HOME ≪ 前日へ 航海日誌一覧 最新の日誌 翌日へ ≫

Ship


Sail ho!
Tohko HAYAMA
ご連絡は下記へ
郵便船

  



Sail ho!:映画「マスター&コマンダー」と海洋冒険小説の海外情報日記
ロシュフォールの復元船

Hermione号は英国海軍にとっては悪名高い叛乱船(※注)の名前ですが、フランス海軍にとっては記念すべき艦の名前です。

フランス艦Hermione号は、1778年にフランスのロシュフォールで建造された、12ポンド砲搭載の小型フリゲート艦で、ラ・ファイエット侯爵率いる義勇軍とともにアメリカ独立戦争に参戦し活躍しました。
このHermione号の復元船が現在、ビスケー湾に面したフランスのロシュフォールで建造中です。
建造中の艦を紹介するYou Tube映像が英語サイトに紹介されていました。
が、この映像、フランスのものなので、字幕や解説はフランス語です。
私の仏語はカタコトですので、解説を求めないでくださいませ。
でも「砲列甲板ってフランスではこう言うんだ」、とか仏語の勉強になりますよ。

French Frigate Hermione
http://www.youtube.com/watch?v=tdNwZwkxk8E&feature=youtu.be

戦隊構造の木組みがとてもよくわかるので、模型を作られる方には面白いでは?
特筆すべきは船底部です。
進水してしまうとここには海水が溜まりますから、私、木造船の船底を見るのは、これが生まれて初めてでしたよ。


※注)イギリス海軍のH.M.S.Hermioneは1780年にイングランド・ブリストルで建造された32門艦、1792年(スピッドヘッドとノアの叛乱の年)に西インド諸島で叛乱が起き、スペイン領の港にてスペイン側に引き渡された。
これを奪還したのが、サプライズ号(当時の艦長はエドワード・ハミルトン)でこのいきさつはパトリック・オブライアンのシリーズでは原作3巻(上)6章に触れられている。
この叛乱のいきさつはダドリ・ポープの「TheBlack Ship(未訳)」に詳しく、ポープはまたこの奪還作戦をもとにした海洋小説をラミジ・シリーズで書いている。


2012年04月22日(日)