人は忘れる生き物なんだね
だから生きていけるんだ
そう、母は言いました。

そうかもしれない
でもそうじゃない

今でも思い出すたびに痛むあの時の悲しみ
何も出来なかったと嘆いてそうではなかったでしょうと諭された自分
自分の悲しみを紛らわす為に無神経にじゃれついて
拒絶されてその罪を知った自分


考える余裕などなかった子ども
知らずに周りを傷つけていた
知らないことで救っていた？
逃避することさえ知らず
ただあるがままに受け止めていた

忘れられるはずなんてない
忘れたくもない

そうやって、生きていかなければいけない事もある。
そうやって生きていきたいんだと思う事がある。