「くれ」と言う顔。 なんかふーの実のお父さんのぴょんとうちゃんに似ている。 ふーの狙っているのはにんじんだったり、セロリだったり。 台所でふーの好きなものを料理はじめると鼻がぴくぴく動く。 くいっと柵の間に鼻を押し付ける。 わたしはそんなふーの熱い視線を無視する。 かたかたと柵を揺らしても無視。 だって反応するとふーががたがたすれば何かしてもらえると思ってしまうから。
今日は帰りが遅くなったのでサークルから出せなかった。 ふーはちょっとだけかたかた柵を揺らした。 わたしは無視をする。 でも心の中ではごめんと謝った。 でも、明日も遅いんだよ… 我慢してね。 明日の朝は早起きするから。
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