*ハナビヨリ*住宅ローン返済日記
もくじきのうあした


2003年12月18日(木) ♯1☆雨と涙

太陽が消え空が黒くなり
遠くから雨の匂いがしてきた。

ぽつぽつぽつ…。

朝から張り切って干したであろう白いシーツに
染みが滲みはじめた。

少し丸顔の可愛らしい奥さんが
慌てた様子で部屋から飛び出してきた。
赤ちゃんの泣き声が漏れ聞こえる。

突然の雨は順調に足並みを揃え
丸顔の奥さんが白いシーツを取り込む頃には
ずっしりと重みを加えてしまっていた。

ぼくはその様子を
大きな樫の木の下から眺めていた。

懐かしいその丸顔。
初めて健康的なその頬にふれた瞬間を
今でもよく覚えている。

君の信頼を勝ち取るために
ぼくは多くの時間を費やした。
ゆっくりゆっくりと
太陽が白いシーツを乾かすのに
今日という一日を費やしたように。

なのにその信頼が
あんな些細なことで崩壊するなんて。
まさに青天の霹靂。
乾いた白いシーツが
こんなに早くずぶ濡れになるのと同じよう。

今、ぼくはこっそりと
君の幸せを見守ることしか許されない。
苦しくて切なくて
溢れ出てくるのは涙ばかり。

それでも
もう二度と君の信頼を勝ち得なくても
大きな樫の木の下から
君の幸せを祈っているよ。

大切なものは
育てにくく壊れやすいのだと
自分自身に言い聞かせながらね。





↑スイマセン、悪のりしました(笑)

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