「生きていくのに大切なこと」こころの日記
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2018年06月26日(火) |
心のファシリテイターとして育つ会6月号 |
今を生きる
先日ラジオで、生き物の中で人間だけが、未来のことを思い浮かべたり考えたりすることができると話しているのを聞きました。
なるほどー。確かに最近飼い始めた子猫のモモ。過去のことはプラスの刺激やマイナスの刺激によって、人間と同じように猫の脳にもインプットされるようだけど、モモが10分後や一時間後のこと、ましてや明日のことを考えて生きているとはとうてい思えません。
一方人間は、過去のことはもちろん、未来の、うんと先のことまで想定することが出来ます。それだけでなく、病気を治癒する薬を発明し、テクノロジーを発展させ、過疎地にはビルを建て経済を発展させ、ロケットを作っては宇宙へ飛び、私達の脳は、良くても悪くても、地球全体を変える能力さえ持っていそうではないですか。
しかし、この脳のおかげで人間は時々、未来よりももっと大切な、"今" という瞬間から離れてしまうことがありますよね。その理由の多くは、過去にやり残したことに対する後悔や解き放たれなかった怒りや悲しみ、未来の場合は将来に対する心配や憂いと、ネガティブなものが殆どでしょう。ネガティブな感情が溜まっていれば溜まっているほど、私達は過去から離れられず未来を憂い続ける不安な人生を送ることになってしまうのでしょう。
毎日不安や悲しみに埋もれた人生はつまらないですよね。もっと注意したいのは、不安や悲しみを心の奥に押し込めて、そんな自分に気づかないままなんとなく社会に合わせて生きている人々がたくさんいるということです。もし、これを読んでくださっているあなたがそうかもしれないと感じているのなら、そんなご自身から一日も早く開放されますように。
過去や未来に対するネガティブな感情から開放され、今に焦点を向けて生きられるようになると、人生はもっと自分のものだと実感し毎日がワクワクの中で経過します。
方法はシンプル。呼吸を意識するところから始められます。
呼吸は吸う息と吐く息でなりたっていますよね。吸う息は、私達の身体、脳を覚醒させる交感神経を、その逆に、吐く息は私達の心や脳、体の働きを鎮めさせる副交感神経が関係しています。なんとなく落ち着かない時や何か困ったことや心配事があり不安を感じている時は、吐く息に意識を向けてみるといいですよ。副交感神経がより働いてくれるとき、私達の心は安定し、精神を落ち着かせてくれます。
ここで少し、ご自分の呼吸に意識を向けてみませんか? 意図的に早めたり遅くしたりしないで、ごく自然な息をしながら、ご自身の普段の呼吸を観察してみて下さい。よーく観察してみると、普段の呼吸が胸式なのか腹式なのかもわかると面白いですよ(大抵の場合、私達は胸式呼吸をしています。それがいいとか悪いとかは今はありません。そうなのか、そんな呼吸なんだと思うだけです^^)
しばらくしたら、吐く息を、吸う息より少し長めにしてみてもらえませんか? どうしたらいいのかわからない、又はうまく出来出来ないという場合は、息を吐くときに腹筋を使って、お腹を引っ込めるようにして吐いていくと、より楽に、息を引き伸ばすことが出来ます。全部履ききって息を吸う時が来たら、お腹の力をすーっと抜いてあげます。そうすると、呼気が自然に、空っぽになった胸やお腹を満たす分だけ体の中に入ってきますよ。よかったら、ちょっとやってみて下さい。難しかったら、吸う息のことは忘れて吐く息だけに意識を向けてやってみてください。
この呼吸法が、<今を生きること>と何の関係があるのかという疑問が湧いてきましたか? このように呼吸を意識しているとき、私達の全意識は呼吸に意識を向けている間、ほんの少しの時間ですが、気持ちは無の状態になり、意識はすべて呼吸をしている自分の方に向いていますよね。過去や未来のことを考えている時間がないのです。加えて、この呼吸法は、前述したように自律神経の働きを整える効果もあるので、心身ともに休まり一石二鳥です。
つまり、私達を現実から引き離すネガティブな感情に埋もれている自分に気づいたら、この呼吸法をやってみるといいということなのでした。
<集中力を高める>
ここから先の文章では、集中力を養う練習が出来ます。
上の呼吸(吐く息を吸う息より長くする)に慣れてきたら、意識を指先に移してみて下さい。 まず、視線を指先に向け、そのあと指先を使う動きをしてみて下さい。例えば、パソコンのキーを打つとか、ノートや鉛筆を持つとかいう、小さな動きです。
パソコンのキーを打っている指先をひたすら見て、その指先の感覚を感じ取って下さい。
ちょっと変ですが、脳が感じ取ったこの動きを文章にすると 「指がキーボードに触れた」の一言。
単純な一言ですが、実際にこの動きについて考えるのではなく、感じとろうとする人はあまりいないと思いますから、やってみるだけでも面白いですよ。
どうですか? 指先の感覚を感じ取りましたか?? それとも何も感じなかった?
何も感じなくてもいいんです。どんなことでも、そのものを知るために実際に取り組んでみることに意義があるでしょう?そうしたらそれは、誰かの意見ではなくてあなた自身の意見になるのですから。
話を戻して、ずっと前にどこかで書いたのですが、脳細胞の三分の一の神経が両手の動きのためにあるのですよね。私達が指先の動きを自分の感覚で掴み取るとき、私達の全神経はその指先に向かっていて、それを感じ取っている、という状況でどれだけの脳細胞が動いているんだろう、と考えるとワクワクしてきます。ピアノを引いたり絵を書いたりして指先を使う作業を続けることは認知症予防や記憶力の工場になることは今や誰もが知ることですよね。
指先を感じ取る為の集中力が途切れてきたら、意識をもう一度呼吸に戻してみるんです。そして、呼吸が整ったら、視線と意識を指先へ。単純な作業ですが、何度もやってみているうちにその感覚を体の内側から感じられるようになってくるから、本当におもしろいですよ。脳も活性化されるので言うことなしです。
このように、私達人間は、憂いや心配事を抱えやすい生き物ではありますが、意識を意図的に<今>に向けることができる、素晴らしい生き物でもあるのですよね。この特別な技術を利用して、毎日<今>を生きたいものです。ぜひ、そうしましょう!
お知らせ: 1.心のファシリテイターとして育つ会では、大人も子どもも心育てをし、なりたい自分になる方法を主催人Mamoの経験に基づいて紹介しています。
2.指先の感覚を利用した、ネガティブな意識の解き放ち方、アファメーションテクニック(肯定のイメージの取り込み)をお知りになりたい方は連絡をお待ちしています。
今月もお読みくださってありがとうございました。
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