、辛いやねぇ、モックン
モックンは、運動会で白組になったそうな。 でも白組って言っちゃいけないそうだ。
「ほわいとちーむ」って言うそうだ。
でもって、応援合戦があって、 「こち亀」の歌にあわせて、 「♪ほわいとちーむは、おれんとこーへこい! ほわいとーが勝つからしんぱいすんな〜 見ろよ、白いはた、白いくもー かならず、ほわいとーが、かつだろお〜! わぁ〜〜〜〜〜〜っ!」 ってやるらしい。
応援団長がいて、 三三七拍子とかもするらしい。
ほんでもって、 「ふれーふれー、ほ・わ・い・と!わぁ〜〜〜!やっ!」 なんてのとか、 いろんな応援パターンを考えてあるらしい。
「白組」の方がカッコいいのになぁ。 赤組困るだろうなぁ。 「レッド」って、文字数足りないじゃん。 「レッッド!」って、引っ張るんだろうなぁ。 何でも、英語にしたらカッチョイイって思ってんだろうなぁ。
って、何を気になってるんだか、この親は。
2001年09月14日(金) |
30問でオーバーヒート。 |
モックンが算数の宿題をしている。
いくつといくつ?だ。
8は、2と、□ 5と、2で、□
両手の指を使って、ぬぬ?と数を数えている。
あら。ちょーっと、ぎこちないわねぇ。 両手両指使って、足りなくなってくるんですけど、2学期は。 答えは不思議と間違ってないけど、この先困るでしょうよ、コレは。
宿題プリントが終わって、くつろいでるところ悪いんですけども、 ちょっと、ドリル、しな〜い?
「どして?」 いやー、あなた、算数できたほうがいいと思うのよ、おかーちゃん。 あなた、理科が好きでしょう。 大きくなって、虫のことや、宇宙のことや、人間の体のことを、 あなたが勉強したいなーって思ったときに算数っているのよー。
「そっかー。じゃ、するー。」 今のうちに、算数好きになっておいてもらわないと、 分数が出てきたら、もう、私手に負えない気がする〜。 (そうです、私、数学万年赤点でした。)
レゴブロックをおはじき代わりに 10までの足し算引き算の練習問題を一緒に解く。
……あああああああ、いらいらするなぁ〜〜〜〜〜〜。
学校の先生やってる友達が言ってたなぁ。 我が子の勉強は絶対に見ないって。 腹立ってしょうがないからだって。
ぐっと、こらえて、横で、答えが出るのを待つ。 ああ。 考え方を教えるよりも、 問題を数たくさんやらせたほうが、いいなぁ、こりゃァ。
こないだ参観日で算数の授業を見たけれど、 の〜んびりした授業に子供たち飽きちゃってたもんなぁ。 先生が、考え方を説明してる間に、 子供達は勝手に数を数えて答え出しちゃって、 「センセー、次、給食〜?」とか言ってたもんなぁ。
ちょっと、頑張ってみるか。 私の方がね。 イライラせずに、ほめながら勉強見られるように。
もたもたと頑張って、ドリルを3ページした。 よく頑張ったね。 みんな合ってるよ。 明日も頑張ろうね。
「…うん。」
翌日、モックン、熱が出た。 とほほ。
マルを連れて、スーパーに買い物に行った。
今日のマルは、ごきげん。 歌を歌いながらのお買い物。
「どーは、どーなつううーのどー!」
今日のおやつにと思って、ドーナツをかごに入れたのを見て歌う。 かわいー。 そうねー、ドーナツのどーよねー。 「うん!」
「うーは、うぃんなのうー!」
え。 ウィンナ?
「ういんなのうー!」 口をとんがらせて、指差しながらウィンナーの袋に近づく。 振り返って、さらに大きな声で、 「ういんなのうーーーー!」
わかった、わかった。 買うよ、買います。
かごに入れると、満足げに、先を走りながら、 「はーは、ハムのはー!」
ハムもかい!
そのまま、だだだだだだ!と走って精肉コーナーで、 ひときわ高らかに、 「かーは、かるびのかー!!」
………。 本日焼き肉の予定、ございません。
「かーは、かるびのかーーっ!」
負けるな! かのつくもの、えーと、 「か、かーは、かぼちゃのかー!」
「かぼちゃのかー!」
ふー。 危うく、焼き肉になっちゃうところだったー。
学校でミナちゃんが 「アメリカに戦争の飛行機が突っ込んだんやでー!」 と大興奮だったらしい。
モックンは、 「違うよ。戦闘機じゃないよ。リョカッキだよ。」 と言ったそうなんだが、 ミナちゃんは、戦争の飛行機だと言って譲らない。
モックン、考えた。 もしかしたら、そうなのかもしれない。 普通の飛行機は、ビルに突っ込んだりしない。 朝、テレビで見た、ビルに突っ込んだ飛行機は、わざとビルに激突したんだ。 どうしてあんな事したんだろう。
「センセー!どうしてアメリカは、やられちゃったのー!」
今日はあいにく終日授業参観デーなので、先生それどころではなかった。 モックン、返事のもらえないまま帰ってきた。
「おかーちゃん、戦争って、何?」
「ケンカ。」 「ケンカ?」 「うん。」(むつかしいな。) ゆっくり考えながら、話す。
「それぞれに、大事にしてるものがあって、 それが、お互いに気に入らなくて、 言い合いになって、 手が出て、殴り合って、 棒で殴られたら、ピストルで撃ちかえして ピストルで撃たれたら、爆弾仕掛けて、 爆破されたら、ミサイル打ち込んでって、 やめとけ!って誰かが言っても止まらなくなって、 お互いの大事なものを殺しあうケンカ。」
「ふうん。あれは、戦争の飛行機?」
「あの飛行機は、モックンが大阪のおばあちゃんちに帰る時に乗る 近鉄電車と一緒。 戦争のことなんか何にも考えてない人が、誰かに会いに行くために乗る飛行機。」
「じゃあ、何で、ビルに衝突したん?」
「んー。ものすごく、アメリカと言う国を嫌いな人がいて、 そのアメリカの大事な部分を、壊してやろうと思ったのね。 で、その人が、アメリカに住んでるっていうだけで、 飛行機に乗ってた人達も、あのビルで働いてた人達も、 殺して、壊してやろうと思ったんだと思う。」
「おかーちゃん。じゃあ、あれは、戦争なん?」
「戦争にならないでほしいと思ってる。 でも、あのケンカの売り方は、ひどすぎる。 戦争になるくらい、ひどすぎると、思う。 ケンカ売られたアメリカは、強い国だから、 そのままにしておかないと思うんだ。 必ず、やり返すと思うんだ。 だけど、やり返して、その先どうなるのか これからよく考えなくちゃいけないんだ。」
「ふうん。戦争になったらいややなー。 ・……あ、ねぇ、テレビ替えてもいい?」
遠い国だけど、遠くないんだよ。 戦争は、止めなきゃだめだ。 キミが、戦場に行くようなことには、してはいけない。 今、止めないとダメだ。
テロは許せない。 でも、国の暴走も許しちゃダメだ。 なにができるんだ。 なにができるんだ。 そのために、なにができるんだ!
子供を戦場になんか絶対行かせない。
いつも機嫌のいいマルだけれど、 実は、寝グズが手がつけられない。 もう、グズグズ。
ついさっきまで、嬉しげに遊んでたくせに、 突然、鬼の形相で当り散らしてくる。
「おかーちゃん!牛乳!」 「あー、今、手が汚れてるから待ってー。」 「ヤッ!」 服を引っ張り、足にからみつき、大声を上げる。 「うぎゃーーーーーん!ぎゃうーん!」
牛乳を飲み干すが早いか、 「抱っこ!」
抱っこって、今あんた、おかーちゃんたまねぎのみじん切りをですね・…。
「ヤッ!」 床に倒れて、ジタジタ、バタバタ! 「ぎゃーーーーーっ!」
わ、わかった、抱っこしてあげるよ〜。 「ヤッ!」
ヘソ曲げよった。 もうこうなったら、おやつも、アイスも、ビデオも、絵本もダメ。 床に寝たまま、手の当たるものすべてを投げつけ、 足の当たるものすべてを蹴り上げ、 ガメラよろしく大回転移動しながら、 「ぎゃおうおうおうおう!!!」
ジャマ〜〜〜。 そんでもって、ウルサイ〜〜。
眠いんなら、 「おやすみ、ちゅ。ぐう。」 って、すこっと落ちればいいのに、絡む絡む。
でもさ。 この寝グズで、絡んでくるのもかわいいのよねぇ。
そっくり返って、えらそうに、ブチブチ文句言ってるのも、 あやしてやろうと近づくと、怒りながら逃げてくのも、 逃げた先で崩れ落ちて泣いてるのも、 かわいい!かわいい!
「甘えちゃって〜♪こぉいつぅ!ぎゅうううううむ!ちゅー!」なのだー!(←バカ親)
グズグズしながら、トロトロになって、 最後は、ぴったりくっついて、とんとんしてやって、沈。
そばにいるよ。 安心して、おやすみ。
台風である。 すごーい雨と風が、明け方から続いている。
なのに、暴風雨警報が出ない。
モックン、小学校に行くのか? この嵐の中を2キロも歩いて。
カッパに長靴、ランドセルカバー、カサ。 全部用意して、テレビの前で警報が出るように母子で祈る。
出ない。
警報が出たら、学校まで迎えに行かなきゃいけないらしい。 じゃあ、もう朝から休みにしといたらいいのにぃ!
結局、昼前にPTA連絡網が回ってきた。 「警報は出ないんですが、給食を食べたら、集団下校させます。」
あらぁ。やっかいな。 朝、モックンと、帰りは迎えに行くって、約束したものなぁ。 ついでに一年坊主全員拾って帰ってくるつもりだったのに、 集団下校だと、みんなは拾えないよ。バスでもチャーターしなきゃ。
でも、朝、モックンと迎えに行くねって、約束した。
うちで待ってて、集団下校だって電話で聞いたからって、後で言っても 「おかーちゃん、うそついた。」って、思うだろうなぁ。
しょーがねー、行ってみるか。
ワイパーで、水が切れないほどの雨。 この雨の中、子供たちを帰すの? こなきゃよかったかなぁ。 全員乗せて帰ってやりたいよー。
校門の横に車をつけて出てくるのを待つ。
班長のコウちゃんが私を見つける。 「お!モックンのおばちゃんがきた!、モックン、車に乗って帰れ!」 「うん!」 あ、いや、みんなと一緒に歩いて帰れって言いに来たんだけど。 「いや、迎えにきてもらったんやから、乗って帰れ!」
他の子は?どう?乗りたい子、乗れるだけ乗る? もじもじする一年坊主。 あんたたちも乗りな。 どう?コウちゃん? 「うん!チビはみんな乗ってけ!」 ごめんよー、にーちゃんたち、がんばれよー。
女の子集団のところにも車を寄せる。 「あと荷台しか空いてないけど、乗る?」 ショータの姉に声をかける。 「ううん!歩いて帰る!」 そか。 「アタシ、乗る!」 2年生のミッちゃんと、マーちゃんが、立候補。 班長のマキちゃんにオッケイをもらって、乗せる。
次々と、迎えの車がやってきた。 ご近所マダムもいる。 女の子をまとめて乗せてる。 でも、やっぱりみんなは乗せられないよね。
それぞれのうちに送って、 兄や、姉は歩いてくるのに、中途半端な助けかただなぁと、大反省。
モックンとお風呂に入りながら、 「今日は、朝から、迎えに行くねって約束してあったから行ったけど、 今度から、集団下校になったら、朝約束してても迎えに行かないからね。 みんなと一緒に帰っておいでね。」 って、新しいお約束。
はぁ。 むつかしいなぁ。
あんまり悪天候だと、あのひどい道のりだし、 そりゃあ、迎えには行ってやりたい。 でも、わたし、お迎えなんか来てもらったことなかったよなぁ。 ヒゲ君が、こんな天気の日は、お迎え行くのがフツーだなんていうからだ。 んー。そか、車で行かなきゃいいんだね。 歩いてお迎えなら、いいんじゃない? 意味ない?
マルが、お昼寝している。
チャンス! 今なら、ビーズ遊びできる!
ミーがビーズを出してきた。 モックンも、遊びに来ていたショータも、一緒にゴムにビーズを通し始める。
何作るのかなぁ。 ………。ただ、通してるだけ? じゃあ、ちょっと、お隣りで作ってみよう。
「おかあちゃん、なにつくるのー?」 「ブレスレットー。」
私の手元に3人の目が集中。
お。 おかーちゃん、たった二種類のビーズをかわりばんこに通してるだけだ。 あらら。それなのに、きれい。
「おかーちゃん、それできたらちょうだい。」 「ボクも!」 「オレも!」 「ダ・メー。これはマルの分〜。」
ええ〜ッ……。 自分の手元を見る。 色も形もさまざまなビーズが通してある。 順番なんか考えてない。 手当たり次第に通しただけ。
「でーきた。」 おかーちゃん一個目完成。 お揃いの指輪も作って、セット。
む。 いいな、アレ。
洗濯物をたたんで帰ってきたら、 3人ともビーズを通し終わっていて、 「むすんでぇ〜!」 とやってきた。
あは。 みんな順番考えて、作り直したのね。 きれいねぇ。 ショータは、金色とミドリと、ハート型。 モックンは、星と、ハートと、ミドリ。 ミーは、お花と、星。
それぞれに、ブレスレットにする。
余計なことしたかな? お手本作ったりして。
満足げにそれぞれが自作のブレスレットを腕にして、遊び始めた。
「おばちゃーん!ぼくの、すんごくかっこいい!」 「うん。かっこいい。金色がきいてるねぇ!」
欲張らないで、シンプルなのが、かっこいいって、 おかーちゃんは思うんだ。
キミたちは、どう思う? おかーちゃんのお手本、かっこよかったかい?
おかーちゃん、いいお手本にならなくちゃな。
新聞屋さんがタダ券をくれたので遊園地に行くことになった。 レー君、サーちゃんの兄妹とレーママの3人も一緒。
モックンと、レー君、 やっと身長が115センチ・オーバーになったので、 初ジェットコースターである。
隣りに乗った、ヒゲ君撮影の写真。
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「ボ、ボク、2度とジェットコースターにはのらへん!」
アカンタレめー!
いつものように保育園に行く。
ただし、今日は、ミーが付き添い。 マルが主役。
毎日、送り迎えについてくるので、先生もマルのことをちゃんと知っている。 「マルちゃーんいらっしゃーい。」 受付で名前を言う前に呼ばれて、 お花の名札をつけてもらって、 こころもち、そりかえってるマル。
ミーの担任の先生が、マルを見つけて声をかけてくれた。 「マルちゃん、きてくれたの〜?」 「ぽく!2さいから!ほいくえんいくのっ!!」 マル〜、ただしくは、「私、来年3歳だから、保育園に行くの!」だってばぁ。
教室に入る。 「お名前を呼びますよー!」 タヌキの指人形のポンちゃんに、名前を呼んでもらう。
「マルちゃーん!」 「ぅあいっ!」 マル、勢いで、手まで挙げてお返事。 「あらーお手てまで挙げて、上手にお返事できましたー!」
先生に褒められたマル、 できの悪いロボットみたいに、 ギ、ギギギギギギギ…とゆっくリ向きを変え、私のほうを見た。 アヒルの口!しかも、ちょっとセンターだけ開いてる。 たはー。最上級の得意面だぁ。
そのあと、折り紙をもらって、 先生手作りのミニーちゃんのメダルを首にかけてもらって、 アヒルの口のままうちに帰った。
始業式を終えて帰ってきたモックンに、 「おかえり」の前に言った言葉が、 「ぽく!2さいから、ほいくえんいくも〜ん!」だった。
そか。 行くのか。 さびしいなぁ〜。
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