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Sail ho!
Tohko HAYAMA
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Sail ho!:映画「マスター&コマンダー」と海洋冒険小説の海外情報日記
現在のコンテナ貨物船は快速帆船より遅い

アメリカの海洋関係のサイトでちょっと面白い記事を読みました。

Modern cargo ships slow to the speed of the sailing clippers
http://www.guardian.co.uk/environment/2010/jul/25/slow-ships-cut-greenhouse-emissions
最近の貨物船は、快速帆船時代より遅い。

スーパーコンテナ船と呼ばれる現代の貨物船は、昨今の排出ガス規制と原油高から、効率的航行には船足を落とす必要がある。
アメリカ〜中国間、オーストラリア〜ヨーロッパ間の貨物船航行日数は、風だよりの快速帆船カティサーク号の時代より遅くなっているという。

スーパーコンテナ船の効率的航行速度は12ノット、これで通常航行(20-25ノット)と比べると20%の燃料費節減と9%のCO2削減が出来るのだそうな。
これに対してカティサーク時代の快速帆船は平均14-17ノットで航行していた(最高速度は22ノット)ため、現在は風向きに左右されないにもかかわらず、帆船時代より貨物輸送に時間がかかっている、ということです。
なんだか「びっくり!」な話ですが、

でもそれなら、CO2削減のためにいっそのこと帆船に戻しては?
とも思わないでもないですが、帆船にはあの量の貨物を積むことはできないので、輸送効率化はできませんね。

記事の最後の部分は英国のCO2削減策について、船体に特殊塗装をほどこし水の抵抗を減ずる、「スカイスル(skysail)」という名称の装置で圧縮空気を泡状に送り出して推進力を高める、などの工夫があるようです。


2012年09月23日(日)