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Sail ho!
Tohko HAYAMA
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Sail ho!:映画「マスター&コマンダー」と海洋冒険小説の海外情報日記
ビクトリー号の移管問題

昨年1月16日の日記でご紹介したビクトリー号の維持管理予算が緊縮財政中の英政府の負担になっている問題、「ビクトリー号は海軍博物館に移管し、今後維持管理費は防衛省予算ではなく基金から支出されるが、海軍は海軍博物館との合意に基づいて、今後もビクトリー号の指揮権を有するため、ビクトリー号は最古の現役艦(就役艦)としての地位は保ちつづける」という解決になりそうな模様です。

HMS Victory 'gifted to navy museum'
http://www.defencemanagement.com/news_story.asp?id=19034

私はイギリス人ではないので、例のイギリスの誇りや伝統うんぬんといった心情にはとらわれない、あくまで外部第三者的な立場で見れば、これは最善の解決策かなと思います。
基金から維持管理費を支出というのは、カティサーク号などと同じ形でしょう。
イギリス人はあまり認めたくないでしょうけれど、やはりビクトリー号は象徴的就役艦であっても実際のところは国宝文化財である事実は認めざるをえないのではないかと…でもたぶんそれを認めてしまったらイギリス人がイギリス人ではなくなってしまうのだろう、というあたりも何となく推察はできますが。
でも海軍が指揮権を持ち続けるということは、今後もビクトリー号の艦長は任命され続けるわけですが、その艦長は「海軍博物館に出向」という形になるのでしょうか。


2012年03月25日(日)