2005年10月19日(水) |
主要人物はあくまで主要人物でしかなく、主役に立つようなことがあってはその集団――ひいては世界における摂理に背くことになる |
裏ゼミの話。 要するに、俺はモグリなのよ。 だから、例えばゼミで何をやるかという会議では決して発案も反論もしない。 出された意見が無意味だったり、改善できるようであれば、口を挟むけどね。 ただ、彼らの決定には従うが、許容できなければ脱ゼミすればイイだけの話。
毎週、担当者を決めて新聞などから時事問題などを持参し、議論する時間がある。 個人的にはものすごく好きな分野なんだけど、場が悪いわ‥‥。 裏ゼミは基本的に英語で進行されているワケだが、この時間はその例にもれない。 取り上げる題材を英語で説明し、投げかける質問も対応する発言も英語が原則だ。 ――と言っても英語以外を禁じるワケでは無いので、日本語での発言は許される。 日本語の単語を意味する英単語や、どの文法を使えばイイのかが分からない場合。 にも拘らず、聞かれてから、発言するなどの反応まで時間がかかりすぎなんだよ。
すっごい‥‥時間の無駄‥‥。
ナンかしらリアクションを起こしてくれなければ、その考えも疑問も分からない。 英語圏で暮らす人々は即応即答を求めるぞって、何度も言われてんのにね。 何人かは日本を出たこともあるから、それを経験的にも知っているはずなのにね。 全員が――ってワケじゃないけど、終始ヘラヘラしてるヤツとか見ててヤだなぁ。 日本人を指して《3S》って言われるけど、その筆頭みたいなんだもん。 まぁ‥‥特に誰が――とかは言わないけどさ‥‥。 あぁ、あと咄嗟に辞書を引くヤツね。 ナンでもイイから反応を求められてんのに、目の前で調べ物されるとイラつくわ。 そンなもん自分1人でいるときにしてくれ、でなけりゃ何を調べてるかを共有しろ。 こっちゃ意思疎通を図ってんだ、お前の知識拡大を観察するために話してんじゃない。
‥‥と、主張だけしてみる。 モグリだからな‥‥裏ゼミ改革なんか主導してたまるか。
まぁ、それはそれとして、だ。 この、時事やらナンやらの問題を持ち寄る担当の順番が、ついに俺に回ってきた。 ‥‥‥‥ナンで俺が!? モグリなのにっ。 この担当の役割は、ある意味、その議論の時間における主役だ。 こういう問題がある、こういう原因が考えられる、改善策はあるか―― それを投げかけ、その議論の場を取りまとめる役だ。 その役を負うってことは、その学生の成長を図りやすい。 その機会を、俺に使うってのか!? ゼミってのは、ゼミ生の成長を期して行なわれる講義。 モグリでしかない俺に回ってこられちゃ、ゼミ生の立場がなくなりゃしないかね?
うーん‥‥。 まぁ、いーや。 彼らの決定には逆らわないんでね。 だってほら、モグリだからv
ただなぁ‥‥あまり面白い意見を期待できないんだよなぁ‥‥。 《後見》って日本語を知らん程度の知識量なんだもん、そらァがっかりもするわ。 英語が原則でも、日本語を禁じちゃいない――にも拘らず、 《こう思うけど、英語でどう言ったらいいんですか?》くらい聞いてみせろ。 そういう発言すらほとんど聞こえないから、ゼミ全体のやる気とか気合とかを感じられないのよ。
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