道標≪過去を見つめてあさっての方向へ≫


2004年06月05日(土) ババの祈り



うちの父方の祖父は、笑い話になるくらいの
音痴です。ジャイアン・リサイタル級。
音痴がうつるのを心配した家人によって、姉と私は
小学校からお決まりのピアノ教室に通うことになりました。
真ん中の兄は、私たちのレッスンの間、母と一緒に
練習室で待っているわけですが、折角だからと
兄も含めて兄弟三人、
同じ先生にピアノを教わったのでした。

その先生が我が家に遊びに来ました。
実に13,4年振りの再会です。先生、変わってねー。
ノンストップの機関銃トークに花が咲き、
ちょっとだけ、と、うちの調律無関係、ラの音が
どうひいきめに聞いても狂ってるピアノで
『乙女の祈り』『エリーゼのために』を

「乙女、じゃなくて、ババの祈りね」

などと笑いながらすらすらと弾いてくださいました。



先生は最近お引越しをされたというので、おうちまでの
簡単な地図を手帳に書いて教えて下さったのですが、
その字を見て、しみじみと思い出したのです。

不真面目で自堕落な今の私がそうであるように、
過去の私もまたレッスン嫌いのイケテない生徒でした。
バイエルやブリュグミュラーに書かれた
先生の指導の言葉の数々…!
地図に書き込まれた先生の字で当時のアホな私の姿が
鮮明に思い出され、恥ずかしさで死にたくなる。あわわ。

先生のお宅で学んだのは、ピアノだけでなく、
待っている間に貪るように読んだ、息子さんたち
所蔵の週間少年ジャンプや科学雑誌から得たものの方が
むしろ多かったような気がします。

『亡霊学級』はトラウマになりましたがね。

たまにはピアノも弾いてみようと思いました。


金田こけもも |MAILHomePage