キャンバスに向かう時間塗り重ねる時間に厚みを感じたことがあった。それはひたすら奥へ前へと出っ張り引っ込む。わたしの頭の中で時計の針はぐるぐる回り、書き手との時間の共存を求めたがった。長い時間を感じた。分厚い本のような。分厚い本の表紙がキャンバスでそれが空洞でひたすら覗きこむ感覚だった。