馨絵詞〜かおるのえことば
楽しいことも、そうではないことも。

2003年03月20日(木) 転科、するもしないも

戦争、始まりましたね。
ニュースの中継で、バグダッドに空襲警報が鳴り響いた瞬間は戦慄が走りました。
開戦の瞬間を自宅のテレビでお茶飲みながら見られるんですね。
すごいことです。

バグダッド市内にも各国の記者やジャーナリストが決死の滞在をしているわけですが
その中に女性がいるんですね。
すごいことです。

女は戦場に行くな! …とは言いません。
行くなとは言いませんが、行かせちゃいかん…とは少し思うのですよ。

   ◆

さて、日芸には…他の大学もそうなのかな…転科というシステムがあります。
或いは転コース、転部とかね。

1年生の中で成績が特に優秀で、かつ試験に合格した人に認められるものです。
稲葉には転科経験はありませんので、どういうものかは実際よく知りません。
でも苦労の絶えない選択であることは聞いています。

転科するまでのハードルも大変だし
転科したあと、周りの友人達と比べて1年分のハンデを背負うわけですからね。

転科するってことはそれだけやりたいことがあるってことなんですね。
大変だけど素敵なことなんですね。
大学はたったの4年間。
やりたいことがあったら躊躇はしていられないんですね。

もちろん転科しないで続けてる人も素敵ですよ。
やりたいことを見つけてる人はみんなカッコイイ。

   ◆

稲葉のいっこ下ではものい前会長も転科経験者ですね。
文芸学科から放送学科への転科でした。

もうひとつ下の代では、やはり文芸から演劇学科の照明コースに入った子がいます。
昨年の前期の芝居で声をかけたのですが、忙しさでそれどころではなかったようです。
彼女は実際、そうとう頑張ってました。
でも、そうとう楽しそうでした。

今年、写真学科から映画学科の演技コースへ転科した後輩がいます。
みわこ殿っすね。
映画学科演技コースは稲葉の所属しているところ。
それまで部会の後輩だったのが、学科でも後輩になりました。

これで稲葉から4代、べディックに映画学科演技コースがいることになりました。
べつに部会で集まってるとき、学科なんか気にしないんですが、どこか嬉しいのも確か。
へんなの。

他の学科もそうだと思いますが、映画学科は人間関係がとっても重要。
2年実習に始まって卒業制作まで、グループを組んでの作業になります。
このへんも転科生には辛いところですね。
がんばれー。
面白い人たち多いから、先生ふくめて。
がんばれー。

   ◆

稲葉にとって映画学科演技コースは第2志望でした。

日芸入試は放送学科・映画学科演技コース・演劇学科演技コースの3つで挑戦しました。
舞台の演技を特にやりたいと思っていたんです。
だから映画学科よりは演劇学科かなーって。

でもね、演劇学科ね、2次試験でね、落ちちゃったの。
えへ。
舞台に乗せられてね「ダイオキシンを表現してください」って言われたの。
当時、ニュースステーションの所沢ダイオキシン報道が旬だったのね。
頑張ったとは思うんだけどね、落ちちゃったの。
えへ。

稲葉と一緒に舞台に乗せられた受験生のお題は「中国」でした。
1つの舞台の上手半分で「ダイオキシン」が
その下手半分で「中国」が同時に演じられる不思議空間。
2人同時で試験官さん、ちゃんと観てるんですかね。

   ◆

ん? 話が逸れてますね。

で、入学するときには転科を考えていたんですよ。
でもね、しばらくしたら、いえいえ、すぐに…かな
転科しようと思わなくなりました。

とてつもなく楽しかったんです。
映画学科演技コースの友人が、先生が、雰囲気が、授業が。
それまでは演劇しか考えてなかったのに、映画(映像)にもむっくむく興味が湧いてきました。
稲葉はとても単純な性質ですから、観るもの聴くものがどれも面白かったんです。

友人にも恵まれました。
入学式で初顔合わせのその日にみんなでカラオケやさんに行きました。
緊張してたけどすぐに仲良くなれてベラボウに盛り上がったりしました。
その時行った江古田のカラオケ屋さん、今は潰れて南大門市場という焼肉屋さんになっちゃってました。
さみしかったなあ。
学校に行く途中のドトールの隣ですね。

とにかく、演技について話せるお友達っていうのがひたすらに新鮮でした。
高校時代にも良き友人はいましたが、演技の話はできませんよ。

演劇学科に入っていたら入っていたで、やっぱり楽しかったんでしょうけど
今は映画学科演技コースに合格できて、本当に良かったと思っています。


転科する人もしない人も
やりたいことを良い人たちと良い環境でやれるってのは最高ですね。

稲葉、日本大学芸術学部 映画学科演技コース、まもなく卒業です。


 < 過去  もくじ  未来 >


稲葉 馨

My追加