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2010年03月20日(土) |
People In The Box@渋谷AX |
『Sky Mouth』Release One-man Tour@渋谷AX 開場:17:00 開演:18:00
・セットリスト 生物学 天使の胃袋 水曜日/密室 見えない警察のための 月曜日/無菌室 火曜日/空室 6月の空を照らす 犬猫芝居 木曜日/寝室 She Hates December ブリキの夜明け 土曜日/待合室 サイレン はじまりの国 金曜日/集中治療室(途中で「一度だけ」を挟む) ペーパートリップ 日曜日/浴室 アンコール1 失業クイーン 冷血と作法 アンコール2 新曲 完璧な庭 ヨーロッパ
ワンマンは初めて見ました。 2009年のロックインジャパンフェスで見たんだけどその時はあまり嵌れなくて、 最近CDを聴いてすごく好きになった。 バンドにすごく独特の雰囲気がある(うまく言えないな)と思うので、 イベントよりもワンマンの方が世界に入り込めていいなぁ。 あとは変拍子とか、複雑な構成の曲も多いので、 CDを聴いて曲を覚えてライブを見た方が、私は楽しめた。
メンバーが出てきて、ボーカルのハタノさんの朗読から始まり。 「昔々あるところに、一人の女の子がおりました」から始まる短いお話。 終わると「ありがとう」と言って曲へ。
最初の数曲は見たことのないバンドの生演奏に圧倒されあんまり覚えてない。 4曲目の月曜日/無菌室位からやっと落ち着いてきた。 ゆったりした曲で、とても好きです。 ギターの音がきれい。 歌いながら色んな音を出していて、すごいと思った。 手元も全く見ずに、何でもないように弾くので本当にそこから出ている音なのかと思ってしまう。 フェスの時も、ギターの音がいいなって思ったんだよね。 「君の好きな歌を歌う 歌を歌っている」 っていう歌詞にぐっと来た。 次の火曜日/空室の最後の方の音の盛り上がりもすごかった。 この音をスリーピースで出すなんてなんてバンドなのよ。 ステージは轟音なのに、お客さんはほとんど動かない。 なんか音に飲まれるんだよね。気持ちがいい。
MCはどこで挟んだのか忘れちゃったけど最初はハタノさんが 来てくれてありがとうというようなことを言い。 「みんな物好きだよね」ってちょっと笑いながら。 今日は嫌って言う程やろうと思うので、とか言ってたのかな。 とにかく「沢山演奏します」ってことを言っていた。
犬猫芝居 好きな曲なので聴けて嬉しい。ゆらゆらしながら聴いた。 CDで、初めて歌詞を読んで衝撃を受けた。 なんかエロティックというか耽美と言うか、なんと言うか。
木曜日/寝室 曲が始まると、上から大きな手術室のライトみたいな照明。 円形で、光源が丸く6つ、真ん中にひとつある。 曲調はドヨーンとしているのに照明はギラギラしていて変な雰囲気。 その妙なのがまたいいの。詞も、夢の中みたいにシュールだし。 ベースの、ネックをスライドさせて出す音がいい。 前より曲が好きになった。
She hates December イントロで歓声が。やっぱり人気の曲なんだ。 バンドも、すごく一生懸命演奏しているのが伝わってきた。 最後の方の、歌と楽器の盛り上がりがすごく良かったです。 CDとちょっと印象が変わった。
このへんでまたMC 「なんか…かなり楽しくなってきたぞ…」って小さな声で。 ハタノさんて喋り声もすごく素敵。 丁寧で柔らかくて深くて。何とも言えない。 あんまり囁くように喋らないでよどきどきしちゃうから。 えーと、やっぱりもっと喋っていて。って言う気持ち。 言葉が全部誠実に響くみたい。 「どんどんいきます」と言って次の曲へ。
土曜日 / 待合室 こういう静かな曲も好き。 メロディと歌声と楽器の音と、すごく心地良い。 サイレン この曲もすごく好き。ライブで聴けたらいいなぁと思ってた。 ハタノさんの声って細いので、高音で思い切り張るようなのより、 こういうちょっと低くて(それでも高いけど)静かなメロディの方が聴いていて心地良い。 本当に気持ちよかった。
この辺でまたMC ここでだったかな、大吾さんが 「現代人は癒しを求めています…究極の癒し福井健太で…MC」 でベースの福井さんのMC、ツアーの話。 「移動のフェーリーが孤独で辛かった、フェリーでの暇つぶし大募集」 「飛行機で移動したとき、荷物検査で引っかかったんだけど、 ベースのネックの反りを直す金属の棒が入ってたのね、 それがこう、長い棒で、取っ手が付いてるの。」 波多野「うまい具合にこう、ね。完全に凶器以外の何物でもない(笑)」 「そうそう、俺もうまく説明出来なくてさ。10分くらいかかっちゃって」 波多野「(検査の人は)最後まで腑に落ちてなかったよね」
ここからの流れが良かった。勢いがあって。 金曜日のときはハタノさんがにこにこ笑って演奏していて楽しそうなのが伝わってきた。 途中でなんと別の曲を挟むというすごい構成。 私はまだ曲名と曲があまり一致してないのでえ?これ違う曲だよね?とびっくり、 でもバンドの音で演奏される一度だけもすごく良かった。 一度だけが終わるとバッとハタノさんが手を挙げ、 曲が止まって照明も落ちて真っ暗に。 この静寂がすごかった、お客も微動だにしていなかった。 そしてまた金曜日の演奏に戻って終わりました。 これ、もう一回聴きたいな。 最後は日曜日/浴室でおわり。
アンコール ハタノさんのMC 「感謝以外の言葉が見つかりません、ありがとう」 「…本当に、変な人たち」ちょっと笑ってた。 「みんなあれでしょ…ふふふ、変わってるとか、言われるでしょ。 でも…ピープルインザボックスは、君たちを裏切らないから。絶対」 すごく言葉を選んで話しているのが伝わってきて、 お客さんと真摯に向き合っているんだなぁと嬉しくなった。 ほんとうに、いい声だなぁ。 真っ暗いところに小さく光る言葉が落ちて、じんわり滲みるみたいな。 そういう、へたくそな詩みたいな言葉で表したくなるような、そんな声でした。 大吾さんが、お客にかけ声?をやらせたのってここかな。 ロッキンで見た時も、バンドの雰囲気と全然違う素っ頓狂な人だなーと思っていたんだけど、 今日も益々素っ頓狂でした。 ドラム叩いてるとめちゃめちゃ格好良いのに。 「去年のクアトロで800人入って驚いたけど、今日はなんと1500人! 3、4年前なんて10人いれば、まぁいい方だったからね。」 って言っていました。
アンコールではとにかく最後のヨーロッパが凄かった。 最後に語り?詞の朗読?部分があるんだけど、そこから後奏の盛り上がりがすごい。 詞がね、本当に素敵で。 CDを聴きながらイメージを膨らませるのがとても楽しかったんだけど、 ライブでもイメージと言うか雰囲気と言うか、 音と言葉と感情と色々な波がドワァァァ!と押し寄せてきて、 眉間にしわ寄せながら、泣きそうになりながら、もう死ぬ、とか思いながら聴いていました。 あー、凄かった。 すごくいいライブでした。 またすぐにでも見たい。 本当に行って良かったです。
会場BGMをハタノさんのブログより転載 (札幌〜名古屋) 1,Strings Quartet No.2/Darius Milhaud 2,Palles Popsong/Kettel 3,lamarmellata - carillon/Opus Avantra 4,Touch My Body/Mariah Carey 5,Who Am I/Nina Simone 6,Roygvbiv/Boards Of Canada 7,Azul/Natalia Lafourcade 8,Now That My House Has Burned Down, I Have a Beautiful View of the Moon/A Triggering Myth 9,Mecklenburg/Audrey 10,For The Record/Mariah Carey 11,Violets For Your Furs/Billie Holiday
(東京) Nina Simone『At Carnegie Hall』 Nina Simone『And Piano』
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