馨絵詞〜かおるのえことば
楽しいことも、そうではないことも。

2003年03月16日(日) 観劇の帰り道

3月は9月と並んで、劇団の公演が盛んとなる月。
稲葉も今月、既に5本のお芝居を観ています。
それとは別に1つ出演もしていました。

この土曜日曜で3本。
怒涛の観劇ラッシュです。
楽しいのは楽しいんですが財布は笑っていません。
くう。

   ◆

今日は昼間に劇団MCRさんの『小鹿とピストル』を
夜に劇団『彩−sai−』さんの『思ひの色にゆらめいて』を観てきました。

MCRさんは3年前、シアターグリーンフェスティバルという演劇祭で同じブロックで闘いあったことがあります。
このときの稲葉は『広島に原爆を落とす日』のアドルフ・ヒトラー役でした。
稲葉のいた劇団Pl.は参加25劇団中9位だったのですが、MCRさんはどうだったのでしょうか。

そうそう、べディックの20世紀殿が所属している劇団ミルク寺さんが、来月にこのフェスティバルに参加されますね。

MCRは練られた会話と計算されたテンポを武器にコメディー路線を走ります。
今回も笑わせていただきました。
セットがとても鮮やかで見事でした。
話の本筋とは離れますが、場面転換の際のセットチェンジまで見入ってしまいました。

   ◆

『彩−sai−』さんは今回が第1回公演。
文化部連盟の人たちが中心となって旗揚げされた劇団です。
稲葉が伺った回は千秋楽でした。
立ち見が出るほどの超々満員でした。
小劇場があれほど埋まったの、見たことありません。
普段は後ろの方の端の方の席に好んで座る稲葉ですが、今日はじめて桟敷席に座りました。
舞台のまん前。
ちょっと恥ずかしい。

他の回の客入り状況は見ていないので何ともいえませんが
でも旗揚げでこれだけのお客さんが来るってすごい。
みんなちゃんと営業したんですね。

昼のMCRさんとは全てが対照的なお芝居でした。
MCRさんがからりとしたコメディーであったのに対し、こちらは少しどろどろした世界。
でも会話はとても丁寧に書かれていて、見やすいお芝居になっていました。
衣装もセットも手を抜いてなくて良い仕事してました。

   ◆

昨年の3月もやはり観劇ラッシュでした。
昨年のこの時期に見たお芝居はいずれも、稲葉の同輩が関わっているお芝居でした。
学科の友人だったり、文化部連盟内の友人だったり。

今年は各劇団の知人はほとんどが後輩になりました。
同輩が頑張ってる芝居もありましたが日芸とは何の関わりも無い劇団です。
こんなところからも、ひとつ上になったこと、卒業するということを実感します。

同輩が頑張っているのを観ると負けられないと発奮します。
もちろん後輩のを観ても発奮するわけですが、それに羨ましいって感情が加わります。
もちろん稲葉は稲葉でお芝居やってるわけですが、それでもどこか羨ましい。
どんなに楽しいお芝居であったとしても、終わってから劇場の賑わいを背中にして歩くとき、ちょっと切ない。
んー、なんなんでしょう。

MCRさんは明日、千秋楽を迎えます。
『彩−sai−』さんは本日、全日程を終了されました。
今ごろは美味しいお酒を飲みながら、次回作について話し合っているんでしょうね。

いや、やっぱり羨ましい。


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稲葉 馨

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