今日は西京大学日本語科の演劇発表会を見に行ってきた。 大学は4号線のキルムという場所にある。 初めて降りる駅だ。
「あらあら、木村さんたら勝手に入っちゃいましたよ。 どうなっちゃうんでしょうねえ」と 「ぶらり途中下車の旅」のナレーションを 入れたくなるくらいソワソワする。 だって右を見ても左を見ても、見たことない景色なんだもの。
そこで、お誘いをしてくださった日本語の先生と合流する。 この方は私が初めて日本に一時帰国したとき 隣の席になって、関西空港で羽田行きの国内線を 待つ間の5時間一緒に過ごしたのがきっかけで 今も連絡を取り合うような関係である。 しかし、会うのは二年ぶり。 実は空港で初めて会ってそれ以来メールだけでしか お話していなかったのだ。
お互いの近況報告を大学の近くまで行く マウルバス(村バス)の中で話し、久々の再会を喜ぶ。
それにしても、西京大学坂多すぎ。 でも大学から見る景色があまりにもキレイだったので デジカメで一枚。
お芝居は大学の劇場で行われた。 内容は日本人女性と韓国人男性の日韓恋愛ものだったが 非常に面白かった。 全部説明すると長くなるので省くけど(笑)
青年の父は反日感情が強く二人の結婚を大反対。 しかしある日夢の中で、父親の父親(ややこしい)が 出てきて語りだすわけ。
昔韓国と日本が戦っていた時に日本の将軍が 韓国の将軍に命を助けられ 別れ際「そのお礼が今はできないけど、必ず後世で」という 手紙(巻き物)を韓国の将軍に渡し それが先祖代々受け継げられてきたんだけど 書いてある意味がなんのことやらさっぱり。
だけど、彼女の名前を聞いてビックリ。 巻き物を渡した日本の将軍と同じ名字ではありませんか。
「おお、これはご先祖さまが結んでくれた縁なのだ。 お前たちは結ばれる運命にあったんだよ」といきなり父大賛成(笑) めでたしめてだしハッピーエンド。
始めのうちは、日本語の発音が気になっちゃって気になっちゃって しかたなかったんだけど (なんていうか「ユタばかにしなーいでよ」的?) 生徒さん達の一生懸命で愛らしい演技に すっかり引き込まれてしまいました。
逆に考えたら、一時間近くの芝居 自分韓国語で演じられるかと言ったらできんしな。絶対。 久々にいいもの観ちゃったよ。
私も高校生の時、何をとち狂ってだか コントグループ作ってライブハウスで芝居やったり オーディション受けたことあるんだよ。 確か「スイカだ塩かけろ」ってタイトルだったなあ。 忘れもしない池袋のサンシャイン広場。 さんざん滑った上に大失敗のコントに 「最年少だから」というのも通用せず 審査員のピーターバラカンさんに 遠回しに「てめえら子供だからって甘い点つけねえぞ」と 怒られたこともありましたっけ。 だからかしら、CBSドキュメント見るたび胸が痛むのは。
長くなっちゃったけど、本当に芝居って大変よ。 コメディアンになるのは辞めて大正解だったわ。
さて、楽しい時間はあっという間に過ぎて 先生と美味しいおうどんを食す。 あまり美味しかったので、メモりました。 「みだれ」といううどん屋さんです。スープが最高です。 チェーン店もあるらしいので韓国在住の人は行きなさい。 お寿司セットがおすすめv
その後コーヒーショップに席を移し色々話す。 さっきの演劇はどうやら実話を元にしてるそうで 「縁」と「運命」に関して二人でしみじみ話す。
先生は「私は偶然ってないと思うの。 全てそういう運命がきまっているんじゃないかしら。 あの時飛行機で隣り合わせになったのも偶然じゃなくて 会うべきして会ったんだと思うわ」
非常に深いお話でした。
改めて自分の記憶の糸をたぐいよせてみた。 ネットで仕事を見つけ就職が決まって 色々な人と出会って、それが今の仕事にもつながっている。
すべてタイミングよく事が進んでいるのは 偶然ではなく、もうずっとずっと前から 決まっていた運命なのかもしれない。
そんな話をしていたら、あっという間に11時。 別れを惜しみ、再び会う約束をして別れる。 充実したいい日でした。先生ありがとう。
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