横浜帆船模型展に行ってきました。こちらの模型展は、毎年何らかの趣向がこらされていて、とても面白い。今年のテーマは、「漁業用帆船の魅力」でした。北欧、北海、地中海、それぞれの海の特性にあわせた帆走漁船たち。ノルウェーの漁船。船首の網カゴに本物の干しエビが。これは日本産でしょうか?そう言えばノルウェーのベルゲンの朝市に行くと日本で言う桜エビのようなものを大鍋でゆでてザルにあげて売ってて、「あぁこれ日本で言うところの釜揚げね」と思う。日本の漁港でもよくある光景なので、日本人観光客はその場で釜揚げエビ(?)買い殻を剥いて喜んで食べちゃうんですけど、美味だったことを思い出します。英国コーンウォールのセント・アイブスの漁船と灯台。セント・アイブスはイギリス海峡側ではなく、アイリッシュ海側の港です。ポルトガルの漁船、たとえば霞ヶ浦の帆引き舟のように、この独特な帆走にも実用的な意味があるのでしょうね。欧米諸国の帆船模型は多種多様で、じつのところデジカメに「メモリがありません」と言われるまでいろいろ写真は撮ったのですが、すべてをご紹介できませんので、ここは200年前の英国海洋小説を中心とするサイトということで、その関連のちょっと珍しい模型を。1803年の武装ランチ。戦列艦などに搭載される大型ボートですが、単独で航海も、砲を搭載すればこのような武装も可能。ランチを利用した奇襲とか、ホーンブロワーもボライソーも大好き(笑)ですよね。実際に見るのは初めてだったので、勉強になりました。ユニコーン号(1790年建造のフリゲート艦)この艦は何度も拝見していますし、同時代と言えばベローナ号もパンドラ号も展示されていたのに、何故これだけ?と思われるでしょうが、すみません。私この艦「舷弧が綺麗で好き」なので、ユニコーン号です。ひいきしてすみません。最後に初代大和。初代の大和は明治20年建造、純国産の木造帆走軍艦だったそうです。この事実も初めて知りました。建造物については、建築や土木より造船の方が早い時代に(お雇い外国人の手を離れ)純国産が可能となっていた、という話は聞いてはいましたが、実物(模型ですが)を拝見したのは初めてでしたので、これがそれかと思いました。実はこの船、第一線を退いた後も測量艦となり、昭和25年まえでながらえたそうです。帆船ですが船首部分が蒸気船のような形状、このあたり造船学的には何か意味があるのでしょうけれども、知識のない者には、ただ面白いと感じる次第。